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そこで今回は、アガルート法律会計事務所の弁護士であり、アガルートアカデミー司法試験対策講座の講師としても活躍されている岡 大貴氏にインタビュー。
司法試験を目指すきっかけや、試験合格までの効果的な勉強法、さらに弁護士としての多様なキャリアパスややりがいについて、具体的にアドバイスをいただきました。アガルートアカデミーの独自の特徴や、アガルート法律会計事務所での具体的な取り組みについても掘り下げてお話をうかがっています。
![アガルート法律会計事務所 弁護士/アガルートアカデミー司法試験対策講座 講師 岡 大貴氏](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/jOevLJqK6klCI02A4Am5eA.jpg)
アガルート法律会計事務所 弁護士/アガルートアカデミー司法試験対策講座 講師 岡 大貴氏
法律の力で未来を切り開く|弁護士・岡氏が語るキャリアの歩みとは
—まず、岡様のご経歴について教えてください。私は早稲田大学法学部を卒業後、東京都立大学(当時の首都大学東京)の法科大学院に進学しました。その後、大手輸入車インポーターに約3年半参画し、司法試験合格後は、司法修習を経て弁護士に。現在はアガルート法律会計事務所に所属しています。
当事務所は企業法務を主に扱う事務所で、中小規模のM&Aや企業統合(PMI)などを中心に対応しています。また、事務所案件のみならず私個人としても、企業様の顧問のほか、刑事事件や、一般民事案件にも積極的に取り組んでいます。個人として取り扱いが多い事件種としては、交通事故、男女問題、相続といった日常生活に密接に関わる案件が多いです。このように、現在は、企業法務、一般民事、刑事と多面的にスキルを磨いているところです。
加えて、司法試験対策講座を提供するアガルートアカデミーで講師として活動し、受験生への学習サポートにも力を注いでいます。
ー司法試験を目指すきっかけや動機についてお聞かせください。
子どもの頃に父が経営する会社が倒産し、家庭が経済的に苦境に陥りました。その際、母から「法律を知っていればね……」という言葉を聞き、「法律で失ったお金は法律で取り戻そう」と思ったのが最初のきっかけです。
自動車レースが大好きなので、流体力学を学んでF1のエンジニアになりたいと思い、高校時代は理系に進む等紆余曲折はありましたが、最終的に弁護士を目指すことを決意し、早稲田大学法学部に進学しました。
ー弁護士一本で活動される方が多い中で、なぜ講師のお仕事にも取り組まれているのでしょうか?
弁護士業務においては、依頼者様にとって納得がいく事件解決のために、錯綜した事実関係を再整理して依頼者様に対して共有したり、難しい法律を分かりやすくかみ砕いて説明することが非常に重要です。一方で、講師業では、法律をまったく勉強したことの無い方や、勉強歴の浅い方に対して、難しい内容を噛み砕いて伝え、理解を深めてもらうことが求められます。このように、弁護士業務と講師業は密接にリンクしており、それぞれの業務が他方の業務の研鑽にもつながるのです。
また、講師業を通じて法律の基礎を改めて見直せるため、自分自身の成長にもつながります。司法試験対策講座の講師という役割は、弁護士としての活動との相乗効果を生み出しながら、自分の経験や知識を受講生様のために役立てることもできる非常に意義深いものであると感じています。
さらに、大学時代に家庭教師や塾講師をしていた経験も、講師業に取り組む大きな土台となっています。特に印象的だったのは、視覚に障害を持つ生徒を指導した際の経験です。板書を使うなど視覚的な説明ができない中で、言葉だけを使ってどうわかりやすく伝えるかを工夫する必要がありましたし、生徒が本当に理解しているかをきちんと確認することも重要でした。こうした経験を通じて「分かりやすく伝えるスキル」の重要性を深く学んだからこそ、弁護士業務だけではなく、講師業にも力を注いでいます。
司法試験成功への道筋|勉強のポイントと克服すべき課題とは
ーそもそも司法試験とは、どのような試験なのでしょうか?司法試験は「法曹三者」、つまり裁判官、検察官、弁護士になるために必要な国家試験です。現在の合格率は約40%で、以前の20%程度から上がったものの、決して試験が簡単になったというわけではありません。
司法試験は誰でも挑戦できるわけではなく、予備試験という非常に難しい試験(合格率約5%)を突破するか、法科大学院を修了する必要があります。つまり、司法試験に挑む時点ですでに相当のふるいにかけられた状態になるのです。
さらに試験内容は短答式(マークシート形式)と論文式の二つで、一度に両方を合格しなければなりません。そのため、合格率の数字以上に難易度が高い試験だと言えるでしょう。
ー司法試験に合格するために重要な勉強法や、心構えを教えてください。
まずは「素直であること」が大切です。この試験は山登りのようなもので、Aという山に登るべきなのに、相当の努力してBという山に登っても意味がありません。意味がないどころか一度B山を下山してA山に登る必要があり、むしろ努力の結果ゴールから遠ざかることにもなりかねません。つまり、自分の考えが正しいと思い込んで間違った勉強方法で努力してしまうと、軌道修正が非常に大変です。分からない部分や迷う部分があれば、経験者や指導者の意見を素直に受け入れ、"まずは"試してみる姿勢が必要です。
次に「立ち止まらないこと」も大切です。大学受験までは、教科書を順に進める階段型の学習が一般的ですが、法律の学習はそうではありません。法律はループ構造のように複雑で、ある概念を理解するためには別の知識が必要になり、その知識を理解するためにさらに他の前提が求められる場合があります。
そのため、一度で完璧に理解しようとせず、繰り返し学ぶことが重要です。「ここを完全に理解してから次に進もう」などとこだわると、勉強が進まずに停滞してしまいます。分からない部分があっても気にせず先に進み、繰り返し学習することで、やがて点と点が繋がり理解が深まるのです。
ー司法試験を目指す受験生のよくある失敗例や、その対策方法について教えて下さい。
司法試験を目指す受験生が陥りやすい失敗の一つは、途中でモチベーションを低下させてしまうことです。
先ほどお話したように、法律は、ループ構造で知識が複雑に絡み合っているため、雲をつかむ感覚になるというか、「自分は一向に進歩していないのではないか」「この勉強法であっているのだろうか」という感覚に陥りやすいのが特徴です。また、司法試験は長期にわたる挑戦であることも相まって、不安感や進歩感の無さからモチベーションが低下し、次第に学習が嫌になってしまうケースもあります。
このような失敗をしないようにするためには、「立ち止まらないこと」という先ほどお話しした勉強方法を実践する事が非常に大事です。また、仲間を作ることも大変効果的です。同じ目標を持つ仲間と気持ちを共有することで、不安や孤独感を軽減できますし、仮に一緒に勉強することができれば自分の相対的な立ち位置を知ることにもつながります。
もっとも、特に社会人の場合、身近な環境で仲間を見つけるのが難しいこともあるでしょう。しかし、最近ではSNSやオンラインコミュニティを活用し、勉強仲間を探すことが可能ですし、実際に受講生さんでもSNSなどを活用されている方もいらっしゃいます。SNSやオンラインコミュニティは、使い方に気を付ける必要はありますが、これをうまく利用することで、孤独感を和らげたり、新たな視点や刺激を得る貴重なきっかけになりうるでしょう。
司法試験合格で広がるキャリアの選択肢
ー弁護士としてのキャリアには、どのような選択肢があるのでしょうか?弁護士としてのキャリアには、さまざまなキャリアの選択肢があります。
例えば、いわゆる街弁事務所と言われるような弁護士事務所では、男女問題や交通事故といった日常生活に密接に関わる案件や地域企業の案件を取り扱うことで、専門性を磨きながら地域社会に貢献することができるでしょう。一方で、企業法務を専門にする事務所に進む選択肢もあります。大手の法律事務所では、大企業の大規模案件にチームで取り組む機会が多く、中小規模の事務所では、少人数でまたは一人で自己完結型の案件処理をするなど、個人の裁量が認められるケースが多いようです。
また、企業内弁護士(インハウスロイヤー)として商社やメーカーなどの企業に勤務する道もあります。この場合、内部のトラブル解決や事業のリスクマネジメントを担当し、会社のビジョンに寄り添いながら働けるのが特徴です。
ほかにも、スポーツ分野で活躍する選択肢もあります。例えば、プロサッカー選手やプロ野球選手といったアスリートの代理人として、契約交渉や法的サポートを行うケースです。私が所属している弁護士会のサッカー部には、こうした代理人として活動する弁護士もいらっしゃいます。
このように、弁護士資格を活かせる分野は多岐にわたります。それぞれの道に特色があり、自分の興味や働き方に応じて選べるのが、この資格の大きな魅力です。
ー弁護士として働く上でのやりがいや苦労について、特に印象深いエピソードがあれば教えてください。
弁護士としての仕事には、自分の判断や行動が直接結果となって現れる面白さがあります。そのプロセスを通じて、依頼者の問題解決に貢献できることが、私にとって何よりのやりがいです。
また刑事弁護の場面でも、弁護士としての存在意義を強く感じます。刑事事件では、些細な掛け違いやタイミングの悪さで道を誤ってしまった人に出会うことがあります。そうした人々に対して弁護活動を通じ、新しい人生のステップを踏むきっかけを提供できたときは大きな充実感を覚えます。検察官の求刑から何年刑を減らせたかであるとか、執行猶予を獲得できたかというような結果ももちろん大切ですが、それ以上に、逮捕・勾留・刑事裁判と言う機会を、その方の人生にとってのプラスの転機へと転換できればという想いをもって取り組んでいます。
一方で、弁護士の仕事には常に重い責任が伴います。依頼者の人生や企業の重要な案件をご依頼いただくプレッシャーは大きいですが、それを乗り越えたときの達成感は格別です。また、自分で選んだ道である以上、楽しみながら取り組むことをモットーにしています。
効率的に合格を目指すならアガルートアカデミーの司法試験対策講座
![アガルートアカデミーTOP画面](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/uFSowaGP7uxFCqTDKpbP3A.png)
ーアガルートアカデミーの司法試験対策講座の特長や強みについてお聞かせください。
アガルートアカデミーの司法試験対策講座は、一人ひとりに対応する柔軟なサポート体制と効率的な学習を実現するための工夫が随所に凝らされたカリキュラムが大きな特徴です。
具体的には、毎月30分間の定期的なカウンセリングを通じて、学習の進め方や進捗について相談できます。学習中に問題が生じた場合でも、悩みを共有しながら個人に合わせた改善策を提案してもらえるため、自分に最適な学習スタイルを構築できます。
さらに、教材の効率性も大きな強みです。旧司法試験の影響で膨大な情報が詰め込まれている教材が多い中、アガルートアカデミーの教材は現行の司法試験に特化して作られており、必要な知識だけを厳選してコンパクトにまとめています。その結果、余計な負担を減らしながら、より効果的に合格を目指すことが可能です。
![アガルートアカデミーの特徴を示した図表。『最小限に絞った講座体系』『最良のテキスト』『使いやすい受講環境』の3つの柱が連動し、『徹底的な合理化』を実現する仕組みが説明されている。](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/LdQTAEJ2qRocUtE4fNmksw.png)
企業の挑戦を、法とビジネスの視点で支える|アガルート法律会計事務所
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ーアガルート法律会計事務所について、取り扱い業務や強み等を教えてください。
アガルート法律会計事務所は、中小企業やベンチャー企業の支援に特化した法律事務所です。代表はアガルート株式会社の副社長でもあり、自ら経営の経験を持っています。そのため単なる法的助言にとどまらず、リスクを提示しながらビジネス面に深く踏み込んだアドバイスを提供できる点が大きな強みです。
特にM&Aのサポートでは、通常の買収契約だけでなく、その後の企業統合(PMI)まで対応しています。このようなトータルサポートが、他の事務所との差別化ポイントであり、顧客にとって大きなメリットとなっています。
さらに、対応の迅速さも強みです。チャットツールを活用した密な連絡体制により、他の事務所と比較しても圧倒的なスピード感で対応できます。この迅速さは顧客からも高く評価されています。
司法試験合格はスタート地点|未来への挑戦がキャリアを変える
ー司法試験を目指す方々や、将来弁護士を目指す若い世代へのアドバイスをお願いいたします。司法試験に合格することは、ゴールではありません。新たなスタート地点にたったことを意味するにすぎません。この資格を得たからといって、それだけで何かを手に入れることができるようになるわけではありません。しかし、この資格を手にすることで、人生の選択肢や可能性は大きく広がります。きっと皆さんが想像する以上に大きく広がります。試験勉強では長期間かつ継続的な努力が求められますが、その先に待つ可能性は計り知れません。この試験、資格にはチャレンジする大きな価値があります。
試験勉強の途中で苦しんだり、迷ったりすることもあるかもしれませんが、是非前向きに挑戦してみてください。陰ながら応援しております。
また、資格を取得した後に自分らしいキャリアを築くことも大変重要です。合格を一つの通過点として、自分の価値観に合った未来を切り拓いてください。その挑戦がきっと、あなた自身の人生を豊かにしてくれるはずです。