(取材)Dアカデミー近畿和歌山校|スマート農業関連技術が学べる!赤外線建物診断技能師資格も取れるスクール

Dアカデミー近畿和歌山校
和歌山県に拠点を構えるDアカデミー近畿和歌山校は、北海道から沖縄まで全国15校を展開するDアカデミーアライアンス校の一つであり、測量やスマート農業に特化したドローン技術が習得できるドローンスクールです。

この記事では代表 藤戸輝洋さんに、スクールの特色や今後の日本における1次産業の在り方について伺いました。

Dアカデミー近畿和歌山校代表 藤戸輝洋さん

Dアカデミー近畿和歌山校についての基本情報(料金、コース、資格)

スクール名 Dアカデミー近畿和歌山校
取得可能な資格
  • JUIDA操縦技能証明証
  • 安全運航管理者証明証
  • 赤外線建物診断技能資格
  • 一等無人航空機操縦士
  • 二等無人航空機操縦士
開講中のコース
  • 操縦士技能+安全運航管理者+I-CON対応4日間コース
  • 操縦士技能+安全運航管理者 3日間コース
  • 農薬散布ドローンXAIRCRAFT P20のオペレーター講習会
  • 赤外線建物診断技能師資格研修会(不定期開催)
  • 国家ライセンス+DX産業活用コース
初期費用
(入会金やドローンの購入費用等)
特になし ※JUIDA申請費用は別途
受講料 操縦士技能+安全運航管理者+I-CON対応4日間コース 297,000円(税込)
※昼食込み
操縦士技能+安全運航管理者 3日間コース 242,000円(税込)
※昼食込み
農薬散布ドローンXAIRCRAFT P20のオペレーター講習会
275,000円(税込)
赤外線建物診断技能師資格研修会
104,500円(税込)
国家ライセンス+DX産業活用コース
お問合せください
運営会社 株式会社未来図

建築関係者や産業に従事する人が多く集う、Dアカデミー近畿和歌山校


—本日はありがとうございます。Dアカデミー近畿和歌山校では現在、何種類のコースを展開されていますか。また、それぞれのコースではどのようなことが学べるのでしょうか。 

Dアカデミー近畿和歌山校は、北海道から沖縄までの地域で名を連ねる15のスクールが所属するDアカデミーのアライアンス校の1つで、果樹栽培や農業が盛んな和歌山県でスクール運営を行っています。

そんな当スクールには大きく分けて5つのコースがあります。

1つ目は、操縦士技能+安全運航管理者 3日間コースです。こちらはJUIDAのカリキュラムに則り、ドローンの操縦技術を学んでいただくコースとなっています。座学では法律の知識や運航安全について学んでいただき、実技では垂直離着陸や水平移動といった基本的操作に加え、安全面を考慮した緊急時の対応までを実際に操縦して体得します。

2つ目は、操縦士技能+安全運航管理者+I-CON対応4日間コースです。こちらはJUIDAのカリキュラムに則ったコースでありながら、i-construction対応のドローン3D計測航法も学ぶことができるコースです。当スクールのように測量とドローン操縦を同時に学べるスクールはそう多くなく、当校の強みとなっています。受講後は国土交通省へ飛行許可を申請する際の証明書類が省略できるメリットもあります。

建築や土木関連のお仕事ではドローン技術を使った測量の需要が高まっており、県外からも「測量を学びたい」というお問い合わせを多数いただいている状況です。当スクールの母体となる会社では測量の仕事を請け負っているので、現場で得た知識や経験をドローンスクールでの指導にも活かしています。

ちなみに当校は、和歌山県で初めて国交省から認可が下りたドローンスクールでもあり、この測量コースも当時から開講していました。ドローン業界が本格的に盛り上がる前からドローンの可能性に気づき、人材育成に取り組んできたことがお分かりいただけるかと思います。



続いて3つ目は、農薬散布ドローンXAIRCRAFT P20のオペレーター講習会です。当スクールは農業用ドローンやロボット開発を手掛けるXAGの代理店でもあり、ドローンの販売だけでなく、農業用ドローンの使い方や農薬散布の方法を指導しています。

当スクールが大切にしているのは”実際に仕事で使える技術を伝授すること”です。受講生が卒業後にどのように仕事に活かしていけるかを考え、知識だけに終始しない実践的なノウハウやスキルを身に付けてもらうことで、しっかりと実務に活かしていただきます。

4つ目は、赤外線建物診断技能師資格研修会です。こちらは不定期開催ですが、建物の壁面に貼られたタイルやモルタルの、目視ではわからない経年劣化をサーモカメラ(赤外線カメラ)で調べる方法を学んでいただけます。

国による規定では、10年に一度のペースで建物の劣化を調べなければならないと定められています。たいへん需要の高い仕事であるため、ドローンの操縦技術だけでなく、赤外線建物診断技能師の資格取得もできるような内容にすることで、受講生のキャリアにつながればと考えました。

このコースでは赤外線建物診断士の協会とタイアップさせていただき、東京から専任の講師を招いて講習会を行っています。講習では実際に赤外線カメラを積んだドローンで高層階の調査を行いますので、実践に備えた技術の習得ができる講座になっています。





なお当校では、平日だとなかなか時間が取れない方に向けて土日も開校していますし、全てのコースで少人数制指導を実施していますので、安心して技術習得を行っていただけます。

​最後に5つ目は、国家資格の対策コースです。​国家ライセンスの登録講習機関にも登録されたので、無人航空機操縦者技能証明の一等、二等の資格を取得できる講習も開始しています。
講師陣も私を含めて無人航空機操縦者技能証明の一等資格保持者が2名在籍しております。

現在、国家ライセンス+DX産業活用コースを設定していますが、このコースで厚生労働省の人材開発支援助成金のリスクリングコースを
利用すれば講習費用の75%~80%の助成金を受け取れる場合もあり、多くの方に活用していただいております。



—Dアカデミー近畿和歌山校に来られるのは、やはり産業に従事されている方が多いのでしょうか。

そうですね、「ドローンの操縦をやってみたい!」と趣味目的でいらっしゃる方ももちろんいらっしゃいますが、コースの充実度からもわかるように、建築や測量、農家の方やJAさんなど、産業に従事されている方が多い印象です。
近年ではスマート農業も国家主体で進んでいますから、ドローンはその点でも幅広く受け入れられてきていると感じます。

少し毛色の違うものでは、小学校に出向いてプログラミング教育の実習を行ったり、和歌山県内の農業を専攻している大学生へボランティアで農業ドローンの実演授業を行ったりすることもあります。このような取り組みをしているのは、若者層に農業の良さを伝えるためです。

和歌山県は皆様もご存じの通り、みかんやもも、柿や梅などといった果実や農作物などが豊富に採れる、農業が盛んな地域です。しかし果樹が生えている土地は急な斜面の山肌が多く、農業従事者にとっては足腰を痛めやすいなど、重労働であることは否めません。

そのためか、たとえ実家が農家であっても「大変そうだから」「辛そうだから」と後を継がないケースが少なくなく、担い手の高齢化が大きな問題となっています。



ですので、当スクールはドローンで効率的に、かっこよく農作業ができるスマート農業の良さを若者に示していきたいと考えています。地道な活動がひいては農業における高齢化を少しでも食い止め、将来の日本における第1次産業の未来を明るく照らしていけたら、と思っています。

ただ、スマート農業が本格的に普及するためには、果樹に対する農薬散布に関する許可申請のあり方がより整備される必要があるとも感じます。稲作や畑など、平地での農作業にはドローンが使用されることも多いですが、果樹に関しては農薬使用許可申請や費用の問題があり、実用化にはまだ時間がかかると言われているんです。

今後は果樹などの農業分野にも許可が下りやすいように、農家の皆さんや有識者団体と協力しながら許可申請に向けて薬害の調査、実証実験への取り組みにより力を入れていきたいと考えています。

実践的な仕事に、ぜひドローンを活用して欲しい!

—ここまでのお話で、御校が熱い想いをもってスクールを運営されていることが伝わってきました。そんな御校では指導にあたって、どのようなことにこだわられていますか。

やはり、一番こだわっているのは実践的な仕事にドローンを活用することですね。

ドローンの操縦は平地でさえ難しいものです。そのうえ農業でドローンを活用するとなると、急斜面での操作も必要になってくることから、より精度の高い操縦技術が要求されます。そこで当スクールでは、農薬散布をする前に測量し、実際の運航は自動運航で行うことを推奨しています。

というのは、GPSを頼りに運航すると、センサーの関係で誤差が生じてしまい、距離にして2~3メートルの誤差が出てしまう場合もあるんです。いっぽうで測量によってドローンの完全自動運航を行えば、なんと数センチ単位の誤差で済ませることができます。

農薬は薬品ですから、散布箇所に1m以上もの誤差があると、場合によっては人体に危険を及ぼす可能性があります。そうでなくても、貴重な薬品が農作物にしっかりと散布できず、無駄になってしまうのは好ましくありません。

測量に加えてドローンを用いれば、人員を減らし、安全を確保し、農薬のコストパフォーマンスも高められます。講座ではこうしたリアルなお話を踏まえつつ、確実に仕事で使えるドローンの技術をお伝えすることで、人々の役に立てたらと思っています。



—「ドローンを実務につなげるには卒業生同士のネットワークが重要」と言われますが、御校には卒業後のコミュニティなどはありますか。

はい、ございます。具体的には、FacebookなどのSNSでコミュニティを運営しており、情報交換を行ったり、日々の仕事に関する相談の場を提供したりしています。実際に卒業生から「測量・点検の仕事を手伝ってほしい」という要望が寄せられ、仕事につながったこともありますよ。

中にはスクールを卒業後、実践を経て講師になった方もいます。スクール卒業後も続くあたたかい関係性は当校の強みと言えます。

農業用ドローンについて深く学べるスクール。ぜひ気軽に体験を! 


ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いいたします。
             
Dアカデミー近畿和歌山校は、ドローンの飛行技術を学べるのはもちろん、実際にドローンを仕事につなげられるスクールです。

とはいえ、必要以上に身構える必要はありません。まずはドローン操縦を楽しんでいただくことが大切ですので、初心者の方も安心してお越しいただければと思います。

体験会は随時開催中です。知識深い講師陣が、皆様のお越しをお待ちしています!
Dアカデミー近畿和歌山校はこちら!
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