ドローン検定2級(ドローン検定協会)の特徴や取得メリットは?運営協会や取得方法、料金まで紹介

ドローン検定2級(ドローン検定協会)の特徴や取得メリットは?運営協会や取得方法、料金まで紹介
近年ドローンは趣味から仕事まで、多様な場面で活躍しています。一方で、墜落や衝突などの事故が増加しているのも事実。万が一他者に損害を与えてしまった場合、操縦者が責任を追求されてしまうこともあります。

ドローンの事故を防ぎ、安全に飛行させる知識・技術を身につけるには、ドローンの資格取得がおすすめです。当記事では、ドローンの民間資格の一つであるドローン検定2級(ドローン検定協会)について、特徴やメリット等を詳しく紹介していきます。ドローン関連の資格取得を検討している方は、参考にしてみてください。

ドローン検定2級(ドローン検定協会)とは?

ドローン検定(無人航空従事者試験)2級は、ドローン検定協会によるドローンの民間資格​です​。ドローンの講習団体の中で最も延べ認定者数が多いといわれており、数あるドローンの関連資格の中でも知名度の高い資格と言えるでしょう。

試験は筆記試験のみで、実技試験はありません。ドローンの飛行時間も必須ではなく、これまで操縦をしたことがない方も取得しやすい試験です。また、ドローンに関する知識を身につけられるため、今後飛行させる予定の方の準備としてもおすすめです。
ドローン検定の概要は以下のとおりとなっています。

問題数:1問2点で全50問
試験方式:各設問4択の選択肢から1つを選ぶマークシート方式
合否判定:80点以上で合格

試験時間:90分
試験開催時期:奇数月(2022年・2023年)
出題範囲:級によって異なる


ドローン検定は1級から4級まで分かれており、数が少なくなるにつれて上位の級となります。1級・2級の試験を受験するには、受験資格を満たす必要があります。

1級 ドローン検定協会主催 ドローン検定2級取得者
2級 ドローン検定協会主催 ドローン検定3級取得者
3級 特になし
4級 特になし

つまり、ドローン検定2級を取得するためには、まずはドローン検定3級の資格を取得しておかなければいけません。また、ドローン検定1級の受験にもドローン検定2級の取得は必須のため、1級を目指す人は3級→2級→1級というように、1つずつレベルアップを目指しましょう。

参考:ドローン検定「検定要綱

ドローン検定2級(ドローン検定協会)を取得するメリットは?

ドローン検定協会による、ドローン検定2級を取得するメリットは以下のとおりです。
  • 国土交通省への許可承認申請時に証明書を添付できる
  • 基礎技能講習受講の際に座学1(4時間)が免除される
  • 安全に飛行させるために必要な知識・技術が身につく
  • 飛行ログを使用可能
  • ドローン検定合格のロゴを名刺・ホームページに記載できる
  • ビジネスでPRできる
  • 提携団体等の各種講習の受講資格を得られる
など。
ドローン検定2級はドローン関連の仕事をする上で役立ちます。ドローン検定の資格取得をする過程で、ドローンの基礎知識や法律等を学ぶことができ、安全にドローンを飛ばすための知識を習得可能です。
資格取得すると、その証としてカードとピンバッチを取得できるほか、ドローン検定合格のロゴを名刺やホームページに掲載できるようになり、クライアントにもアピールしやすくなります。

更に上級の資格である1級を取得すると、1級ライセンス取得者としてドローン検定協会のホームページにプロフィールの掲載も可能です(希望者のみ)。名前や電話番号、URLなどをドローン検定のホームページ上に載せられるため、ドローン関連の仕事についている方には大きなメリットとなるでしょう。2級取得後は1級取得を目指してみてはいかがでしょうか。

またドローン検定後は、基礎技能講習を受けるのもおすすめです。シミュレータ・実技訓練を行って試験に合格すると、「ドローン操縦士」の資格認定を受けることができ、飛行許可申請の一部を簡略化できるようになります。ドローン検定に合格していると、ドローン教習所の基礎技能講習の座学1(4時間)が免除されます。

ドローン検定2級(ドローン検定協会)の運営会社は?

ドローン検定2級を実施しているのは、ドローン検定協会株式会社です。
ドローンが流通する一方で、法律・条例無視や墜落などのニュースも多い昨今、ドローンを適切に普及させるための方法を検討し、ドローン検定が実施されることとなりました。

またドローン検定協会では、ドローン検定以外に、ドローン操縦士を養成する「ドローン教習所」のカリキュラムも自動車学校と共同で開発しています。

ドローン検定2級(ドローン検定協会)の対象年齢は?

ドローン検定の公式ページには、対象年齢は記載されていません。受験資格はドローン検定3級取得者となっています。
ご自身が対象となるかどうか心配な方は、お問い合わせから、直接確認してみましょう。

ドローン検定2級(ドローン検定協会)に必要な技能・知識は?

ドローン検定は、1級から4級まで、それぞれ試験の出題範囲が明確に定められています。2級で必要となるのは、以下の知識です。

基礎知識
  • 用語
  • 動作
  • 組織/制度/国際情勢
  • 単位
物理学 力学
工学
  • 航空工学
  • 電気電子工学
気象
  • 気象学基礎
  • 航空気象学
専門知識
  • 機体構造
  • 姿勢制御
  • 動力/バッテリー
  • 送信機
  • GNSS
  • リスク/メディカル
  • TEM/SRM/CRM
  • 責任/保険
  • 飛行計画/記録
法令
  • 無人航空機関係
  • 電波関連

ドローン検定にはドローン検定協会による公式の検定対策テキストも出ています。2級の受験に対応した検定対策テキストもあるため、試験対策として利用するのがおすすめです。
2級になると電気電子工学や航空気象学等の工学や専門知識も出題されるため、学習の難易度も上がってきます。テキストを使って学習をして、合格を目指しましょう

ドローン検定2級(ドローン検定協会)の受験料は?

ドローン検定2級の受験料は、税込み12,900円です。なお、ドローン検定1級〜4級すべての受験料は、以下の通りです。

1級 18,800円
2級 12,900円
3級 6,600円
4級 3,200円
* すべて税込み

他のドローン資格と比べると、費用をかなり抑えて資格取得できます。
ただし、ドローン検定は筆記試験のみの資格です。国交省の飛行許可申請に必要な10時間の飛行履歴を満たすには、別途技能講習が必要のため注意しましょう。

ドローン検定2級(ドローン検定協会)の試験はどこで受けられる?

ドローン検定は、全国の会場で実施されています。開催場所は、以下のとおりです。(2022年9月現在)

北海道 札幌市、帯広市、室蘭市、北斗市、旭川市
滋賀県 大津市
青森県 八戸市
京都府 京都市
岩手県 盛岡市 奈良県 奈良市
宮城県 栗原市、仙台市
大阪府 大阪市
秋田県 秋田市
兵庫県 神戸市
山形県 山形市 和歌山県 和歌山市
福島県 郡山市 島根県 出雲市
茨城県 水戸市 鳥取県 米子市
栃木県 宇都宮市 岡山県
岡山市
群馬県 高崎市、太田市 広島県 広島市
埼玉県 さいたま市、狭山市 山口県 宇部市
千葉県 千葉市
徳島県 徳島市
東京都 中央区、中野区、港区、渋谷区、八王子市、町田市
香川県 高松市
神奈川県 藤沢市 愛媛県 松山市
新潟県 阿賀野市 高知県 高知市
山梨県 甲府市 福岡県 大野城市、大牟田市
長野県 松本市 佐賀県 唐津市
富山県 富山市 長崎県 諫早市
石川県 金沢市 熊本県 熊本市
福井県 福井市 大分県 大分市、中津市
岐阜県 岐阜市 宮崎県 宮崎市
静岡県 静岡市 鹿児島県 霧島市、鹿児島市
愛知県 名古屋市 沖縄県 那覇市
三重県 津市


このように47都道府県で開催されるため、試験も受けやすいでしょう。
また、試験は2022年・2023年は年6回、奇数月に開催されています。ドローン資格の取得を考えている方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考:ドローン検定「受験案内(受験申込)

ドローン検定2級(ドローン検定協会)に挑戦してみよう!

ドローン検定は1級〜4級まであり、取得する過程でドローンを安全に飛行させる知識を身につけられます。お仕事でドローンを活用している方や、今後ドローンを飛ばす予定のある方におすすめの資格です。

ドローンの資格は、趣味でも仕事でも様々な場面で役立てられます。ぜひドローン検定2級の資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問

  • Q ドローンを操縦するには、資格が必要ですか?

    A 2024年現在では、ドローンを飛行させるために取得が義務付けられている免許・資格はありません。ただし、レベル4飛行(有人地帯の上空を補助者なしで目視外飛行)の際は国家資格が必要となります。

    ドローンの大きさ、飛行禁止空域などの飛行場所によっては、飛行の際に許可承認が必要となります。資格取得に向けて勉強することにより、ドローンの飛行ルール、安全運航に必要な知識が体系的に身につき、安心して利用できるようになるでしょう。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
  • Q ドローンスクールに通うメリットは?

    A ドローンスクールに通うと、ドローンの高い操縦技能や、安全運航に必要な実技の知識が身につきます。

    ドローンスクールのなかには、操縦技術を証明するための資格が取得できるものもあり、取得によって就職、転職やビジネスなどに活かせます。また、検定に向けて勉強することにより法律、気象学、力学、物理学、専門知識など、運航に必要な知識を習得できます。さらに飛行練習が10時間以上のスクールの場合、地方航空局長や空港事務所長に飛行許可を申請する際に手続きが簡略化され、飛行許可申請の一部が免除となるなどのメリットがあります。
  • Q ドローンを飛ばすには、どのような許可が必要ですか?

    A ドローンの飛行許可は、100g以上の場合は航空法が適用されます。
    具体的には、空港周辺、人口集中地区、地上150m以上の空域で飛ばすには、特別な許可が必要となります。また、仮に許可のある場合でも、緊急用務空域での飛行は規制されています。

    さらに、(A)夜間飛行、(B)目視外飛行(操縦者がドローンを目視できない状況での飛行)、(C)30m未満の飛行、(D)イベント上空飛行、(E)危険物輸送、(F)物体投下を行うには、地方航空局長の承認を受ける必要があります。
  • Q ドローンの資格にはどのようなものがありますか?

    A 民間によるドローンの認定資格では、ドローンや飛行に必要な法律、気象などに関する基礎知識、操縦技術、安全運航に必要な知識などを試験によって認定しています。

    ドローンの資格には、実技/座学に関するものがあり、実技では、中国のドローンメーカーによる認定資格DJI、日本全国にありもっとも古くから存在するJUIDA、JUIDAに次いで認定スクールの多いDPAの3つが主要資格です。座学では、ドローン検定がもっとも有名です。それぞれの資格を取得するためには特定のカリキュラムを修了するか、テキストを読み込んで知識を身につけ、認定試験に合格する必要があります。
  • Q 100g未満のドローンなら、どこでも飛ばしてOKなのですか?

    A 100g未満を含むドローンは、航空法により飛行禁止区域が定められています。100g未満のドローン飛行には、民法や道路交通法、公園条例、重要文化財保護法などの適用を受けるため、それらの法律に沿って飛行させる必要があり、どこでも飛ばすことはできません。

    ドローン飛行の際には、飛行してもよいエリアかどうか事前に確認しておく必要があります。もし、飛行禁止区域かわからない場合は、警察署へ事前に通報書を届け出ることでドローン飛行の可否が確認できますので、ぜひお試しください。
  • Q 子どもが通えるドローンスクールはありますか?

    A 近年では、子ども向けのドローンスクールも増えています。

    子ども向けのスクールでは、安全のために常にメガネを着用したり、ドローンの中でも小型で、ビギナーでも操縦しやすいトイドローンを利用したり、1回あたり1人のみが飛ばす(同時に何台も飛ばないようコントロールする)など、安全性への配慮が徹底されているため、安心して学ぶことができます。

    また、子ども向けのドローンスクールの中には、プログラミング授業と組み合わせて学べる「ドローンプログラミング教室」などのスクールもあります。