IT/WEBエンジニア・デザイナーのため転職・求人支援メディア「コエテコ転職 byGMO」

ITエンジニアのエージェントに聞く|未経験からの転職は可能?中長期的なプランで自己研鑽を忘れずに!

IT業界は人手不足、未経験・文系からのチャレンジも可能!といった広告を見かけて、異業種から未経験でエンジニア転職を目指す方も少なくありません。

そうなると、気になってくるのが……
  • 未経験のエンジニア転職を受け入れている企業の傾向
  • スクール卒業生NGの企業とは……?
  • 自社開発の企業に転職するためのキャリアプラン
といった点。エンジニア専門のエージェントに登録すれば転職活動はうまくいくのでしょうか?

今回は塾講師からエンジニアのエージェントに転職して、キャリア支援をされているCさんに、普段のお仕事やエンジニアの転職事情について、本音でくわしく伺いました。

インタビューに協力してくださったCさん

支援した法人は200社以上、幅広い年齢層のキャリアサポート

ーCさんは現在、どのようなお仕事をされているのでしょうか?

私は現在、ベンチャー企業のコーポレート部門の支援に特化した企業で働いており、主に情報システム部門の人材のキャリア形成をサポートしています。
これまでの実績としては、支援に携わった法人は200社以上、面談は1,000人以上、支援に至った人数は合計150人ほどで、20歳から49歳と幅広い転職希望者のご支援をさせていただきました。

業界としてITエンジニアに特化したエージェントには、SES部隊の営業をはじめ、法人営業を担当するリクルーティングアドバイザー(RA)、転職希望者の支援を担当するキャリアアドバイザー(CA)などの職種があげられます。

ーエージェント自身のキャリアのゴールはどのようなものがあるのでしょうか。管理職やスーパー営業職などのイメージがありますが、それ以外の道があれば教えてください。

そうですね。独立して企業の人事コンサルをしたり、人事代行を引き受けたりしている方は多いです。人材のプールやエージェント向けの発信など、そういったことを何社かまとめてやる、そんなキャリアプランがあると思います。

ーCさんご自身のエージェントとしてのキャリアプランはいかがでしょうか。

私自身はこの仕事で独立したいという気持ちは特になく、長く続けられればと思いますが、別に1つやりたいことがあります。

少し壮大な話になってしまうのですが、キャリア選択をもっと若いころから考える機会を生み出すようなプラットフォームを作りたいんです。なぜかというと、塾講師やエージェントの経験から、「大学生で就活をして仕事を探すのでは遅い、もっと早い段階からキャリア形成を考えて行動していかなければ」と感じたためです。

将来、自分はどうなりたいか、漠然とでも「こうしたい」と決まっていれば、そこに対するモチベーションを原動力に勉強できたり、苦しいことにも挑戦できたりします。若いころから目的を持ってキャリア形成ができれば、「何も考えずに転職を繰り返してしまいました」という人も減るはずです。

それこそ、30代で未経験からエンジニアになると決めたとしても、どうしても年齢や実務経験の壁で転職が難しい。もっと早い段階からエンジニアという職業を知っていれば、早くから行動してスムーズにキャリア形成もできたはずで、そういった課題を解決できればと考えています。

塾講師からエンジニアのキャリア支援へ。中長期的なキャリアプランを考えてミスマッチを防ぐ

ーエージェントとして数多くのエンジニアのキャリア形成を支援してきたCさんですが、ご自身のこれまでのキャリアについて教えてください。

私は昔からゲームが好きでした。それに加えて、進路を考えた際に「これからIT技術は市場として盛り上がっていくだろう」と時代の潮流を感じたのもあり、大学でJavaを学びました。ただ、最終的には、「自分にはプログラミングは向いていない」と諦め、大学時代に塾講師のバイトをしていた流れで就職。そこから、20代後半でITエンジニアのキャリア形成をサポートする企業に転職しました。

ーエンジニアになる道は諦めたものの、塾講師からエンジニアのキャリア支援をするエージェントに転職しようと思ったのですね。キャリアチェンジの理由は。

ひとことで言うと、「人の人生をサポートする仕事が好きだった」からです。

塾講師も進学という人生のターニングポイントに関わる仕事ですが、期間については、「学生が卒業するまで」とかなり限定的です。もっと人生をサポートするような仕事がしたいと思い、エージェントに登録をして転職相談をしたところ、むしろ「転職エージェントなら、こうやって人のサポートができるんだ」という気付きが得られたんです。

私は大学でプログラミングの勉強をしていたこともあり、その経験とかけ合わせた仕事ができればいいのではと考えました。そこからはITエンジニアのキャリア形成をサポートするエージェントに異業種転職して、今年で8年目になります。

ー学生の進学支援から社会人のキャリアサポートに転換したんですね。エージェントに転職してからは、具体的にどのような仕事をされていたのでしょうか。


転職後、まずはSES部隊の営業からスタートしました。その後はリクルーティングアドバイザー(RA)という企業の法人営業を担当してから、キャリアアドバイザー(CA)として転職希望者の支援をさせていただきました。そこではキャリアアドバイザーとして、3〜5名のチーム責任者も経験しています。

その後は、同業他社に転職してキャリアアドバイザーの責任者やリクルーティングアドバイザーの責任者も経験。当時勤めていた企業がコロナ禍の影響を受けたため、2020年8月に再度転職をして、今の会社でコーポレート部門の支援に特化した事業の立ち上げをゼロイチで経験して現在に至る、という流れです。

ちなみに、私がキャリアサポートをするときの信念は、中長期的なキャリアプランを形成した上での支援を実施することで、ミスマッチを避けること。この信念を貫いた結果、今のところ「早期退職者ゼロ」を成し遂げています。

未経験からのチャレンジは自分の市場価値と中長期的なプランで考えて

ー数多くの転職希望者を支援してきたCさんから見て、未経験からエンジニア転職の難易度についてどう思いますか?

それについては、①市場価値のある方の特徴 ②年齢層 ③未経験からのチャレンジという3つの観点からご説明しますね。

まずは、市場価値のある方の特徴です。これについては、自己研鑽を行っているかどうかが大きいと私は考えています。他の職種と違って、エンジニアは「私はこういった活動に取り組んでいます」とアピールする手段が多く、技術ブログやGitHubで積極的に発信できる強みがあります。こうした場でスキルの研鑽に努めていることを自己アピールできる人はおのずと市場価値が高まるため、転職にも有利だと思います。

2つ目は年齢層についてですが、未経験となると、若年層が有利なのはどの業界でも同じことです。ですから、その人に対して将来に向けての期待値がどれくらい持てるかが重要になってきます。

表現が難しいのですが、「育てたい」と思わせる人柄かどうかは結構大きいと思います。これは知人の経営者の話なのですが、やはり未経験者を採用するときは、スキルには期待せず、経営者として覚悟を決めて、「この人を応援したい」という気持ちで採用するそうなんです。だから、本人のエンジニアになりたい!という覚悟と、育てたいと思わせる期待値を見せられるかが重要です。

最後に、未経験からのチャレンジについてです。ここ数年で、プログラミングスクールが急速に増えています。スクールが増えるということは、同じようにエンジニアを目指される方も増えるということ。すると、必然的に目指すレベルも上がり、採用する側の求めるレベルも上がってきたんじゃないかと。こうなると、特に未経験で30代の方はかなり厳しいのではないか、20代の若い方はまだチャレンジできる可能性はあるのかなと感じていますね。

ーなかなか厳しい現実ですね。未経験からIT業界で活躍するには、プログラミングスキル以外にどういった資質が必要だとお考えですか?

やっぱり、コミュニケーションスキルは重要になってきます。年齢が上がるにつれ、自分のやり方に固執する方が増えてくるので……。特に未経験で転職するのであれば、「コミュニケーションが取りやすいかどうか」は、先ほど言った「育てたい」と思わせるかに関わってくると思います。

未経験の場合は、みなさん同じスタートラインで仕事がはじまります。そこで他の方と差別化するには、やはり人柄だったりとか、育てるコストをペイできるかどうかが見られる。そうした資質を持っている方だと可能性が広がるんじゃないかと思います。

ー個人的な見解でも構わないのですが、転職活動をスムーズに進めるために「こんな人はエージェントから好印象」というコツはありますか?

まずは、レスポンスがきちんとできる人です。例えば面接の日程についてお返事がなかなかこない方だと、そもそものご支援が難しくなってしまうため、必要な情報を、必要なタイミングでやり取りできるかは、最低限必要なマナーだと思っています。

また、エージェントを利用している方は、同時に複数登録している方が多いため、他社での活動を可能な範囲で情報共有いただけるかも重要です。他社ではどういった会社を何社受けていて、面接はこの日程だから、こちらが進んでいくとタイミングがかぶりそうなど、そのあたりをしっかり共有される方の方が、エージェントとしてはやりやすいです。

ーそこは重要なコミュニケーションですね。逆に「こんなエージェントには気をつけて」という特徴があれば教えてください。

エージェント側が無理やり決断を促すタイプだと、ミスマッチで早期離職が起こりうるため、ゴリ押ししてくるエージェントには気をつけた方がいいです。人の人生を預かる仕事だからこそ、転職希望者と同じ目線で考えられないエージェントはどうかと思います。

—なるほど。確かに、そこは注意したい点ですね。

「年収1,000万円」は努力した先に目指せる可能性アリ!でも、未経験からの転職で年収はひとまず置いておいて

—最近ではネット上で、プログラミングスクールへの批判的な意見が盛り上がっていますが、エンジニアのキャリア支援をする側として、スクール卒業生への色眼鏡的なものはあるのでしょうか。

私自身は特にそういった視点はなく、企業側としては「どんなスクールに通っているか」を見ているのかなと感じています。「スクールに通っていました」で終わるのではなく、「有料のスクールで、どれくらいの時間をかけて、どんな勉強をして、こういう成果物があります」と説明できる方であれば、評価してくれる企業はあります。ただ、未経験を採用していない企業もあるため、自己研鑽とスクールだけでは厳しいですね。

ー評価してくれる企業とそうでない企業というのは、具体的にどんなところですか?

やはり、自社開発で即戦力の人材を求めている企業は、教育にかけるリソースが足りないため、未経験からの転職は厳しいのかなと。一方で、SIerやSESの事業をしている企業で教育体制が整っている場合は、入社してから技術を身につけて、ゆくゆくは自社プロダクトに関わっていくというキャリアはあるかと思います。

ーなるほど。非常にわかりやすいです。ネット上では「未経験からITエンジニアに転職して年収1,000万!」といった情報も見かけますが、実際のところ目指せるものでしょうか?

そうですね……。はっきり言えば、未経験からエンジニアに転職して、すぐにその年収になることはまずありえないとお答えしておきます。特に未経験から転職をする際には、はなから年収にベクトルが向いている方では厳しいのではないでしょうか。
ただし、他の業種と比べると、努力した先に「年収1,000万円」という数字が見えやすい職種ではあると言えます。ですから、中長期的なキャリアプランでの転職活動はもちろん、日々の自己研鑽を忘れずに頑張っててください!

—ありがとうございました!

エンジニア転職は自分の努力が年収に反映されやすい!

お話を伺って、やはり、未経験からのエンジニア転職は厳しい面があることが分かりました。はじめから年収ばかりを気にするのではなく、「実務経験を積みながら、中長期的なキャリアプランで希望の会社に転職」という柔軟な考えが求められるのかもしれません。

いきなり「エンジニア・年収1,000万円!」は現実的ではないにしても、手に職をつけて自分の努力が反映されやすい職種なのは事実。コツコツと実務経験を積めば、いずれは収入アップにつながる可能性もあるのではないでしょうか。Cさん、貴重なお話をありがとうございました!

RECOMMEND

この記事を読んだ方へおすすめ