(ドローン国家資格取得レポート)コエテコ編集部・高橋が体験!DroneSafetyLicense千葉流山IC校で「二等無人航空機操縦士」を取得
これまでトイドローンからスタートし、JUIDA認定資格、無線資格など、ドローンを飛ばすために必要な資格を体当たりで取得してきたコエテコドローン担当の高橋が、今回は「二等無人航空機操縦士」の国家資格取得に挑戦!
この記事では、皆さんに指定登録機関での修了審査の様子をレポート。体験してわかった試験のポイントをまとめてお伝えいたします。
2022年末、コエテコドローン担当・高橋が「JUIDA操縦技術認定・安全運航管理社認定」の資格取得に挑戦してきました!この記事では合宿型ドローンスクールとして人気が高いairWork(エアワーク)ドローンアカデミーのご協力のもと、朝9時のスタートから翌日の試験までをリアルにレポート。受講の様子をたくさんの写真と共にご紹介します。
2024/04/26 10:27
ドローンを飛ばすならとっておきたい資格「陸上特殊無線技士」に、コエテコ編集部・高橋がチャレンジ! この記事では、前半でドローン操縦のために取得しておきたい「陸上特殊無線技士」資格について解説。後半は実際に養成課程(講習会)を受講し、試験を受けたコエテコ編集部・高橋の体験談をご紹介します。
2024/08/23 19:22
ドローン国家資格制度とは?復習しておきましょう!

無人航空機の国家資格制度とは、2022年に施行された無人航空機操縦者技能証明等の制度です。この資格はドローン、つまり無人航空機を飛ばすために必要とされる知識・能力があることを証明してくれるものです。
国家資格の種類
- 一等無人航空機操縦士
- 二等無人航空機操縦士
一等は、レベル1〜レベル4飛行を含むすべての飛行が可能で、人がいるエリアや航空法の規制する領域でドローンを自動飛行させることができます。
二等は、レベル3飛行までが許可されるものの、有人地帯での飛行(レベル4)はできません。
資格を取得するためには、国が認定した登録講習機関に足を運ぶ必要があります。登録講習機関には初学者(ドローン操縦経験がない・または長期間操縦していない方)と経験者向けのコースがあり、それぞれに必要な学科・実地練習を行い、修了審査に挑みます。
登録講習機関(スクール)が提供する修了審査に合格すれば、(本来ならば指定試験機関で受けるはずの)実地試験は免除されます。

今回、わたしが受けたのはレベル3飛行までが許可される二等無人航空機操縦士の資格。DroneSafetyLicense千葉流山IC校において、実地試験・口述/机上試験を受けてきました。
まずは机上試験から!

きびしい練習を乗り越え、やっと訪れた国家資格取得の試験……と言いたいところですが、残念なことに、体調不良と雨で二度も予定変更を余儀なくされました。その分、しっかりできたのが机上試験対策です。
机上試験の問題数はさほど多くありません。選択問題なので、事前に勉強しておけば難易度は高くないと思います。
とはいえ、事前の勉強は必須です。

この後には飛行前点検の口述試験、さらに実技試験と進んでいくので、まずはスムーズに進めたいところ。
時間も短いのであっという間でした。とりあえず最初の関門を通り抜けた(どれだけできたかはわからないのですが!)ので、ちょっとだけ肩の力が抜けた感じがします。机上試験で「できなかったー!」となると後の試験に響くので、皆さん、しっかり勉強しておきましょう。
ドローン国家資格「飛行前点検と動作点検」の口述試験

左がスクール代表 ドローンパパ(関東)の澁井 清春さん、右は講習などでお世話になった若菜 慶彦さん
さぁ、机上試験が終わり、いよいよ屋外での試験がスタートします。「三度目の正直」で挑んだこの日は風もほぼなく、天気も良好。ドローンを飛ばすには絶好の状態です。
そもそも風速5m/s以上の風が吹いている場合、ドローンを飛ばすのに適切ではないとされています。しかし、その手前の風速4m/sですら、機体のコントロールはかなり難しくなります。
できればなるべく風がない、おだやかな天候の日に試験を受けたい……というのが本音。
加えて、前日に都内某所の飛行場でみっちりドローンを飛ばしてきたので、(今日は完璧!)という心持ちで試験場へ向かいました。(ところが不思議なもので、いざ試験場に到着すると、急に自信がなくなってきました……。)
そんなわたしを笑顔で迎えてくださったDroneSafetyLicense千葉流山IC校のおふたり。スクール代表の渋井さんが、試験教官です。笑顔のままで「さぁ飛ばしてみましょう!」と、軽くウォーミングアップをしました。
ウォーミングアップが済んだらいよいよ、試験開始!まずは、点検と動作確認についての口述試験です。

この時点ですでにドキドキしていました……

普通に記入するだけなのに「何か漏れていないかな」と何度も見返してしまいました!

順番にひとつずつ、丁寧に確認します。声がひっくり返ってしまったことは内緒。
日常点検記録用紙を渡されるので、実施場所や日付、点検実施者の名前(つまり自分)を記入します。ここまでは楽勝。
それから声をだして、機体の飛行前点検を行います。
コネクタやケーブル、フレームの外観をチェックし、プロペラに1枚ずつ触れて確認しながら「異常なし!」としっかり声出しします。安全のための点検は実際に毎回ドローンを飛ばすたびに行う大切なプロセス。
事前の講習でも「はっきり明確に声に出し、異常がないと伝えること」と言われていましたが、緊張して舌がもつれてしまいました……。

集中しております!
さらに、電源を入れるよう指示されるので、プロポ(送信機)から順次、電源をいれ、バッテリー残量も確認。安全確認はとにかく「声出し」が基本です。
そしてドローンを離陸させますが、この時も「安全確認を行います!」と前後左右と上空を確認。さらに「高度1.5メートルに到着しました。動作確認を行います」と伝えてからひとつずつ動作確認をします。とにかくチェック項目が多いので「漏れなくしっかり暗記する」ことが重要!
小さなドローンでもいいので、自宅で点検のプロセスを実践しましょう!何度も声に出して練習しておくことをオススメします!
たとえばもし、この口述試験で声出ししなかったり、どこかの確認を飛ばしてしまったりすると、点が引かれます。引かれた点数が一定以上になるとその場でアウトというケースもあるのだとか。
一度でドローン国家資格に合格する人ばかりではなく、二度、三度と挑戦されることも少なくないそうです。
実地試験に不安があったわたしとしては、他の試験で点数を引かれることだけは避けたいところです。そのため、家でも練習できる点検項目や口述試験についてはひたすら自宅学習に励みました。そのおかげか、点検に関する口述試験は点を引かれることなく、無事に終了しました。
いよいよ実技試験へ!二等無人航空機操縦士の技能をチェック!
もはや祈るしかできません・・
ここからが、わたしにとっては一番の難関である実地試験です。
飛行場にはコーンが置かれており、その外側には赤いフラッグが立っています。もしドローンをコントロールできず、フラッグを超えると一発失格にて試験中止となります。

左右の赤いフラッグを超えてはならない……と見つめるわたしです。
試験官の指示に従って機体を動かしますが、ここでもまず安全確認を行い「離陸します!」と発声。当たり前ですが、安全を確保するための行動ですから、恥ずかしがって小声になってはいけません。

自動車教習所と同じように、教官もプロポを持っていて、いざという時にはドローンを制御できます
試験では最初にスクエア飛行を行いました。スクエアは基本となる飛行で、さんざん練習してきました。きっと大丈夫なはずですが、やはり試験となると余計な力が入ります。
ドローン操縦では、プロポのスティックを繊細に動かす必要があります。うまくドローンをコントロールするには、力の入れ具合が非常に大切。(落ち着け、自分!)と励ましつつ、なるべくスムーズに90度の回転ができるよう集中します。

スクエア飛行は難しくないはずなのに、試験となると、緊張で指が思ったように動かない…

繊細な指の動きでドローンをコントロールしなくてはなりません!
スクエア飛行をなんとかこなした後、もっとも難しい「八の字飛行」を行いました。
八の字飛行は、ドローンが飛行する向きと機首の位置が一致して、右回り・左回りを混乱せずにきちんと制御できるかがポイントです。でも、これが難しい!速度を一定にして安定した飛行をしながら、美しい八の字を描くのは至難の業です。

左端が試験教官、わたしは機体から目を離さず操縦に集中!
焦らず機体が安定するまで待つことがポイントなのですが、こちらで講習を受けているときも、最初の“入り”を急ぎすぎて失敗したことがありました。円を描く大きさの把握がうまくいかず、苦戦したこともあります。
インストラクターの方からは、「ホリゾンタル(水平)に保つことを意識しながら、神経質になりすぎず、ゆったりと飛行させることがコツ」と教わっていたので、試験のときにも「ゆったり」「水平」を意識。試験日は不在でしたが、インストラクターの室屋 雅一さんにも、講習ではたいへんお世話になりました!

「水平に」「水平に」「水平に」とひたすら唱えていました。
試験は8分間。制限時間内に八の字飛行を2周行うのですが、時間はかなり余裕があるので、落ち着いて行えば大丈夫なはずです。と、言いつつも、わたしは途中でドローンの軌道が左に外れてしまいました。
「あーーーー!」
と思わず叫んでしまいましたが、焦りすぎずに続行できたのは、(とりあえず、最初の机上試験でマイナス点はない。少々失敗しても大丈夫!)という安心感があったためです。
もちろん、実際にドローンを操縦するのであれば、「少々は大丈夫」なんて甘い気持ちではいけません。ですが、ドローンの操縦には経験と慣れが必要なのも事実。「絶対に失敗してはいけない!」と力みすぎず、少し肩の力を抜くことを意識したほうが、本来の力が出せるような気もします。
わたしの八の字飛行はパーフェクトではありませんでしたが、大きな失敗もありませんでした。なんとか乗り切れました!
異常事態への対応も審査対象

次に行ったのが、異常事態の発生を想定した試験です。この試験ではGPSを切った状態「ATTIモード」(GNSSを切り、且つビジョンポジショニングも切った状態)で飛行させます。
通常のドローンはGPSが入った状態のため、現在位置を自動的に認識し、軌道修正を行いながら安定した飛行をしてくれます。
しかし何らかの理由でGPSが切れてしまう場合もあります。そんなときには、自分の力でドローンを安定させなければなりません。風に煽られてコントロールを失ったドローンが衝突事故でも起こしたら大変なことです。

離陸と着陸はいちばん緊張します!

GPSを切ったドローンはふらふらっとすぐ揺れる!

集中しているから気づかなかったけど、全身が汗びっしょりでした!
試験ではGPSを切った状態で、ドローンをA地点からB地点へ移動させます。そうしているうちに、どこかのタイミングで試験教官が「異常事態発生」と告げるので、緊急着陸をするために安全確認をし、ランディングエリアにきちんと着陸させなくてはなりません。
GPSを切ったドローンは、風や天候の影響を受け、非常にコントロールが難しくなります。
この日は穏やかな天候でしたが、それでもドローンが流されるようにふらつき、(ダメ!流される!)とわたしの心臓はバクバク!インストラクターの「水平に保つ、焦らない」というアドバイスを自分に言い聞かせて、なんとか機体を安定させ、安全に着陸させられました。
(上手に着陸させられたかな、減点はないかな!?)
ハラハラしながら実地試験を終えると、背中に汗をびっしょりかいていました。完璧な出来ではありませんでしたが、この時点で「終わりです」とも言われなかったのは安心材料。いよいよ最後の学科試験(口述試験)に臨みましょう。
最後は飛行後の点検や重大インシデント報告などの口述試験!
この試験では、飛行後の点検や記録、事故・重大インシデントへの対応について問われます。ペーパーテストではなく、質問が出されて答える「口述試験」なので、焦らず、落ち着くことがポイントです。とはいえ、前夜に何度も声にだして練習をしていたのに、最初の問いはちょっぴりしどろもどろになってしまいました。
それでも、ひとつ目の質問に答えると調子を取り戻し、2問目以降は落ち着いて回答できました。
こうして、全部の試験が終了です。ずっと緊張していたせいか、帰途の電車ではもうグッタリ。さあ、結果はどうなるでしょうか。
※なお、試験の順番などは各機関・当日の天候などにによって多少違います。
果たして高橋は「二等無人航空機操縦士」国家資格を取得したのか!?
採点には時間がかかります。落ち着かないまま待機していると、夕方に連絡が入り、無事に「二等無人航空機操縦士」に合格しました!合格できたのは、講習で丁寧に指導してくださったDroneSafetyLicense千葉流山IC校のインストラクターの室屋 雅一さん、若菜 慶彦さん、そして渋井代表のおかげです!
これで堂々と会社に報告できます。本当によかった!!!
体験者が語る「二等無人航空機操縦士」試験対策のポイント

では、わたしが実際に試験を体験して感じた「合格へのポイント」をお伝えします。
- 学科や口述問題は、ひたすら自宅で勉強する!
- ドローン飛行は自主練がオススメ。講習だけでは足りないかも
- インストラクターから具体的なアドバイスをもらう
- 試験内容について調べ、出題内容をイメージしておく
どのポイントも、試験当日に「焦らない」ための準備と捉えてください。当日はとにかく緊張するので、念入りに準備しておくことが合格率に直結するはずですよ。
なお、わたしが今回お世話になった「DroneSafetyLicense千葉流山IC校」はこちらです↓
🌟『都心よりの好アクセスのドローン安全免許センター(Drone Safety License 千葉流山練習場』) ↘️ 都心からも至近(30分)の常磐道流山ICより車で7分 他校の様にムダな屋外施設への移動時間も無く、集中して教習時間内にて濃い内容の講習を体験頂けます。 🚀「ドローン免許センター(流山市深井新田389)」へようこそ! ...
https://djicamp.doorkeeper.jp >

一緒に講習を受けた方と教官・インストラクターと記念写真をパチリ!
コエテコ編集部 高橋の挑戦はまだまだ続く!

「会社の名刺に、すべてのドローン資格を載せる!」を目標にがんばっているわたし。これまでの奮闘ぶりは、こちらの記事をぜひチェックしてくださいね。
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2024/04/26 10:27
今回、国家ライセンスを取得してみて、ドローンの操縦は「経験」だとつくづく感じました。とくに東京近郊だと、ドローン初心者が練習できるエリアはなかなかありませんが、レンタル飛行場は少しずつ増えています。スクールなどが開催している練習会や日帰りツアーなどもおすすめです。
難しい場合はトイドローンでも構わないので、なるべく定期的にドローンを飛行させ、腕をなまらせないようにしましょう。さらに上級の国家ライセンス「一等無人航空機操縦士」ははるか遠くですが、この勢いを利用して、さらに精進していきます!
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