帆船型ドローンサービスの比較3選。特徴や料金は?|コエテコドローンナビ
今回は、最新の帆船型ドローンの特徴や選び方について解説します。帆船型ドローンサービスに興味がある方や利用を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
帆船型ドローンサービスとは?
帆船型ドローンサービスとは、風力を活用して動く船型のドローンを利用できるサービスです。帆船の原理を応用して設計されたこのドローンは、風力を利用して長距離を移動でき、燃料を必要最低限しか消費しないため、環境に優しい運航が可能です。航空型ドローンとは異なり、帆船型ドローンは停泊時にエネルギーを一切消費しないため、長時間の稼働や重い荷物の運搬に適しています。さらに、太陽光発電などにより、連続稼働時間を事実上無限に延長することもできるとされています。
帆船型ドローンは、主に海洋調査や環境モニタリングなど、海での長期間にわたる活動が求められる分野での使用が期待されています。エネルギー効率が良く、低コストで運用できるため、運搬業や監視作業など幅広い分野での応用が可能です。
帆船型ドローンサービスでできること
帆船型ドローンは、長時間の運航能力を生かして、海洋調査、気象データの収集、環境監視など多岐にわたります。今回はその利用方法をいくつかご紹介します。荷物、人の運搬
船体は大きいものになると普通の漁船と変わらない大きさになるため、荷物や人の運搬が可能です。燃料をほぼ必要としないため、長距離の運搬が可能です。水上・水中撮影
防水カメラを取り付けることで、遠隔地から簡単に水上や水中の撮影が可能です。帆船の静粛性を活かし、魚群などの撮影もスムーズに行えます。魚群探索
魚群探知機を搭載し、設定されたポイントへ自動で航行。スマートフォンから魚群情報を確認することができます。夜間航行
夜間航行の危険を回避し、人手不足やコストの問題を解消します。無人操船ヨット技術により、夜間の密漁船監視や不審船の発見を安全に行えます。長時間の海洋調査・救助活動
帆船型ドローンは風力を活用した推進力により、長時間の連続運用が可能なため、遭難者捜索や海洋調査を長時間行うことができます。帆船型ドローンサービスの主なタイプと仕組み
帆船型ドローンは主に2つのタイプに分けられます。1つ目は、帆の部分が布などのやわらかい素材で出来ているソフトテール型です。風の影響を受けやすく、ほぼ風力のみで推進するタイプの帆船型ドローンになります。比較的大型で、長距離、長時間の走行が可能です。また、積載量も確保できるため運搬等の役割も十分担えるとされています。
2つ目は、帆の部分が硬い素材でできたハードテール型です。風力とエンジンを併用して推進するタイプの帆船型ドローンになります。ソフトテール型に比べて小型でコンパクトな動きができるのが特徴です。小型のため、小型貨物運搬、水上・水中撮影、魚群探索、水上警備監視、海洋調査、救難・捜索活動支援、洋上巡回・警備監視などさまざまな用途に使用することができます。
どちらのタイプも太陽光による船上発電が可能なので、カスタマイズによってはより長時間の使用が可能になります。
帆船型ドローンサービスの選び方
帆船型ドローンを選ぶ際は、使用目的、運用環境、予算を考慮することが重要です。使用目的に合わせて、前述した2つのタイプから選ぶと良いでしょう。例えば、同じ運搬作業でも適したドローンは以下のような違いがあります。
長時間走行を必要とする長距離運搬にはソフトテール型の大型帆船型ドローンを選択し、移動距離と予算に合わせて太陽光パネルや、船体の安全性を考慮して衝突軽減フェンダーと呼ばれる浮きを付けましょう。
小型貨物運搬であれば、ハードテール型の小型ドローンで十分かもしれません。沖の漁業イカダや調査船に物資を届けるために利用する際は、大きな船を出す必要はないでしょう。場所を取らず、小型で手入れも簡単なドローンを選択しましょう。
また、帆船型ドローンの価格は約600万~* と普通のドローンに比べて割高になりやすいです。カスタマイズによっても価格は大きく変動しますので、各社に問い合わせをし、事前にサービス提供者と相談しましょう。
主な帆船型ドローンサービス
ここでは主な帆船型ドローンサービスをご紹介します。帆船型ドローン「AST-231」(エバーブルーテクノロジーズ株式会社)

風力を利用して推進するため、長い稼働時間を実現しており、最大で100時間連続して航行することが可能です。
最大積載量は100kgを超え、有人または無人での運航が可能で、多様な用途に対応します。操作は直感的なスマートフォンアプリを使用し、自動操船機能で目的地を設定するだけで簡単に行えます。
人件費や燃料代がかからないため、これまでコスト面で困難だった用途でも利用が可能です。
魚群探知機や海洋調査機材などの計測機器を搭載しての長時間の水上・水中調査、物資の輸送、水上での警備や監視、移動手段など、幅広いシーンでの活用が見込まれます。
無給電ヨット型ドローン(株式会社OKYA)

水底に固定しなくても、洋上の同じ水域を維持することができる無給電ヨット型ドローンです。
その他の特徴として、セイルが受ける風の力だけで進むため、追加の動力源は必要ありません。また、風力発電機を搭載することで船上での発電が可能なため、各種機器の使用が可能になります。
国土交通省推進「スマートアイランド推進実証調査業務」(山形県)

エバーブルーテクノロジーズ株式会社が、酒田市、とびしま未来協議会、NTTデータ経営研究所、東日本電信電話株式会社山形支店(山形支店長 渡会 俊輔、以下NTT東日本)と共に運営するコンソーシアム「飛島スマートアイランド推進協議会」にて採択を受けた取り組みです。生活物資の運搬、海ゴミの収集、遠隔海上パトロールなどの任務を自動航行で行うことが実験目的の実証調査です。
ヨット型ドローン「everblue AST-231」等を活用し、山形県酒田市から40km離れた飛島への無人自動操船を行います。無人操船技術を用いて、海洋調査や海上パトロールなど、さまざまな海上活動を効率的に実施することを目指しています。
まとめ
帆船型ドローンサービスは、環境に優しく、持続可能な運航能力を持つ新しいタイプのドローンサービスです。海洋調査や環境監視など、幅広い用途に活用できます。特に長期間の監視やデータ収集に優れており、エネルギー効率の良さと低コスト運用が大きなメリットです。
使用目的や運用する環境に応じて最適な帆船型ドローンを選択し、利用を検討してみてください。
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