転職先が決まらないと焦りや不安が生じ、手あたりに次第応募してしまったり、面接でも失敗を繰り返してしまったりなどの悪循環に陥ってしまいます。またそのような状況下では内定獲得に向けて何を改善したら良いか分からなくなってしまい、転職活動に行き詰まりを感じてしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、転職が決まらないと悩む人に向けて、転職が決まらない人の特徴と改善策をお伝えします。転職活動に行き詰まりを感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
一般的な転職期間とは?
まずは転職にかかる一般的な転職期間について、データを用いて紹介します。厚生労働省が公表した『令和2年転職者実態調査の概況』によると、下記の通り3ヶ月未満で転職活動を終了させた人の割合は7割ほどになりました。
- 1ヶ月以上3ヶ月未満:28.8%
- 転職活動期間なし:23.6%
- 1ヶ月未満:18.3%
引用:厚生労働省『令和2年転職者実態調査の概況』
3ヶ月以上に及ぶ転職活動は、全体の3割程度です。
本結果から、3ヶ月を超えると転職活動が長期化していると言えるでしょう。
転職活動に臨む際は、『3ヶ月』を目安としてスケジュールを立て、計画的に活動に取り組んでいきましょう。
転職が決まらない人の特徴
続いて、転職が決まらない人の特徴を紹介します。次に挙げる特徴に1つでも該当するようであれば、現状の改善を検討しましょう。
転職の目的が定まっていない
転職が決まらない人の特徴として、転職の目的が定まっていないケースが挙げられます。転職の軸が定まっていないと「なぜこの企業・業界に応募したのか」を明確にすることができず、採用担当者にも「うちの会社である必要がない」と思われてしまいます。
自分なりに意欲を込めて志望動機や自己PRを考えたとしても、他の応募者と比較して動機や熱量が薄いと思われてしまう可能性もあるでしょう。
転職に臨む際は、「将来どのようなキャリアを描きたいのか」「次の企業でどのような成果を創出したいのか」など、明確な目的を定めることが大切です。キャリア相談などを利用し、自分自身を整理することもおすすめです。
身の丈に合わない求人に応募している
転職活動に取り組むにあたり、意外にも自身の市場価値を把握していない人が散見されます。自身が考えている市場価値と実際の採用市場における自身の価値に大きなギャップがある場合、どんなに求人に応募したとしても募集要件を満たしておらず、不採用が続いてしまうことでしょう。
自身の市場価値を正確に把握できれば、自分に見合う求人も分かってくるものです。
不採用を繰り返し、時間を浪費してしまうこともなくなります。
特に書類選考時点で不採用が続く人は、まず自分の市場価値を把握することから努めましょう。
転職先に求める条件が厳しい
転職市場が活性化する中、今は求職者に有利な売り手市場が続いています。いくら求職者優位の市場であるとは言え、転職先に求める条件が厳し過ぎると応募できる企業も限られてします。
応募企業の選定だけでも時間がかかってしまうでしょう。
特に転職活動が長期化し焦りや不安が生じている人は、まず転職先に求める条件を緩和することをおすすめします。そして選考に進んだ企業から、転職先を絞り込んでいくようにしましょう。
転職が決まらない原因と対処法
続いて、転職が決まらない原因と対処法を紹介します。転職活動が長期化している人は、今一度自分の転職活動を振り返ってみてください。
【ケース1】書類審査・面接に通らない
書類選考での不採用や面接での失敗があった時は、必ず“何が原因だったのか”を振り返るようにしましょう。失敗をそのままにしていたのでは、次も同じ失敗を繰り返してしまいます。
「企業・業界研究が足りなかった」「面接で緊張しすぎてしまった」など、自分なりに不採用になってしまった要因を考え、次回に活かせるよう改善に努めましょう。
【ケース2】転職への不安から本領を発揮できない
もし1人で転職活動に取り組んでいるのであれば、キャリアアドバイザーなどのプロからアドバイスを求めるのも良いでしょう。プロから新しい視点や気付きを得ることで、意外にも転職活動がスムーズに進むようになるかもしれません。
もし「転職先がなかなか決まらない」と悩むようであれば、1度キャリアアドバイザーに相談してみましょう。
参考:転職エージェントおすすめ
【ケース3】メンタルがネガティブになってしまう
転職先が決まらず、活動期間が長期化すると焦りや不安が生じてくることもあるでしょう。そのような心理状況では何をしてもうまくいかず、全ての行為が裏目に出てしまうことにもなりかねません。
一度時間を置き、気持ちの整理をしてから改めて転職活動に臨むのも1つ。
1日・2日程度、転職活動から思考を切り離してみるだけでも、気持ちが整理されるでしょう。
新たな気持ちで転職活動に取り組むことができれば、新しい活路が拓けてくるかもしれません。
【ケース4】条件に合う転職先が見つからない
先述の通り、転職が決まらない人の中には、転職先に求める条件を厳しくし過ぎているケースもあります。もし転職先が決まらないと悩むのであれば、転職先に求める条件を見直してみましょう。
その際、譲れる条件と譲れない条件を区分し、さらに各条件に優先順位を付けることがポイントです。
条件の優先順位が明確になり、改めて希望に沿った企業探しができるでしょう。
「転職が決まらない」を防ぐ!転職を決めたらすべきこと
手当たり次第求人に応募しても、「転職が決まらない……」という状況からの脱出は難しいかもしれません。スムーズな転職を実現するカギは、確度の高い「転職戦略」です。転職活動を行う際は、準備を万端に整えておきましょう。転職を決めたとき、まずすべきことをご紹介します。
転職のゴールを明確化する
転職活動を始めるに当たり、「どのような転職を実現したいか」を明確にしましょう。転職によって実現したい働き方や労働条件、年収、身に付けたいスキル、将来のキャリアパスなどを、具体的にイメージしてください。転職のゴールを定めないまま転職活動を行うと、求人の絞り込みの精度が低下します。求人応募に一貫性がなくなったり条件に妥協したりしやすく、理想の転職を果たすのは困難です。
転職のゴールをきちんと決めておくことが、ムダな求人応募や転職のミスマッチを防ぐことにつながります。
自己分析を徹底する
求人に応募すると、志望動機や強み・スキルや実績などは必ず尋ねられます。自己分析を徹底し、求人ポジションとのマッチ度が高いことをアピールしましょう。「なぜ転職したいのか」「なぜこの企業でなければならないのか」……これらに説得力を持たせるためには、自分自身の強みや経歴・スキルを絡める必要があります。
具体性を欠いた志望動機は、採用担当者には刺さりません。事前に自己分析を徹底し、納得感のあるストーリーを用意することが必要です。
また自己分析を徹底すると、本当に自分がしたい仕事・向いている仕事が見えてくることもあります。転職によって、やりがいのある新しいキャリアが開けるかもしれません。
業界研究・企業研究をきちんと行う
業界研究・企業研究は、企業が求める人材をイメージする上で有益です。自己分析と照らし合わせることで、自分が本当にその企業・業界に合っているのかを客観的に把握できます。業界研究・企業研究を怠ったまま転職活動を行うと、転職後に「社風が合わなかった」「企業文化になじめない」などが発覚するかもしれません。転職後にすぐ離職……という事態を招かないためにも、企業のコーポレートサイトや口コミ・パンフレット・紹介動画などはしっかりとチェックしておきましょう。
アピール力のある応募書類を準備する
人気の高い求人に応募する場合は、書類審査を通過できるかどうかが転職の第一関門となります。応募書類はしっかりと作り込み、スムーズな選考通過を目指しましょう。アピール力のある応募書類を準備するポイントは、熱意を込めて志望動機を記載することです。記入欄全てを埋めて、転職の熱意をアピールしてください。自己分析や企業分析で収集したデータを絡め、具体性を持たせることも忘れてはいけません。
またスキルや実績をアピールする場合、重要なのは具体性です。前職で高い評価を受けたことがあれば、数値を出して紹介してください。
応募書類で手を抜くと、「転職が決まらない」という状態にはまってしまい、抜け出せなくなる可能性があります。
転職が決まらない人におすすめのエージェント
ここでは、転職が決まらない人におすすめの転職エージェントを紹介します。WorX(ワークス)
WorXは、スキルとキャリアの両面支援を提供する転職エージェントです。
スキルを習得してから転職活動に励むシステムが特徴であり、利用者は未経験ながらも平均90万円の年収UPを実現しています。
なおスキル習得に向けては200時間ものカリキュラムが用意されており、受講料は転職成功後の後払い制となっています。リスクゼロで利用を開始できる他、支援事業活用にも認定されているため、受講料最大70%分の給付を受けられる点も魅力と言えるでしょう。
WorXから紹介を受けられる企業は、IT業界が中心です。
成長著しい業界で事業を伸ばす企業の求人を紹介してもらえるため、転職時の年収アップだけではなく、中長期に渡った年収UPも期待できるでしょう。
参考:Worx(ワークス)の評判
Green
Greenは、カジュアルな転職を実現してくれる転職支援サービスです。
利用企業もベンチャー企業やスタートアップ企業が中心であることから、スピード感のある選考を実施する傾向があります。そのため「転職先が決まらない」と焦る人でも、すぐに新しい転職先が決まるかもしれません。
スピード感のある選考が期待できる一方で、Greenではカジュアル面談など相互理解を深められる機会も提供しています。
しっかり企業や業界理解を深めた上で選考に臨めるため、内定までとんとん拍子に選考が進んだとしてもミスマッチの少ない転職が実現するでしょう。
IT業界・Web業界や関連職種の割り合いが多いため、特にこれらの業種・業界への転職を希望する人におすすめのサービスです。
参考:Green(グリーン)の評判
マイナビAGENT
マイナビAGENTは、業界大手株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。
知名度の高いサービスだけあり、保有案件数の多さが魅力。中でも中小企業の案件が多いため、「裁量権を持てる働き方がしたい」「エグゼクティブや管理職を目指していきたい」という人におすすめ。
さらにマイナビAGENTでは、求職者視点の寄り添った転職サポートにも定評があります。
「熱心に対応してもらえる」という声も多く、2023年にはオリコン顧客満足度総合NO,1に選ばれた実績を持ちます。
面接の指導や職務経歴書の添削など、転職にまつわるあらゆるサポートを受けられますが、人によっては煩わしいと感じられてしまうことも。マイナビAGENTを利用する際は、キャリアアドバイザーと足並みが揃うようしっかりとコミュニケーションを図ることを意識してみてください。
参考:マイナビエージェントの評判
転職が決まらない人の特徴と成功に向けたアドバイス まとめ
転職が決まらないと悩む人は、転職活動の取り組み方について今一度見直してみることをおすすめします。転職活動の取り組み方を改善するだけで、転職先がすぐに決まるケースも珍しくありません。また、キャリアカウンセリングや転職エージェントなど、プロからアドバイスを得られるサービスを利用するのも1つ。
新しい考えや視点を知ることで、新しい活路が拓けてくることもあるでしょう。
転職先がなかなか決まらないと焦りや不安が生じてくることもありますが、そんな時こそ一度立ち止まり気持ちを落ち着かせることが大切です。
そして転職成功に向けて、新たな気持ちで活動に取り組んでいきましょう。