小学生の子どもが水泳で「泳げない」のは普通?
「ベネッセ教育情報サイト」が行った小学生の保護者対象の2013年のアンケート調査によると、25メートル以上泳げる学年別の子どもの割合は下記の通りでした。- 1年生 15.5%
- 2年生 21.5%
- 3年生 41.8%
- 4年生 62.5%
- 5年生 70.7%
- 6年生 81.1%
低学年では泳げない子どもも少なくありませんが、6年生の81.1%のうち、51.2%が50メートル以上泳げると回答していることから、学年が上がるにつれて泳げる距離が伸びていくことが分かります。
また、クロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4泳法のうち、身につけた割合が最も高いのは「クロール」でした。4年生以上では80%を超え、他の3泳法も学年が上がるにつれて泳げる割合が高まります。
この調査結果から、低学年のうちは泳げなくてもそれほど目立つことはないかもしれませんが、中学年から泳げる子どもが増えてくるため、高学年になると、より泳力の差が開いてくると考えられるでしょう。
小学校の水泳の授業の目標と内容
文部科学省の「水泳指導の手引」(学校体育実技指導資料 第4集)によると、小学校の学習指導要領の水泳系の領域は、小学校1・2年生が「水遊び」、小学3・4年生が「浮く・泳ぐ運動」、 小学5・6年生が「水泳」と位置づけられています。それぞれどんなことを教わるのかを紹介します。
・小学校1・2年生「水遊び」
「水遊び」では、水に浸かって慣れ親しむことや、潜ったり浮いたり水中で息を吐いたりすることを楽しく体験する授業が行われます。
・小学3・4年生「浮く・泳ぐ運動」
「浮く・泳ぐ運動」では、さまざまな浮き方を知って全身の力を抜いて浮き、泳ぎの基本となる「け伸び(プールの底や壁をけり、体を一直線に伸ばして進むこと)」ができるようにします。そして、「泳ぐ運動」では、手と足のバランスの良い動きや呼吸の方法を練習、呼吸をしながら、ばた足やかえる足などクロールや平泳ぎにつながる初歩的な泳ぎを目標とします。
・小学5・6年生「水泳」
「水泳」では、「クロール」や「平泳ぎ」で25 ~ 50 メートル程度を目安に泳げることを目指します。
このように、小学校低学年から高学年まで、発達の段階ごとに技能のレベルが上がります。泳法を身につけた後は、続けて長く泳げるようになることが求められます。
子どもが水泳で泳げないとき、親にできること
「子どもが全然泳げない」「小学校で水泳の授業についていけるか心配」
「クロールで25メートル泳げない」
このような不安を感じる保護者はどうしたら良いのでしょうか。ここでは、対処法を3つ紹介します。
①水に慣れる機会を作ることから始める
日本トイザらス株式会社が2018年に行った「夏の水遊びに関する意識調査」によると、「子どもが水を苦手だと感じることがありますか」という設問に対して、40.7%の小学生の子どもを持つ親が「ある(ある・たまにある)」と回答。水への苦手意識を持つ小学生が4割を占めていることがわかりました。子どもだけでなく「あなたは泳ぐことができますか」という設問に対して「できない」と回答した成人男女が17.8%となり、20歳以上の日本人の6人に1人以上が泳げないことも明らかになり、溺れたことが「ある」と回答した人も25.6%に及びました。多くの人が水に苦手意識を持っているだけでなく、4人に1人以上が実際に溺れた経験を持っています。
いざという時の危機管理のためにも、小さな頃から水に慣れる機会を作ることは重要といえるでしょう。プールで遊ぶだけでも良いかもしれません。
②泳法のいずれか一つだけでも泳げるようにする
先に紹介したアンケート調査の結果を見ると、小学4年生の8割が「クロール」で泳げるようになり、5年生や6年生になると、背泳ぎや平泳ぎも約半数の生徒が泳げるようになります。子どもが全く泳げない場合は、「クロール」「背泳ぎ」「平泳ぎ」「バタフライ」の4泳法のうち、1つだけでも身につくようにサポートすることが大切です。
日本スイミングクラブ協会指導力向上委員会副委員長を務める「トップスイミングクラブ」(三重県)の目黒伸良さんのお話によると、泳げない理由の一つの理由には、水への恐怖心があります。
そのため、一緒に公共のプールに行って子どもと練習したり、子どもの頑張りを認めて「もう少しでできるよ」と励まし、子どもの自信と自己肯定感を育ててあげることが大切だと言われています。
③水泳教室に子どもを通わせることも検討する
大人も水への苦手意識を持っていることは珍しくなく、様々な理由で保護者が一緒にプールに入って泳ぎを教えてあげることが難しい場合もあるでしょう。そんなときは、水泳教室に通わせることを検討しましょう。その際に気をつけたいのは、自宅と水泳教室の距離やスクールバスの送迎の有無、レッスンスケジュール、月謝、指導方法、施設環境などなど。これらを比較して検討してみることをおすすめします。
小学生におすすめの水泳教室4選
水泳教室を検討する場合は、ぜひ体験レッスンへ申し込んで検討することをおすすめします。ここでは、小学生向けのおすすめ水泳教室を4つ紹介します。体育スポーツ家庭教師ファースト
体育スポーツ家庭教師ファーストは、マンツーマン指導の出張型スポーツ教室です。
従来のスポーツ指導のようなグループレッスンはもちろん、マンツーマン指導も可能なため、苦手に合わせて細やかな指導を提供してくれます。また選任のサポートスタッフが生徒1人ひとりの要望に合わせてコーチを選定してくれるため、水泳が苦手なお子さまでもコーチが苦手を見極めて、ピンポイントで水泳力を伸ばしてくれるでしょう、
レッスン場所を指定できるのも嬉しいポイント。日程も生徒や保護者の都合に合わせられるため、他の習い事を持つお子さまでも負担なく水泳レッスンを始められるでしょう。
対象:キッズ(~6歳)、小中高校生、一般
コース&料金:■マンツーマン 月4回以上:6,490円/月、月3回まで:7,150円/月
■グループ(1人あたり) 月4回以上:3,960円/月、月3回まで:4,400円/月
※詳しくは各教室にお問い合わせください
TSSキッズ 東急スイミングスクール
東急スイミングスクールは、1975年開業のスイミングスクール。これまでの延べ会員数は10万人以上。東急スポーツシステム株式会社が運営する東急沿線エリアに特化した地域密着型のスクールです。「東急スイミングスクールたまがわ」は東急多摩川線 沼部駅から徒歩約6分、鵜の木駅から徒歩8分程度のところにあります。小・中学生のコースでは、クロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4泳法で25mをきれいに泳げるようになることを目標としています。水泳を通じて体の動かし方やバランス感覚など、総合的な運動能力を身につけることができます。
スクールバスも利用可能です。学校の行事などでレッスンをお休みする場合、別のレッスン日に参加できる振替制度もあります。
対象:生後6カ月~のベビー、幼児のほか、小・中学生など
コース&料金:9350円/月~
※詳しくは各教室にお問い合わせください
イトマンスイミングスクール
イトマンスイミングスクールは、1972年創業のスイミングスクールです。イトマンスイミングスクールでは、コーチ全社員が日本水泳連盟の「公認水泳指導資格」を取得し、これまで約500万人の水泳指導を行なっています。関東のほか、東海、近畿、東北、北海道にスクールを展開しています。4歳~小・中学生対象のジュニアクラスでは、水が怖くて顔を水につけることができないといった全くの初心者から中級者、上級者に至るまで3段階25進級制のカリキュラムで成長に合わせた正しい泳ぎ方を身につけることができます。スクールバスの利用も可能で、授業を欠席した場合の振替制度もあります。
対象:生後6カ月~のベビー、幼児のほか、小・中学生など
コース&料金:8250円/月~(東伏見校の例)
※詳しくは各教室にお問い合わせください
ティップネス・キッズ スイミング
ティップネス・キッズは、水泳やダンスなどのスポーツが習える運動スクールです。関東、東海、関西エリアを中心に展開しています。店舗によっては無料送迎バスも利用可能です。2歳半~小学1年生対象の初級コースでは、プールが初めての子どもも参加できるよう、28段階のスモールステップな進級カリキュラムに沿って、クロール12.5mまでを習得します。
年中以上が対象の初級~上級コースでは、58級制の進級ステップでクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ4種目の泳法をマスターし、上級コースでは目標タイムの更新にチャレンジします。
水慣れから各泳法、個人メドレーまで習得確認を行う進級テストが毎月行われるため、成長を実感し、子どものやる気アップにもつながります。
対象:生後4カ月~のベビー、幼児のほか、小学生
コース&料金:7590円/月~(木場店の例)
※詳しくは各教室にお問い合わせください