(取材)JUIDA認定チュプチニカドローンスクール|北海道由仁町オーダーメイド型カリキュラムでドローンを学べる

(取材)JUIDA認定チュプチニカドローンスクール|北海道由仁町オーダーメイド型カリキュラムでドローンを学べる
抜けるような青空、緑濃い豊かな大地。この記事では、そんな「小さくてもキラリと輝くまち」由仁町にあるチュプチニカドローンスクールをご紹介します。

チュプチニカドローンスクールは、目的に合わせたオーダーメイド型のカリキュラムが特徴のドローンスクールです。農業 × IoTを推進しつつ、子どもたちへの出張ドローン体験と地域貢献に力を注ぎながら、ドローン普及のためスクールの枠にとどまらず幅広く活動しています。

この記事ではスクール講師の中川 善教さん、坂本 真都里さん、アシスタントの森田 成美さんにお話を伺いました。

JUIDA とDJI AGRAS農業 両スクールの講師・教官ーを兼任する中川 善教さん(写真右)

チュプチニカドローンスクールについての基本情報(料金、コース、資格)

スクール名 チュプチニカドローンスクール
チュプチニカアグリテック教育センター(DJI農業ドローン)
取得可能な資格
  • JUIDA 無人航空機 操縦技能証明証 ※JUIDA証明申請料22,000円税込
  • JUIDA 無人航空機 安全運航管理者証明証 ※JUIDA証明申請料15,000円税込
  • DJI  AGRAS 農業ドローン技能認定証明証(機種別)※DJI AGRAS農業委員会への登録料25,000円税込
  • JUIDAの資格については別途準会員料金(入会金5,500円税込、年会費5,500円税込)が必要となります
開講中のコース
  • 無人航空機操縦技能コース
  • 安全運航管理者コース
  • 農薬散布自動航行コース
初期費用
(入会金やドローンの購入費用等)
なし
受講料 無人航空機操縦技能コース 165,000円(税込)
安全運航管理者コース    33,000円(税込)
農薬散布自動航行コース  253,000円(税込)
運営会社 株式会社チュプチニカ

農薬散布に特化・手軽に参加できる体験会も好評のチュプチニカドローンスクール


—本日はありがとうございます。まず、チュプチニカドローンスクールについて教えてください。

中川さん:チュプチニカドローンスクールは北海道の由仁町にあります。コースは、基本となる無人航空機操縦技能コースのほか、初めてドローンに触れる方、趣味で楽しみたい方、北海道に遊びに来がてらドローンを体験したい方向けにオリジナルカリキュラムを組むことも可能です。さらには農薬散布など産業用途に特化したコースもあります。

ちなみに、スクール名の「チュプチニカ」はアイヌ語で太陽(Chup)と一歩一歩前身する(Chinika)という意味です。

—北海道を感じさせるネーミングですね。コース内容についてさらに詳しく教えてください。

坂本さん:チュプチニカドローンスクールでは現在、3コースを開講しています。

まず、1つ目の操縦技能コースでは空撮などを目的とした、コンシューマー機を飛行させる認定証が取得できます。以前は趣味で空撮をしたい方の受講が多かったのですが、最近は土木建設業や消防の方の受講が増えています。

そんな操縦技能コースとセットで受けるのが、2つ目の安全運行管理者コースです。これは建築業での壁面調査や、消防の方が現場でドローンを使用するときにリスク回避などに役立つ、JUIDA独自の認定資格が取れるコースとなります。

最後に、当校で現在もっとも受講が多いのが3つ目の農薬散布自動航行コースです。

これは農業用のドローンを安全に、効率よく運航するための技能や知識を学ぶコースで、マニュアル(手動)/自動で農薬を散布する技術が学べます。当スクールの敷地は自社が所有する元小学校なので、広いグラウンドを利用した農薬散布専用のコースで実践的に学べます。

受講生の方から好評を得ているのは、講習を受ける前に、トイドローンをお貸しして自宅の室内でちょっと練習してもらうようにしていることでしょうか。簡単な課題を出して、ドローンに親しむ時間を講習前に持つことで、スムーズにカリキュラムに入っていけるようになっています。

他には、手軽に参加できる短時間のドローン操縦体験会もあります。ご要望に合わせて日程調整をし、家族やグループ単位で行っています。敷地内で空撮を体験してもらって、ご自分で撮られた動画をSDカードで持って帰ることもできます(※有料)。よいお土産になるので、遠方からおいでになる方々にも好評です。

ドローン操縦体験会の様子


—チュプチニカドローンスクールに来られるのは、どのような方が多いですか。

森田さん:エリア的に農家さんが多いですから、やはり農薬散布でドローンを活用したいと受講される方が多ですね。あとは消防や建築といった業務での使用目的も増えています。

時々ですが、趣味で空撮をしたい方や、観光がてら由仁町に訪れてドローンを学ぶ方もいらっしゃいます。年齢は30代〜40代が中心ですが、20代とか60代とか、幅広い年齢層の方にお越しいただいています。

坂本さん:操縦技術を学ぶだけでなく、「北海道という環境の中でドローンを飛ばすこと」を楽しみにチュプチニカドローンスクールに来てくださる道外の方も増えている印象があります。北海道はとても広いですから、いろいろな場所で素晴らしい空撮の体験ができます。

他にも仕事の関係で北海道にいらっしゃったとか、時期によって農家さんにお手伝いに来ている方とかが、由仁町にドローンスクールがあるなら学びたいと申し込んでくださることもありますね。


スクールの外観

受講者の目的に合わせた独自のカリキュラムがこだわり

—素晴らしい環境のチュプチニカドローンスクールですが、指導にあたっては、どのようなことにこだわられていますか。

坂本さん:当校のこだわりは、受講される方の目的・年齢・職種などにあわせて使うアプリや機体を変え、臨機応変に対応していることです。

カリキュラムの内容はもちろん、受講生は農家さんや地元の会社さんが多いですから、本業との兼ね合いを考慮し、日程や時間も柔軟に対応します。

それから、地元に密着したアフターケアもこだわりのひとつです。たとえばスクール修了後に農薬散布をする初回は、講師が必ず立ち会います。初めて自分の農地でドローンを飛ばすのは緊張しますし、安全を確認するためにも、こうしたアフターフォローは欠かしません。

初回以降も操作方法に不安があるとか、散布の方法でアドバイスが欲しいといったご依頼があれば、無料で講師が対応しています。さらに機体など不具合が起きて困ったというときも、できるだけ早急に現場へ向かい、問題を解決するお手伝いもいたします。小さな町だからこそ出来るアフターサービスを積極的に行っています。

いっぽうで、遠方の方や北海道外からいらっしゃる受講者の方々には、由仁町の環境を最大限に使った魅力あるトレーニングを実施しています。

修了式の様子


—他にも、御校ならではの強みはありますか。

中川:一部繰り返しになりますが、当スクールの強みは、卒業後もきちんとドローンを活用できるようにカリキュラムやトレーニングの内容を考えるオーダーメイド型の講習です。

中には事業への活用イメージが漠然としたまま、なんとなく「使えそうだから」と参加される受講者の方もいらっしゃいます。そのままではもったいないですから、丁寧にヒアリングを繰り返し、一緒に「ドローンをどう利活用できるか」を明確にしていきます。その上で基本のトレーニングにプラスして、その方に必要な技能や知識を盛り込んだ内容にしていきます。

このように、当スクールでは他校より一歩踏み込んだサポートを強みとしていますので、「ドローンに関心はあるけれど、具体的なイメージはまだない」という方もぜひご相談いただければと思います。


チュプチニカの社会貢献「農業とIoT・子どもたちへのプログラミングとドローン授業」

—そんな御校では「農業とIoT」を推進しているそうですね。どのような活動でしょうか?

中川さん:当校の運営会社は、愛知県に本社があります。愛知といえば自動車や部品の製造が盛んで、工場のIoT化も非常に進んでいます。「農業とIoT」は、こうしたIoT技術を農業にも活用しようという活動でして、IoTの一例としてドローンを活用するイメージです。

ドローンに関してのIoT化はまだこれからですが、すでにAI画像認識を活用したITサービスの研究は進んでいます。たとえば、マルチベクトルカメラを搭載したドローンで農場を空撮し、データを解析して「ここはもっと肥料を多めにしましょう」と判断するような運用はすでにスタートしているんですよ。

座学の様子


—興味深いです。御校ではその他にも、小学校でプログラミングとドローンの出張授業を行っているそうですね。

中川さん:はい。社会貢献のひとつとして、子どもたちにドローンの体験会を開催しています。それも、チュプチニカの講座と同様オーダーメイドの授業です。先生方の要望を伺い、子どもたちの未来につながるようなカリキュラムを毎回考えています。

たとえば先日はネイティブの先生に英語のみでプログラミングの授業をしてもらい、ドローンを飛ばす体験授業を行いました。英会話もプログラミングも最初はハードルが高いものですが、子どもの能力は素晴らしく、授業が終わる頃には先生とハイタッチしたり、覚えたての単語で話しかけたりしていました。

子ども達が組んだプログラムは初めからうまくいくとは限らず、思ったように飛ばないことがほとんどです。それでも子ども達はめげずに、トライアンドエラーを自然と繰り返してくれます。そんな体験を通して「プログラムって難しそうだけれど、実はそこまで難しくないんだ」という実感をつかんでもらえるようにしています。

お子様向けイベントも好評です


中川さん:このような体験会を実施しているのには理由があります。というのも、由仁町は本当に素晴らしい町なのですが、やはり人口は減少傾向にあるのです。子どもたちは高校・大学生になると、由仁町を出ていかざるを得ない。

だからこそ、小学校や中学校でドローンやプログラミングの経験をしておくことで、「うちの田舎でもやってたな」と思い出してほしいのです。出張授業だけでなく、ドローンのレース大会といったイベントも開催しているのは、多くの人に由仁町に遊びに来ていただきたい願いと共に、子どもたちに活気ある町の印象を残してあげたいという思いもあります。

子どもたちが振り返ったとき「ITもDX化もうちの故郷では進んでいたぞ、ドローンも小学校のときにやったし」と、大きな北海道にある小さな町「由仁町」の魅力を再発見してほしい。

そして、それがきっかけで、リモートワークやフリーランスとして、あるいは二拠点(地方と都心部など、ふたつの拠点を持つライフスタイル)で活動するのでもいい、ここ由仁町に戻ってきてくれたら、こんなにうれしいことはありません。

北海道由仁町でドローンを学ぼう!ぜひ気軽に体験を! 


—最後に、読者に向けてメッセージをお願いいたします。

中川さん:由仁町は、空港から車で30分とアクセスの良い土地です。アートギャラリーや素敵なカフェもあれば、夜景がきれいな場所や、天然温泉もあります。森に囲まれたキャンプ場だってあります。本当に魅力のあるまちですから、事業に向けて学びたい近郊の方はもちろん、北海道外の方にもぜひ訪れていただきたいですね。

都会の喧騒を離れて穏やかな時間を過ごしながら、しっかりと実技が身につくのがチュプチニカドローンスクールの魅力です。ご希望の方には事業への活用にについてもサポートさせていただきますので、どのようなことでもぜひお気軽にお問い合わせください。
チュプチニカドローンスクールはこちら!
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