この記事では、そんな「自分の強みが分からない」を解消すべく、そもそもどんなことが強みと言えるのか、強みを見つけるためにはどうしたらいいのかを徹底解説してきます。面接で「あなたの強みはなんですか?」と問われても動揺しないよう、ぜひこの記事で対策してみてください。
20代・30代の社会人でも「自分の強みが分からない」という人が多い
就職支援サービス「ジェイック 就職カレッジ®」が行ったアンケートによると、20代・30代で自分の強みを理解できている人は32.9%。残り67.1%は、わからない・理解できていないと答えています。この結果から、7割近い人が「自分の強みが分からない」ことが分かるでしょう。引用:PR TIMES「20代・30代の求職者に「自分の強みを理解できているか?」を調査」
自分の強みがわからない…そもそもどんなことが強みと言える?
自分の強みを見つけられずに悩む人は多いかと思いますが、それは強みとは何なのかをよく理解していないからかもしれません。ここでは、そもそもどんなことが強みと言えるのかを明確にしていきましょう。一般的に「強み」として挙げられる特徴の例をいくつか紹介していきます。- 問題解決能力に優れている
- リーダーシップがあり人をまとめるのが得意
- 忍耐力がある
- コミュニケーション能力が高い
- チャレンジ精神が強い
- 誰とでもすぐに打ち解けられる
- プログラミング言語を用いて自主開発した経験がある
- パソコンの取り扱いに長けている
- 〇〇の資格を取得している etc…
自分が他の人と比較して優れていると感じる部分や、これまで経験してきた中で人に自慢できる部分等は、強みと考えて差し支えないでしょう。ただし、必ずしも「自分の好きなこと=強み」とは限らないため、その点はご注意ください。
なお、強みと似たような意味で使われる言葉として「長所」があります。「強み」は仕事に直結するような専門的・技術的なスキルであるのに対し、「長所」はどちらかというと人柄や性格といった内面的な部分を指すことが一般的です。面接に際しては、強みと長所のどちらを聞かれているのかよく判断したうえで、適切な回答を心掛けたいところ。
自分の強みを見つけるための具体的な方法
自分の強みが分からない場合には、次のような方法を試してみましょう。- 徹底的に自己分析をする
- 短所を強みに言い換える
- 周りの人に聞いてみる
- 自分の意志で行動したことや、壁を乗り越えた経験を振り返る etc...
まずは自己分析を行い、自分自身についての理解を深めることをおすすめします。これまでの人生でどんなことを経験してきて、どんな壁を乗り越えてきたか。どんなものに興味を持って、何を考えて取り組んできたか。このようなことを思い返してみることで「自分はこんな強みがあるのかもしれない」という発見を得られることがあります。「短所だと思っていたことが実は強みだった」なんてことも、往々にしてあるものです。
もしなかなか自分では強みに気づけない場合には、キャリア相談を受けてみたり、家族や友人、会社の同僚等に聞いてみてもいいでしょう。かかわりの深い人であればあるほど、自分のことをよく理解してくれていて、的を射た意見を提供してくれるかもしれません。
また、次のようなことを思い出してみるのも、強みを見つけるのに役立ちます。
- やっていて楽しいこと
- 継続していること
- こだわりが強いこと
- 頼られた経験や何かを教えた経験
- 夢中になって時間を忘れた経験
- 周りの人に褒められたこと
- 自分はできて周りができていなかったこと etc...
「自分には強みなんてない…」とネガティブに思考してしまう人もいるかもしれませんが、大抵の場合、自分の強みに気付いていないことが原因です。無理して自分を大きく見せようとすることなく、何気ない経験を上手に強みへと変換していきましょう。
自分の強みが分からない人は自己分析をしてみよう
ここでは、自分の強みが分からない人向けに自己分析のやり方をご紹介します。自分史を作ってみる
自分史を作るためには、過去から現在までの主要な出来事と行動、気持ちを年代順に書き出してみましょう。幼児期は記憶があいまいなことが多いと思うので、小学生くらいからでかまいません。自分史を作ることで、自分の性格や考え方を明確にできます。印象深い経験を紙に書き出すことで、頭の中で思い出すよりも記憶を整理しやすくなり、自分のこれまでを客観視できるようになるでしょう。自分史が出来上がったら、得意なことや努力できたことは強み、反省が残る点や失敗したと感じることは弱みというように、じっくり分析してみることが大切です。
モチベーションをグラフ化する
縦軸をモチベーション、横軸を年齢に設定して、モチベーションをグラフ化してみるのも一つの方法です。モチベーションが高くなった原因や低くなった原因を書き出し、そこから自分の強みを見つけていきましょう。強みを探す際は、モチベーショングラフが上向きになっているところを注視してみてください。例えば、アルバイトで褒められたことがモチベーションが高まったのであれば、どんなことを褒められたのかを思い出してみましょう。「アイデアを出して売り上げに貢献した」のであれば、成果を上げるために楽しんで努力できること、「周りの人の動きを見て指示がなくても的確に動けた」のなら、どんなときでも周囲を冷静に観察して的確に動けることが強みです。
マインドマップを作る
マインドマップでは、主題によって自分の強みやPRポイントを見つけることができます。思考を具現化・可視化できるので、より深く自分を考察できるでしょう。マインドマップを使って強みを見つけるためには、無地の紙を1枚用意し、用紙の真ん中にテーマを書いてみてください。テーマは、「自分」に設定し、褒められた経験や得意なこと、他の人よりも上手くできたことなど、連想できるワードを書き出してみましょう。ただワードを書き出すだけではなく、自分に対して質問を繰り返し、深掘りするイメージで行うことが大切です。
無料の自己診断サイトを利用する
厚生労働省では、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールとして、ジョブカードの普及に努めています。その一環で、自分を知るためのツール「興味診断」「スキルチェック」「価値観診断」を公開中です。登録不要・無料で利用できるので、自分のことを知るきっかけとして活用してみましょう。さまざまな診断を通して自分のことを深く知れれば、強みにも気付くことができます。
参照:マイジョブ・カード
就活・面接における自分の強みの伝え方
せっかく魅力的な強みがあったとしても、それを就活や面接時に上手く表現できなければ意味がありません。自分の強みを効果的に伝えるためには、以下のようなことに気を付けてみてください。- PREP法を参考に結論から述べる
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 自分の強みが企業の価値観・求める人物像にどうマッチするかを説明する
話し方のテクニックとしては「PREP法」が参考になるはず。PREP法は「結論→理由→例示→結論」の4ステップで展開していく表現方法で、ビジネスシーンでもよく用いられるフレームワークです。特に「結論」から始まるというのがポイントで、自分が一番伝えたいことを先頭に持ってくることで、話の内容がグッと論理的になります。「例示」として具体的なエピソードを盛り込めば、より説得力を増すことも可能です。
また「応募企業に採用してもらう」という目的があるのであれば、その企業の運営方針に自分の強みがどのように活かせるのかを伝えることも非常に重要。このためには、応募前に業界研究や企業の調査を徹底し、自分の強みとの共通点を見出しておきましょう。
自分の強みが分からない人向けの自己PR例文
ここでは、自分の強みが分からない人向けの自己PR例文をご紹介します。お困りの方は、ぜひ役立ててみてください。粘り強さ
「粘り強さ」や「負けず嫌い」は、学生時代に部活をしていた人やスポーツをしていた人が取り入れやすいPR内容です。自分の具体的な経験を交えながら話すことで、メンタルの強さや努力の姿勢をアピールできます。しかし、伝え方によっては「頑固」「協調性がない」「自尊心が強い」というイメージを抱かれてしまう恐れがあるため、注意しなければなりません。
もし「負けず嫌い」をアピールしたいのであれば、競う相手を他者ではなく自分にし、「協調性がないのではないか」という不安を払拭しましょう。常により良い自分を目指している点は、向上心があるというアピールにもつながります。
柔軟性
柔軟に行動できることをアピールすると、さまざまな意見を取り入れ、臨機応変に対応できる印象を与えられます。ただし、受け身な印象も与える可能性があるため、積極性も同時にアピールするのがおすすめです。とくに、複数の関係者と連携しながら進める仕事では、協調性が重視されています。アピールの際は、「チームワークを大切にできる」「年代問わず気持ちの良いコミュニケーションを取れる」「周囲の気持ちに配慮できる」など、具体的にどのようなことができるのかを明確に伝えられると良いでしょう。
向上心
具体的なエピソードや目標を達成するためにどのような工夫をしたのかを伝えることで、意欲的に業務に取り組める人材であることをアピールできます。しかし、「向上心はあって当たり前」と考える人もいるため、必ず具体性を意識しましょう。普段から心掛けていることやこだわっていることがあれば、併せて伝えることが大切です。「向上心を入社後にどのように活かすか」についても言及できると、採用担当者がイメージしやすく、企業の発展に貢献できる人材だと強くアピールすることができます。
「自分の強みがわからない」解消におすすめのキャリアコーチングサービス
「どうしても自分の強みを見つけられない…」という人は、キャリアコーチングに相談してみるのもおすすめです。プロのコンサルタントが個人のキャリア形成を手厚くサポートしてくれるもので、一人で悩んでいるよりもずっと効率的に強み探しを行うことができます。ここでは、特におすすめのサービスをピックアップしました。ポジウィルキャリア
20代~30代の支援実績No.1に輝いた実績もあるキャリアカウンセリングサービスが「ポジウィルキャリア」です。これまで累計3.3万人以上の人のキャリアと向き合い、悩みを抱える人たちに寄り添い続けてきています。運営の「ポジウィル株式会社」は、2018年に国内初のキャリアコーチング事業を設立した業界のパイオニア的存在であり、実績も十分。
「理解→設計→行動」の3ステップで進む独自のメソッドで、自分の可能性を最大化できる仕事を無理なく見つけていけるのがポイント。45分ものボリュームの体験カウンセリングを無料で受けることもできるので、利用するかどうかは別としてまず一度悩みを打ち明けてみるといいでしょう。きっと解決の糸口が見つかるはず。
参考:ポジウィルキャリアの評判
マジキャリ
「マジキャリ」は、短期間で自己実現を図りたい人におすすめのキャリアカウンセリングサービスです。プロコーチが1からみっちりと相談に乗ってくれることで、わずか2か月で人生を変えられるとしています。顧客満足度も92%と、利用者からの評判も良好。
運営会社の「アクシス株式会社」は人材紹介事業を手掛けてきた企業ということもあり、求人紹介や転職支援に強みを持っているのも魅力的なポイントです。コーチングにより本当の自分を見つけられたら、そのキャリアの実現まで一貫してサポートしてもらえるでしょう。
参考:マジキャリの評判
まとめ
当記事では「自分の強みがわからない…」「本当にやりたいことはなんだろう…」といった悩みを抱えている方々に向けて、強みの例や見つけるための方法、面接での伝え方等についてまで、詳細に解説してきました。一人ひとり違った人生を送ってきた結果として今があるので、誰しも「自分だけの経験」を持っているはず。その経験を思い返し、深掘りしていけば、強みを見つけることもそう難しくはないでしょう。自分のことをよく理解し、認めてあげることが重要です。
それでも自己分析がうまくいかない時には、キャリアカウンセリングサービスを通してプロに相談することも検討してみてください。一人では先が見えないことでも、専属のコーチに伴走してもらうことで、きっと解決に向かっていくことができるはずです。