Yuma Nakashima
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ドローン教習所 北海道モビリティ校・卒業生インタビュー|測量×ドローンで効率化を実現!現場で役立つスキルを習得
北海道旭川市に位置するドローン教習所 北海道モビリティ校。民間資格・国家資格それぞれの受講コースを開講し、北海道におけるドローン普及に取り組んでいます。
広大な土地を持つ北海道では近隣の市町村との距離がある自治体も多く、運輸なども含めた総合的なインフラの「命綱」として、ドローン導入が急がれています。
多方面でドローンの活用展開が進む中、旭川市に拠点を置く花本建設株式会社では工事分野でドローンを活用。
ドローン教習所 北海道モビリティ校を卒業した花本建設・渡邊氏に、ドローンを業務に活用するまでの経緯や北海道ドローンスクールでの学びについて伺いました。
広大な土地を持つ北海道では近隣の市町村との距離がある自治体も多く、運輸なども含めた総合的なインフラの「命綱」として、ドローン導入が急がれています。
多方面でドローンの活用展開が進む中、旭川市に拠点を置く花本建設株式会社では工事分野でドローンを活用。
ドローン教習所 北海道モビリティ校を卒業した花本建設・渡邊氏に、ドローンを業務に活用するまでの経緯や北海道ドローンスクールでの学びについて伺いました。
「測量×ドローン」の人材育成に意欲を持つ企業に入社
――まず、渡邊様のこれまでの経歴についてお聞かせください。渡邊:
以前は愛知県で測量の仕事をしていました。前職を辞めるにあたり、妻の実家が北海道だったこともあって、北海道で新しい仕事を探すことにしたんです。
そんな折、義理の父から花本建設を紹介してもらい、2023年10月から入社することになりました。入社後は使用するソフトや事務作業の比重など大きく変わった点も多かったため、半年ほどかけて現場で研修を受け、基礎から学び直しましたね。
今年の4月末頃から実際の現場に出て、測量作業やドローンでの空撮補助などを担当しています。
――花本建設でドローンの資格を取得することになった経緯を教えてください。
渡邊:
会社がドローン測量に本腰を入れだしたのがきっかけです。操縦技術や知識の習得が必要だったのはもちろん、航空法改正も見据えると資格取得が大きなアドバンテージになると考えました。
当時の花本建設ではドローンを扱える人材が数名しかおらず、安全担当者がパイロットを兼務するなど、専門担当者が不足していました。
こうした背景もあって補助金で大型ドローンを導入したこともあり、測量のプロフェッショナルかつドローンも扱える人材を育成したいという意向がありましたね。
難しい法令・規則も講師の助けを得て理解
――測量・ドローンどちらも高いレベルが求められるように思いますが、ドローン教習所 北海道モビリティ校を選んだ理由は何だったのでしょうか?渡邊:
ドローン教習所 北海道モビリティ校は情報量が豊富で、熱心な印象を受けました。公開されている動画や画像も充実していて、スクールの様子がよく分かります。ホームページの明るい雰囲気も好印象でした。
旭川市内には3校ほどありましたが、この学校が特に意欲的に見えたんです。教習所内の練習場は駐車場から徒歩3分でアクセスできますし、何より広い空間で練習できます。
周囲の障害物も少ないですし、室内練習場も完備されているので、環境は申し分ありませんでした。
――座学はオンラインでの受講だったそうですが、いかがでしたか?
渡邊:
8月中旬に受講したのですが、テキストは後日郵送だったため、教本が手元にない状態で必死にメモを取りながら受講しました。
ドローンの動作に関する専門用語も馴染みがなく、とにかく必死にメモを取っていたのですが…この経験がかえって内容理解に役立ったかなと(笑)。
特に法令関係は大変でした。重要で細かいルールが多く、混乱することもあったのですが、講師から「こういう考え方で覚えるといい」というコツを教わり、なんとか理解できました。
――実地講習で苦労した点はありましたか?
渡邊:
会社で使用しているドローンは基本的にオート操縦なので、マニュアル操作の経験がほとんどなかったんです。そのため、3メートルでのホバリング課題には特に苦心しました。高さの感覚がつかめず、「この辺かな」と何度も練習を重ねました。
八の字飛行も滑らかな操作が難しく、最初はカクカクした動きになってしまいましたね。GPSを切った状態での緊急時対応訓練では風の影響も受けやすく、操作が非常に困難でした。
そうした状況を見かねたのか、講師からは「練習なので思い切ってやってみて、はみ出しても構わない。最初は全然はみ出して大丈夫」とアドバイスをいただき、徐々にコツをつかむことができました。
平日で受講者が自分だけだったおかげで、不安な部分を重点的に練習できたのは幸運でしたね。
――実地試験では練習の成果を出せましたか?
渡邊: 試験では、「このラインを越えたら不合格」という厳しい基準がありました。最初は緊張しましたが、それまでの練習の成果を信じて臨みました。試験では風が強かったこともあり、緊急時対応での着陸時に苦労しましたね。
指定された円からはみ出してしまい「もう1回やってください」と言われたときは本当に焦りましたが、それまでの練習の積み重ねのおかげで、なんとか再挑戦で成功することができました。
通信断絶、バッテリー残量もわずか…緊急時に役立った「スクールでの学び」
――資格取得後、実際の現場でドローンを活用されているそうですが、具体的にはどのような業務で使用されていますか?渡邊:
最初に担当したのは、会社の近くにある田んぼの現場でした。複数の小さな田んぼを一つに統合する工事の事前測量で、ここでは空撮とデータ収集を行いました。
撮影したデータから非常に綺麗な点群データが生成され、現場の状況を精密に再現できることに驚いたのをよく覚えています。
人手で測量する場合は何日もかかる作業が、ドローンなら飛行自体は1時間程度で完了します。従来の人力による測量と比べると、広大な現場を一度に測量できる効率の良さは圧倒的だといえますね。
もちろんデータ処理には時間がかかりますが、現場での作業時間は大幅に短縮されました。その後も河川の現場など、人気の少ない場所での測量業務を中心に活用しています。
――現在の測量業務では、どのようにドローンを使い分けているのでしょうか?
渡邊:
会社では主に大型の測量専用機と、現場状況の空撮用の小型ドローン2機を活用しています。
測量専用機は基本的にオート操縦で、精密な測量データの取得に使用しています。一方で小型機は現場の状況確認用で、こちらはマニュアル操作での撮影に使うといった形ですね。
会社としては、まず許可申請が不要な場所での測量を優先的に進めている状況です。工事現場での使用においては、事前にドローンで測量を行うことが標準的な手順として定着してきていると感じます。
――スクールで学んだ知識や技術は、実務で役立っていますか?
渡邊:
会社で使用している測量用ドローンは主にオート操縦なので、当初はマニュアル操作の機会は少ないだろうと考えていました。しかし、河川現場での空撮中に予期せぬトラブルが発生し、スクールでの学びが活きる場面がありました。
周囲に木が生い茂る中で通信が途絶え、自動帰還機能が使えなくなり、さらにバッテリー残量の警告も出始めたんです。この時はスクールで学んだ緊急時の対応を実践し、目視でマニュアル操作に切り替えて無事に着陸させることができました。
小型機だったため最悪の事態は避けられましたが、改めて緊急時対応の訓練の重要性を実感しましたね。このような経験があったからこそ、定期的な訓練の必要性を強く感じています。
ドローン教習所 北海道モビリティ校は、ドローンを「楽しく」学べるスクール
――今後の目標についてお聞かせください。渡邊:
現在、社内には複数のドローン操縦者がいますが、状況に応じて誰でも安全に運用できる環境を整えていきたいと考えています。ドローンは人のない場所であれば基本的には誰でも飛ばせる機体ではありますが、安全な運用のためには基本的なルールの理解が不可欠です。
スクールで学んだ法令やルール、安全点検の方法などの知識を社内で共有し、より安全で効率的なドローン活用を推進していきたいですね。特に北海道では、広大な土地を効率的に測量できるドローンの活用は、大きなメリットがあると感じています。
今後も多くの現場で活用の機会が増えていくと思いますので、その際には安全面でもしっかりとしたサポートができればと考えています。
――最後に、ドローンの資格取得を検討している方へメッセージをお願いします。
渡邊:
国家資格という言葉を聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、実際の講習は非常に工夫されていました。座学では講師の方が気さくにフォローしてくださいますし、実技訓練では室内シミュレーターを使用した練習にもゲーム性が取り入れられており、楽しみながら学ぶことができました。
最初は細かい動作に苦労しましたが、講師の方々が親身になってサポートしてくださるので、着実に上達することができます。確かに法令や専門用語など、覚えることは多いのですが、講師のサポートも手厚く、理解しやすい環境が整っています。
ドローンの資格は今後ますます社会的な価値が高まっていくと思いますので、少しでも興味のある方は、ぜひ近くのドローンスクールで受講されることをお勧めします。
私自身、この資格取得をきっかけに新しい技術や知識を得ることができ、仕事の幅も広がりました。チャレンジする価値は十分にあると思います。
更新日:2025.01.30
公開日:2025.01.30
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