同校は、民間ライセンスコースと農業ライセンスコースを展開し、さらに8月より国家資格コースも開講。
初心者の方から本格的なドローン活用を目指す方まで、一人ひとりのニーズに合わせて学べます。
この記事では、インストラクターの中村 鑑三さん、広報の鷲見 翼さんに、スクールの特徴や魅力、地域密着の取り組みまで、詳しく伺いました。
そらメディアについての基本情報(料金、コース、資格)
スクール名 | そらメディア | |
取得可能な資格 |
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開講中のコース |
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初期費用 (入会金やドローンの購入費用等) |
なし | |
受講料 | DJIスペシャリスト資格取得コース | アカデミックパック:66,000円(税込) ビジネスパック:110,000円(税込) * 別途テキスト代、認定証発行費用がかかります。4名以上で出張講習可能
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DJI農業ドローン技能認定(オペレーター)講習 |
4日:193,600円(税込) 5日:237,600円(税込) * 別途テキスト代がかかります。
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二等無人航空機操縦士資格取得コース | 最短プラン(経験者):129,800円(税込) 初学者プラン:378,400円(税込) * 2023年8月1日開講予定
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運営会社 | 中京テレビ放送株式会社 |
中京テレビ放送が運営!民間/国家ライセンス取得から産業用機まで対応可能なスクール
—まず、そらメディアさんについて教えてください。
そらメディアは、かねてよりドローンを空撮に取り入れてきた、愛知県名古屋市にある中京テレビ放送が運営するドローンスクールです。
スクールとしては1校ですが、複数の講習・試験会場があります。中京テレビのホール以外にも、弊社の近くにあるフットサル場や、愛知県豊橋市にある「産業人材育成センター」のほか、三重県多気町にある広大なリゾート施設の「VISON」でもご受講いただけます。
—御社がドローンスクールを開校した理由について、伺えますか。
社内向けにDJIスペシャリストのカリキュラムを始めたことがきっかけです。
弊社がドローン撮影を始めた頃、各所で様々なアクシデントが起こっていました。そこで、「ドローンの知識・スキルをしっかりと身につけなければ」という意識を持ち、まずは社内と系列テレビ局のカメラマンに向けて、ドローン教育をスタートしたのです。
そんな中で、ある高校の校長先生とご縁があり「学校でドローンの資格を取得できる仕組みを作ってほしい」とご相談をいただき、そこからいまのスクール事業に繋がりました。
—御校では、何種類のコースを展開されていますか。また、それぞれのコースではどのようなことが学べるのでしょうか。
現在(2023年7月時点)は、民間ライセンスのDJI CAMPのスペシャリスト講習と、同じくDJIの農業用ドローン講習の2つのコースを提供しています。
DJI CAMPスペシャリストの講習は、受講前に10時間以上のドローン操縦経験が必要です。もちろん、未経験の方もご受講いただけるように、体制を整えていますのでご安心ください。
具体的には、弊社独自の練習用シートに書かれた項目に沿って、トイドローンで練習を進めていただきます。各項目に説明動画のQRコードを埋め込んでおりますので、動画を見ながらしっかりと練習に取り組めます。10時間の練習が終わると、弊社でのコース受講が可能です。
2つ目はDJI農業ドローンの技能認定講習です。一般的なドローン講習との大きな違いは、農薬や肥料といった物件投下も学べることです。実技講習では、まっすぐに飛ばし、まっすぐに薬剤を撒けるようになるための練習を重点的に行います。
農業ドローンの操縦や散布の練習には十分なスペース確保が必要ですので、豊橋市にある弊社の住宅展示場「中京テレビハウジング豊橋南」の広い駐車場で行います。また希望があれば、講師が受講者さんの畑に出向いて講習することもできますので、お気軽にお問い合わせください。
今後はさらにコースを拡充していきます。国家資格の二等講習は8月1日から、DJIの産業用ドローンによる写真測量・レーザー測量の講習は9月から提供を開始する予定です。一等の国家資格講習についても、現在準備を進めています。
—御校には、どのような受講者様が多く来られますか。
性別でいうと、男性が8割、女性が2割と男性が圧倒的に多いです。年齢層は、16歳から22歳ぐらいの学生さんの層が最も厚く、次いで40代〜50代、20代〜30代の方が多いです。60代〜70代の方は少ないですが、これまで最高齢で74歳の方にご受講いただき、86歳の方からのご受講のお申し込みもいただいています。
職種は7割が建設業の方、2割が学生さん、残り1割の方はバラバラです。建設業の方は、自社でドローンを活用するにあたって、まずは自身が理解しようという経営層の方や、会社からの勧めで来られる若い社員の方。そして多数の仕事獲得を目指して来られる家族経営の方もいます。学生さんは、やはり就職活動を目的にされている方が多いですね。
このように、ビジネス目的の方がほとんどですが、中にはビジネス兼趣味を目的にお越しになる方もいます。例えば、以下の記事のようにサバイバルゲームができる空間を作り、そこで空撮もできるようにしたいという経営者の方や、ある体験型のアミューズメントの撮影にドローンを使いたいと来られた方もいました。
6/15-16でドローン講習会を実施!今回も受講いただいた方にどのようにドローンを活用していこうとしているのかヒアリングしました。
この記事をctv-soramedia.theblog.me で読む >—御社は空撮に強いイメージがありますが、空撮を目的に来られる方もいますか。
受講者様から空撮について質問をいただくことはありますが、現段階では空撮を主な目的として来られる方は、さほど多くありません。
理由としては、これまで空撮に関する訴求をしてこなかったからだと考えられます。というのも、我々は日々当たり前のように空撮をしていて、空撮が身近すぎるがゆえに、その価値に気づけていなかったためです。お客様からの高いニーズがあることを最近知って、コース提供を考え始めています。
豊富な経験を生かした丁寧な指導が魅力!テレビ局ならではの空撮・撮影に関するノウハウまで学べる
—指導にあたっては、どのようなことにこだわられていますか。一番は丁寧に教えること。そして、法律に関するところをきちんとお伝えできるように心がけています。
例えば、みなさんが実際にオペレーションするようになってから、おそらく一番困るであろう許可取りについてですね。日頃から撮影、取材、中継をしている分、許可取りは慣れていますので、申請の際に気をつけるべきポイントもレクチャーしています。
他にも、弊社ならではの豊富な経験を生かして、現場での実体験を織り交ぜて教えることにもこだわっています。ドローンの事故事例のニュースもありますし、実際に飛ばす中でドローンを落としてしまったこともありますので、安全に飛ばしてもらうためにも、経験を含めて話すようにしています。
—ドローンを飛ばす上で欠かせないことを教えていただけるんですね。他にも、御校ならではの強みを教えていただけますか。
やはり撮影や空撮に関するノウハウを細かくお伝えできるのは、一番の強みだと思います。
例えば建設業の方から「ドローンを活用して◯◯を確認したい」とご相談を受けましたら、目的に適したドローンの飛ばし方や撮影方法をお教えできます。通常の空撮のみならず、点検の撮り方などもレクチャーできるのは、カメラの設定方法に精通している弊社ならではです。
—地上での撮影とドローンの空撮は、似ているところもありますか。大きく違うのは、どのようなところでしょう。
撮影全般でよく言われる、「一枚の絵として成り立つかどうか」は地上でもドローンでも共通しています。
違うところは、効果的な映像を撮影するために、地上ではクレーンやレールといった機材が必要ですが、ドローンは単体でそれらの機材と同じような映像を撮影できます。撮影に必要な機材がひとつにまとまった万能な存在がドローン、というイメージです。
また、より印象的な映像を撮影できるのも、ドローンの強みです。地上でクレーン等の機材を使って撮影する場合、カメラから被写体までだいたい10m以内での撮影となりますが、ドローンでは100mぐらいの間隔から撮影できます。
例えばドローンで遠方の山を撮影するときに、画角の手前に山の稜線(峰から峰へと続く線)を置き、横にスライドしながら撮影すると、稜線の流れを手前側で見せるのと同時に、山のうしろ側の背景の動きも見せられます。つまり、映像の中で前後のレイヤーを作り、手前側と奥側で変化をつけられるのです。
このようなノウハウやテクニックを、今後コースで教えていけたらと思っています。
—ご卒業後のサポートとして、取り組まれていることはありますか。
卒業後も、各種申請等のお問い合わせやドローンにまつわる様々なご質問・ご相談を受け付けています。
例えば、撮影の許可取りや機体選定、補助金・助成金に関するご相談などです。実際にドローンを使う段階になって、わからないことが出てくる方もいらっしゃるかと思います。
受講者様がどのようなサポートを必要とされているのか、我々もまだ手探りなところがありますので、現状は幅広いご質問・ご相談を無償でサポートさせていただいています。
ドローン利用促進を目指し、地域と密着!
—そのようなサポートをしていただけるとなると受講者さんも安心ですね。御社は地域との結びつきも強いそうですが、そちらについても伺えますか。
我々はもともと東海三県と広く関わりを持ち、災害等が起きた際には、現地に足を運び取材をさせていただいていました。防災に関しては、どの自治体かに関わらず取材に行かせていただいています。
ドローンの利用促進においても地域と協力しており、最近は豊橋市と協定を結びました。例えば市の産業課から勉強会への登壇依頼を受けたり、ドローンを使った実験に協力・参加をしたり。他にも、大学や高校に講義に行かせてもらうこともあります。
—ドローンを活用した実験の内容を教えていただけますか。
私たちは「東三河ドローン・リバー構想推進協議会」に参加しており、そこで農業ドローンの実証実験を行っています。
昨年はとうもろこし畑での実験で、手動とドローンで農薬と忌避剤を撒いて、作業効率を検証しました。結果、やはりドローンの方が効率が良く、手動で30分以上かかる薬剤散布が、ドローンでは5分もあれば終わることが明らかになりました。
また、植物の生育状況を調べられる「マルチスペクトルカメラ」が搭載されたドローンで畑をスキャンし、薬剤の効果を検証しました。その後は地元の幼稚園・保育園の園児達と収穫祭を行ったり、ドローンに触れてもらったりする機会も提供しました。
今年も農業ドローンでの実証実験の計画を立てていて、7月末からスタート予定です。地元の農業高校の皆様と経験豊富なシニアの方々にご協力いただき、国産の無農薬大豆を育て、地元の醤油メーカーに買い取ってもらい製品化する、という内容です。
最近は耕作放棄地が増え、若者の流出も社会問題となっています。そこで、農業用ドローンに触れてもらうことで、地元の農業の盛り上げや就労のきっかけの一つにできればと考え、このような企画としました。
—すばらしい取り組みです。御社が考えられている今後の展望について、教えていただけますか。
新たなドローンビジネスとして、産業系の検査にマイクロドローンを取り入れられないかを考えています。例えば人が入れないような狭いところ、有毒ガスがあるかもしれない危険なところなどの検査に、マイクロドローンが役立てるのでは、と。人がやらないことによって、安全に検査を実施できますし、省力化にも繋がるでしょう。
また、空撮や空撮コースを展開していくにあたって、ソニーさんと協力していくことも考えています。ソニーさんはいま、空撮に特化したドローンを作っていますので、そのドローンのカリキュラムを作ることも検討中です。
一般機から産業機まで、撮影の経験と知識が豊富な講師陣から学べる!ぜひ気軽にご連絡を!
—最後に、読者に向けてメッセージをお願いいたします。
当校では、撮影の経験と知識が豊富な講師陣が丁寧に指導にあたっています。ドローンの基本的な操縦はもちろん、産業機や農業機といった目的に特化した機体の講習も可能です。
無料説明会は9月に予定していますし、無料の見学会や体験会も随時開催しています。ドローンに興味のある方は、ぜひ当校にお気軽にお問い合わせください!