この記事では、フリーランスエージェントというサービスの仕組みについて説明したうえで、フリーランスエージェントを利用するデメリットについて徹底解説していきます。どんな人が活用すべきなのか、向いている人の特徴もまとめました。
そもそもフリーランスエージェントとは?仕組みを解説
フリーランスとして働く個人と、労働力を必要としている企業とをつなぐ仲介役のサービス。それがフリーランスエージェントです。登録者のスキルや経験に合った案件を紹介し、企業とフリーランスの契約締結までをサポートするのが主な役割となります。役割 | メリット | |
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企業 | ・フリーランスエージェントへ業務委託し、報酬を支払う | 人材を確保するためのコストを最小限にできる |
フリーランスエージェント | ・企業から委託を受けた案件をフリーランスへ再委託し、報酬を支払う ・人手を探している企業へ、フリーランス(人材)を紹介する |
フリーランスへ案件を再委託することで、企業から仲介手数料を得ることができる |
個人(フリーランス) | ・フリーランスエージェントに登録し、抱えている案件を委託してもらう | あらゆる企業の案件が揃っているため、案件探し(営業)を効率化できる |
これにより、フリーランスは効率的に仕事を見つけることができ、企業はニーズに合った人材を短期間で確保することが可能。企業と個人で契約が締結すればフリーランスエージェントに仲介手数料が入るという、人材紹介事業によくあるビジネスモデルとなっています。無料で利用できるからと言って、怪しいサービスということはありません。
フリーランスエージェントを利用するデメリット
「利用料無料」「営業活動簡略化」と魅力的な点も多いフリーランスエージェントですが、当然ながらいくつかのデメリットも存在します。サービスを利用する際にはこれらを十分に理解し、利用する価値があるかどうかを判断するようにしましょう。- 報酬から手数料(マージン)を差し引かれてしまう
- フリーランスならではの自由度が低くなってしまう案件も
- 登録作業に手間がかかる
報酬から手数料(中間マージン)を差し引かれてしまう
フリーランスエージェントを利用する最大のデメリットは、報酬からある程度の仲介手数料(中間マージン)を差し引かれてしまうという点です。報酬の支払い時に引かれるのではなく、既に手数料を考慮した金額で案件が提示されているため、手数料が発生していることに気づかない人もいるかもしれません。しかし企業との直接契約と比べると、確実に報酬は低くなってしまいます。この手数料は、フリーランスエージェントが事業を運営するための源泉となるもので、いくら引かれているかは基本的に公開されておりません。案件によって異なりますが、報酬の一定割合を占める場合が多く、約20〜30%が相場と言われています。
フリーランスならではの自由度が低くなってしまう案件も
フリーランスとして働く魅力の一つは、仕事の時間や場所を自由に選べること。しかしエージェントを通じて仕事を受ける場合、クライアント側の要望によっては、出勤時間や勤務地に制限が設けられることがあります。出社必須・週5勤務といったような条件のある案件も少なくありません。せっかく自由な働き方を求めてフリーランスになったのに、エージェントを使ったばかりに柔軟性を失ってしまっては本末転倒です。自分のライフスタイルや希望に合った案件を扱っているフリーランスエージェントかどうか、慎重に考えて選ぶ必要があります。
登録作業に手間がかかる
多くのフリーランスエージェントでは、利用者のスキルや経験を正確に把握するために、詳細な登録作業が求められます。履歴書やポートフォリオを提出することはもちろん、中には適性テストの受験などが必要となる場合も。自分の市場価値を正しく判断してもらい、最適な案件を提案してもらううえで大切なプロセスではありますが「登録作業が手間」「面倒で利用する気になれない」と感じる人もいるかもしれません。
フリーランスエージェントの利用が向いている人の特徴
少なからずデメリットもあるフリーランスエージェントですが、どんな人に適性のあるサービスなのでしょうか。ここでは、フリーランスエージェントの利用が向いている人の特徴を3点ご紹介します。以下に該当する人は、エージェントのメリットを享受しやすいでしょう。- フリーランスになりたてで仕事が取れていない人
- さらなる年収UP・スキルUPを狙っていきたい人
- 安定した収入を確保したい人
フリーランスになりたてで仕事が取れていない人
フリーランスとして独立したての時期は、自分の名前や実績がまだ市場に知られていないため、仕事を見つけるのが困難なことも少なくありません。フリーランスエージェントは、そういった初期段階での仕事探しを強力にサポートしてくれるため、なかなか仕事が取れない駆け出しフリーランスには非常に役立ちます。「自分が仕事をしている間にも担当者が代わりに案件を探してくれている」という状態を無料で作り出せるのは、フリーランスエージェントの大きな強みと言えるでしょう。
さらなる年収UP・スキルUPを狙っていきたい人
既にフリーランスとして一定の実績を築いたうえで「もう少し年収を上げたい」「さらに高みを目指したい」と先を見据えている人にとっても、フリーランスエージェントは有効な選択肢となるでしょう。エージェントは闇雲に案件を紹介するのではなく、その人のスキルを鑑みたうえでより高収入を狙える企業と締結できるよう、尽力してくれるからです。例えば、フリーランスエンジニアにおすすめの案件紹介サービスNo.1に輝いた実績もある「テクフリ」では、3人に1人がエージェントを利用したことで収入20%増を実現しているとのこと。
![テクフリ|3人に1人が収入20%アップを実現](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/p1dhZkPH3O8Vlg67urXQJg.png)
引用:テクフリ
日々業務をこなしているだけだと、自分の市場評価を図り違えてしまうこともままあります。「本当はもっと収入を伸ばしていけるかも?」と感じたら、一度エージェントに相談してみるといいかもしれません。
安定した収入を確保したい人
フリーランスとして働く上で特に不安な点として挙げられるのが「収入の安定性」です。今稼働している案件がいつ契約切れになってしまうかも分からないため、日々精神的負担を感じている人も多いかと思います。フリーランスエージェントを利用すれば、担当者が契約更新に動いてくれたり、仮に途切れたとしてもすぐに次の仕事を紹介してくれたりするため、比較的安定した収入を得ることが可能です。参考までに、フリーランスエージェント登録者数No.1「レバテックフリーランス」の契約更新率は93%。エージェントを賢く利用することで、フリーランスでも安定した収入を確保できるようになるでしょう。
![レバテックフリーランス|契約更新率93%](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/wHzZSU6I29BKrf_cJ6bfJQ.png)
引用:レバテックフリーランス
長期にわたって参画できるプロジェクトを探している人、少しでも収入の不安定さを軽減したい人は、フリーランスエージェントを利用する価値が高いと言えます。
フリーランスエージェントのデメリットまとめ
当記事では、フリーランスエージェントの利用をためらっている人に向けて「そもそもフリーランスエージェントって何?」といった内容から、利用するメリット・向いている人の特徴についてまで、詳細に解説してきました。仲介手数料が引かれることでやや報酬が少なくなるなど、確かにフリーランスエージェントにはデメリットもいくつか存在します。一方で「利用料無料」「営業活動が効率化できる」「より高収入も狙える」といった弱点を補って余りあるメリットがあるため、利用しない手はないでしょう。
サービスごとにそれぞれ違った特徴がある場合も多いので、気になったエージェントはどんどん登録してみることをおすすめします。フリーランスエージェントに「併用してはいけない」といった決まりはないため、複数活用してさらに効率化を図ってみてください。