今回は、イベントで発表されたプロジェクトの詳細や、当日の様子などをたっぷりとお伝えします。
「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」とは?
「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」は、WDLCと学校が連携してプログラミング学習のプラットフォームを作ることをコンセプトにしており、日本の未来の子ども達から価値を生み出す人間を創出するためのプロジェクト。2020年の小学校のプログラミング教育の必修化に伴い、プログラミング教材は揃ってきているものの、それを使ってどのように家庭や学校で教えていくかのノウハウ整備が整っていないため、WDLCがノウハウの提供やサポートをしていく。
WDLC開発の授業案は、マイクロソフトが開発したオープンソースの学習環境「MakeCode(メイクコード)」と、イギリスのBBCが教育用に開発した光や温度センサー、BluetoothやCPUを搭載したマイコンボード「micro:bit(マイクロビット)」で実践できるように作成されている。
ブロックを使ったビジュアルプログラミングを採用しているが、同時にJavaScript(ジャバスクリプト)のテキストコーディングにも連動しているため、このプラットフォームで小学生から社会人まで学習することが可能とのこと。
この授業案を、いち早くプログラミング教育を取り入れたい小学校の応募を募り、選ばれた100校に20個ずつ、計2000個のmicro:bitを無料で提供。
100校が2020年までに授業を実施し、各々の授業レポートをWDLCに提出。蓄積していったものをWDLCのホームページなどで公開していくことで家庭や教育の現場に活用していくことを目指しているそうです。
千葉大学教育学部付属小学校で行われたテスト授業では、子ども達ひとり一人が真剣に考えてプログラムしている顔や、おばけライトがついた瞬間の興奮がとても印象的でした。
「未来の学びコンソーシアム」との連携
このプロジェクトを、教育現場で有効活用していくため、 文部科学省、総務省、経済産業省、そして教育関係者や関連企業・団体など、官民一体となって生まれた「未来の学びコンソーシアム」と連携しており、イベントには、文部科学省 大臣官房審議官(初等中等教育教育局担当)の白間竜一郎氏、総務省 情報流通行政局 情報流通振興課 情報活用支援室長の田村卓也氏、経済産業省 経済産業政策局参事官(併)産業人材政策担当参事官室長の伊藤禎則氏が来賓として登壇。
WDLは連携を通じて、継続的なこれからの子どもたちの学びに関する活動を行っていくという。
MakeCodeとmicro:bitのタッチ&トライ
イベントの終わりには、MakeCodeとmicro:bitのタッチ&トライが行われ、千葉大学教育学部付属小学校で行った「おばけライト」を実際に見学。少し頭を使いますが、ブロックを使ったビジュアルプログラミングのため、子どもからプログラミング初心者でも楽しめそう。
会場の明るさで、何もついていない状態のmicro:bitに手をかざして暗くするとおばけ型のライトが!他にもセンサーに触れて温度を感じるとライトが光るものもあり、実際にやり始めたら色々なもの試したくなってしまう教材でした。
2020年の小学校でのプログラミング教育必修化に向けて、さまざまな取り組みや活動が行われています。今回のようなプロジェクトでどんどんプログラミング教育への関心を持ってもらい、より多くの未来を担う子ども達がプログラミングというものに触れられる機会を増やしていけるといいのではないかと感じました。