千葉市と炎重工、水陸両用ドローンによる雨水管点検の実証実験を実施 ―点検困難箇所の効率的調査を目指す―

千葉市と炎重工、水陸両用ドローンによる雨水管点検の実証実験を実施 ―点検困難箇所の効率的調査を目指す―
千葉市と炎重工株式会社は2025年1月16日、美浜区若葉3丁目において水陸両用ドローンを活用した雨水管点検の実証実験を実施しました。
この取り組みは、国土交通省「令和6年度海の次世代モビリティの利活用に関する実証事業」の採択案件として行われたものです。

本実証実験に至る経緯

本実証実験に至ったきっかけ

毎年、幕張メッセで開催されているJapanDroneでの出会いをきっかけに、千葉市炎重工株式会社水陸両用走行型ドローンの実証実験の実施に向けて協議を開始しました。
千葉市では「ちばドローン実証ワンストップセンター」を設置し、ドローン関連技術の実証実験を支援しています。
この取り組みの一環として、今回の実証実験が実現しました。

千葉市によるフィールド提供

千葉市と炎重工株式会社による今回の水陸両用走行型ドローンの実証実験は、
国土交通省の「令和6年度海の次世代モビリティの利活用に関する実証事業」への初めての応募案件として採択されました。千葉市国家戦略特区推進課では、近未来技術の実証フィールドを提供することで、新産業の創出や企業の集積を目指しています。

実証実験の目的・趣旨

実証実験の趣旨

千葉市では、ドローン等の近未来技術の振興を目的に、行政や民間事業者の業務におけるドローンの活用を進めています。
今回の実証実験は、水陸両用走行型ドローンを活用した新しい点検手法の有効性を検証するものです。

下水道管点検の目的

老朽化対策のため、劣化部位を早期に発見し、計画的な補修・改修を図り、施設の長寿命化につなげることを目指しています。千葉市が管理する下水道管は総延長約3,800kmに及び、その維持管理が重要な課題となっています。

実証実験の目的

下水道管の点検は、大きい管では人が中に入って行うことを基本としていますが、
管内が狭い場所や有毒ガス発生の可能性がある箇所では自走式カメラを使用しています。
しかし、水位が高い場所や流量が多い箇所では、これらの方法による点検が困難です。
今回の実証実験では、水陸両用走行型ドローンで効率的に点検できるかを検証しました。

実証実験について

実証実験の概要

実証実験の概要は、以下のとおりです。
  • 日時:令和7年1月16日(木)10:30~12:00
  • 場所:千葉市美浜区若葉3丁目
  • 実施者:炎重工株式会社(岩手県滝沢市)

水陸両用走行型ドローンの概要

本実証実験で使用した水陸両用走行型ドローンの概要は、以下のとおりです。

  • 機体寸法:幅54cm、奥行55cm、高さ43cm
  • 機体重量:17kg(バッテリー含む)
  • バッテリー持続時間:3時間
  • 最高速度:水上2km/h、陸上1km/h
  • カメラ:フルHD
  • 無線周波数:2.4GHz帯無線LAN

実施内容

実証実験はまず雨水管で実施されました。
雨水管内に進入し、管内の点検作業を行いながら約50メートルの区間を走行。

雨水管内を走行する水上ドローンの様子


別のマンホールから回収された後、護岸上で陸上走行能力の実証も行われました。
水陸両用走行型ドローンが撮影した映像は、リアルタイムで地上のモニターに送信されます。
そのため、作業員が危険な場所に立ち入らずとも、管内の状況を確認することができました。

地上のモニターから、様子を確認することができます

まとめ

今回実証された水陸両用走行型ドローンによる点検手法は、下水道インフラの維持管理における人手不足への対応策として、新たな可能性を示すものとなりました。
炎重工株式会社のHPはこちら


ドローンスクールを見る
まるわかりガイドでドローンを知ろう はじめに読みたい#ドローンの基本#スクール選びのコツ#飛行規則#資格
まるわかりガイドを見る

RECOMMEND

この記事を読んだ方へおすすめ

運営者情報

コエテコ byGMO 」は、東証プライム上場企業である GMOインターネットグループ株式会社 の連結グループ会社、GMOメディア株式会社によって運営されています。 編集は、同社の教育サービス事業部「コエテコマガジン」制作チームが担当しています。

商号 GMOメディア株式会社 (GMO Media, Inc.)
設立年月日 2000年10月13日
GMOメディア株式会社の事業内容 メディア事業、ソリューション事業
所在地 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー 12F
資本金 7億6197万円(2024年12月31日現在)
上場市場 東京証券取引所 グロース市場(証券コード : 6180)
主要株主 GMOインターネットグループ株式会社
東京証券取引所 プライム市場(証券コード : 9449)
許可 厚生労働大臣許可番号
有料職業紹介事業(13-ユ-316281)
運営者情報の詳細はこちら