情報が多すぎるIT就活では、AIを“使いこなせるか”が結果を大きく左右します。
今回は、文系から新卒でIT企業のWebデザイナー職の内定をつかんだDさんにお話を伺いました。
就活サービスを取捨選択しながら、AIを自己分析や面接対策にフル活用し、“自分らしさ”を保ったまま内定までたどり着いた方法に迫ります。
ノイズになる情報に惑わされず、自分に必要なものだけを選び取ったリアルな軌跡です。
これから就活でAIを活用したいあなたに、実践的なヒントが詰まっています。
文系から新卒でWebデザイナーへ|就活を始めたきっかけ
大学3年生の9月頃です。
周囲が就活を意識し始めた時期でしたが、私自身はまだ「自分のやりたいこと」を明確に言語化できていませんでした。
そこで、まずは媒体を問わず、デザインに関われる企業の説明会に片っ端から参加し、自分の適性や志向を探る時間にあてました。
まずは幅広く行動し、ご自身の「軸」を探求されたのですね。
数ある業界の中から、最終的にIT企業へフォーカスした理由を教えてください。
メーカーのプロダクトデザイナーにも惹かれていましたが、調べていくうちに「AIなど、1日単位で進化する最先端の技術に触れ続けられること」が、これからのモノづくりにおいて最大の魅力だと気づきました。
最先端を追い続ける環境に身を置くことが、将来的な自身の市場価値の向上に直結すると考え、IT業界に絞りました。
「市場価値の向上」を見据えた戦略的な選択ですね。
とはいえ、スタート時点でIT業界に関する知識はどの程度お持ちでしたか?
実は、最初は全くと言っていいほど深く理解していませんでした。
お恥ずかしながら、「デザインとエンジニアリングは別のもの」という程度の認識からのスタートでした。
文系・未経験でIT就活する不安
手探り状態からのスタートだったからこそ、業界を絞った後には大きな壁を感じたのではないでしょうか。
文系・未経験からIT企業を目指すうえで、最も不安だったことは何ですか?
やはり「専門知識の壁」です。
デザインの知識だけでは、エンジニアなど他職種と円滑に協業できないのではないかと危惧していました。
実際に調べてみると、「デザイナー採用」と謳っていても、業務実態はエンジニアリングに近い企業も少なくありません。
自分のやりたいことと企業の求める役割にミスマッチが起きないか、慎重に見極める必要性を感じていました。
実態を冷静に分析し、ミスマッチを防ごうとされたのですね。
その専門知識に対する不安には、どのように対処しましたか?
情報収集はしつつも、「調べすぎて身動きが取れなくなること」は避けようと意識しました。
新卒採用においては、即戦力となるプロフェッショナルな知識よりも、ポテンシャルや基礎的なスキル、学ぶ姿勢が重視されるはずです。
そのため、今の自分にない知識について深刻に悩みすぎず、バランスを取るように心がけました。
就活中、精神的に一番追い込まれたのはどんな瞬間でしたか?
2次面接での見送りが、同じ時期に4社連続で続いたときです。
「自分の人柄やソフトスキルそのものを否定されているのではないか」と感じてしまい、あの時期は本当に落ち込みました。
就活でのAI活用術|ChatGPTでの自己分析とサービスの取捨選択
連続するお見送りは、自己肯定感を削られますよね。
そこから状況を打開するために、就活サービスはどのように活用されましたか?
一人で抱え込まず、エージェントや就活サイト、逆求人サイトなど様々なツールを試しました。
ただ、総合型のエージェントでは、デザイナー志望と伝えても総合職や事務職の求人ばかり提案され、途中で利用を辞めました。
また、逆求人サイトでも希望条件を無視したスカウトが多く、自分に合わないサービスはかえってストレスや「ノイズ」になると気づき、取捨選択するようになりました。
ご自身にとって有益な情報源だけを厳選されたのですね。
具体的に、どのサービスが役に立ちましたか?
主に『ReDesigner for Student』『ONE CAREER』『OpenWork』の3つです。
ONE CAREERで通過ESや内定者エピソードを分析して選考対策を練り、OpenWorkでリアルな残業時間や風通しの良さなど「情報の透明性」を確保していました。
24万件以上の通過ESを閲覧可能
デザイナー特有のポートフォリオ作成や、専門的な面接対策について、誰かにサポートを依頼しましたか?

生成AI(ChatGPT)を活用した就活のやり方①
それが一番の課題でした。
エージェントやキャリアセンターでは、一般的なガクチカの添削はできても、ポートフォリオの見せ方や企業ごとの専門的な対策までは相談できませんでした。
そこで、汎用的な面接のTipsを基に、ChatGPTなどのAIに想定質問集を作らせて「壁打ち相手」にするという独自の方法に行き着きました。
AIを相手に回答を何度もブラッシュアップすることで、一貫性のある論理的なアピールができるようになりました。
既存のサポート不足を、AIという最新技術を使って主体的に補われたのは見事です。
ツールを厳選し、AIを活用するようになってから、就活の進め方はどう変わりましたか?
「使えるものは何でも活用するが、ノイズは徹底的に遮断する」というスタンスが確立しました。
ReDesigner for Studentのような特化型サービスで良質な企業と出会い、そこで得た情報を他サイトで深掘りする。
一方で、自分に合わないスカウトや求人は見ない。
このメリハリが精神的な安定にも繋がりました。
自力での情報収集や選考対策において、最も核心となったアクションは何ですか?

生成AI(ChatGPT)を活用した就活のやり方②
情報収集においては、齟齬のない一次情報である「企業HP」を徹底的に読み込むことです。
そして選考対策においては、やはり「AIとの壁打ち」ですね。
企業が求める人物像をHPから抽出し、それに合わせてAIと模擬面接を繰り返す。
もしAIがなかったら、自己分析も面接対策も浅いレベルで終わっていたはずです。
AI台頭の時代に就活を経験できたことは、私にとって大きなアドバンテージでした。
内定と、新卒Webデザイナーとして入社を決めた理由
確実な一次情報とAIを掛け合わせた戦略は、まさに「最先端を追うデザイナー」にふさわしいアプローチですね。
最終的なエントリー数と内定獲得数を教えてください。
実は、手探りだった26卒の時期を含めると約20社にエントリーして「内定ゼロ」でした。
しかし、戦略を明確にした27卒の選考では、4社にエントリーして3社から内定をいただくことができました。
戦略の転換が、圧倒的な内定率の向上に直結したのですね。
厳選したサービスは、内定獲得にどう寄与しましたか?
特にReDesigner for Studentは、ポートフォリオを直接企業に見てもらえるため、私のスキルや志向性と、企業が求める要件とをすり合わせる「精度の高い橋渡し」をしてくれました。
企業と直接、かつ密なコミュニケーションが取れたことが勝因の一つです。
最終的に、数ある内定先の中から現在のIT企業を選んだ決め手は何でしたか?
最後は「自分のキャリアビジョンとの完全な一致」です。
面接を通じて社員の方々の温かさや、私の成長を本気でサポートしてくれる環境だと確信できたことがベースにあります。
その上で、「企業としてAI技術に圧倒的な強みを持ち、日本のビジネスを牽引する力があるか」を重視しました。
AIの活用が当たり前になるこれからの時代において、その「黎明期」の最前線を走る企業に新卒で飛び込めるのは、非常に幸運なことだと感じています。
これから就活でAIを活用したい後輩へ
人の温かさと最先端の技術力、その両方を兼ね備えた最高の環境を勝ち取られたのですね。
文系・未経験からIT業界のデザイナーを目指す後輩へ、最も伝えたいアドバイスは何ですか?
「AIを使いこなせる人材になること」に尽きます。
今後のデザイナーにとって、個人のデザインスキルはもちろん重要ですが、それを最大化させるためにはAIの活用が不可欠です。
世の中に溢れる膨大な情報の中から、「自分にとって本当に有効な情報をAIを駆使して洗い出すスキル」を持っている人が、これからの時代、圧倒的に強くなると実感しています。
AIを単なるツールとしてではなく、自分の可能性を広げる武器として使いこなすことが立派なキャリア形成に繋がるのですね。
最後に、就活サービスの利用に迷っている後輩へメッセージをお願いします。
就活中は、つい企業に自分を寄せて「自分を偽って」しまいがちです。
しかし、それでは入社後に「自分らしく働くこと」が難しくなってしまいます。
だからこそ、ツール選びから「自分軸」を貫いてください。使いやすさ、信頼性、使っていて前向きになれるか。
自分に合わない「ノイズ」になるサービスは思い切って捨てて構いません。
プロセス全体を通して「自分らしさを担保できる就活」を実現するために、自分に本当にフィットするサービスだけを厳選してほしいと思います。
就活を本格的にスタートされたのはいつ頃ですか?
また、どのようなアクションから始めましたか?