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設備点検用ドローンの特徴とは?赤外線カメラ付きドローンの利用方法
日本全国では、設備点検が追い付かず老朽化した建築が数多く放置されていることが現状です。設備点検が追い付いていない理由として、人員や予算が不足している点が挙げられます。そのような現場で、設備点検用ドローンが導入されるようになりました。
これから設備点検用ドローンを利用する際には、注意点や活用方法を理解しておきたいですね。この記事では、設備点検用ドローンの特徴や活用事例などを紹介します。
これから設備点検用ドローンを利用する際には、注意点や活用方法を理解しておきたいですね。この記事では、設備点検用ドローンの特徴や活用事例などを紹介します。
赤外線カメラとは?
設備点検用ドローンには、赤外線カメラが多く搭載されています。赤外線カメラとは、夜間撮影を行うために開発されたカメラで、物体から放射される赤外線を検知できるカメラを指します。検知した赤外線は電気信号に変換され、温度を測定することができます。たとえば、赤外線カメラを用いることで、屋根が日光で照らされて、どの程度熱くなっているかを調べることも可能です。
設備点検用ドローンを導入するメリット
設備点検用ドローンを導入するメリットは、以下の通りです。- 足場設置のコスト・人員・時間を大幅カットできる
- 人が立ち入れなかった煙突や配管などの内部点検が可能になる
- 安全性を確保できる
- 精度を向上できる
- 点検頻度を上げることが可能になる
- 価格を抑えて赤外線カメラを導入できる
赤外線カメラを搭載した設備点検用ドローンを導入することで、多くの人員やコストを割く必要があった点検を簡略化し、短期間で終えられることが最大のメリットだといえます。
また、人が目視するよりも、赤外線カメラを用いることで精度を向上させることも可能になります。
設備点検用ドローンの活用事例
ここでは、設備点検用ドローンの5つの活用事例について紹介します。ソーラーパネル点検
ソーラーパネル点検とは、太陽光発電を行うためのパネルを点検することを指します。ソーラーパネルは定期点検を4年に1回行う必要がありますが、屋根の上などに設置されている場合は点検が難しいケースも少なくありません。設備点検用ドローンを導入することで、目視することが難しい場所のソーラーパネルでも容易に点検することが可能になります。赤外線カメラを搭載したドローンを活用すれば、異常発熱している箇所を発見できるでしょう。
インフラ・住宅の点検
煙突や鉄道のようなインフラ、住宅の定期点検に設備点検用ドローンは活用されています。高層マンションを点検する場合、上からゴンドラを吊るす必要がありますが、ドローンを導入すれば作業員の安全を守ることができます。赤外線カメラを搭載したドローンで検査することで、目視しただけではわからない建物の破損部を調べることも可能です。
野生動物の監視・生態調査
赤外線カメラが搭載されたドローンを用いることで、イノシシや猿のような野生生物を追跡調査することができます。赤外線カメラは数万円するものもありますが、ドローンを導入すれば価格を抑えることが可能です。日本国内では生活を脅かす恐れがある危険生物の調査に対しドローンを導入していますが、世界各国ではアフリカゾウ密漁の抑止力として監視用ドローンを活用しているケースもあります。
遭難者の捜索
がれきや雪の下に埋まっている遭難者や山岳遭難者を捜索するために、赤外線カメラを搭載したドローンは利用されています。これまでは、人海戦術で遭難者を捜索する場合、二次災害の恐れがありました。ドローンを利用する場合は安全性を確保でき、迅速に遭難者を発見することができます。以前は日没後の山岳遭難者の捜索は行うことができませんでしたが、ドローンを導入したことで夜間でも遭難者の捜索が可能になりました。
精密農業
ドローンは農業の分野において農薬散布だけではなく、赤外線カメラで農作物の温度分布を把握する精密農業に一役買っています。温度分布を調べることで、肥料の不足や生育状況に問題がないかをチェックすることができます。生育状況を可視化することで、作物の品質向上や肥料のコストを削減することにもつながります。
設備点検用ドローンを使用するときの注意点
ここでは、設備点検用ドローンを使用するときの注意点を説明します。撮影距離の保ち方
赤外線カメラを搭載した設備点検用ドローンを使用する際には、適切な撮影距離を保つことが重要です。撮影距離との距離が近ければ鮮明な画像を撮影できますが、距離が近すぎた場合はどこを撮影したのかわからなくなるケースが少なくありません。そのため、全体が把握できる構図で対象物が鮮明に映る距離を模索することがポイントです。
耐候性
天候によってドローンを飛ばせないケースがあるため、予定通りに点検が進まないことがある点も念頭に置く必要があります。山間部のような急な天候の変化が起きやすい場所やビル街のような強風が吹きやすい場所では、設備点検用ドローンを導入することが難しい場合もあるでしょう。作業は行えない
設備点検用ドローンで調査を行うことはできますが、打音による点検などの作業を行うことはできません。そのため、危険な場所であっても作業をする際には足場を組まざるを得ないこともあります。電波や磁気への耐性
高圧送電線や無線局の近くでは放電の影響により、ドローンが電波干渉を受けるケースがあります。その結果、コンパスエラーが起こり、ドローンが正常に動作しなくなることも。そのため、設備点検用ドローンを導入する前に、電波干渉が起きる可能性があるかチェックしておくことが重要です。電波や磁気の影響によっては、ドローンが墜落したり通信が途絶えることで機体を紛失したりする恐れもあります。機体の紛失が心配な場合には、自動帰還設定を搭載しているドローンを選ぶことをおすすめします。
おすすめの設備点検用ドローン
ここでは、コエテコが厳選するおすすめの設備点検用ドローンについて紹介します。屋内設備点検用小型ドローン IBIS
![](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/p9_ClQ8vBYe-mIJ_n9nlTA.png)
狭い暗所の点検に利用しやすいのは、業界最小クラスのIBISです。IBISの大きさはわずか20cmであるため、人が立ち入れない場所も容易に点検することが可能になります。たとえば、煙突内部や熱処理炉内部、ボイラー内部などの点検に活用することができます。
防塵構造モータが採用されていることで、塵や埃が多い場所でも安心して利用できるでしょう。IBISは、「IBIS点検サービスプラン」と「IBIS年間レンタルプラン」の2種類の導入プランがあります。利用料が気になる場合は、公式サイトから問い合わせてみましょう。
屋内点検用ドローン ELIOS2
![](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/vLMnmOLm1j0Oa2AiKwHVVg.png)
リアルタイムで3次元データ化を可能にするのは、ELIOS2です。ELIOS2は非GPS環境下でも安定飛行できるため、場所を選ばず点検を行うことができます。球体の特徴的な形状をしているELIOS2は、墜落時に破損しづらいなどのメリットもあります。
利用プランは、購入プランとサブスクプラン、点検委託プランの3種類です。短期間だけ利用したいなら、最短1ヵ月から利用可能なサブスクプランを利用したいですね。ELIOS2を購入した場合は操縦講習会を受講できるなど、サポートが充実している点も嬉しいポイントです。
設備点検用ドローンまとめ
設備点検用ドローンは、人の手が届かない場所や危険な場所を容易に点検できることから、さまざまな企業で導入されるようになりました。設備点検用ドローンを導入する際には、注意点を踏まえたうえで目的に合った機体を選ぶようにしたいですね。
更新日:2023.03.18
公開日:2023.03.18
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