施工管理/建設関連職で理想のキャリアを歩む方法とは?「ジョブリー建設」吉田氏に聞く|キャリア選択の羅針盤

施工管理・建設関連職のキャリア形成のポイントは 早期の資格取得とキャリアの逆算思考

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少子高齢化や人口減少による働き手不足。施工管理/建設関連職でも深刻な人材不足に悩まされており、キャリアのある方はもちろんのこと、未経験採用をする企業も増えてきているといいます。

とはいえ、

「どうしたら未経験から建築業界への転職で成功できるのか」
「施工管理/建設関連職でキャリアアップを目指す方法がわからない」

など、キャリアにさまざまな疑問や悩みを持つ方もいますよね。


そこで今回は、株式会社レクリーが運営する、施工管理や建設関連職の方に特化した転職エージェント「ジョブリー建設」の吉田 暁氏にインタビュー。建築・建設業界の転職のプロに、最新の転職市場動向や理想のキャリアの歩み方について、お話をうかがいました。

株式会社レクリー ジョブリー建設キャリア事業部 吉田 暁氏

深刻な人材不足に悩む施工管理/建設関連職。未経験採用をする企業も増加

—まず、吉田さんのこれまでのご経歴について教えてください。

2017年3月に大学を卒業し、新卒でレバレジーズ株式会社に入社しました。2023年12月に退職するまでは看護師の派遣事業に携わり、退職後はフリーランスの人事労務コンサルタントとして、採用人事や人事評価制度の設計などの仕事をしていました。

ただ、フリーランスの仕事をしながらも、「会社に籍を置いて、がっちりと仕事をしたい」という思いもあって。さまざまな会社を調べていたところ、株式会社レクリーよりお声がけをいただき、今に至ります。

—施工管理・建設関連職の転職市場における、最新の市場動向を教えて下さい。

求人数、求人倍率ともに増加傾向です。日本社会全体で労働生産人口が減少する中、施工管理のなり手も不足しています。対して建築・建設需要は下がらず、需要と供給のバランスが乖離している状況です。

—なるほど。最近では大阪万博やインフラの老朽化から、施工管理や建設関連職の需要が高まっているというニュースも聞きますが、地域による差はありますか?

地域差に関してはさほどなく、全国的にまんべんなく人材が不足しています。特に都市部での人材不足が顕著な印象です。その一つの理由として、高度成長期に建設された建物が都市部に多いことが挙げられます。高度成長期から50〜60年経ち、その建物の改修や建て替えのニーズが増えています。


—現場の人材不足感や待遇面の変化はいかがでしょう?

現場の人材不足は深刻な状況で、採用のハードルを下げている企業が多いです。これまでは施工管理に関する資格を有し、なおかつ経験がある人材の市場価値が高く、転職にも成功していました。ですが、最近では未経験の方を採用し、自社で育成して一人前にしていこうと考える企業が増えています

待遇面も、以前よりも高い給与で募集をかける企業が多いです。既存の社員さんとの兼ね合いもあるため、どこも一律に給料を引き上げているわけではないものの、今後もこの動きは加速していくと予想しています。

—ちなみに、ご転職を希望する方の理由としては、どういった内容が多いのでしょう?

「より大きな規模の構造物に携わりたい」「これまでビルばかりを建ててきたけれども、今後は住宅の建築に関わっていきたい」など人によってさまざまです。転勤の多い大手企業から、転勤のない地場の建築会社への転職を希望される方も多いですよ。

将来像を明確にして、逆算思考でキャリアプランを描くことが大切

—施工管理や建設関連職としてお仕事をされている方々がキャリアプランを描く際、どのようなことを意識すると良いでしょうか?

施工管理や建設関連職の方がキャリアプランを描く際は、「なるべく早期に資格を取得すること」、「キャリアを逆算思考で描いていくこと」の2点を意識するのがおすすめです。

まず1点目の資格取得について。建設業界は資格によって扱える建物の規模が異なり、1級資格があれば、どんな建物にも携われるようになります。大きな規模の建物に関わると昇進もしやすくなるため、なるべく早い段階での資格取得をおすすめします。

2点目は、キャリアの逆算思考です。「自分のなりたい将来像にたどり着くには、何歳でどんな建物を建てなくてはいけないのか」「そのためにいま自分がやるべきことはなにか」というように、理想のキャリアから逆算することで、行き当たりばったりのキャリア形成に陥るのを防ぎ、自分自身でライフプランをコントロールできるようになります。

すでに施工管理でご活躍中の方であっても、将来像を考えておられる方は少ないんですよね。数年後に「理想と違う」と後悔しないためには、長期的な目線で、「ご自分の集大成」を意識してキャリアを歩むことが大切です。


—施工管理や建設関連職の方々の市場価値を左右する要因には、どのようなものがありますか?

前述した早期の資格取得に加えて、①経験、②ポジション、③コミュニケーション能力です。

①経験というのは、たとえば5階建ての建物を建てた方と50階建ての建物を建てた方がいらっしゃる場合、耐震性などのさまざまな観点から、後者のほうが難しい現場での経験があると判断されるということです。難易度が高い施工をしたぶん、市場価値も上がります。

続いては、②ポジションに関してです。現場には、現場代理人と呼ばれる責任者のほか、現場代理人を補助する現場監督が複数人いるケースが多いです。ここでも、責任者として現場を回す「現場代理人」のポジションの方が、市場価値が高くなりやすいです。以前、大手の建設会社の方とお話したときも、現場代理人の経験の有無によってキャリアのスタートが違うと話されていました。

最後は③コミュニケーション能力です。施工管理は、職人さんや業者さんなど、さまざまな職種や性格の方を束ねて連携を図り、品質を担保して建物を完成させるのが仕事ですから、コミュニケーション能力は欠かせません。

コミュニケーション能力はいろいろな方と触れ合うことで磨きがかかるので、まずは経験を積んでもらうのが一番です。

【転職で失敗しない方法とは?】施工管理/建設関連職の方の転職サービスの選び方

—施工管理や建設管理職の方が転職サービスを選ぶ際に重視すべきポイントを教えて下さい。

やりたいことが明確に定まっている場合は、多数の募集が掲載されている媒体で、ご自分で情報を絞り込んでいく方法がおすすめです。もちろんエージェントの利用も一つの方法ですが、多数掲載されている媒体を使うほうが、スピーディに多くの企業にリーチできます。

まだ明確に将来像を定められていない方であれば、エージェントを活用すると良いでしょう。アドバイザーとの対話で、将来につながる新たな考え方の示唆を得られることもあります。

なお、エージェントを活用する際には、ある程度大きなエージェントと、ジョブリー建設のように業界を限定したエージェントの両方を使っていただくのがおすすめです。

大手エージェントは求人数自体も多く、大手ならではの求人を持っているケースもあるので、使わない手はありません。

一方、ジョブリー建設のような業界を絞ったエージェントであれば、その方のキャリアやご希望にマッチする企業を選別してご提案できます。自分のキャリアに合う求人なので選びやすいですし、これまでにない選択肢や可能性を示してくれることもあります。

—施工管理や建設関連職の方が転職活動で陥りがちな失敗や、その対処法について教えて下さい。

陥りがちな失敗は、ネームバリューや入口の年収に引っ張られすぎてしまうことです。

大手企業と中小企業で内定をもらった場合、つい大手を選びたくなるのが人情というものです。しかし、必ずしも大手が自分に合っているとは限りません。ネームバリューに囚われるよりも、「なぜ転職しようと思ったのか」「何を大切にしたいのか」という軸をブレさせないことが大切です。

また、年収を重視する方は、初年度の年収のみに気を取られないようにも注意してください。初年度の年収が高い会社は一見して魅力的ですが、勤続してもさほど昇給せず、10年スパンで見ると損……といったケースもあります。その会社の昇給条件や評価制度までしっかりと調べて、長期的なスパンで年収を確認するようにしてください。

—施工管理や建設関連職に向いている方/活躍できる方は、どういった方でしょうか?

個人的な見解にはなりますが、ものづくりが好きで、実際に成果が見えることにやりがいを感じる方に向いていると考えています。

例えば私のようなエージェントや営業職の方は、業務効率や生産性の向上など、形のない数字を積み上げていくのが仕事です。一方で、目に見える形で成果を残したい方もいますよね。そういった方にとって建物は、ときには地図に残るような仕事となる点で、非常に向いています。

また、人と関わったり、スケジューリングをしたりという仕事が多いので、コミュニケーションが好きな方にも、施工管理はぴったりです。

施工管理/建設関連職専門の転職エージェント「ジョブリー建設」


—御社で展開されているサービス「ジョブリー建設」についてお聞かせください。まず、施工管理や建設関連職の方に特化したサービスを立ち上げた背景とは?

株式会社レクリーの代表・湯川の言葉を借りてご説明いたします。

湯川はサービスを立ち上げるにあたり、さまざまな市場の動向を観察しました。そんななかで、当時の建設業の転職市場は閉鎖的で、限られた情報で意思決定をしなくてはならず、機会損失が生まれているのではという課題を見出したそうです。

そこで生まれたのが、建設業特化のエージェントサービス「ジョブリー建設」だったのです。サービスを通して、多くの情報と多様な選択肢を示し、業界の閉塞感をなくしたい。雇用機会の増加や建設業のイメージ向上にもつなげたいという思いで、ジョブリー建設は始まりました。

—ジョブリー建設の強みや特徴を教えて下さい。


建設業に特化しているのが、一番の強みです。毎日さまざまな施工管理、建設関連職の方々とコミュニケーションをとっている分、知見が蓄積されており、非常に高い精度でその方にマッチする企業をご提案できます

もう1つは、大手企業を含めた多数のクライアント様がいることです。ジョブリー建設の規模のエージェントであれば、まだ業界大手との契約ができないことも珍しくありません。しかし弊社では、建設業界内のマーケットリーダーと呼べるほどの企業様ともお取引をさせてもらっています。

たくさんの選択肢をご提案できるので、建設業の求人を広く見たいという方も、専門的な求人を見たい方も、広いニーズにお答えできます。

—御社が運営するWebメディア「ジョブリーメディア」で求職者の方への手厚いサポートも強みの一つだと拝見しました。具体的な内容をお聞かせいただけますか?


求人の紹介以外にも、履歴書や職務経歴書など応募書類の添削をしています。文面の作成のみならず、フォントやインデントといった細かなところまで、しっかりサポートさせてもらうので、完成度の高い書類が作成できます。

面接練習に関しても、顔を合わせて3〜4回ご提供することもあります。その方が本当に入りたい企業に入れるように、しっかりとサポートさせてもらっています。

—ジョブリー建設には、未経験からご転職を希望する方も多いですか?

業界未経験の方も多くいらっしゃいます。未経験の方は、どの方向にもキャリアを伸ばせるぶん、最初のマッチングはとても難しいのですが、十分なヒアリングをして人材の見極めをした上でご紹介するため、高い質でマッチングできていると自負しています。

実際、大手ゼネコンさんから「未経験の方はレクリーさんからしか取りません」とお言葉をいただいたこともあるんですよ。

—最後に、ご転職を考えている施工管理や建設関連職の方々に向けて、メッセージをお願いします。

ご転職を考えているということは、いまの状況に不満があったり、より良くしていきたいという思いを抱えていらっしゃるのだと推察します。そのときに必要なのは、「初年度の年収があれば良い」というような短期的な思考ではなくて、5年後や10年後の未来を見据えて、逆算思考で考えること。長期的な目線で考えることで、本当に良いキャリアが築けます。

私たちジョブリー建設では、そのキャリアを築くためのお手伝いができます。ご転職を考えている方は、ぜひ私たちにご相談ください!

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設立年月日 2000年10月13日
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