画像認識サービスの比較3選。特徴や料金は？｜コエテコドローンナビ

ドローン画像認識サービスとは？

ドローン画像認識サービスとは、AIが搭載されたドローンによって撮影された映像や写真を、解析・分析するサービスです。

昨今のAI技術により、ドローンで撮影した画像内の物体やパターン、特定の細部を高精度で識別することができるため、アイデア次第では業界に捉われずに取り入れることが出来るサービスです。

詳細は後述しますが、例えば農業や物流業界における在庫管理、スマートシティ化など様々なシーンで活用されています。

ドローン画像認識サービスでできること

ドローン画像認識サービスは、アイデア次第では汎用的に活用出来るサービスと言えます。ここでは3つに絞り、ドローン画像認識サービスで出来ることをお伝えいたします。

①農業

スマート農業においてドローンを活用した薬剤の散布などが一般的ですが、ドローン画像認識サービスを活用することで、より効率的且つ効果的な農業が行われています。

例えば、作物の病気の特定、作物の収穫量の予測、土壌の水分量の分析、作物の成熟度の評価などです。従来は人の目で見て人の手で調べていたので限界がありましたが、ドローン画像認識サービスの登場により大きくスマート化した分野と言えます。

また、2021年の農業用ドローン使用状況調査によると、12エーカー（サッカーグラウンド約12つ分）の土地をドローンで管理することにより企業は経費を98%節約できるというデータもあります。

②物流業界における在庫管理

物流業界において、ドローン画像認識サービスを用いて倉庫内の商品を識別・分類することで在庫管理を効率化する事が出来ます。

例えば、人が手作業でするよりも早くバーコードやRFIDタグをスキャンできるため、在庫管理はドローン、在庫の移動作業は作業者もしくは陸上走行ロボット と分業することでサプライチェーンの管理の改善が期待できます。

③スマートシティ化

スマートシティ化におけるドローン画像認識サービスの応用例のひとつとして、荷物の配送にAI対応の自律型ドローンを使用することで配送時間とコストを削減をしています。アライドマーケットリサーチによると、2021年に0.94億ドル（約1,316億円、1ドル=140円換算）であった世界のドローン画像認識サービスにおける荷物配送の市場は、2031年までに321億ドル（約4,494億円、1ドル=140円換算）に急増すると予測されており、今後は日本での展開も期待できる市場です。

ドローン画像認識サービスの選び方と予算の目安

ドローン画像認識サービスの予算には、行う処理の複雑さ、使用するAIや機械学習アルゴリズムの高度さ、ドローン自体の品質や能力、運用規模などを考慮する必要があります。

具体的な価格情報については、ドローン画像認識サービスを提供する企業に見積もりを取っていただく事が必要ですが、初期費用だけでなく、継続的なメンテナンスやアップグレードに関わる費用も予算に入れておく必要がありそうです。

例えば、NECネッツエスアイ株式会社の「ドローンによる空撮とAIによる自動検知を活用した太陽光パネルの点検サービス」は、点検からレポート作成まで1回あたり2MW 40万円から、10MW 110万円から提供しています。

ドローン画像認識サービスのメリット

ドローン画像認識サービスには多くのメリットがあります。その中でも今回は3つに絞って、ドローン画像認識サービスのメリットをご紹介します。

①安全性

ドローンを用いることで、人が危険な環境に直接足を踏み入れる必要がなくなり、安全性が格段に向上しました。

例えば、高所や不安定な地形、災害現場などでの調査にドローンが活用されるようになり、作業者の安全が確保されるだけでなく、より正確かつ迅速なデータ収集が可能です。

また、ドローンによる画像認識は、人の目では見落としやすい細かい異常も検出できるため、インフラの保守や点検においても活躍が期待されています。

②費用対効果

ドローン画像認識サービスを活用することで、人の手による作業を減らすだけでなくデータ収集の時間も短縮できます。また、ドローンの運用には特別な設備や人手が必要な訳ではないため、小規模なプロジェクトでもコスト効率良く使用できます。

ドローンによって収集されたデータは、非常に高性能なため、農業での作物の健康状態の把握や、建設現場での進捗確認など、様々な分野で費用対効果の高さを発揮しています。

③汎用性の高さ

ドローン画像認識サービスは、応用範囲が広く汎用性が高いというメリットがあります。

例えば、映画やテレビ番組の撮影から始まり、災害時の人命救助、農業での作物状態の監視、物流業界での在庫管理まで、幅広い分野での活用が可能です。

特にドローン画像認識サービスでは、AI技術を組み合わせているため、リアルタイムでデータ分析を行うことができます。これにより、複雑な環境下での作業や、人による監視が困難な場所での利用が可能となり、様々な業界での革新的な活用が期待されています。

おすすめのドローン画像認識サービス

ここからは、おすすめのドローン画像認識サービスをご紹介します。

ドローンインフラ点検サービス（コードデザイン）

出典：株式会社コードデザイン

株式会社コードデザインでは、写真測量や橋梁点検、屋根点検などのドローンを利用したインフラ点検サービスを提供しています。

国土交通省が推進する「i-Construction」に合致する次世代技術を採用しており、産業系ドローンスクールを開校したり等、各産業での具体的な利用方法についての学習機会を提供しています。

ソーラーパネル点検（HELICAM）

出典：HELICAM株式会社

HELICAM株式会社では、ドローンと赤外線カメラを使用し、ソーラーパネルにおける発電効率の低下やパネル故障の原因となる異常発熱（ホットスポット）を検出するサービスを提供しています。

従来の歩いて行う赤外線カメラによる点検に比べ、ドローンを使用することで短時間で広範囲の点検が可能になり、近年需要が高まっています。

屋根点検（トライアングル株式会社）

出典：トライアングル株式会社

トライアングル株式会社では、天災による被害を受けた地域の広域な家屋を、ドローンを使用して迅速に点検を行う屋根点検サービスを提供しています。

ドローンを使用することで、足場を組む必要がなく人が屋根に登るリスクを減らしながら、高精度な検査を約5分から10分という短時間での作業を可能としています。

まとめ

ドローンとAI技術が統合した「ドローン画像認識サービス」は日々進化を重ねており、業界を問わず多様な分野で活用されています。

ドローン画像認識サービスの進化は、気づかないうちに私たちの生活、仕事、環境においても大きな影響を与えてくれています。

日本でもドローンによる配達が実現するのもそう遠くない未来かもしれませんね。