小学生ママ・パパの間にも少しずつ認知が広がってきたものの、「家で何かしておいたほうがいいのかな?」「プログラミング教育には本当に意味があるの?」とモヤモヤした気持ちを抱えている方も多いようです。
今回はママさんから質問を募り、今をときめくプログラミング教室『ロボ団』代表・重見さんにインタビュー!
プログラミング教育の「なぜ?」「どうすれば?」について教えていただきました。
魅力的なカリキュラムに加え、JAXAとタッグを組んだ「はやぶさ2」ミッションなど、楽しいイベントも行っている。
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なんでも聞いてください!
10. ズバリ、将来何の役に立つの?
プログラミングの勉強をすると、子供の将来にどう役立つのでしょうか。
選択肢が広がります。
実際に、今年から高専(高等専門学校)に行った子もいるんですよ。
小学生からロボ団に来てくれていた子で、今年の春から高専に行った子がいるんです。
親御さんはお二人とも文系で、プログラムの知識はまったくナシ。普通に学校に通っているだけでは、高専という選択肢は出てこなかったかもしれません。
確かに。可能性に触れる機会がないですもんね。
親が二人とも文系だった場合、理数系の科目に興味を持たせるのってかなり大変です。その結果、子どもの可能性を狭めてしまうことも有り得ます。
耳の痛い話だ。
自分は大学で情報系の学部を出たのですが……
小さい頃からプログラミングに触れていた同級生は、新しい知識の吸収が速かったですね。専門的なことを学ぼうとしたとき、感じるハードルの高さが違いすぎるんです。
「見たことある!」って思うかどうかで、とっつきやすさが段違いですよね。
子どもがどんな選択をするかは本人次第ですが、少しでもプログラムや理数教科に触れておけば、将来興味を持ったときに得られる知識の深みが変わってくると思います。
11. 女の子は興味を持ちづらい?
男の子に比べて、女の子はレゴやプログラミングに興味を持ちづらい気がします。
女の子でも「やってみたい!」「楽しそう!」と思える教材や方法を教えてください。
そもそも「プログラミング=男の子」は思い込みです。
公立の小学校で授業実践をしましたが、男女差はありませんでしたよ。
総務省の案件で、小学校でプログラミングの授業をしたことがあります。公立の学校だったので、クラスは男女半分ずつですよね。
そこで女の子は興味を示さなかったか?と言われると、全然そんなことはありませんでした。
女の子がロボットに興味を持つと「そんなのやめなさい」って親が言っちゃうケースも多いみたいですね。
女性研究者として歯がゆい思いです。
「女の子は興味を示さない」ってイメージが先行していますよね。
ロボコンにも女性は参加していますし、「女の子の習い事」ってイメージがあるピアノやバレエにも、男性プレイヤーはいるわけじゃないですか。
確かに。イメージで可能性を閉じちゃうのはよくないですよね。
やってみれば前のめりに楽しんでくれますよ。親のイメージを変えて欲しいですね。
12. いつまでやらせればいい?
水泳なら「バタフライができるまで」というように、「いつまでやらせるか」のイメージがつきます。
でも、プログラミングはやめどきが分かりません。
どれくらいを区切りにすればいいのでしょうか。
「小学校の授業についていくこと」が目標なら、「順次、反復、分岐」でOK。
もっと高めるなら「ロボコン」を区切りにするのはどうでしょう。
確かに、プログラミングの成果をどこに置くかは難しいですよね。
とくに「作品」を作る教室だと、アートの領域ですしね。
提案としては、ひとつは「プログラミングの三大要素を身につける」というゴール。
プログラミングの三大要素とは、
①順次……上から順番に処理をする
②反復……処理を繰り返す
③分岐……条件によって、処理の種類を変える
の三つです。これが身についていれば、小学校で習うプログラミングには問題なくついていけるでしょう。
なるほど。基礎を身につけたいなら、三要素がゴールと。
もっとやらせたいけど、受験が……ってケースもあると思うんですが、その場合は?
その場合は、たとえばロボコンや各種大会を目標にするのもいいと思います。
実際、ロボ団に通っている生徒さんにも、受験に切り替えるために「小5の大会を最後にしよう」と決めている方がいましたよ。
13. プログラミングじゃなくてもいいのでは?
プログラミング教育の目的は「論理的思考力」を身につけることだと聞きました。
でも、それなら他のやり方でも身につくのでは?
わざわざプログラミングをやらせなければいけないのでしょうか。
「論理的思考力を身につける」だけが目的なら、算数でもOK。
その子の好みに合わせて決めればいいと思います。
プログラミングを勉強することの意味として「論理的思考力がつく」と言われていますが、それだけが目的なら他のやり方でもいいと思います。
大切なのは「子どもが前向きに取り組めるかどうか」で、同じ結果を得るために、プログラミングか、算数の授業か、どっちが主体的に学べるかを判断すればいいでしょう。
算数が向いてる子もいれば、プログラミングの方が楽しいって子もいますからね。
ただ、プログラミングで得られるものは論理的思考力だけではありません。
試行錯誤する力や、チームで作り上げる体験など、得られるものは他にもあります。
そうしたことも考慮に入れつつ、最終的に「うちの子はどんな学びが合っているのかな?」と考えていただければと思います。
どんな力をつけさせたいのか、一度整理してみるといいですね。
どんな力をつけて欲しいかゆっくり考えて判断を。
みなさんのギモン、受付中です!
重見さん、ありがとうございました!
はい!また何でも聞いてくださいね。
「こういうとき、どうしたらいい?」
「子どもからこんなことを聞かれて困った……」
「ずっとモヤモヤしてる!」
などなど、何でも気軽にお寄せください。コエテコの取材力を発揮し、専門家にインタビューします。
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