この記事では、30代で未経験分野の転職を考えている人へ、おすすめの業種や成功させるポイントを紹介します。
30代でも未経験の業種に転職できる?
30代でも、未経験の業界・職種への転職は可能です。「売り手市場」といわれるほど人材不足が深刻化していることにくわえ、30代はまだ成長できる機会があるからです。ただ、30代の転職では企業側から即戦力が求められるため、ポテンシャル採用を目指せる20代の転職と比べると、ハードルは少し上がります。
これまでのスキルや経験を活かせる業種を選ぶことで、採用につながりやすくなるでしょう。
30代で未経験分野に転職したい人におすすめの業界・職種
未経験者でも転職しやすい業界・職種を紹介します。- 営業職
- 介護職
- IT業界
- 物流業界
営業職
営業職のおもな業務は、顧客に自社商品やサービスを提案し、成約につなげることです。成約数に応じて報奨金がもらえる「インセンティブ制度」が設けられている企業もあります。顧客となるのは、取引のある企業や個人などさまざまで、新規顧客の開拓も営業スタッフの仕事のひとつです。
営業は、会社の売上にも直結してくる重要な業務であり、欠かせません。そのため、営業未経験でも積極的に採用しているところも珍しくなく、30代でも転職しやすい職種といえるでしょう。
営業職に向いている人 |
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介護職
介護職介護職のおもな業務には、直接身体に触れる身体介護と、体に触れない生活援助を中心に、レクリエーションの企画・運営などがあります。身体介護 | 生活援助 |
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介護職は人材不足が深刻化しているため、未経験者や無資格者も採用されやすい傾向があります。
介護職に向いている人 |
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IT業界
IT業界は、ハードウェアやソフトウェア、情報処理システムなど、インターネットを活用したサービスを提供する業界です。【例】
ソフトウェア業界 | インターネットのプログラムやアプリケーションソフトの開発に携わる |
ハードウェア業界 | パソコンや家電といった機器の設備・装置などを製造する |
情報処理サービス業界 | 電子決済や運行情報の掲示など、情報処理システムに携わる |
インターネット・Web業界 | インターネット広告の制作や通販サイトなどの電子取引に携わる |
「IT企業への転職=専門技術や知識が必要」と思っている人もいるかもしれませんが、「未経験からOK」の求人もあります。人材不足の観点からも転職しやすい業界のひとつといえるでしょう。
IT業界に向いている人 |
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物流業界
物流業界の仕事には、倉庫や配送センターへの荷物の運搬をはじめ、個人宅への商品の配送、倉庫の商品の保管・管理や検品作業など、出荷に伴う準備も含まれます。近年はインターネット通販が普及し、ドライバーが人手不足となっているため、未経験者OKの募集もあります。大型免許やフォークリフトの免許などがある場合、歓迎されるかもしれません。
物流業界に向いている人 |
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30代で未経験分野の転職を成功させるポイント
30代で未経験の転職を成功させるには、転職目的を明確にし、これまでの実績や経験をアピールすることが大切です。転職目的を明確にする
転職目的を明確にしましょう。たとえば、「どうしても昇給が見込めない」など、自分では状況を変えられない場合や、「やりたい仕事が明確にある」という場合には、転職は有効な手段といえます。反対に、「なんとなく」や「モチベーションが下がった」など、転職目的が漠然としている場合は、今は転職するタイミングではないかもしれません。
転職目的が曖昧なまま転職すると、入社後「こんなはずじゃなかった」と、転職を繰り返してしまう可能性があります。どうして転職したいのか、今後どう成長したいのか、事前に転職の方向性や実現したいことを明確にしておきましょう。
ポータブルスキルの棚卸しをする
ポータブルスキルとは、持ち運びができるスキルを指します。ポータブルスキルの例 |
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ポータブルスキルは、資格や免許とは異なり、どの企業に転職するにしても活かせる、汎用性の高いスキルです。30代の転職では多くの場合、前職の実績や経験があるので、その実績を踏まえて自分のポータブルスキルを見つめ直してみましょう。
これまでの経験や実績・スキルを活かせる仕事を選ぶ
今までの実績や経験、スキルを活かせる職種を選ぶのも、転職成功へのおすすめの方法です。20代の転職は、「これから成長する」期待感からポテンシャル採用が見込めますが、30代の転職では「経験者」として即戦力が求められるようになります。これまでの実績やスキルを活かせる仕事を選ぶと、その業種自体は未経験であっても適応しやすく、採用担当者からも「即戦力になってもらえそう」と好印象をもってもらえる可能性があります。
30代で未経験分野へ転職する際に注意すべきこと
30代・未経験業種への転職では、一時的に年収が下がったり、転職活動が長引いたりするリスクがあります。注意点を紹介します。条件や待遇面にこだわりすぎない
給与水準や福利厚生、労働条件などを求めすぎないようにしましょう。これまで昇給してきた30代が転職した場合、一時的に年収が下がる場合があります。また、現職と同条件の転職先が見つかるとは限りません。こだわりすぎると、マッチする転職先が見つからず、転職活動が長引く可能性があります。30代は、結婚や子育てなど、ライフステージも変わりやすい年代のため、理想の条件の求めすぎには注意が必要です。
希望条件や待遇面に優先順位をつけて、譲れない点と、妥協できる点を明確にしましょう。
年齢を重ねるごとに転職のハードルが高くなることを理解する
年齢を重ねるにつれ、転職へのハードルは高まります。なぜなら、年齢相応のスキルや実績が求められるからです。20代ではポテンシャル採用をされたとしても、30代で同じようにいくかというと、そうではありません。30代・40代になるにつれ、即戦力やマネジメント力、チームを引っぱる力、管理職の経験など、さまざまなスキルが必要とされるようになります。そのぶん、転職のハードルは上がります。
くわえて、応募の年齢制限を設けている企業も珍しくありません。年齢を重ねるごとに応募できる転職先は少なくなっていき、スキルや実績がなければ厳しい評価をされてしまう可能性もあることを踏まえておきましょう。