ドローンスクールで学べることを徹底解説！座学と実技で学習できる内容とは？

ドローンスクールの座学で学べる内容

ここでは、座学で学べる内容を具体的に解説します。ドローンスクールによっては、座学でオンライン受講することも可能です。オンライン受講を希望する場合は、ドローンスクールに確認しておきたいですね。

基礎知識

ドローンにおける基礎知識では、以下のような内容を学習します。

• 歴史
• 機種
• 飛行原理
• 適用事例
• 課題

ドローンを飛行させるうえで、ドローンに関する基礎知識は欠かせません。特に、安全に飛行させるためにも、飛行原理は抑えておきたいポイントの1つです。ドローンの4つのプロペラにはねじれがあり、回転させることで揚力が発生し浮上することが可能になります。

ドローンに搭載されているジャイロセンサーやGPS装置、気圧センサーなどの仕組みも座学では学習するため、実技でドローンを飛行させる前に理解しておく必要があります。

運用方法

運用方法については、以下のような内容を学習します。

• 安全確保
• 禁止事項
• 注意点
• 事故事例
• 運用時の確認事項

ドローンを運用する際の注意点や禁止事項は、パイロットとして厳守する必要があります。飛行する際の注意点に関しては、「飛行前確認を行う」「アルコールや薬物等の影響下でドローンを飛行させない」などさまざまなルールがあります。

また、ドローンの飛行が禁止されているエリアも定められています。飛行禁止エリアに関しては航空法で定められているため、関係法規をしっかりと学習する必要があります。

関係法規

関係法規では、以下のような内容を学習します。

• 国際条約
• 航空法
• 小型無人機等飛行禁止法
• 電波法
• 道路交通法
• 民法
• 個人情報保護法

ドローンの飛行禁止エリアが定められている航空法は、100g以上のドローンを有しているパイロットが遵守する必要があります。つまり、100g未満のトイドローン以外、ほとんどのドローンを運用するパイロットは、航空法のルールを理解しておく必要があります。

空撮を行いたい場合は、個人情報保護法も抑えておきたいですね。空撮で撮影した写真や動画に第三者が映り込んだ場合は、「プライバシー権・肖像権」の侵害に抵触するケースがあります。

自然科学

自然科学では、以下のような内容を学習します。

• 気象のメカニズム
• 気象予測データ
• 電磁波
• 風

ドローンは、気象や電磁波の影響を受けやすいことが特徴です。衝突や落下などのリスクを抑えるためにも、自然科学について学習することが重要です。気温が高すぎる時期には、バッテリーへの負荷がかかりやすい点についても注意が必要です。

ドローンスクールの実技で学べる内容

実技では、ドローンの点検から基本操作、応用的なスキルまでを学習します。ここでは、ドローンスクールの実技で学べる内容について説明します。

点検・整備

点検・整備では、以下のような内容を学習します。

• 日常の点検方法
• 整備
• 飛行の確認

ドローンの飛行前や飛行後には、ドローンの点検を行う必要があります。安全にドローンを飛行させるためにも、飛行前には各機器の取り付けは十分か、モーター音やプロペラに異常はないかなどをチェックします。

ドローンの飛行後には、機体の各種ネジにゆるみがないか、機体に傷やゆがみがないかを確認しましょう。

垂直離着陸

ドローンで垂直に離着陸を行う際には、上昇気流に注意する必要があります。ドローンで上昇する際には風の抵抗を受けづらいですが、着陸する際には風の影響を受けやすいことが特徴です。さらに、離着陸の際には、場所選びにも気を配りたいですね。離着陸マットを使用すれば、砂を巻き上げづらく着陸場所の目印にもなります。

ホバリング

ドローン操縦の基礎ともいえるホバリングは、ドローンスクールで学ぶ重要なスキルのなかの1つです。ホバリングが安定するためには、目線くらいの高さに一定させて飛ばすよう意識することがポイントです。一般的なドローンスクールでは、ホバリングを安定させる位置に目印が置かれています。

前後左右移動

ホバリングが安定するようになったら、前後左右移動を練習します。中央から1mずつ前後左右へ動く動作を繰り返します。移動したら、その位置でホバリングが安定するように操縦しましょう。目標点が置かれていることが一般的であるため、目標点からずれないよう意識して操縦することが大切です。

緊急時の操作

空中で操作するドローンは、予期せぬアクシデントが起こる可能性を予測しておく必要があります。そのような場合に備えて、緊急時を想定して速やかに無人地帯に不時着させる練習を行います。場合によっては、ドローンの自動帰還モードなどの練習を行うスクールもあります。

夜間飛行

一部のドローンスクールでは、夜間飛行が練習できるコースが用意されています。夜間飛行の練習では、日中の飛行練習と同様に左右前後方向の移動や8の字飛行の練習などを行います。なお、離発着の場所には、照明を設置する必要があります。

目視外飛行

目視外飛行の練習を行うためには、広大な練習場が必要となります。目視外飛行は難易度が高いため、スキルを習得したい場合は講師の質が高いスクールに通うことがおすすめです。

ドローンスクールのコースの種類と学習できる内容

ドローンスクールでは、コースによって学べる内容が異なります。それぞれのコースで学習できる内容を理解したうえで、コースを選ぶことが重要。ここでは、ドローンスクールのコースの種類と学習できる内容を説明します。

空撮

ドローンの空撮のスキルを高めたい場合は、空撮コースがあるドローンスクールを選びましょう。空撮のプロから高度な空撮のテクニックを指導してもらえるため、効率よく空撮のスキルを習得できます。どのように撮影すれば滑らかな映像を取りやすいかなど、より専門的なアドバイスをもらえることが空撮コースの魅力です。

空撮の方法だけではなく、映像を編集する方法まで指導するスクールもあります。動画編集の方法からSNSへの動画投稿の方法まで、手厚くバックアップしてもらえるケースも。空撮コースは、一般のコースと同様に受講期間が2～3日となっていることが一般的です。

測量

測量を学習できるコースでは、ドローン測量の最適な撮影手法やドローン測量撮影などを学習します。ドローンを活用した測量の経験豊富な講師から、写真データをもとに三次元点群データを生成する方法などを指導してもらえることがメリット。

ドローンで測量を行うために必要なカメラの知識や測量に使用できる写真の判断基準など、測量に関する幅広い知識を学習できます。なかには、測量士が撮影方法を指導するスクールもあるため、講師の質を確認したうえでスクールを選びましょう。

家屋点検

ドローンスクールでは、屋根点検や外壁点検などを学習できるコースがあります。スクールによっては、国土交通省認定資格の「屋根点検ドローンオペレーター」の資格を取得できるスクールもあります。屋根点検や外壁点検を学習するコースでは、赤外線カメラを搭載した産業機用のドローンを利用することが特徴です。

講師は家屋点検の経験豊富なプロが務めることが多いため、ドローンの扱い方から赤外線カメラの撮影方法まで丁寧に指導してもらえることがメリット。壁面撮影を行う際には、タイルや吹付、ALCなどさまざまな素材の壁面撮影を行うことが一般的です。

農薬散布

農薬散布が学習できるコースでは、農薬の取り扱い方や規制などの基礎知識を学習することが特徴です。農薬散布コースは大型の産業機を使用することから難易度が高く、一般的なコースよりも受講期間が長めに設定されている傾向があります。

実技練習では、ドローンの基本操縦や農薬散布に関わる操作を学びます。農薬散布を行う際には、高度とスピードを均一に保つことが重要なポイント。プロのパイロットから指導を受けることで、産業機を安定して飛行させるスキルが身に付きやすくなります。

太陽光パネル点検

太陽光パネル点検コースは、座学で赤外線ドローン診断や赤外線ドローン診断フローなどについて学習します。実技では赤外線カメラの設定方法から手動撮影方法まで、太陽光パネル点検の実践的スキルを習得できます。

さらに、ズームカメラの扱い方なども学習し、パネルの不具合の箇所の点検方法なども学習できることがメリット。太陽光パネルをドローンで点検する際には、アプリでドローンの自動運行プログラムを組むことが一般的です。ドローンを太陽光パネル点検に活用することで、コストを削減することが可能であるため、事業で携わっている場合は受講を検討したいですね。

国家資格取得

ドローンの国家資格には、1等無人航空機操縦士と2等無人航空機操縦士があります。ドローンの国家資格が取得できるスクールは限られているため、スクールの公式サイトから国家資格対応のコースがあるか必ず確認しておきたいですね。

国家資格に対応したコースは、受講費が30～100万円ほどかかるケースがあります。なお、民間資格を有しているパイロットの場合は、受講料が通常よりも低価格になる可能性もあります。

ドローンスクールでドローンの基礎知識や操縦スキルを学習してみよう！

ドローンスクールに通うことで、ドローンの基礎知識や関係法規などを学習することが可能です。空撮や測量などのビジネスにドローンを活用したいなら、目当てのコースが用意されているドローンスクールを選びたいですね。

講師の質やカリキュラムの内容を確認したい場合は、説明会や無料体験会を利用することをおすすめします。