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そこで今回は、フリーランスエンジニア業界の気になる情報を深掘りするため、「ランサーズエージェント」を運営するランサーズ株式会社 執行役員 兼 テックエージェント事業本部長の岡本健氏に突撃取材!

フリーランスエンジニア業界の現状や将来性、報酬事情や高単価案件を獲得できる人の特徴、そして「ランサーズエージェント」ならではの魅力について、詳しくお話を伺いました。

ランサーズ株式会社 執行役員 兼 テックエージェント事業本部長 岡本 健氏
IT業界で高まるフリーランスエンジニアの需要
—まず、フリーランスエンジニア業界の現状と将来性について教えてください。フリーランスエンジニアはもちろん、ITエンジニアリング全体で需要が増加しています。経済産業省の推計では、2030年には最大約79万人のIT人材が不足すると予想されていますが、現時点でも、必要な人材を十分に確保できている企業はかなり少ないと感じます。
フリーランスエンジニアのマーケットについても、直近2年間で市場規模は、推定2,000億円規模へ拡大しています。
このマーケットは今後も拡大し続けると予測されており、現在の成長率でも107%の伸長率となっています。
—特に需要が高い分野や業種は?
近年、特に需要が高まっているのはAI(人工知能)分野です。多くの企業がAI技術を取り入れようと動いており、AI関連の案件も急増しています。中には「AIスキルを持つ方をとりあえず提案してほしい」という要望も少なくありません。AIを活用したプロダクト開発やデータ解析など、さまざまな分野で人材が求められています。ただし、最先端のAI関連スキルを持つ人材はまだ不足しており、人材が増えるまでには半年程度のタイムラグがあると見ています。
一方で、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野も根強い需要があります。DX推進を目指す企業は引き続き増加しており、関連知見を持つエンジニアのニーズは安定しています。
また、プロダクト開発を行うスタートアップ企業の増加に伴い、アプリ開発に携われるエンジニアも人気があります。長期間にわたって安定した需要があるのはサーバーサイドエンジニアです。弊社の案件数でも約5割がサーバーサイド関連であり、これはマーケット全体においても同様の傾向が見られます。
—そんななかで、フリーランスエンジニアとして働く人は増えていると感じますか?
はい。以前よりは増えている印象ですね。
1つ目の理由は、報酬面の魅力です。企業では人事制度に基づいて報酬が決まるのに対し、フリーランスではスキル次第で高収入を得られるため、収入アップを目的にフリーランスを選ぶ方が増えています。
2つ目の理由は、働く時間や場所の自由度です。コロナ禍以降、リモートワークを導入する企業は増えましたが、最近では出社に回帰する傾向があります。しかしフリーランスなら、スキルを武器に働く条件を自由に選べるため、柔軟な働き方を求める人々に支持されています。
3つ目の理由は、技術力や市場価値を高めたいという意欲ですね。「1つの企業内で働くよりも、多様な案件に挑戦してスキルを高める環境の方が成長できる」と考え、フリーランスに挑戦する方も増えています。フリーランスエンジニアは、成果を上げなければ案件を受注し続けることが難しく、不安定さと隣り合わせですが、その環境をむしろ前向きに捉え、フリーランスに挑戦される方もおられるのです。
フリーランスエンジニアの報酬相場と高単価案件獲得のポイント
—フリーランスエンジニアの収入相場を教えていただけますか?スキルや経験年数によって幅がありますが、例えばフルスタックエンジニアのように幅広い対応ができる方は、高い報酬を得られる傾向があります。
言語別の単価感としては、PythonやJavaで60〜90万円、PHPやC♯で60〜80万円が一般的です。一方、Webデザイナーやマーケター、コーダーの場合は、40〜70万円前後が相場です。会社員時代と比較して1.5倍から2倍以上の報酬を得る方も多くいらっしゃいます。
さらに、AIのような旬な技術を持つエンジニアは特に高い報酬を得やすい傾向がありますね。AI関連のプロジェクトは市場での需要が急増しており、こうしたムーブメントに乗れている、あるいは乗るための努力を続けている方は、高額報酬を得るチャンスが広がっています。特定のスキルセットを磨くだけでなく、時代の流れをキャッチし、柔軟にスキルをアップデートしている方が成功している例が多いです。
また、エンジニアから少し離れますが、PM(プロジェクトマネージャー)、CTO、上流工程のコンサルタントができる方は、100万円以上の高額報酬を得るケースも珍しくありません。
—フリーランスエンジニアとして収入を得るには、どのぐらいのスキルや経験が必要でしょうか?また、高額な報酬を得るために必要な要素とは?
以下の2つが重要な要素となります。
①経験などを含めたスキル
②コミュニケーション能力などの定性面
それぞれについて詳しく解説します。
1. 経験を含めたスキル
案件を獲得する目安としては、3〜5年以上の実務経験が推奨されます。特に、3年程度で技術面の実績を積み上げている方や、5年以上の経験を持つ方は安定して案件を獲得できている印象です。また、これまで経験してきた環境も重要です。たとえばスタートアップ企業の案件は、少人数で幅広い役割をこなしたり、自ら決断する場面が多いため、裁量権を持って仕事を進めてきた方に適しています。一方で大規模案件となると、同じくらい大規模なSESやSIerプロジェクトで経験を積んだ方がマッチしやすい傾向があります。
技術力だけでなく、どのような環境でどのようなスキルを発揮してきたかが、その人の市場価値に大きく影響するといえるでしょう。
2. コミュニケーション能力などの定性面
案件獲得には、コミュニケーション能力が欠かせません。なかには「要件通りにコードを書くのがエンジニアの仕事だ」と考える方もいますが、開発メンバーとの連携も重要な業務です。技術力が高くても、報告・連絡・相談が苦手だと評価が下がることがあります。また、クライアントや開発チームが大事にしているポイントに視点を合わせられる能力も重要です。プロジェクトの成功には、現場の価値観や目標を共有できる柔軟さが求められます。
幅広い案件&柔軟なキャリアサポートが魅力「ランサーズエージェント」

—ここからは、御社が提供するフリーランスエンジニア向けエージェントサービス「ランサーズエージェント」について教えてください。
はい。「ランサーズエージェント」は、フリーランスエンジニアをはじめ、PM(プロジェクトマネージャー)、ディレクター、マーケターといったITフリーランスとして働く方々に向けて案件を紹介するエージェントサービスです。
案件紹介だけでなく、弊社に直接ご依頼いただいたプロジェクトにおいて、弊社社員エンジニアのもとでスキルを磨く機会を提供するなど、さまざまな形でキャリアアップをサポートしています。
ご利用いただいているユーザー様の経験年数や年代は幅広く、30〜40代を中心に、20代から70歳前後の方までいらっしゃいます。報酬は職種やスキルによって異なりますが、平均すると月額60〜70万円ほどです。
—ランサーズエージェントの強みはどこにありますか?
ランサーズエージェントの強みとして、他社とは明確に異なる2つのポイントを挙げたいと思います。1つ目は、ランサーズグループ全体で幅広いサービスを提供できること。2つ目は、フリーランスの方々に対する手厚いサポート体制です。
まず1つ目の強みである「ランサーズグループ全体でのサービス提供」について。IT業界で働く方々のニーズは、年代や人生のフェーズによって変化することが多いです。
例えば、20代前半は正社員として働き、30〜40代でフリーランスに挑戦。その後、大規模プロジェクトに携わったり、再度正社員として安定を求めたり…といったキャリアステップが想定されます。弊社では「ランサーズエージェント」のほか、クラウドソーシングサービスの「ランサーズ」や転職エージェントの「フリーランス転職」など、多岐にわたるサービスを展開しており、こうしたニーズの変化に柔軟に対応できる点が大きな強みです。

具体的には、専任のフォロー担当者を配置し、稼働中の案件に関するサポートだけでなく、今後のキャリア形成に向けたアドバイスも提供しています。一般的に、営業担当者は新規契約の獲得に注力しがちですが、弊社ではクライアント様やユーザー様に価値を感じていただくことを最優先と考え、アフターケア専門部署を設置しています。この部署には多くの人員を配置し、きめ細やかなフォローアップを実現しています。
専任のフォロー担当者は、現在の案件のサポートに加え、将来的に市場価値をさらに高められるようなキャリア形成の支援も行います。この体制はユーザー様からも非常に高く評価されており、「安心して稼働できる」というお声を数多くいただいています。こうしたサポートの結果、平均終了率が8%程度と言われるエンジニアの業界において、弊社では常時6%台をキープすることができています。
—手厚いサポートで、利用者満足度92%なのも納得です。ほかにも、ユーザー様から好評なポイントはありますか?

案件のバリエーションが非常に幅広い点です。ランサーズはプラットフォームを保有しているため、「ランサーズエージェント」では豊富な案件をご紹介できます。「数ある選択肢の中から、自分の好きな仕事を選びたい」というのは、フリーランスの方々に共通するニーズです。私たちもそのニーズに応えるため、案件の幅を広げることに力を注いでいます。
具体的には、どんな小さな案件や特殊なニーズであっても、しっかりとキャッチする姿勢を徹底しています。この取り組みはクライアント様にも喜ばれるだけでなく、フリーランスの方々に多彩な選択肢を提供できる点で、非常に好評です。
—ランサーズエージェントで案件を獲得する際、案件獲得に有利なスキルや経験の組み合わせはありますか?
業界全体が人手不足であるため、どのようなスキルセットであっても、マッチする案件は高い確率で見つかるだろうというのが正直なところです。「どのスキルが有利か」にはこだわりすぎず、まずはお気軽にご相談ください。
そのうえで、特に有利となるのは、基本的なエンジニアリングスキルに加えて、最新の技術トレンドに触れている方ですね。とくに最近では、「AI関連技術を持つ方であれば、とりあえずお会いしたい」という依頼などが増えています。仮にベースとなるスキルが同じであれば、トレンドに敏感な方のほうが市場価値が上がりやすく、報酬や案件選択の自由度も大きく向上するのは間違いないでしょう。
フリーランスの力で日本をエンパワーメントしたい
—最後に、これからフリーランスへの挑戦を考えているエンジニアの方に向けて、メッセージをお願いいたします!昨今、日本では人口減少やGDPの低下が進み、国としての力が問われる状況にあります。そのような中で、フリーランスという働き方も、日本の国力を押し上げている一助になっていると感じています。
日本にはまだ多くの眠れるポテンシャルが存在します。私たちランサーズは「個のエンパワーメント」をミッションに掲げ、まだその力を発揮できていない方々に寄り添い、可能性を引き出すお手伝いをしたいと考えています。これまでも、「何者でもない人が、何者かへと成長していく」瞬間を数多く目の当たりにしてきました。それは、まるでドラマのように感動的な出来事です。
ですから、フリーランスとして新しい一歩を踏み出したいという意思がある方には、ぜひ挑戦していただきたいと思います。ランサーズエージェントは、フリーランスとして長く活躍し続けられるよう、全力でサポートいたします。