ひよこFIA、独自の「ひよこ情報リテラシー試験」を創設!子どもが自分で身を守れる社会のために
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今回お話を伺った方
子どもたちがスマートフォンを手にする年齢は年々低下しています。
SNSで何気なく投稿した写真から個人情報が特定されることもあります。友達同士のトラブルがオンライン上で拡大するケースも少なくありません。
便利なインターネットの裏側には、多くの危険が潜んでいます。
現代の子どもたちは、情報の取り扱い方やリスクについて十分に理解していない状態で、インターネットの世界に足を踏み入れます。しかし、情報リテラシー教育の重要性を認識しながらも、具体的にどう教えればいいか悩む保護者は少なくありません。
そんな中、プログラミング教室「ひよこFIA」が、新たに独自の情報リテラシー(情報を正しく判断し、安全に活用する力)を評価する「ひよこ情報リテラシー試験」をリリースしました。
プログラミングスキルだけではなく、情報の取り扱い方や情報倫理を評価するこの試験は、他のプログラミング教室には見られない珍しい取り組みです。

なぜ今、「ひよこ情報リテラシー試験」が必要なのか。
独自試験創設の背景と、子どもたちに身につけてほしい力について、ひよこパソコン教室教室運営の齋藤 尚子さんと原子 美咲さんにお話を伺いました。
スマホが子どもの日常になった今、なぜ「ひよこ情報リテラシー試験」なのか
スマホが当たり前になった時代に、ルールが追いついていなかった
——「ひよこ情報リテラシー試験」を始めようと思ったきっかけを教えてください。齋藤さん:子どもたちがスマートフォンを当たり前に持つようになった2018年頃、使い方のルールが整っていないにもかかわらずインターネットに触れる子どもたちを見て、情報リテラシーの必要性を強く感じたことがきっかけです。
当時、私自身にも中学生の子どもがいました。子どもたちの新しいことへ突き進んでいくパワーを間近で感じ、私が持っている情報の「正しい判断力と責任感」を伝えていかなければ危険だと思いました。
というのも、今の子どもたちは、小さな画面を通じて身近な友だちだけでなく、世界中の人々とコミュニケーションを取り、情報をやりとりできる環境にあります。
——便利になる一方で、リスクも増えているということでしょうか。
齋藤さん:そうですね。未来(超スマート社会:Society 5.0)を担う子どもたちにとって、情報社会の光と闇を自分のこととして理解することは、まだ難しいかもしれません。
たとえば、マンホールや電柱が写っている写真から場所が特定できてしまうということも、多くの方はご存じないかもしれません。自宅さえ写っていなければ大丈夫というものではありません。
——保護者の方が教えるのも難しいテーマですよね。
齋藤さん:世の中の保護者の皆さまは、なかなか子どもに教えることが難しいのではないでしょうか。
しかし、情報社会における「情報」の取り扱いについて正しく知ることは極めて重要です。
そこで、「ひよこ情報リテラシー試験」を通して、現代における「情報」の役割と機能を正しく理解し、活用するための基礎知識を身につけてほしいです。
子どもたちが未来に活かせる情報リテラシーのベースを築いてほしい、そんな願いから試験を作成しました。
ひよこFIAのカリキュラムで学んだ知識は、必ずどこかで役立つ時が来ます。この試験が、未来に活かせる土台を築く第一歩になればと考えています。

情報リテラシーの試験の様子
情報リテラシーを「評価する場」がなくなっていた
——プログラミング検定だけではなく、なぜ「情報の使い方やマナー」を評価する試験が必要だったのでしょうか?齋藤さん:プログラミングももちろん大事ですが、情報リテラシーの早期教育および、小学生が受験可能な、情報リテラシーに特化した試験は他にはないのではないかと考えています。
教室では「プログラミング」「オフィスアプリ」「情報リテラシー」「クリエイティブ」の4つのカテゴリーで学んでいますが、子どもたちの達成点として情報リテラシーを評価できる場が必要だと考えました。

原子さん:4つのカテゴリーのうち、オフィスとプログラミングに関しては、サーティファイ社の公的な検定があります。しかし、情報リテラシーの分野では、以前使用していたIT資格(P検)がなくなってしまい、きちんと学習した子どもを承認してあげる場がなくなってしまいました。
また、現在は中学生から、専門的なコンピュータの知識が教えられています。そういった学習の指標としても、「ひよこ情報リテラシー試験」を作っていく必要があると考えました。
「立ち止まる力」を育てる——「ひよこ情報リテラシー試験」の内容と特徴
投稿前に考える習慣が、子どもを守る
——「ひよこ情報リテラシー試験」によって、子どもたちは何ができるようになりますか?齋藤さん:デジタル社会を安全に生き抜くための「情報の取り扱い方」を身につけることができます。
発信する側としても、受け取る側としても、自分が危険な目に遭わないための知識と、行動する前に「一旦立ち止まる力」が養われます。一度インターネットに出た情報は消せないことを理解し、投稿前に考えられるようになるのです。
——「ひよこ情報リテラシー試験」の形式を教えてください。
齋藤さん:紙のマークシートや記述式ではなく、パソコンの画面上で操作して回答するCBT(Computer Based Testing)形式です。
4段階を予定していて、現在は3段階までリリースしています。
最初のステップとなる「エントリー級」は、小学校3~4年生でも受けられる内容です。
なお、「ひよこ情報リテラシー試験」は、ひよこパソコン教室の受講生のみを対象とした試験として実施されています。
| 級 | 試験時間 | 問題数 | 試験で問われる内容 |
| エントリー級 | 30分 | 30問 | •コンピュータの特徴や仕組み •ソフトウェアの働き •周辺機器 •パソコンの基本操作 •インターネットの仕組みとサービス •情報検索と発信 •電子メールの基本 •インターネット利用時の問題点 •情報モラルと個人情報の保護 •情報化社会における権利と責任 |
| ブロンズ級 | 50分 | 50問 | ・コンピュータの基本用語 ・入力装置・出力装置・記憶装置 ・ファイルとフォルダー管理 ・デジタル作品の作成 ・コンピュータによる計測・制御の基本 ・インターネットの概念とサービス ・情報検索・収集の応用 ・電子メールの仕組みと活用 ・情報社会の課題とチャレンジ ・個人情報保護・情報モラル・情報セキュリティ ・知的財産権や肖像権 ・問題解決能力(プロフィシエンシー) |
| シルバー級 | 50分 | 50問 | ・コンピュータの構成と処理能力 ・周辺機器の詳細 ・デジタルデータの概要(文字・音声・画像・動画) ・データ圧縮とファイル拡張子 ・アルゴリズムとプログラミング基礎 ・情報通信の仕組み ・情報デザイン・ユニバーサルデザイン ・データベースの基礎 ・情報モラルと情報セキュリティの高度な知識 ・個人情報・プライバシー保護 ・知的財産権 ・情報社会のリスクと対策 ・メール・Webによるコミュニケーションの理解 |
知識を生活に根付かせる——ひよこFIAの指導方針
子どもの興味と保護者の要望に寄り添う
——入会した子どもは、まず情報リテラシーを学ぶのでしょうか?原子さん:学び方は個人に合わせています。プログラミングがしたい、オフィスアプリをやりたい、クリエイティブでものづくりしたいなど、子どもの要望はさまざまです。
学習していく中で、先生たちが学習の進行を判断したり、保護者のご要望を受けて、「ひよこ情報リテラシー試験」の学習をしたりします。たとえば、スマホを持ち始めたタイミングで、保護者の方に「情報リテラシーをやってみましょうか」とお話することもあります。
子どもたち自身がリテラシーにアンテナを張っていることは少ないです。だからこそ、定期的に保護者の方と面談をする中で、お子さんの意向と合わせて、こちらから提案することが多いですね。
点数だけでなく「身についているか」を重視——知識と倫理観を育てる
——「ひよこ情報リテラシー試験」の評価以外に、大切にしていることはありますか?齋藤さん:評価の仕方でいうと、普通のテストと同じように点数ベースで合格、不合格としています。
ただ、リテラシーに関して大切なのは知識としてしっかりと身についているかどうかです。知識が子どもたちを守ることに直結するので、テストで点数を取ることだけを目的とせず、しっかりと理解しているかを重要視しています。
「ひよこ情報リテラシー試験」を通して学んだことが意識の奥底に残ってくれるだけで、その後の人生が変わるかもしれないですよね。社会に出たときに、子どもが自分で危険から身を守れる力を育てることを大切にしています。
知識だけでなく、倫理観を学べる点もとても大事です。高校生の情報の教科書には、かなり直接的でリアルな内容が載っています。
高校生になってからいきなりセキュリティやモラルを学ぶよりも、小中学生のうちから基礎を身につけていれば、無理なく受け入れられるのではないでしょうか。

——情報リテラシーの知識は、他の学習にもつながりますか?
齋藤さん:たとえば、著作権や引用のルールを知っていれば、クリエイティブで作品を作るときも「これは真似していいのかな」と立ち止まれますし、ワードやエクセルで資料を作るときも出典を正しく書く習慣がつきます。
教室の4つのカテゴリーはそれぞれ独立しているのではなく、すべてがつながり合っていると教えていきたいですね。
情報リテラシーで身につけた知識が、プログラミングでも、クリエイティブでも、自然と活かせるようになる。そういう学びの場を作っていきたいと考えています。
「ひよこ情報リテラシー試験」に合格した子どもたちに起きた変化
「ちゃんと認められた」自信が、周りにも広がっていく
──情報リテラシーを学んで、子どもたちにどんな変化がありましたか?齋藤さん:「ひよこ情報リテラシー試験」を始めてまだ数ヶ月ですが、思ったより楽しそうに学んでくれています。特に、自信がついたお子さんが多いです。
パソコンクラブに入っているような、もともとパソコンに詳しいお子さんでも、「ひよこ情報リテラシー試験」を取得すると「ちゃんと認められた」という自信につながっているようです。
パソコンが得意な子はたくさんいても、情報リテラシーをしっかり理解している子はまだ多くありません。
一度立ち止まる力が身につくと、ご家族に相談することができ、友達にも「それ、勝手にやっちゃダメだよ」と自信を持って言えるようになる。そういう子がクラスにいると、自然と情報の知識が広がっていきます。
缶バッジから始まってもいい。大切なのは「残る知識」
——子どもたちが楽しく学ぶための工夫はありますか?齋藤さん:「演算装置」のような難しい言葉を簡単にすることはできませんが、クイズ形式にして、一人ひとりに答えてもらうなど、参加しながら興味を持てる工夫をしている先生もいます。
原子さん:子どもにとって情報リテラシーは勉強の要素が強いので、興味を持ってもらえるように、「ひよこ情報リテラシー試験」に合格した場合は合格証書や缶バッジをプレゼントしています。
最初は缶バッジが欲しいという気持ちで学んでも全く問題ないと思います。小さな一歩が、未来の大きな安心につながってほしいですね。

試験に合格し、合格証書をもらえて嬉しそうな様子です。

オリジナル缶バッジも進呈
自分の知識の奥底に「こういうことを習ったな」という基礎知識があるだけで、その後の人生が変わっていくと思っています。
保護者の反応と、「ひよこ情報リテラシー試験」に込めた思い
情報の教育をすべて教えてもらえるという安心感
——保護者の方からの反応はいかがですか?原子さん:まだリリースして日が浅いですが、情報リテラシーが学べることは他のパソコン教室にはなかなかないので、保護者の方の反応はとても良いと聞いています。
教室としては、4つのカテゴリーを総合的に学べるので、教室に任せていただければ基本的な情報の教育はすべて学習できるという点が他とは違う最大のポイントだと思います。
子どもが自分で身を守れる社会のために
——最後に、「ひよこ情報リテラシー試験」に込めた思いを教えてください。齋藤さん:お子さんたちを危険な目に遭わせたくない、その思いが一番です。保護者の皆さまよりもお子さんの方がスマートフォンの操作が上手な時代ですから、知らない間に個人情報が流出することは本当に危険だと思っています。
だからこそ、「ひよこ情報リテラシー試験」という形で体系的に広く伝え、子どもたちが自分で身を守れるようになってほしいですね。
近年は情報科目が学習指導要領に組み込まれ、大学入学共通テストでも出題されるようになっています。公立大学でも情報の試験を取り入れる動きが広がっています。
もちろん、テストで点数を取ることも大切です。ただ、小中学生のうちから基礎を身につけておくことは、将来社会に出たときにも役立つ教養になります。
情報リテラシーは、近い将来、社会のベースになっていく力です。

幅広い年齢に合ったカリキュラムで楽しい学びを実現しています。
取材を終えて——情報リテラシーは「守る力」
情報リテラシーというと、どこかITスキルの延長線上にある「勉強」のように聞こえます。しかしひよこFIAが本当に目指しているのは、点数でも資格でもなく、子どもが社会に出たときに自分で判断できる力です。
今回の取材を通じて一貫して伝わってきたのは、「子どもを危険から守りたい」という強い思い。
「ひよこ情報リテラシー試験」をつくった理由も、指導方針も、缶バッジのプレゼントも、すべてその延長線上にありました。「知識の奥底に残る」という言葉が繰り返し出てきたのが、その証拠といえるでしょう。
ネットやスマホが当たり前になった今、子どもが“知らないうちに危険に近づいてしまう”場面は、決して特別なことではありません。プログラミング教育が注目される一方で、その土台となる情報リテラシーを体系的に学べる場は、まだ多くないのが現状です。
ひよこFIAの「ひよこ情報リテラシー試験」は、子どもたちが「自分で身を守る力」を育てるスタート地点になります。取材を通して、その意義の大きさをあらためて実感しました。
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