ドローン検定3級(JDA)の特徴や受験範囲などを解説!受験前に知っておきたい注意点とは?

プライベートやビジネスでドローンを飛ばしたいと考えるなら、ドローンを安全に運航できるように資格の取得を検討したいですね。

2022年12月からドローンの国家資格はスタートしますが、民間資格を取得しておくことで学科及び実地の一部が免除・コストが安くなるなどのメリットがあります。

この記事では、ドローン初心者が取得しやすいドローン検定3級(JDA)の特徴や受験方法、対象年齢などを詳しく紹介します。

ドローン検定3級(JDA)とは?

ドローン検定3級は、ドローン検定協会株式会社が運営する民間資格です。延べ認定数は24,006人(令和3年6月1日時点)となっており、ドローン検定のなかでも最も認定数が多いことが特徴です。

試験開催時期は1、3、5、7、9、11月で、1年間に6回実施されます。受験申込締め切りは、ドローン検定開催月の前月末日(休日の場合は翌平日)までとなっています。

ドローン検定3級は、マークシート方式の筆記試験のみで行われます。1問2点で全50問となっており、80点以上で合格となります。受験日から10日前後で合否確認用の通知が、受験者に通知されます。そして、試験に合格すると、合格したことを証明するカードを受け取れます。

なお、ドローン検定3級の問題は、ドローン検定協会株式会社が出版している『ドローン検定公式BOOK ドローンの教科書標準テキスト』から出題されることが特徴です。ドローン検定3級の受験を検討しているなら、テキストも準備しておきたいですね。

個別の採点結果は公開されませんが、1,650円支払うことで採点結果照会できます。採点結果照会を行うと答案が個別に採点され、採点結果が郵送されます。

ドローン検定3級(JDA)を取得するメリットは?

ドローン検定3級を取得するメリットは、以下の通りです。
  • 自己(自社)PRにすることが可能
  • 合格者のみが参加できるQ&Aコミュニティサービスに参加可能(一般の方は閲覧のみ)
  • 国土交通省への許可承認申請時にドローン操縦者の資格証明書を添付できる
  • 基礎技能講習(国交省認定)を受講する際に座学1(4時間)が免除される
  • ドローンを安全に活用するために必要最低限の知識を確実に身に着けられる
  • ドローン検定に合格した証のロゴを名刺やホームページに記載できる
  • 提携団体等における各種講習の受講資格を得られる
  • 提携団体等における各種講習における座学が免除される
  • 飛行ログサービス(オンラインで飛行経歴を管理できる機能)を使用可能
  • ドローン検定のオリジナルグッズを購入できる
最も大きなメリットとして、ドローン検定3級に合格すると「無人航空機に関する飛行履歴・知識・能力を有することの証明書」をいつでも出力することが可能になります。

空港等の周辺の空域、人口集中地区の上空の飛行や夜間飛行などを行う際に国土交通大臣の許可や承認が必要となるため、その際に証明書を使用することができます。

なお、ドローン検定のオリジナルグッズには、無人航空機の飛行記録に特化したログ帳やワークブルゾン、限定のポロシャツなどがあります。

ドローン検定3級(JDA)の運営会社は?

ドローン検定3級を運営しているのは、佐賀県に本店があるドローン検定協会株式会社です。運営する社員のなかには、航空機操縦士や第1級陸上無線技術士、第1級アマチュア無線技士などのプロフェッショナルが在籍していることが特徴。

技術部事務所は佐賀県鳥栖市にあり、主に無線点検事業を行っています。さらに、トレーニング試験センターを有しており、公認指導員講習やドローン操縦士養成講習などを実施しています。入校金は無料でフリーWi-Fiも完備しているため、気になる場合は無料開放を利用して見学したいですね。

トレーニング試験センターの講習受講費は、最大で99,000円となっています。講習を受講することで、最短3日間でドローン操縦士資格を取得することが可能です。

ドローン検定3級(JDA)の対象年齢は?

ドローン検定3級は、対象年齢がありません。受験申込時にメールアドレスさえあれば、誰でも受験可能です。

ドローン検定3級(JDA)に必要な技能・知識は?

ドローン検定3級の出題範囲は、以下の通りです。
  • 基礎知識(用語・動作・単位)
  • 物理学(力学)
  • 工学(航空工学)
  • 気象(気象学基礎)
  • 専門知識(機体構造・姿勢制御・動力/バッテリー・送信機・TEM・責任/保険・飛行計画/記録)
  • 法令(無人航空機関係・電波関連)
試験の内容は級数に応じて出題範囲が広くなり、難易度が上がります。ドローンを運航する際に必要となる基礎知識が網羅されているため、ドローン初心者~中級者にとって、取得しておきたい資格だといえるでしょう。

ドローン検定3級(JDA)の受験料は?

ドローン検定3級の受験料は、6,600円(税込)です。受験料のほかに、ドローン講習費用は100,000~400,000円ほどかかることが一般的です。また、ドローン検定の3級に対応している標準テキストは、価格が2,420円(税込)となっています。

ドローン検定3級(JDA)の試験はどこで受けられる?

ドローン検定3級の実施地は、毎試験ごとに異なります。2022年11月20日の試験は、47都道府県の全62会場で実施されます。そのため、地方に住んでいる人でも受験しやすいドローン資格だといえるでしょう。

受験申し込み後の受験地の変更や日程変更は不可となっています。そのため、受験申込前に受験地区や日程を確認しておくことをおすすめします。なお、具体的な受験地は、郵送される受験票に記載されています。

まとめ:ドローン検定3級(JDA)に挑戦してみよう!

ドローンの民間資格の取得を検討しているなら、まずはドローン検定3級にチャレンジしてみましょう。ドローンの専門的な知識を得たい場合には、ドローン検定1級や2級の受験を検討しても良いですね。

ドローン検定3級の試験は、年に6回実施されており仕事が忙しい人でも受験しやすいことがメリット。ビジネスでドローンを活用したい場合は、ぜひ取得しておきたいドローン資格の1つだといえるでしょう。
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  • 質問 ドローンを操縦するには、資格が必要ですか?

    答え 2022年12月現在では、ドローンを飛行させるために取得が義務付けられている免許・資格はありません。(ただし、2023年には免許制度が導入される見込みです。)

    現段階では誰でも自由にドローンを飛行できますが、ドローンの大きさ、飛行禁止空域などの飛行場所によっては、飛行の際に許可承認が必要となります。資格取得に向けて勉強することにより、ドローンの飛行ルール、安全運航に必要な知識が体系的に身につき、安心して利用できるようになるでしょう。詳しくはこちらの記事をご確認ください。

  • 質問 ドローンスクールに通うメリットは?

    答え ドローンスクールに通うと、ドローンの高い操縦技能や、安全運航に必要な実技の知識が身につきます。

    ドローンスクールのなかには、操縦技術を証明するための資格が取得できるものもあり、取得によって就職、転職やビジネスなどに活かせます。また、検定に向けて勉強することにより法律、気象学、力学、物理学、専門知識など、運航に必要な知識を習得できます。さらに飛行練習が10時間以上のスクールの場合、地方航空局長や空港事務所長に飛行許可を申請する際に手続きが簡略化され、飛行許可申請の一部が免除となるなどのメリットがあります。

  • 質問 ドローンを飛ばすには、どのような許可が必要ですか?

    答え ドローンの飛行許可は、200g以上の場合は航空法が適用されるため、200g未満か、200g以上かによって事情が変わります。

    200g以上のドローンの場合は、航空法にしたがい飛行させる必要があります。具体的には、空港周辺、人口集中地区、地上150m以上の空域で飛ばすには、特別な許可が必要となります。また、仮に許可のある場合でも、緊急用務空域での飛行は規制されています。

    さらに、(A)夜間飛行、(B)目視外飛行(操縦者がドローンを目視できない状況での飛行)、(C)30m未満の飛行、(D)イベント上空飛行、(E)危険物輸送、(F)物体投下を行うには、地方航空局長の承認を受ける必要があります。

    一方で200g未満の小型ドローンには「小型無人機等飛行禁止法」が適用されるため、航空法の適用対象外ですが、国が指定した場所周辺でドローンを飛ばす場合は、事前にドローン飛行の許可を取るために警察署への通報書が必要です。

    さらに東京都では、公園条例により計81ヶ所の都立公園・庭園において200g未満のドローン飛行が禁止されているため、使用する際には市区町村の担当者に確認、許可を取らなければなりません。

  • 質問 ドローンの資格にはどのようなものがありますか?

    答え 民間によるドローンの認定資格では、ドローンや飛行に必要な法律、気象などに関する基礎知識、操縦技術、安全運航に必要な知識などを試験によって認定しています。

    ドローンの資格には、実技/座学に関するものがあり、実技では、中国のドローンメーカーによる認定資格DJI、日本全国にありもっとも古くから存在するJUIDA、JUIDAに次いで認定スクールの多いDPAの3つが主要資格です。座学では、ドローン検定がもっとも有名です。それぞれの資格を取得するためには特定のカリキュラムを修了するか、テキストを読み込んで知識を身につけ、認定試験に合格する必要があります。

  • 質問 200g未満のドローンなら、どこでも飛ばしてOKなのですか?

    答え 200g未満を含むドローンは、航空法により飛行禁止区域が定められています。200g未満のドローン飛行には、民法や道路交通法、公園条例、重要文化財保護法などの適用を受けるため、それらの法律に沿って飛行させる必要があり、どこでも飛ばすことはできません。

    ドローン飛行の際には、飛行してもよいエリアかどうか事前に確認しておく必要があります。もし、飛行禁止区域かわからない場合は、警察署へ事前に通報書を届け出ることでドローン飛行の可否が確認できますので、ぜひお試しください。

  • 質問 子どもが通えるドローンスクールはありますか?

    答え 近年では、子ども向けのドローンスクールも増えています。

    子ども向けのスクールでは、安全のために常にメガネを着用したり、ドローンの中でも小型で、ビギナーでも操縦しやすいトイドローンを利用したり、1回あたり1人のみが飛ばす(同時に何台も飛ばないようコントロールする)など、安全性への配慮が徹底されているため、安心して学ぶことができます。

    また、子ども向けのドローンスクールの中には、プログラミング授業と組み合わせて学べる「ドローンプログラミング教室」などのスクールもあります。