ドローンによる介護サービスに興味がある方や導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
ドローンを活用したキャリア教育・セカンドキャリア視点でチームビルディング研修・コミュニティ運営を行っている。自治体、学校、企業などへドローン出前講座の実績多数あり。
介護サービスとは?
介護サービスは、ドローンを用いて高齢者や障害者への支援を提供するサービスです。生活支援やモニタリングなど、介護ニーズに応じた機能を提供し、生活の質向上に寄与します。ドローンを使用することで位置情報の把握や外出の検知を行い、少子高齢化による介護の担い手不足も補えます。
また、検知されたデータを施設のスタッフや離れた所で暮らす家族へ通知し、情報の把握をしやすくしたり、緊急時に素早く対処できるようにしたりする役目を担っています。
ほかには、介護予防という観点でレクリエーションやシニア向けのドローン教室を行うサービスもあります。ドローンの操縦には細かい指先の動作や空間認知、集中力が必要なので介護予防に向いています。複数人が集まることでコミュニケーションも生まれるので、地域社会との繋がりが薄れてしまうことを防ぎます。
介護サービスでできること
ドローンを使った介護関連のサービスでできることは、主に下記の三点です。モニタリング、見守り
今まで難しかった屋外での見守りが、ドローンを使うことで実現できます。ドローンに搭載したカメラを使って定期的に見守りをしたり、位置情報の取得と組み合わせたりとさまざまな可能性を秘めています。捜索
万が一居場所がわからなくなってしまった場合に捜索の手段として、ドローンを使うこともできます。ドローンを使うことで人が踏み込みにくい場所を捜索でき、同時に捜索している人に危険が及ぶ二次災害を防ぐこともできます。また、AIと組み合わせることで捜索を効率化することも可能です。介護予防としてのレクリエーション
ドローンの操縦をグループで学ぶシニア向けのドローン教室などを通して、介護予防に繋げることもできます。空間認識機能や集中力の向上だけでなく、老後のコミュニケーション不足解消も狙えます。介護サービスの利用場面
ドローンやビーコンを使った介護サービスは、特に利用を検討したいのが家族が離れて暮らしている場合や、認知症などによって記憶・判断力の障害が起こり、生活に支障をきたしている場合です。「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」の推計では、65歳以上の認知症患者数は2020年に約602万人、2025年には約675万人(有病率18.5%)と5.4人に1人程度が認知症になると予測されています。人口減少、少子高齢化が進む日本では人によって見守りを続けることが難しい場面も出てくると思われます。技術革新の進むドローンやビーコンを使った介護サービスを検討すると良いでしょう。
また、介護予防としてのシニア向けドローン教室は集中力や空間認識能力が落ちてきた場合や落ちてくる前に検討すると良いでしょう。退職後に引きこもりがちになり、コミュニケーションが減ってしまった場合にも効果的です。
介護サービスの選び方
まずは自身の状況を客観的に判断しましょう。実際に介護が必要な場面なのか、それとも予防が必要な場面なのかによって選ぶべきサービスは変わってきます。特に介護は長期間に渡ることもあるのでコストを中心に慎重に検討しましょう。近くに家族や頼れる人がいない場合はドローンやビーコンを使った介護サービスが役に立つでしょう。
問い合わせてすぐに利用が開始できない場合もあるので、利用する場合は余裕をもって申し込みや問い合わせをするようにしましょう。
おすすめの介護サービス
ここからは、おすすめの介護サービスをご紹介します。介護予防へのドローン活用(一般社団法人ドローンチームNadeshiko)
出典:一般社団法人ドローンチームNadeshiko「介護予防へのドローン活用」を提案している一般社団法人ドローンチームNadeshikoは、高齢者向けに屋内特化のドローン講座を毎月自主開催している団体です。自治体との官民連携介護予防事業に参画したり、さまざまな介護福祉事務所と連携したりしながら、先進的な取り組みをしています。
近年では、特に高齢者男性を中心とした新しい介護予防プログラムやレクリエーションとして成長を見せているようです。介護を目的としたドローン講座は、2021年のスタート当初は35名の参加者だったのに対し、2022年には194名に急増しており、今後もさらなる発展が期待されます。
「みまもり」ビーコン(OFF Line株式会社)
出典:OFF Line株式会社「みまもりビーコン」とは、衣類等にお守り型のビーコンをつけ、施設、または自宅に設置した固定検知端末でその有無を検知することで、外出、在宅の判定を行うものです。BLE技術を用いた独自開発のビーコンにより、いままで実現の難しかった、外出、在宅の検知が可能になっています。
スマートグラス×AI×ドローンの融合による最先端の救助支援システム『3rd-EYE』(株式会社ロックガレッジ)
出典:株式会社ロックガレッジプレスリリースドローンを使った捜索・救助サービスです。AIがドローンが捉えた映像をリアルタイムで解析し、要救助者の位置を速やかに地図上に表示します。これを捜索の指揮本部のタブレットや隊員のスマートグラスに共有することで、救助をスムーズに行うことが可能です。
シニア向けのドローン教室(愛知県豊田市)
出典:豊田市愛知県豊田市が官民連携で始めたシニア向けのドローン教室です。『ずっと元気!プロジェクト』と題し介護予防への取り組みをしています。ドローンの操縦を行うことで細かい指先の動作や空間認知、集中力の向上だけでなく、シニアのコミュニティ参加などにも繋げています。
まとめ
ドローンは「モニタリング、見守り」「捜索」「介護予防としてのレクリエーション」とさまざまな場面で効果的に利用できます。ほかにも画像認識や物資の配送などさまざまなテクノロジーと組み合わせることで高齢化の進む日本を救う可能性を秘めています。まずは自身、もしくは家族の状況を客観視し、介護が必要な場面なのか、それとも予防が必要な場面なのか確認し、状況にあったサービスを検討してみましょう。
まだ介護はいらないかも、という場合も介護予防としてのレクリエーションやドローン教室があるので、検討してみるのもおすすめです。