そんなキヤノンITソリューションズが子ども向けのプログラミング教室を開講しているのはご存知でしょうか?
「ITをもっと身近に感じてほしい」という思いから2017年3月より東京で始まった教室だそうですが、今では大阪でも受け入れていて、子ども達が気軽にプログラム体験できる教室になっています。
今回は、「社会貢献」を目的とした同社のプログラミング教室を取材しました。
先生は同社の社員、充実した講義内容
教室の講師は同社の社員。まったくの初心者でもつまずかないよう、ていねいなスライドとテキストを参照しながらロボットを動かします。テキストはストーリー仕立てになっており、生徒は「特別研究員」という設定です。「キヨちゃん」というキャラクターの部屋を掃除するロボットを作るのが課題です。
説明を受けてプログラムを書いたら、いざフィールドで動かします。今回のテーマである「お掃除ロボット」には、壁にぶつかりそうになったら方向転換をして、別の方向へ進むという動きをプログラムします。
ロボットの部品には番号の振られたシールが貼られており、組み立てる際にも迷いません。これまでロボットを触ったことがない子であっても、自分の力で組み上げることができます。
必要な処理は一つずつステップアップするように覚えていくので安心。小学3年生以上なら誰でもロボットを動かせるようになります。
課題をすべてクリアすると、かわいい認定ステッカーがもらえ、晴れて特別研究員に認定されます。
配布するテキストには工夫した点や難しかった点などを記入するスペースもあります。テキストはもちろん持って帰ってOKなので、夏休みの自由研究にも使えそうです。
プログラミング教室では、子どもたちがロボットを動かす様子を写真撮影できます。
もし撮影技術に自信がなくても大丈夫。スタッフがキヤノンのカメラで実施風景を撮影し、CDに入れてプレゼントしてくださるそうです。
講師にインタビュー
社会貢献としてスタートしたプログラミング教室
—本日はありがとうございました。さっそくですが、キヤノンITソリューションズさんがプログラミング教室を始められたきっかけは何だったのでしょうか。鈴木:IT企業として、子どもたちがプログラミングの楽しさを気軽に体感できる場を提供したいと思ったからです。それを社会貢献の一環として誰でも無料で参加できるプログラムにしたのが今の取り組みです。
まずは東京で始めたのですが、思いのほか好評だったので、今は大阪でも行っています。
「つい立て」も自作。試行錯誤して作ったプログラム
—テキストなども社内オリジナルなんですよね。鈴木:ええ、そうです。たとえば、机にビニールのマットが敷いてありましたよね。あれは最初にやったとき、ロボットが滑ってしまったので敷いたんです。ロボットを動かすフィールドのついたても、自分たちで作ってますからね(笑)。
あとは内容も、ちょっとだけ難しい言葉を覚えて帰ってもらおうと思って、あえて専門用語も入れています。「アルゴリズムって知ってる?」とか、お友達に言ってもらえるように。
—新しいメニューも考えていらっしゃるんですか?
鈴木: はい、今はロボットの数に限りがあって、人数が多くなると”2人1台”という形になってしまいます。そこで、参加人数が多い場合にパソコンだけで簡単なゲームを作るメニューを今年の夏から実施しています。
それから、たいへん嬉しいことに、一度来ていただいた方が「面白かったのでまた行きます!」とリピーターになってくださるケースもあるので、そうした方に新しいプログラミングメニューを体験していただいています。
—では最後に、「コエテコ」読者に向けてメッセージをお願いいたします。
鈴木:プログラミングの良さは、ゴールに向かう方法は一つじゃない、と学ぶことだと思います。
「やり方はいろいろあるね、人によって違うね」と気付けるのが良いところなので、大人と違ったやり方も認めてあげてほしいですね。プログラミングを通じて、子ども達の自由な発想を引き出したいと考えています。
ぜひ一度プログラミング教室にいらっしゃってください。
—ありがとうございました!
編集部コメント
キヤノンITソリューションズでは、社会貢献活動としてプログラミング教室の他、企業訪問の受け入れも行っています。企業訪問のメニューにもプログラミング体験が入っています。実際にIT企業に行って臨場感のあるプログラミング教室を体感してみてはいかがでしょうか。