<今日のポイント>
1.英語絵本の読み聞かせは0歳からがおすすめ
2.読み聞かせのコツは、擬音語を活用し、歌いながら読むこと
3.親自身が読み聞かせを楽しむことが大事
4.英語が苦手な親も気軽にでき、親子のコミュニケーションが深まるのがメリット
5.1ページに1文程度の絵本や仕掛け絵本などを選ぼう
英語絵本の読み聞かせは0歳からがおすすめ
音読協会提供英語での絵本の読み聞かせは何歳からはじめたらいいの?
A. できれば0歳から1歳までにスタートするとスムーズに英語好きに育つでしょう。日本語と英語は言語の持つ特徴に多くの違いがあります。0歳のころはどんな言語でもすんなりと受け入れることができる柔軟な耳を持っています。しかし、年齢が上がるにつれて、日本語にはない、英語特有の音は聞き取りにくくなったり、発音が難しくなったりするといわれています。英語のリズムに無理なく慣れ、英語が好きになるためにもできるだけ赤ちゃんのころからはじめるとよいでしょう。
英語絵本の読み聞かせで英語が話せるようになるの?
A. 赤ちゃんのころから読み聞かせをすると、英語のパターンや語彙を自然と覚えることができるようになり、発話にもつながりやすくなります。0歳から毎日3冊の英語絵本を読んだ場合、6歳までに延べ6000冊以上分の英語を聞くことになります。絵本には、日常会話で使用される基本的な単語に加えて、難易度の高い動詞、形容詞、副詞などたくさんの語彙に触れることができます。語彙力を伸ばすことで英語を話すときにも大いに役立ちます。
子どもの心をつかむ英語読み聞かせのコツ4つ
音読協会提供0~3歳までの赤ちゃんに読み聞かせをするときに下記の4つのコツをおさえましょう。
英語読み聞かせのコツ①擬音語を使って読む
動物が出てくる絵本では動物の鳴き声や動作を真似たり、乗り物の絵本では、乗り物が走るときの音をイメージして表現したりしましょう。これらの補助的な音は子どもを集中させるだけでなく、理解を促す効果があります。英語読み聞かせのコツ②歌を歌いながら読む
英語絵本には、マザーグースなどの昔から欧米を中心に歌い継がれてきた歌を題材にした絵本がたくさんあります。歌を歌いながら読み進めることで、子どもはより楽しく読みきかせに集中できるでしょう。歌の音源が入ったCD付きの絵本を活用したり、ネット上などにある歌の音源を聞いて歌ったりすることもおすすめです。英語読み聞かせのコツ③イラストを指さして読む
イラストを指し示しながら読み聞かせをすると、イラストの絵と音がリンクして言葉をより覚えやすくなります。お子さんの理解度を確認しながらゆっくりイラストを指さして読み聞かせてください。英語読み聞かせのコツ④緩急をつけて読む
車や動物が走るシーンは早く、お休みタイムのシーンはゆっくり、少し声を小さくして読むなど、読むスピードや声の大きさを変えて読むとよいでしょう。子どもたちも夢中になって聞いてくれます!親自身が楽しむことが大事! 読み聞かせの疑問を解消
音読協会提供英語絵本の読み聞かせをするにあたって、よくある質問について回答します。
英語が上手に読めない…発音の悪い親でも読み聞かせしてもいいの?
A. 心配ありません。ぜひ、読んであげてください。日本語、英語に関わらず、子どもは周りの人の声によって言葉を覚えていきます。なにより子どもが世界で一番大好きな声はお母さんやお父さんの声で、子どもは心地よさや楽しさを感じることができます。ですので、上手に読む必要はありません。どうしてもご自身の発音が気になる場合は、ネイティブの音源などを時々取り入れるとよいでしょう。
読み聞かせても子どもがちゃんと聞いているのかどうかわからない!
A. 集中してお話を聞くことがなかなか難しい年齢のため、そもそも聞いているのかどうか不安になることも多いかもしれません。でも、大丈夫。子どもはちゃんとお母さんやお父さんの声を聞いています。気楽な気持ちで読み聞かせを楽しんでください。英文は和訳しながら読んだ方がよいのでしょうか?
A. 英語の意味を日本語にして読む必要はありません。乳児期の子どもは、何度も読み聞かせを繰り返すことで、自然と意味を推測し、理解することができるようになっていきます。できるだけ日本語に置き換えるということはしないように読み聞かせをしてください。
どのくらいの頻度でいつ英語の読み聞かせをしたらいいのでしょうか?
A. 毎日10分程度を目標に読み聞かせをしてあげてください。読み聞かせはどの時間帯にしていただいても構いませんが、おすすめはゆっくりできるお休み前の時間。短い本の場合は、10分で3、4冊読めるでしょう。同じ本を繰り返し読んでもよいです。「毎日バタバタで読み聞かせする時間がない」という親もいると思います。英語絵本を1冊読み聞かせるのにかかる時間は数分程度。ちょっと工夫すれば時間は作り出せるはずですので、ぜひ取り組んでみてくださいね。
ネイティブが読み聞かせをしている動画などを見させてもよいですか?
A. できれば動画ではなく、親の声で読んでください。現在、ネット上にはネイティブの方が読み聞かせしている音声や動画がたくさんアップされています。それらをご自身の読み聞かせの参考にしてみることはよいことです。ただし、乳児期の子どもの長時間の動画視聴は、視力の悪化やスマホ・ネット依存などの影響にもつながりやすいです。動画視聴は極力避けて、できるだけ親の声で読んであげてください。
*日本小児科学会では2歳以下の子どもへの長時間の動画視聴を避けるよう啓発しています。
英語絵本の読み聞かせメリット3つと注意点
音読協会提供英語絵本を読み聞かせるメリット3つと注意点を紹介します。
①英語が苦手な親も気軽にできる!
これまで多くの親に読み聞かせの指導をしてきましたが、英語で子どもに語りかかけるのは難しくてできない…と英語に苦手意識を持つ親も、「簡単な絵本の読み聞かせならできる」といいます。まずは、数の単語や数行程度のやさしい英文を声に出して読むことからはじめましょう。苦手意識を乗り越えて、熱心に取り組んでいる親がたくさんいます。②親子のコミュニケーションの機会が増える
英語絵本には日本語の絵本にはない世界観があります。たえば、イースター、ハロウイーン、クリスマスなどを題材にした絵本を開けば、ご家庭の中で異国の文化を子どもと一緒に知ったり感じたりすることができます。リビングのソファやお布団の上で、子どもとコミュニケーションをとりながら読み進めることで、親子の絆を深めてください。③英語が好きという気持ちから一人で読む力が生まれる
将来に役立つ高い英語力をつけるためには、子ども自身が自立して学んでいける力が必要です。読み聞かせによって絵本が好きになった子どもは、「自分一人でも読みたい!」という気持ちが芽生え、読める能力が育ちます。はじめは絵本、次に児童書へ、やがてペーパーバックやネット上の英文などを自身の興味や関心に沿って自立して読んでいくことで、さらに英語力を高めていくことができるでしょう。読み聞かせをするうえで注意することは?
A. 幼いころに母語をきちんと身につけるという観点からも、英語絵本だけではなく、日本語の絵本もバランス良く取り入れながら読み聞かせをすることが大事です。どんなに英語が国際社会の中で重要な言語であるといっても、「英語絵本だけしか読まない」ということは避けたいもの。家庭で読む場合は、日本語と英語の絵本を半々くらいにするとよいでしょう。「おうち英語」が過熱する中、英語教育偏重になりすぎて、母語である日本語を育てることをおろそかにすることのないように注意しましょう。
英語絵本を選ぶときのポイント3つとおすすめ本を紹介
音読協会提供乳児期の英語絵本を選ぶときに気をつけるべきポイントは3つあります。おすすめの絵本もあわせて紹介します。
① 1ページに1文程度の絵本
親が読めるという無理のないレベルの絵本を選びましょう。目安としては1ページに1文程度。数の単語が入っているものや、アルファベットを学ぶ絵本などが望ましいです。- A is for Apple …tiger tales
- 123 count with me…tiger tales
- Whose Baby Am I?…Viking Books for Young Readers
②絵もシンプルな絵本
0~3歳までの子どもは視力も、認識能力も発達途上にあります。そんな子にも理解しやすいように、1ページにひとつの絵が大きく、はっきりとした色使いやタッチで描かれたものが好ましいです。イラストと単語がリンクしやすく、語彙の理解度を高めることができます。- Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?…Henry Holt and Co.
- Excuse Me!: A Little Book of Manners…Grosset & Dunlap
- Tubby…Candlewick P
③歌付きや仕掛け絵本
この時期の子どもは座って最後まで集中してお話を聞くことが難しいです。動物の鳴き声などを多用したり、メロディーをつけたりして読み聞かせをしましょう。フラップなどがついた仕掛け絵本を活用して興味を持たせることもおすすめです。- Five Little Ducks…Child's Play
- Row, Row, Row Your Boat…Child's Play
- Where is Baby's Belly Button? …Little Simon