プロジェクトリーダーの仕事内容や必要なスキル・年収を解説

プロジェクトリーダーの仕事概要

プロジェクトリーダーの仕事の概要は以下のようになっています。


では、それぞれの項目について詳しく解説していきます。

プロジェクトリーダーの仕事内容

プロジェクトリーダーが行う業務内容は幅広く、主にプロジェクトを進める際の現場の管理・統括を担っています。まずは仕事の特徴を3つに絞ってご紹介します。

全体を取りまとめる

プロジェクトの設計やスケジュール、メンバーの進捗など全てを把握して取りまとめを行います。作業全体を把握するだけでなくメンバー一人ひとりのスキルや疲労度も考慮し、無理のないプロジェクトが遂行されているかを逐一確認する必要もあります。ただタスクをこなすだけではなくプロジェクトの質の高さを向上させる知識や取り組みが求められます。

適正な問題解決を行う

プロジェクトを円滑に進めるために現状を整理し、必要な課題解決やトラブル対応を柔軟に行います。問題発生に備えていつでもフォローができる体制を整えておき、想定外の事態や納期の遅れといったリスクを避けることも大切です。またプロジェクトリーダーとしての判断を各メンバーへ的確に指示できるスキルも問題解決のために必要な能力といえます。

メンバー管理を行う

プロジェクト全体の進捗だけでなく各メンバーの動向をチェックすることも大切な業務です。メンバーのスケジュールや稼働時間に焦点を当て、無理な仕事を指示していないかを確認することで全体の士気を保つことに繋がります。さらに一人ひとりの技術力を把握して最適なポジションを任命したり、情報共有の仕組みを改善して内部体制を整えたりすることでプロジェクト全体の効率化も期待できるでしょう。

プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーの違い

プロジェクトマネージャーとはどう違う？

どちらもプロジェクトを遂行するために業務を行うという点では同じですが、プロジェクトリーダーの担当領域は現場のチーム管理である一方、プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体を統括する立場です。企業によってそれぞれ請け負う範囲が異なる場合もあります。
参考：PM（プロジェクトマネージャー）とは？

プロジェクトリーダーの役割と業務フロー

プロジェクトリーダーはプロジェクトの作業分析やメンバー管理といった担当領域の管理を担っています。具体的な業務フローとしては、まずスケジュールや所要期間の見積りを作成して作業を構造化します。実際に作業が行われた場合には課題への対策やメンバーの進捗管理、タスク指示を取りまとめます。プロジェクト全体と現場との繋ぎ目になるポジションでもあるので、現場の声を把握して会議で報告し、全体の効率化に反映していく意識も大切です。プロジェクトの規模によっては多数のプロジェクトリーダーが配置されていることもあるので、常に各チームとの連携を密に取ってプロジェクト全体の保守・運用に繋げていきます。

プロジェクトマネージャーの役割と業務フロー

プロジェクトマネージャーは複数のチームの進捗や外部の企業とのやり取りなど、プロジェクト全体に対して責任を負っている仕事です。企業やプロジェクトの規模によってはプロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーの業務範囲が異なる場合もありますが、基本的にはそれぞれ管理可能な領域を定め、プロジェクト全体が効率よく進むように位置づけられます。プロジェクトマネージャーの業務フローの例としては取引先への対応やプロジェクト全体の報告書作成、各チームの問題解決など全体の方向性をまとめて先頭に立つ役割を担います。問題が現場内で解決できない場合は、プロジェクトマネージャーが上流工程や社外の企業に直接交渉して全体を視野に入れたマネジメントを行うこともあるでしょう。

プロジェクトリーダーに必要なスキル

さまざまな業務を行うプロジェクトリーダーですが、特に現場で求められる3つのスキルについて解説します。

担当領域の専門性

プロジェクトリーダーとして担当する領域への知識や技術力の高さといった専門性が求められます。たとえばプロジェクトがIT技術にまつわる分野であれば高度なITリテラシーが求められ、常に新たな情報を仕入れておくアンテナの高さも重要視されます。専門性があることによって各メンバーへ的確なタスクを指示したりトラブルを予測して対応したりといった業務を担うことができるようになるでしょう。

問題解決能力

現場を管理する際には問題への対応力が重要で、状況分析を行うことで見えた課題に対して
役割分担の再配置やスケジュールの見直しといった適正な対策を判断します。全体を俯瞰して捉え、メンバーが安心して仕事ができるように指示できる能力はもちろん、イレギュラーな状況変化にいち早く気づくことができるように現状を鋭く見極める力も求められるスキルの一つです。ロジカルシンキングのフレームワークを身に着けておくのもいいでしょう。

リーダーシップ

現場のチーム全体を引っ張っていくことができるリーダーシップが必須です。円滑なプロジェクト進行においてはメンバーとの関係構築が必要不可欠であるため、日々のコミュニケーションや一対一のヒアリングといった機会を大事にすることも大切です。業務で困っていることなどメンバーから聞き取った現場の声をプロジェクト全体のスケジュールに活かしていくことで信頼度が高まる場合もあるでしょう。

プロジェクトリーダーにおすすめの資格

プロジェクトリーダーの業務に活かせる資格はさまざまなものが挙げられますが、ここでは特に関連性の高い「プロジェクトマネージャ試験」や、IT関連の高度な関連知識を身に着けたい方におすすめの「応用情報技術者試験」について解説しています。これらの資格を取得することでプロジェクトリーダーとしての資質を高められるでしょう。

プロジェクトマネージャー試験 

プロジェクトマネージャー試験は高度IT人材としての専門性やプロジェクトの計画・実行に必要な知識を証明するもので、情報処理推進機構が主催している国家資格です。合格率は15%程度と難関試験ではありますが、情報処理にまつわる知識だけでなくマネージメントや経営戦略などまさにプロジェクトの統括者に求められるスキルが問われます。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験も情報処理推進機構主催の国家資格で、複数設置されている基本情報技術試験のなかでも上位といわれる試験です。ITエンジニアとしてシステム設計や管理、IT戦略の立案など高度なIT人材といえるスキルをアピールすることができる資格です。こちらの資格に相当する知識があれば経営層とのやり取りもスムーズに進むでしょう。

プロジェクトリーダーの年収

プロジェクトリーダーの年収は500万円前後といわれており、年齢に対する平均年収としては一般職全体に比べて高めといえるでしょう。たとえば20代の若手リーダーであれば450万円前後ほどですが、30代以降であれば年収700万円以上という方もいるようです。

プロジェクトの領域に関する専門性やマネジメントの能力が高い人材であればキャリアアップや年収アップが期待できるでしょう。さらに担当する企業によってもサービスの内容が異なるので大手企業や金融、医療といった高額報酬が望める分野に特化するのも年収アップの要素となります。

また、各企業の信頼を獲得したフリーランスのプロジェクトリーダーであれば個人のスキルへのニーズは高く、年収900万円程度の成果を上げている方もいるようです。独立する場合は安定して仕事を得ることができる営業力やプロジェクト全体を管理する資質など高度な能力も求められます。

プロジェクトリーダー向けおすすめの転職エージェント

プロジェクトリーダーとして転職をしたいなら、IT業界やWeb業界に強い転職エージェントを利用するのがおすすめです。本項目では、プロジェクトリーダーを目指す方におすすめの転職エージェントを紹介します。

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、ITエンジニア専門の転職エージェントです。Webエンジニア、インフラエンジニアなどIT職種別に専門アドバイザーから相談を受けることができるので、安心して転職活動を進めることができます。土日、平日夜も電話やオンラインカウンセリングに対応しているので、仕事をしながら転職活動を進めたい方にもおすすめです。

マイナビAGENT

マイナビAGENTは、大手企業マイナビが運営している転職エージェントです。マイナビだけの独占求人を多く紹介しているので、企業選びに迷っている方も安心です。求人紹介だけでなく、応募書類の添削・面接対策などトータルでサポートを行います。

プロジェクトリーダーのキャリアパス

ITや経営、マネジメントなど多彩なスキルを身に着けたプロジェクトリーダーはキャリアパスでも豊富な選択肢を活かすことができます。たとえばキャリアアップの一つとしてはプロジェクトリーダーと仕事内容を共有するプロジェクトマネージャーに転身する方が多く、経験を活かしてプロジェクト全体を統括したり大規模なプロジェクトの管理を担ったりすることが可能です。
また、他ジャンルの企業に転職してプロジェクトリーダーとして働く場合は新たな知見や専門性を身に着けることができるでしょう。
さらにプロジェクトマネージャー試験に合格しておくことで「中小企業診断士試験」や「技術士試験」などの試験内容の一部が免除されるため、資格取得を有利に進めてその後の転職活動に活かすことも可能です。チームの団結力を高めることができるプロジェクトリーダーのスキルは、さまざまな職種で即戦力として活躍できるといえます。