全国小学生プログラミング大会「ゼログラ」開幕! 企画者に聞くバトル戦の魅力

全国小学生プログラミング大会「ゼログラ」開幕! 企画者に聞くバトル戦の魅力
2021年12月、小学館ほか3社が「ゼロワングランドスラム(略称:ゼログラ)」が開幕します。ゼログラは、小学生を対象とした競技形式のプログラミング大会です。

プログラミング大会には個人のコンテスト形式が多いなか、ゼログラはなぜ、競技形式のチーム戦を採用したのでしょうか?

大会を主催する「一般社団法人ジュニアプログラミング推進機構」の代表理事で、長年にわたり名探偵コナンやポケットモンスターの企画・プロデュースを担当してきた小学館の浅井認(あさい・みとむ)さんに、ゼログラにかける想いを伺いました。

(「ゼログラ」公式サイトはコチラ)

全国小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム」

「ゼロワングランドスラム(01 Grand Slam)」(ゼログラ)は、プログラミングスキルをスポーツのように競技形式で競い合い、日本一の小学生プログラマーを決定する、小学生向けのプログラミング大会です。

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長年培った小学生イベントのノウハウをプログラミング分野に

ゼログラでは、「Scratch」「マインクラフト」「ロボット」の3競技が種目となります。2021年12月20日~2022年1月23日にScratchによるWEB予選が行われ、通過した30人が〈2nd STAGE〉へ進みます。そして、主催側が編成した3人1組のチームで頂点を目指す、という流れです。

ゼログラ立ち上げの背景について、浅井さんはこう話します。


「この大会は『一般社団法人ジュニアプログラミング推進機構』という、複数の企業からなる社団が主催しています。より多くの方に大会に参加してもらうため、当社が中心となって立ち上げた、という形です。

小学館はもともと学習雑誌からスタートしているので、会社の中で『子ども』や『教育』の存在が大きなウェイトを占めているんです。プログラミング教育の必修化や大学入試への新設を受けて、当社もこの分野に積極的にコミットすることが重要だと考え、参画しました。学習雑誌や小学生向けイベントで長年培ったノウハウがあるので、得意分野を活かしやすいかなと。

『ゼログラ』の位置付けとしては、『この大会で天才を生み出そう』というよりも、いろいろな子どもたちにプログラミングに接する機会を提供したい、という想いがあります。子どもたちのみならず、ワークショップを開いていただく企業さんや各サービスを提供していただくメーカーさんなど、すべての障壁を取り払って参加できる。そんな大会を目指しています」

勝敗を決めないコンテストも多いなかで、あえてバトル形式を採用するゼログラ。その背景には、バトルに熱中する子どもたちの姿を間近でみてきた、小学館ならではの想いがありました。

明確な目標があったほうが、子どもはより高く飛べます。たとえば、1994年以来、コロコロコミックが中心となって毎年開催している『次世代ワールドホビーフェア』では、子どもたちが各ブースで、ものすごく楽しそうに対戦に熱中する光景がみられます。

コロコロコミックが権利者さんやメーカーさんと協力して、ミニ四駆や妖怪ウォッチ、ポケモンといった大きな波をつくれたのは、子どもたちが『上手くなりたい』と強く願い、一生懸命トレーディングカードやビデオゲームに熱中してくれたからではないかと考えているんです」

引用元:次世代ワールドホビーフェアWinter’20 公式サイト


「また、カードゲームやヨーヨーなどといった、小学生の競技大会を実施した際に、負けた子どもが泣いているシーンを見たことがあって。

『泣く』というのは上手になりたい気持ちの表れですし、今後子どもたちがその分野に積極的にかかわっていくうえでのモチベーションになります。ゼログラにおいても、勝ち負けを決めるのが目的ではなく、子どもたちが自発的に学んで『強くなろう』という気持ちを高めてほしいと思っています」

種目は3種類、「得意」を持ち寄ってチームに

「プログラミングが好きなら、どんなお子さんでも参加できる。そんな大会にするために、今の子どもたちがより多く接している3大種目を選びました」

ビジュアルプログラミング「Scratch」で点数を競う 

カラフルなブロックを積み上げながらプログラミングを学べるScratch。一部の小学校では、プログラミング教材としても使われています。

Scratchの実際の操作画面


Scratch競技ではハッカソン* のような出題を想定しています。本番のお題は秘密ですが、たとえば、『サッカーのPKゲームを20分で開発しよう』というお題が出たとしますよね。そうすると、ボールを左右どちらに蹴るか、ゴールしたら得点が入るなど、ゲームを成立させるための要件がいくつかあります。その要件をいかに多く満たせるかが評価基準です。

なかには、音楽をつける子やデザインに凝る子もいるかもしれないので、オリジナル性も含めて評価しようと思っています

* テーマに対してチーム内で意見やアイデアを出し合い、決められた時間内に開発し、その成果を競う形式

「マインクラフト」ではオリジナルステージを用意

世界中で大ヒットしているマインクラフトは、いまや小学生の間で、YouTubeと並んで人気のあるカテゴリー。競技では、マインクラフトのプログラミング版「Make Code for Minecraft」が使われます。ゼログラに参加した人だけが挑戦できるオリジナルステージは、子どもたちを惹きつけそうです。

「マインクラフトでは、子どもたちにわくわくしてもらえるよう、オリジナルステージを用意しています。詳しくお話できないのが残念なのですが、オリジナルステージには、『炎の試練』と『水の試練』の2つがあります。各ステージで課せられたミッションを、制限時間内にクリアしてもらいます」

オリジナルの「ロボット」を操作しゴールを目指す

競技用ロボ「ユカイなピコハンロボット」


「ロボット部門では、ユカイ工学さんという著名なプログラミングロボット競技会である『小学生ロボコン』の公式キットも制作している会社さんに、オリジナルの競技用ロボ『ユカイなピコハンロボット』をつくっていただきました。このロボットを、Scratchベースのソフトウェアでプログラミングを組んで動かし、ゴールを目指してもらいます。課題をクリアしながらいかに速くゴールできるかがポイントで、道中には楽しい仕掛けも待っています」

偶然の出会いがドラマを生む?チーム戦の醍醐味とは

これら3つの競技種目は、3人のチームでそれぞれ担当を決め、一人ひとりが自分の種目を勝ち抜いていく流れです。チーム戦を採用した理由について、浅井さんはこう話します。

「プログラミング教育が必修化したとはいえ、今の段階で、プログラミングに興味のある子が自分のまわりでチームをつくって大会に出場するのは、なかなか難しいと思います。それが、こちらでチームを編成することにした理由です。

子どもたちの将来を考えたときに、『複数の人とコミュニケーションをとりながら進める』スキルは、社会に出るなかでかならず必要になります。小学生のうちから、チームで目標に向かって試行錯誤しながら結果を出していく経験を持てるのは、ポジティブなことだと考えます」

参加するお子さんや保護者のなかには、どんな子とチームになるのかや、なんの種目にあたるのかを不安に思う方もいるかもしれません。それに関しては、エントリー段階から対策を考えているといいます。

「『Scratchは得意だけどマイクラは触ったことがない』という子がいきなりマイクラにあたらないよう、エントリーの際に、3種目のうちどれを得意としているかを選択式で回答してもらい、希望を踏まえたうえでチームをつくります。

エリアが東日本・西日本と広いので、事前に一緒に練習する機会はないかもしれませんが、競技が始まる前に、子ども同士でコミュニケーションがとれる時間もとる予定ですので、当日その場で意見を交わしながらハードルを乗り越えることも、チーム戦の醍醐味ではないでしょうか

東西南北、男女ともに応募が来ている


「正直なところ、参加表明は、高学年の男の子に集中するのではと危惧していた」と話す浅井さん。しかし実際にエントリ―が始まると、名簿を見て驚いたそうです。

「意外にも低学年の子が多く、女の子も応募してくれていました。エリアも北海道から沖縄まで、まんべんなくお申込みいただいている状況です。

何度か強調しているように、私どもは『ゼログラ』を『みんなの大会にしたい』と考えており、その背景には、身近なヒーロー・ヒロインをつくりたい、という願いがあります。

自分が小学生のころを振り返ってみると、クラスのなかで、なにか得意なものがある子って人気者でしたよね。ハイパーヨーヨーがすごく上手な子とかね。そこで、プログラミング界でもヒーローやヒロインをつくれば、『ぼくも、私も頑張ってみようかな』に繋がるんじゃないかと

キッズプログラマーのフレンドリーなヒーロー・ヒロインを、この大会を通じてつくっていけたらな、と思っています」

子どもが熱くなる声かけを熟知

構想の随所に、間口を広げるための工夫が光る「ゼログラ」。背景には、小学館が長年培ってきたイベント運営ノウハウがあると言います。

「子ども向けのイベントでは、子どもと同じ目線に立ち、子どもたちと同じようなノリで、司会進行やコールアンドレスポンス(掛け合い)をすることにこだわっています。

たとえばテレビ東京の『おはスタ』では、コロコロコミックの編集長や編集部が自らキャラクターに扮して、体を張って出演しています。子どもたちが熱くなる声かけや仕組みを熟知しているのが、我々の強みです」

引用元:次世代ワールドホビーフェアWinter’20 公式サイト


「ゼログラは来年以降も開催予定です。順調に規模が拡大すれば、エリアを細分化し、47都道府県すべてで地区大会を開くことも考えています。

いずれは『プログラミングの競技会といえばゼログラだよね!』と言われるような大きな大会に育てていきたいですし、スタッフ一同そのように考えて取り組んでいます。個人の参加はもちろん、スクールや教室さま単位でも、ぜひWEB予選にご参加いただければ嬉しいです」

「ゼログラ」、絶賛エントリー受付中!

ゼログラは、以下のスケジュールで開催されます。現在はエントリー受付中で、WEB予選開始まであと少しです。まだすべての詳細は明らかになっていませんが、参加者には豪華賞品も用意されているとか!ぜひ腕試しをしてみてはいかがでしょうか。

〈1st STAGE〉WEB予選
2021年12⽉20⽇(月)〜2022年1⽉23⽇(日)

〈2nd STAGE〉
【西日本ブロック】2022年2⽉20⽇(日) イオンモール堺鉄砲町(大阪)にて
【東日本ブロック】2022年2⽉27⽇(日) イオンレイクタウンkaze(埼玉)にて

〈FINAL STAGE〉
2022年3⽉20⽇(日) 東京池袋・サンシャインシティ噴水広場にて

参加費:無料
対象:全国の小学生

全国小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム」

「ゼロワングランドスラム(01 Grand Slam)」(ゼログラ)は、プログラミングスキルをスポーツのように競技形式で競い合い、日本一の小学生プログラマーを決定する、小学生向けのプログラミング大会です。

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競技の様子は、テレビ東京系「おはスタ」でレポートされます。

偶然めぐり合わせた3人が協力して、日本一のキッズプログラマーを目指すゼロワングランドスラム。この夏にどんなドラマが生まれるのか、今後の動きに目が離せません。

「みんな! ゼログラで、日本一のキッズプログラマーを目指そう!」

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