なぜフルリモートの仕事は「やめとけ」と言われる？理由を徹底解説

フルリモートとはどのような働き方？

「フルリモート」とは、オフィスへの出社を伴わず、自宅など社外で働く形態のことを指します。フルリモートの特徴は、“フル（完全に）”という言葉が単語の冒頭につくだけあり、オフィスに全く出社しなくても良いとされている働き方である点です。

そのため、会議はオンラインで実施するケースが大半です。また、他の従業員とのやり取りはチャットやメール、電話など、直接相対しない方法がメインとなります。

「フルリモートはやめとけ」と言われる理由

ここでは、「フルリモートはやめとけ」と言われる、具体的な理由を解説します。

コミュニケーション不足が発生し、業務が非効率になるから

フルリモートで働く場合、対面でのやり取りがほぼなくなります。多くの場合、チャットやメールを使ったやり取りに頼ることになるため、細かなニュアンスや指示が伝わらず、誤解を招く懸念があります。また、チーム内の連携や一体感が薄れやすく、プロジェクトの進捗や課題共有に遅れが生じる場合もあるでしょう。

フルリモートの環境下では、ちょっとした会話や共有の場が持てないため、コミュニケーション不足が発生し、業務が非効率化する恐れがあります。このような実態に直面した企業も少なくないことから、「フルリモートはやめとけ」と考える人も一定数います。

モチベーションの低下や孤立感を感じやすくなるから

同僚や上司と物理的に離れていると、業務に関する悩みやアイデアが共有しづらくなり、孤立感を抱くことがあります。また、他の従業員と直接コミュニケーションを取る機会がないことで仕事へのモチベーションが低下してしまう人もいます。

フルリモート環境下では仲間と共に1つの目標に向かって取り組む一体感を得られにくく、モチベーションの低下や孤立感を感じやすくなることから「フルリモートはやめとけ」と警鐘を鳴らす人もいます。

仕事とプライベートの境界が曖昧になるから

フルリモートで仕事に取り組める環境では、仕事とプライベートの境界が曖昧になるケースも珍しくありません。仕事とプライベートの境界が曖昧になることにより、気づかないうちに過労を招く恐れもあります。また、目の前の誘惑に負けてしまい、業務効率が低下してしまうこともあるでしょう。

仕事にもプライベートにも悪影響が生じる可能性があることも「フルリモートはやめとけ」と言われる要因だと考えられます。

スキルや能力の育成がしにくいから

多くの従業員がフルリモートで働く場合、スキルや能力の育成がしにくくなる懸念もあります。
上司や先輩から直接指導を受けられなくなるため、新入社員や若手社員の成長機会が失われてしまうこともあるかもしれません。

学びの機会が減少することで、キャリア形成やスキルアップに影響が出ることもあるでしょう。

セキュリティリスクが高まる懸念があるから

フルリモートでは従業員が自宅のネットワークや個人のデバイスを使用するケースも多く、セキュリティリスクが高まる懸念があります。

個人情報といった機密情報の漏洩やウイルス侵入によるシステム破壊や停止などのリスクにさらされているだけではなく、パソコンや重要なUSBメモリーを紛失したり、盗難されたりする場合もあります。
これらのトラブルに巻き込まれる懸念がある点も「フルリモートはやめとけ」と言われる一因だと考えられます。

フルリモート環境でも活躍できる人材の特徴

「フルリモートはやめとけ」という声が聞かれるものの、フルリモート環境下で活躍している人材がいるのも事実です。ここでは、フルリモート環境でも活躍できる人材の特徴を紹介します。

自律的に仕事を進められる人

フルリモートで働くとなると、上司から直接的な監督や指示が少なくなる傾向があります。そのため、自らタスクの優先順位を判断し、計画的に作業を進める自律性が不可欠です。その点、自律的に仕事を進められる自己管理能力の高い人は、指示を受けなくても自ら考え必要な業務を遂行できると考えられます。フルリモートという環境下でも求められる成果を効率的に創出できるため、メンバーや上司からも信頼を得られやすくなるでしょう。

一方で、指示がないと仕事を進められない人は、生産性の低下を招く恐れがあるため、フルリモートで働くには不向きかもしれません。

1人で業務を遂行できる知識とスキルがある人

フルリモートは対面と比較して、サポートやアドバイスが得られにくい環境です。そのため、トラブルや課題に直面した場合でも独力で業務を完遂できるレベルの知識とスキルが求められます。
1人で業務を遂行できる知識とスキルを持つ人であれば、フルリモート環境であっても業務の停滞を招くことはないでしょう。

反対にスキルや知識が乏しい人は、1人で業務を完遂できず、メンバーに迷惑をかけてしまう可能性があります。

テキストベースのコミュニケーションが苦にならない人

多くの場合、フルリモートで働くとなると、チャットツールやメールなどのテキストベースのコミュニケーションが主になります。文章を用いた意思疎通に慣れており、相手に自分の考えが正確に伝わるように情報を整理して発信できる能力があると、誤解やすれ違いを招く恐れもないでしょう。

反対にテキストベースのコミュニケーションに苦手意識があり、文章で自分の考えを正確に伝えられない人は、コミュニケーションを取るたびにストレスや負担を感じるかもしれません。

「フルリモートはやめとけ」と言われる理由　まとめ

「フルリモートはやめとけ」と言われる理由は様々ですが、フルリモートで働きたいと考える人はその理由をしっかり理解しておくことが大切です。また、「やめとけ」と言われる要因が自分と重なることがないか、確認しておくことも必須と言えるでしょう。
自分なりに働く環境を整えたり、ライフ・ワーク・バランスとの両立を意識したりすることで、フルリモートでも高い生産性を保ちながら快適に働くことができます。

フルリモートで働きたいと考える人は、「フルリモートはやめとけ」と言われる実態をしっかり認識した上で、自分なりに快適に働けるフルリモート環境を模索してみてください。