この記事では、ITコンサルタントにおすすめの副業や副業を探す方法についてまとめました。ITコンサルタントの副業で気を付けるべきポイントも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
ITコンサルタントが副業を始めるポイント
ITコンサルタントの副業は、現職での業務に影響を与えないことが必須です。ITコンサルタントの副業トラブルを回避するための、重要なポイントをご紹介します。就業規則を確認する
社員の副業を認める企業が増えているとはいえ、副業の自由が法律で認められているわけではありません。企業の社員が副業できるかどうかは、就業先の就業規則次第です。就業規則に「副業禁止」と明記されている場合は、時間や体力に余裕があったとしても副業をすることはできません。ITコンサルタントの場合、副業がクライアント企業の利益損失や守秘義務違反につながる可能性があります。信用第一の大手コンサルティングファームは、副業禁止とするところが多いようです。
また就業規則で副業が認められている場合でも、無条件でOKというわけではありません。
コンサル系企業では、副業できる業務が限られていたり、細かい規定が設けられていたりすることがほとんどです。全てをクリアするのはなかなか難しく、「副業可だけれど、実際には難しいのであきらめた」というケースも散見されます。
本業と無関係の分野を選ぶ
ITコンサルタントの副業は、本業とは無関係の分野で探しましょう。全ての労働者に適用される「競業避止義務」に抵触するリスクがあるためです。競業避止義務とは、「使用者と競合する業務を行わない義務」を指します。ITコンサルタントがIT分野のコンサルティング業務を副業に選ぶと、競業避止義務違反に問われてしまうかもしれません。
ただし副業の競業避止義務の適用についてはケースバイケースとなることが多く、判断が難しいのが実情です。
政府の資料には、副業における競業避止義務について以下のように記されています。
使用者は、労働者の自らの事業場における業務の内容や副業・兼業の内容等に鑑み、その正当な利益が侵害されない場合には、同一の業種・職種であっても、副業・兼業を認めるべき場合も考えられる。出典:競業避止義務の明確化について|厚生労働省
まわりくどい言い回しですが、「状況によっては同一の業種・職種であっても競業避止義務違反にならないケースもある」ということ。ただし自己判断は危険であるため、副業を始める前に自社の担当者に確認を取った方が無難です。
詳細を説明した上で副業可となれば、不安なく副業探しに勤しめます。
ITコンサルタントにおすすめの副業
ITコンサルタントは、コンサル知識やITスキルが大きな強みです。ITコンサルタントにおすすめの副業をご紹介します。データ分析
データ分析は、さまざまな情報を収集して処理・分析し、結果を分かりやすくまとめる仕事です。コンサルティングで養われた分析力やプレゼンテーション能力を活かせるので、ITコンサルタントにとってはなじみやすい副業といえるでしょう。データ分析に必要なのは、統計学や機械学習についての知識、ディープラーニングに必要なPythonなどを使いこなすスキルです。
注意点は、コンサルティング領域を避けること。本業と仕事がかぶらないよう、データの分析・収集・加工業務で案件を探すのがおすすめです。
業務コンサルティング
IT戦略と無関係のコンサルティングであれば、副業が認められる場合もあります。本業のコンサルティングスキルを活かすなら、業務コンサルティングに携わるのも1つの方法です。業務コンサルティングとは、特定部門の業務プロセスを調査・分析し、業務効率向上につながる提案をするコンサルティングサービスです。
業務分析や課題の発見・改善の提案などではITコンサルティングの経験を生かせます。ただし、担当する分野によっては、経理、人事、生産管理などの知識が必要です。ITまわり以外の知識が不足している人は、各業務についての理解を深めておきましょう。
なお本業でも業務改善に関わるコンサルティングを請け負っている人は、競業避止義務に抵触しないかどうか十分な精査が必要です。
Webライティング
Webライティングは、企業のオウンドメディアやホームページなどに掲載する記事を作成する副業です。ITコンサルタントであれば、最新のIT業界情報やIT技術についても深い知見を持っているはず。「専門性の高い記事を作成できる」とアピールすることで、市場価値の高いライターとして活躍できます。Webライティングを副業にするメリットは、柔軟な働き方が可能なことです。案件の納期はありますが、働く場所や時間は制限されません。本業のすき間時間を利用して、効率的に収入を得られます。
注意点は、本業に関わる機密事項には一切触れないこと。個別のケースには触れず、あくまでも「一般的な見解」「基本的なノウハウ」に基づいた記事を作成してください。
ITコンサルタントが副業を探す方法
就業先が副業を認めている場合は、フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトなどで案件を探すのがおすすめです。ITコンサルタントの副業獲得ルートについて見ていきましょう。
フリーランスエージェント
フリーランスエージェントとは、案件を探すフリーランスと案件を請け負ってもらいたい企業とをつなぐビジネスマッチングサービスです。フリーランスとして登録すると担当者が付き、スキルや経歴・希望条件に合う案件の紹介を受けられます。フリーランスエージェントを利用すれば、案件探しに時間を費やす必要がありません。提案された案件について受注するかどうかを考えるだけでよく、条件交渉・契約書の作成なども全てエージェントに一任できます。
また万が一トラブルが発生した場合は、エージェントが間に入って調整してくれる仕組みです。利用者は「案件をこなすこと」のみに集中できるので、副業が初めての人もスムーズなスタートを切れるでしょう。
注意点は、フリーランスエージェントの利用には手数料がかかること。料金はサービスによって異なりますが、案件報酬額の10%~30%程度とするところが多いようです。フリーランスエージェントを選ぶときは、サービス内容はもちろん手数料についてもきちんと確認しておきましょう。
クラウドソーシングサイト
クラウドソーシングサイトは、案件を探す人・案件を請け負ってくれる人を結び付けるマッチングプラットフォームです。利用者はサイト上で発注者と直接やり取りをして、契約から報酬の受け取りまでを行えます。クラウドソーシングサイトは案件の種類が幅広く、気軽に応募できるのが魅力。検索すれば、Webライティングやデータ分析の仕事はさまざまあります。コンサル案件もあり、クライアントとの条件に合意すればすぐに仕事を始められます。
副業を安定させたいなら、まず実績が必要です。副業初心者はクラウドソーシングサイトで実績を積み上げていくと、副業を軌道に乗せやすくなるでしょう。
ITコンサルタント副業まとめ
ITコンサルタントが安全に副業を行うなら、本業とかぶらない領域・職種を選ぶのがおすすめです。例えばITスキルを活かしたデータ分析や、コンサルのノウハウを活かした他領域のコンサルティング、ライティングなどは有力な選択肢となります。ただしコンサルティングファームは、社員の副業を認めないところも少なくありません。まずは自社の就業規則を確認し、副業の可否を必ず確認してください。