ルール違反とならないよう、公園でドローンを飛行させる際のルールはあらかじめ理解しておきたいですね。この記事では、ドローンを公園で飛ばすときに注意するべきポイントについて解説します。
無許可でドローンを飛ばせる場所
無許可でドローンを飛ばせる場所は限られています。ここでは以下4つの場所について解説します。飛行禁止区域ではない河川敷
飛行禁止区域ではない河川敷であれば無許可でドローン操縦できます。河川敷は広々としたスペースが確保されていることが多く、ドローン練習にもピッタリですよね。ただし、河川管理者がドローン飛行を禁止している場合や人口集中地区である場合などは河川敷であっても飛行禁止区域としてみなされます。自分で判断できない場合は河川敷の管理者に問い合わせてみるのも一つの手です。
飛行禁止区域ではない自分の保有する土地
飛行禁止区域ではない自分の保有する土地はドローン飛行可能です。逆に言えば、「自分の保有する土地ならどこでも飛ばせるだろう」というのは間違いで、飛行禁止区域であれば操縦できないのです。自宅の庭などで気軽に操縦してみたいという場合も、まずは自宅が飛行禁止区域に当てはまっていないか調べておく必要があります。屋内
体育館や倉庫といった屋内であればドローンを操縦できます。屋外さながらの天気や風に影響される練習にはなりませんが、操作技術を磨きたい人であればおすすめです。屋内なら転向に左右されることなく、スペースさえあれば確実に操縦できます。なお、屋外であってもネットで囲まれたフットサルコートなどの場合はドローン操縦可能です。
ドローン練習場・ドローンスクール
言わずもがな、ドローン練習場やドローンスクールでのドローン飛行は可能です。最近では廃校やホテルをドローン練習場にしているケースもあり、普段ならば体験できないようなコースで操縦できるのも魅力の一つです。ドローンを飛ばせない場所
では次に、ドローンを飛ばせない場所について解説します。以下で紹介するのは、あらかじめ国土交通大臣(申請先は飛行エリアを管轄する地方航空局・空港事務所)の許可を受ける必要がある場所です。
空港等の周辺の空域

空港やヘリポート等の周辺空域はドローン操縦が禁止されています。規制空域は空港までの距離によって異なり、空港に近ければ近いほど低く、離れるほど高く設定されています。
航空機の安全な離着陸のためにも、空港・ヘリポート等のある地域でのドローン操縦は慎重に行いましょう。
緊急用務空域
災害時に利用する可能性がある緊急用務空域はドローン操縦を禁止しています。緊急用務空域での規制は2021年6月に新たに加わった項目で、自然災害時に救助用ヘリコプターが飛行する空域を指したものです。航空法で規制されるのは200g以上の機体ですが、緊急用務空域に関しては200g未満の場合も規制対象です。
地表又は水面から150m以上の高さの空域
地表又は水面から150m以上の高さの空域についてもドローン飛行が規制されています。飛行機などの航空機の場合、人や物件の安全を確保するべく「国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行を禁止」という名目で最低安全高度が設定されています。よって、ドローンに関してはある一定の高度以上での飛行を規制しなくてはなりません。地表又は水面から150m以上の高さの空域は航空機の安全を守るためでもあるのです。
人口集中地区の上空
人口集中地区の上空もドローン飛行規制空域ですが、人口集中地区については5年毎に実施される国勢調査の結果によって変動します。人口集中地区の当該地区は、総務省統計局ホームページ「人口集中地区境界について」」からチェックできます。公園でドローンを飛ばして逮捕された事例
2019年5月9日に、東京都江戸川区の公園で無許可でドローンを飛ばした男性が逮捕された事例があります。逮捕された男性は、夜間に公園内でドローンの急上昇と急降下を20分ほど繰り返していたとのことです。これを見かけた通行人が危険だと判断し、110番通報したそうです。2015年12月より航空法でドローンにも規制が設けられたことにより、男性は航空法違反によって逮捕されています。このような違法行為とならないよう、航空法のドローンに関する規制は必ず確認しておくようにしましょう。
公園でドローンを飛ばすときのルールを理解しよう!
東京都や大阪府のような人口密集地帯にある公園では、基本的にドローンを飛行させることはできません。また、ドローンの重量が200g以上では、航空法の規制対象となることを覚えておきましょう。200g未満のドローンでも、電波法や個人情報保護法、県市区町村の条例などによってルールが定められています。200g以上のドローンに関する規制
まずは、200g以上のドローンにおいて航空法で規制されている飛行方法を押さえておきましょう。公園で注意すべき飛行方法は、以下の通りです。- 飛行前確認を行う
- 薬物やアルコールの影響下で飛行しない
- 日の出から日没までに飛行させる
- 他人やほかの無人空港機などとの衝突を予防する
- 目視範囲内で常時ドローンを監視して飛行する
- 物件や自動車、第三者から30m以上の距離を保って飛行させる
- 運動会やお祭りなど、人が多数集まる催しの上空では飛行しない
- 引火性液体や高圧ガスなどの危険物をドローンで輸送しない
- ドローンから物を投下しない
※2022年6月より航空法の対象となる無人航空機は100g以上に変更されています。
ドローンを飛ばせる場所は?
人口が多い関東地方でも、ドローン飛行を楽しめる場所があります。千葉県内の県立公園内でドローンを飛ばすことはできませんが、茨城県の県営公園では公園管理事務所の許可を得ることでドローンを飛ばせます。埼玉県では、所沢市勝楽寺の狭山湖や戸田市大字重瀬の彩湖などでドローンを飛行できます。規制がなくドローンを飛ばしやすいのは、河川敷です。しかし、人口密集地帯かどうかは必ず確認してからドローンを飛行させるようにしましょう。
ドローンを飛ばせる場所を探す方法
ドローンを飛ばすエリアを探すには、アプリやマップを使うのがおすすめです。ここでは、おすすめのツール6選を紹介します。mapbox
オフラインでも利用できるのは、mapboxです。ドローンマッピングソフトウェアであるmapboxは、ドローンの空撮映像を地図に結びつけられる特徴があります。mapboxを利用した「ドローンバード」プロジェクトでは、災害が起こった際に被災地の情報を空撮し人命救助に役立てる活動も行っています。ソラパス(SORAPASS)
ソラパス(SORAPASS)は、ドローン専用飛行支援サービスです。飛行可能・禁止エリアだけではなく、最新の気象情報も掲載されておりドローン操縦士にとっては利便性の高いサイトだといえるでしょう。利用するためにはアカウント登録が必要であるため、あらかじめ登録しておくとスムーズに利用できます。国土地理院の地図
国土地理院の地図では、簡単に人口集中地区を検索できるのが魅力です。アカウント登録をする必要がないため、その場で飛行可能か調べたいときに手軽に利用できます。人口集中地区かを調べたいときには、検索窓に地名や住所などを入力しましょう。地図上で赤色になっている箇所が、人口集中地区です。空港周辺エリアは誤差があるといわれているため、必ず空港の管理者に確認してからドローンを飛行するようにしたいですね。
DJIのマップ
多くのドローン操縦士から信頼を集めるDJIでは、「DJI安全飛行フライトマップ」を作成しています。ドローンメーカーであるDJIは、数多くのドローンをリリースし世界中からもファンを集めていることが特徴。ドローンを飛ばす際に申請が必要な地域や飛行制限空域などを、マップ上で確認しやすいことがメリットです。
ドローンフライトナビ
「ドローンフライトナビ」はiOSアプリで、iPhoneやiPadで使えます。人口密集地域や空港・ヘリポート周辺、ドローン飛行が禁止されている重要施設の周辺地域上空がマップですぐに分かります。日の出・日の入りの時刻も表示されるため、ルールを守って安全にドローンを飛行させたい方にぴったりです。なお、アプリは無料でダウンロード・利用できます。
AIRMAP
iOS、Androidでドローン飛行が可能か調べられるアプリが「AIRMAP」です。現在はAirMap,Incが提供しているサービスで、日本だけでなく、世界の20カ国の空域の規則や条例を調べられます。アプリは無料で利用できます。200g以下のドローンをご紹介
200g未満のドローンの場合は「模型航空機」扱いとなるため、空港周辺、一定の高度(150m)以上でなければ、自宅の敷地や飛行練習場などで自由に飛ばすことができます。航空法の規制対象ではない200g未満のドローンには、どのようなものがあるのでしょうか?本項目では、200g未満のドローンについて紹介します。Holy Stone/HS161
重さ130gと小さく、折り畳んで持ち運べるトイドローンです。折り畳むと細長い棒状になるので、手持ちのカメラやフラッシュライトとしても使用できます。出典:HolyStone/HS161
Potensic/Elfin
Potensic/Elfinは、重さ95g、2Kカメラ付きで折り畳み式の小型ドローンです。子ども向けにはジェスチャー撮影機能が付いているので、子どものトイドローンとしてもおすすめです。出典:Potensic/Elfin