(取材)フリーター・中退者・既卒者がキャリアプランを実現させる方法とは?「ジェイック 就職カレッジ®」事業部長 柳井田 彰氏に聞く|キャリア選択の羅針盤

大切なのは、現在地と目的地を考えること  フリーター・中退者・既卒者向け就職支援のプロに聞く キャリアプランの描き方  株式会社ジェイック 就職カレッジ® 事業責任者 柳田 彰氏
終身雇用制度の崩壊、成果主義、ジョブ型雇用……働き方や仕事における評価方法が大きく変化している昨今。フリーター、中退者、既卒者の方の中には、今後のキャリアプランの描き方がわからないと悩まれている方もいらっしゃいますよね。

そこで今回は、株式会社ジェイックのフリーター・中退者・既卒者向け就職支援サービス「ジェイック 就職カレッジ®」事業部長の柳井田 彰氏にインタビュー。


「フリーター・中退者・既卒者のキャリアプランの描き方は?」
「就職で失敗しない方法とは?」

これまで多数の若者の就職・転職支援をしてきた採用・キャリアのプロに、お話をうかがいました。

新卒者から既卒者まで2007年から就職・転職を支援!株式会社ジェイック執行役員 カレッジ事業部長 柳井田 彰氏

—まず、柳井田さんのご経歴について教えて下さい。

2007年に入社してから2014年まで、関西でフリーターや既卒者の方の就職支援に携わりました。その後はマーケティングに従事し、「ジェイック 就職カレッジ®」を含むメディアを統括しました。

2016〜2019年には、新卒者向け支援サービスの事業責任者に。新卒者の中でも、大学4年生の後半にさしかかり、サポートが必要な方に向けて大学のキャリアセンターと協力して支援を行いました。

そして2020年、再度フリーターや既卒者の方の就職支援を担当するようになり、いまに至ります。

—新卒者から既卒者の方まで、多くの方々の支援をしてこられたんですね。最近のフリーター・中退者・既卒者の方の就職市場はどのような動向にあるでしょうか?

未経験者の求人倍率は高まっています。特に従業員300名未満の中小企業では、なかなか人材を獲得できないと困っているところも多く、フリーターや中退者・既卒者の方にとって就職がしやすい状況です。

もっとも求人が多い職種は、営業職。あとは建設系や不動産関連の施工管理が多く、人手不足を感じている現場もあると聞きます。ほかにも、介護や飲食業界も求人数が多いです。

—中小企業の人材の確保が難しくなっている理由とは?

少子化が進むなか、新卒者人材の獲得が難しくなってきているのが原因です。以前までは新卒者しか採用しなかった大手企業でも、既卒者や第二新卒者へと枠を広げています。その流れを受け、従来そういった方を採用していた中小企業も人材確保が難しくなっているようです。

—待遇面の変化はありますか?

待遇面は全体的に上がってきている印象です。我々も求職者様も、年間休日等はしっかりと見ますし、人材の確保が難しい昨今は、会社側も気にしてくれていると感じます。

給与面についても、手当や福利厚生といったところで、柔軟に対応してくれる企業が増えてきました

フリーター・中退者・既卒者のキャリアプランの描き方とは

—フリーター・中退者・既卒者の方々がキャリアプランを描くにあたっては、どういったところを意識すべきでしょうか?

1つ目は、現在地と目的地を考えることです。例えば旅行でも、東京から大阪に行くのか、北海道に行くのかで移動手段は変わりますよね。キャリアにおいても、目的地が違えば、たどり着く方法も異なります。

漠然としたままでは目的地に到着することはできませんから、自分自身の地図を持ち、さまざまな選択肢を考えることが大切です。

2つ目は、Will・Can・Mustで考えることです。具体的に言うと、やりたいこと、できること、求められることのどこに重点を置くかということですね。

やりたいことから考えるケースが多いと思いますが、仕事をやっていくとやりたいことが変わるケースも多いです。また、できることも限られます。ですから、20代のうちは、求められることから考えるほうがベターです。そのために自分の立ち位置を確認して、まずは就職する。そこで経験を積んでできることを増やし、将来的にやりたいことを実現できる状態を目指すのが良いと思います。

3つ目は、選択肢を増やせる自分になること。終身雇用もなくなりつつある中、働き続けられるキャリアは自分でつくる必要があります。市場から求められる人になること、そして様々な選択肢が持てる自分になることが大切です。そのためには、なるべく若いうちに正社員として数年間がんばっておくと、その後の融通もきかせやすくなります。

—そういった現在地や目的地などは、自分でも把握できるものなのでしょうか?

できないことはありませんが、難しいと感じる方も多いです。だからこそ、我々のようなエージェントを頼ってほしいと考えています。

とはいえ、最近は2〜3社のエージェントへの登録が当たり前の時代ですから、できれば複数社に登録し、もらったアドバイスを比較してみると良いでしょう。そのなかで共通して指摘されるポイントがあれば、それをもとに現在地や目的地を割り出すことができます。

なお、ジェイック 就職カレッジ®では、専属のエージェントが悩みをお聞きし、みなさんの地図や選択肢を一緒に考えます。「理想の就職」は一人ひとり違うので、それぞれに合ったアプローチを考えることが大切です。それができるのは、長らく就職支援に携わってきた弊社だからこそです。


—社会経験が浅い方が就職・転職を目指すにあたって、ご自身の市場価値をどのようにアピールしていけば良いのでしょうか?

1つ目は、自分の強みといえる部分を見つけることです。例えばこれまでにバイトリーダーの経験がある方はリーダーシップを強調すると良いでしょうが、なかなかそういったアピールがなくて困っている人も多いです。

たしかに「強み」と聞くと、何か高度なスキルや、過去のすごい実績などを求められるような気がして身構えてしまうかもしれませんが、普段から自然と取り組んでいることを見つけて、育てていくだけでOKです。たとえば「電車内で具合が悪そうな方がいれば、必ず席を譲る」などといった小さなあなたの習慣も充分強みになり得ます。

2つ目は、ブランクや中退など言いにくい経歴があっても、嘘をつかないこと。見透かされてしまう適当な嘘をつくよりも、過去の失敗を繰り返さず、今後の実績づくりをがんばっていきたいという意気込みを伝えるほうがアピールにつながります。

3つ目は、ポジティブな言葉で終わらせることです。ネガティブな経歴があっても、「そのぶん、ハングリー精神を持ってがんばろうと思います!」というように文章の終わりをポジティブな印象にすることで、やる気も伝わります。

とはいえ、中には自分にアピールできるところがないと悩む方もいるかもしれません。そんな方は、ぜひジェイック 就職カレッジ®の研修を使ってみてください。

コースにもよりますが、数日間の研修をがんばりきることで昼夜逆転を直せたり、グループワークで発言できるようになったりします。自己肯定感も高まりますし、自分に合った企業を見つけて就職していく人もいます。今からがんばりたい方に、ぜひご活用いただきたいと思います。


—そのほか、身につけることをおすすめするスキルはありますか?

どちらかというと、スキルよりも考え方についてお話しすることが多いですね。就職後に活躍できる人材になるには、周囲から応援される人になることも大事な要素です。そのために取るべき行動やスタンスを伝えています。

例えば挨拶の仕方や普段のコミュニケーションをはじめとして、自分の意見を言ったり、メモを取ったり、周囲の先輩との関わり方など、オープンマインドかつ主体的に頑張る姿勢を持つことが大切です。

就職・転職成功のためには、エージェント選びも大切

—フリーター・中退者・既卒者の方々が転職サービスを選ぶ際には、どういったポイントを重視すべきでしょうか?

キャリアの現在地と目的地を一緒に考えてくれるエージェントかどうかを見極めてください。中には経歴や希望だけを聞き、機械的に30社ほどの案内を送ってくるというエージェントもあると聞きます。これでは、エージェントの介在価値が発揮されているとは言いづらいですよね。

そうではなく、きっちりとヒアリングをして、その方のことを考えて求人紹介をしてくれるサービスのほうが、良い結果につながるのではないでしょうか。

加えて、先ほどもお話ししたとおり、複数の会社からセカンドオピニオン的に話を聞いてみることも大切です。ただし、あまり数を増やし過ぎても対応しきれないと思いますので、大手・中堅・ベンチャーでそれぞれ1社ずつ、合計3社程度に絞ると良いでしょう。

—フリーター・中退者・既卒者の方が就職活動で陥りがちな失敗や、その対処方法について教えていただけますか?

まずは、経歴の空白期間を見つめ直し、同じような失敗を繰り返さないこと。そして、表面的な条件だけで選ばないことも、心に留めておいてください。

というのも、社会人経験が少ない方は、立地や給料だけで仕事を選んで失敗してしまうケースも多いんです。条件だけでなく、自分の価値観に合う社風かどうか、内面を見て決めるのが良いと思います。

—その会社の内面を見るには、どんな方法があるでしょうか?

面接で逆質問をさせてもらうのも、その会社の内面を知る一つの方法です。例えば、社員にはどのような人が多いか聞いたり、社内で評価されるのはどんな人かを聞いたりすると良いでしょう。また、面接官ではない社員の方と話をする機会をいただくのも良いと思います。

また、自分に合う会社を見つけるためには、複数の業界、複数の会社から話を聞くことも大事です。いろいろな業界・会社とコミュニケーションを取るうちに、自分との相性が体感的に判断できるようになります。とにかく自分を客観視するために、行動量を増やすことをおすすめします。

入社してからが本当のスタート!満足のいく就職・転職をしたいなら「ジェイック 就職カレッジ®」!


—ではいよいよ、フリーター・中退者・既卒者向け就職支援サービス「ジェイック 就職カレッジ®」について教えて下さい。

「ジェイック 就職カレッジ®」がスタートしたのは2005年のことでした。当時はフリーターに厳しい社会で、内定がもらえることはまれだったと聞きます。新卒であることが高く評価されていたために、どれだけやる気のある、ダイヤの原石のような方でも、新卒でないというだけでチャレンジの機会を絶たれてしまう現実がありました。

そうした「原石」のような皆さんのリスタートを支援するべく始まったのが、ジェイック 就職カレッジ®の前身となるサービス「営業カレッジ®」です。営業職の需要が高かったこともあって、まずは営業職限定のサービスを立ち上げました。

そこから求職者の方のニーズに合わせて2018年に「ジェイック 就職カレッジ®」へと名称変更し、フリーター就職のパイオニアとして運営してきました。


—ジェイック 就職カレッジ®ならではの強みやポイントは?

1つ目は、人生の支援につながるキャリア支援を提供していることです。入社はゴールではなくスタート地点ですから、きちんと職場に定着し、活躍できるようなサポートを会社・求職者様に継続して提供しています。

入社にたどり着くまでには、求職者様と一緒に考えながら伴走することを大事にしています。ありがたいことに、「親身に話を聞いてくれた」「こんなに自分のことを話せたエージェントはなかった」と言っていただくことも多いです。


2つ目は、求職者様向けの研修です。就職するには、自己分析や企業研究、面接対策などが必要であり、一人でこなすのは大変です。我々なら長年のノウハウから適切なサポートを提供できるので、最初の一歩を踏み出しやすくなります。

研修はアウトプット中心の内容で、他の人の話を聞くうちに自分を客観視できたり、自分と同じ境遇の仲間を作れたりします。「仲間と出会えたことでがんばれた」という方も多いですよ。


3つ目は、未経験からでもがんばれる求人のラインナップを揃えていることです。離職率の高い会社は避け、教育体制をしっかりと整えている会社を紹介させてもらっています。

20年近く運営してきていることもあって、全体の求人のうち、およそ9割は過去に採用実績のある会社さんです。それだけに、教育体制もよくわかっていますし、たくさんの情報を伝えられます。だからこそ、入社後定着率92.2%以上* という結果につながっているのではないかと考えています。
* 2022/8/1~2023/1/31に入社した人材の3か月定着率

—最後に、就職・転職を検討中のフリーター・中退者・既卒者の方々にメッセージをお願いいたします。

冒頭でも強調しましたが、まずはご自身の現在地と目的地を考えて、行動してみてください。

これからの時代、終身雇用は崩壊し、会社ではなく自分自身で意図的にキャリアを作っていく社会が訪れます。こうした社会に備えるためにも、若いうちから長期的なキャリアを見据えて行動したり、必要に応じてプランを練り直したりするスキルを身につけておくと良いでしょう。そしてジェイック 就職カレッジ®は、キャリアのみならず人生の支援までを射程に入れている点で、みなさんの強い味方になれるはずです。

なおジェイック 就職カレッジ®では、社会ニーズの変化も視野に、個人としてキャリアアップできるような教育機会や研修、セミナーといったリスキリングの提供も検討中です。可能性を広げて羽ばたきたい方は、ぜひ一歩を踏み出してください!
ジェイック 就職カレッジ®はこちら!

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