この記事ではまず「そもそもCOBOLでフリーランスとしてやっていけるのか」を明確にすべく、COBOLの現状について解説します。その後でCOBOLのフリーランス案件の単価事情や、実際に案件探しで使うべきおすすめサイト等をご紹介していきます。
COBOLは廃れたって本当?フリーランスとして活動できる?
ネット上を見ていると「COBOLは廃れた」「衰退している」「オワコン」といったネガティブな意見を多数目にします。すでに70年近く歴史のある言語ですので、当然リリース当初のような影響力を持ち合わせていないことは事実でしょう。それでも、まだまだCOBOLには根強い人気があり、案件も多数公開されている状況です。その理由は以下の通り。- 改修しながら使い続けている大企業も少なくないから
- 長年使ってきたシステムから移行するのは簡単ではないから
- 新システムに移行するにもCOBOLの知識を持った人が必要だから etc…
IPA(情報処理推進機構)が公表しているデータでも、2022年時点で国内開発されている1,476のプロジェクトのうち、16.3%(240件)はCOBOLが使われているとされていました。
言語名 | 利用率(利用件数) |
---|---|
Java | 42.4%(626件) |
COBOL | 16.3%(240件) |
Visual Basic.NET | 9.3%(137件) |
C# | 7.6%(112件) |
C | 5.6%(83件) |
既に数年~数十年にわたってオワコンと言われ続けているCOBOLですが、このように今も利用され続けていることから、いきなり案件がなくなるような事態は考えづらいでしょう。むしろCOBOLエンジニアの数は減少する一方であるため、スキルのあるフリーランスであればさまざまな現場で重宝されるはずです。
COBOLのフリーランス案件の平均単価はどれくらい?
続いて、COBOLのフリーランス案件はどの程度稼げるのか、具体的な収入事情を見ていきましょう。フリーランスエンジニア向けの求人や案件を数多く取り揃える「フリーランススタート」のデータによると、COBOLのフリーランス案件の月額単価相場は平均51.5万円となっていました。「Java」や「Python」といった需要の高い言語と比べると、やはりCOBOL案件の単価は低めであることは確か。それでも、年収に換算して700万以上稼げるポテンシャルがあることを考えると、COBOLもまだまだ稼げる言語と言えるでしょう。
参考までに、国税庁が公表している日本の平均年収は458万円(令和4年度)。もちろん会社員と比べて収入が不安定なところはあるものの、今からCOBOLでフリーランスになるという選択も決して悪手ではありません。
COBOLのフリーランス案件探しにおすすめのサービス
ここからは「COBOL案件はどうやって探せばいいの?」と悩んでいる人に向けて、COBOLのフリーランス案件を掲載しているおすすめのサービスをご紹介します。なるべく営業活動を効率化できるよう、案件紹介に長けているエージェントを中心にまとめました。- レバテックフリーランス
- Tech Stock
- エンジニアスタイル
レバテックフリーランス
IT専門で20年の実績を持つ、登録者数No.1のフリーランスエージェントが「レバテックフリーランス」です。取引企業が10,000社以上いることから、その案件数も圧倒的。新着案件も右肩上がりでグングン増加している、ITフリーランス必見のサービスとなっています。もちろん、COBOL案件も豊富に用意。
仕事をこなすごとにスキルが評価される仕組みになっており、参画してからもどんどん年収を上げていけるのもレバテックフリーランスの魅力です。実際に約2人に1人が、参画後の年収UPを実感しているとのこと。COBOLエンジニアとしての実績を積んでいきたい駆け出しフリーランスはもちろん、より高待遇を目指す熟練のCOBOLエンジニアにもおすすめできます。
サービス名 | レバテックフリーランス |
COBOL案件数 | 1,111件(2024年8月現在) ※非公開求人を除く |
公式サイト | https://freelance.levtech.jp/ |
Tech Stock(テックストック)
「Tech Stock(テックストック)」は、フリーランスCOBOLエンジニアとして高報酬を狙っていきたい経験者におすすめのエージェントサービスです。月額80万円以上の案件が全体の6割以上を占めており、平均年収は935万円。スキルアップを図るべく「上流に関わっていきたい」と考えている人にはうってつけと言えるでしょう。
そのほかTech Stockには、会員限定の福利厚生サービス「fukurint」が用意されているのも嬉しいポイント。フリーランス向けの保険をはじめ、特に開業初期に悩みがちな税務関連のサポートまで、お得に利用することができます。案件数は少なめですが、仕事・プライベートを充実させたいなら選んで損のないサービスです。
サービス名 | Tech Stock |
COBOL案件数 | 72件(2024年8月現在) ※非公開求人を除く |
公式サイト | https://tech-stock.com/ |
エンジニアスタイル
どのフリーランスエージェントを利用したらいいか分からず迷ってしまう人は「エンジニアスタイル」を選ぶといいでしょう。本サービスは、あらゆるフリーランスエージェントに掲載されている案件を一挙紹介しているのが大きな特徴。本来であれば「エージェントを選んで登録→案件探し」となるところを、エンジニアスタイルなら「案件探し→その案件を取り扱うエージェントと相談」という逆の流れで効率よく進められます。
掲載案件数は圧倒的で、業界最大級の30万件超。複数のエージェントを利用して案件を比較する必要もないので、営業活動がスムーズに進むこと請け合いです。初動は自分で案件探しに赴かなければいけないものの「豊富な案件の中からじっくり検討して決めたい」という人はぜひ活用すべきでしょう。
サービス名 | エンジニアスタイル |
COBOL案件数 | 8,784件(2024年8月現在)※非公開求人を除く |
公式サイト | https://engineer-style.jp/ |
まとめ
当記事では、歴史あるプログラミング言語「COBOL」でフリーランスになりたいと考えている人に向けて、COBOLの現状やフリーランス案件の単価、さらには案件探しにおすすめのサービスについてまで、詳細に解説してきました。「オワコン」等ネガティブなイメージの強いCOBOLですが、昔からある大企業を中心にまだまだ利用され続けています。保守開発はもちろん、新システムに移行するいわゆるマイグレーション案件も増えていることから、COBOLエンジニアの需要はまだ衰えることはないでしょう。
現在主要な言語と比べるとやや収入面は低めなものの、それでも一般的な会社員よりは十分稼げるポテンシャルを秘めています。本記事で紹介した案件サイト等も参考に、ぜひ自分に合ったCOBOL案件でフリーランスをスタートしてみてください。