幼児期に英語を学ばせたい理由5つ
「英語教育は早いほうがいい」とはよく耳にしますが、その理由は……?と問われると、答えに窮する方も多いかもしれません。そこでまずは、幼児期に英語を習わせたほうがいい主な理由を5つ、ご紹介します。幼児期から英語教育を始める意義をしっかり理解することで、親の英語教育への向き合い方も大きく変わるはずです。
早期学習で「英語耳」「英語脳」を作る
英語で会話をする際、英語で考え理解することができる脳は「英語脳」、英語を聞き分ける能力を持つ耳のことを「英語耳」といいます。この2つの言葉、聞いたことがある方も多いでしょう。この「英語脳」「英語耳」は、大人になってから養うことも可能なのですが、やはり脳や耳が柔軟な幼児期のほうが吸収は早いと言われています。
さらに、幼児期に「英語脳」「英語耳」を養うことで、その後の英語学習がよりスムーズになる効果も期待できます。
外国語に対して抵抗がないようにする
小学生や中学生くらいになると、自我が確立し、自分のやりたいこととやりたくないことが区別されるようになります。その時期に、英語の楽しさを感じられなくて、「無理やりやらされるもの」という意識が芽生えてしまうと、抵抗を感じるかもしれません。その点、幼児期に自然に英語に触れておくことで、英語をすんなりと受け入れられる可能性が高くなります。将来外国語を学習するときも、そこまでの抵抗を感じることはないでしょう。
小学校の英語必修化に備える
2020年度より、いよいよ英語が小学校の必須科目として正式に導入されました。今までは「英語が読める、書ける」ことが最終目的であったのに対して、これからは「英語で相手の意見を聞き、かつ英語で自分の意見を伝えられるようになる」ための英語学習になっていきます。そこで、幼児期から英語の発音やアルファベットなど基礎的な学習に触れておけば、小学校にあがってからスムーズな英語学習のスタートをきることができます。
早い段階で異文化に触れる
日本は、自ら意識しなければ、なかなか外国や海外の異文化に接する機会が少ない国です。そのため、他国の文化を理解する機会もあまり持つことができません。その点、幼児期から英語を学んでおけば、英語という言語を通して、そのバックグラウンドを学び、感じ、そして理解することができます。
つまり、幼児期からの英語教育は、グローバル化社会に重要な、「生まれた国やその文化に寛容な人材」を育てることができるのです。
ネイティブスピーカーに近い発音を習得する
日本語の音を細かく聞き取り、そして覚えることができる幼児期は、耳からの情報を吸収しやすい時期でもあります。英語は、日本人が使わないリズムや音が多いため、年齢を重ねてからネイティブ並みの発音を手に入れるのは、なかなか難しいでしょう。
その点幼児期の子どもは耳がいいので、ネイティブの発音を聞く機会を設けておくと、英語の発音の音を聞き分けることができるようになります。そして、ネイティブスピーカーにより近い発音を取得する可能性が高いのです。
幼児に英語学習と取り入れる際に注意したいこと5つ
幼児期に英語学習を取り入れることは非常に有用ですが、やり方を間違えてしまうと子どもが英語を嫌いになってしまう可能性もあります。
せっかく幼児のうちから英語を学ばせても、本人が英語に苦手意識を持ってしまうと元も子もありません。そこで、ここでは幼児に英語を学ばせる際の注意点を5つご紹介しましょう。
座学ではなく遊び感覚で学べること
幼児期に英語学習を取り入れるときは、遊び感覚で、子どもが楽しみながら英語が学べるように工夫しましょう。座学中心のスタイルで英語学習を進めると、子どもはどうしても英語を「勉強」と捉えてしまうようになります。そうすると、勉強嫌いの子どもはどうしても英語に苦手意識を抱いてしまいがちです。
しかし、歌や絵本などを用いて楽しみながら英語を覚えると、子どもは英語を抵抗なく受け入れられるようになります。
子どもだけにやらせるのではなく、親子で一緒にできること
子どもが英語を学習しているのを親が見守るのではなく、親子で一緒に楽しめるような英語学習の方法を取り入れましょう。子どもは、お父さんやお母さんが楽しんでいる様子を見ることに興味を示します。親が積極的に英語学習を楽しむことで、子どもも「英語は楽しい」という認識を抱くようになります。
英語の歌を歌う、英語の絵本を読む……程度でかまいません。親子で一緒に英語を楽しめる時間を作るように意識しましょう。
聞く・話すの2種類に絞ること
英語学習は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を育むことが目的ですが、幼児期は「聞く」「話す」にフォーカスした学習を取り入れましょう。幼児期は耳から入ってくる言葉をどんどん吸収して言語能力が発達する時期なので、4技能の中でも特に「聞く」「話す」を伸ばすのに適しています。
「聞く」「話す」に重点を絞ることで、ネイティブの発音を聞き取る、きれいな発音で話すなど、英会話能力が身についていくのです。
親が熱心になりすぎて無理をさせないこと
英語をマスターしてほしいからといって、親が過度に期待をよせたり、無理な学習をさせたりしないように気をつけましょう。例えば、いきなりアルファベットを覚えさせる「勉強英語」から始める、まだ小さいのに検定試験に合格することを目標にするなど、子どもに無理をさせてしまうと、子どもは英語に苦手意識を持つようになります。
幼児期の英語学習に大切なことは「子どもが英語を楽しいと思えるようにする」ことなのです。
教材だけに頼らないこと
最近は、優れた英語学習教材もたくさん発売されてはいますが、教材だけでは子どもが英語を話せるようにはなりません。確かに教材では英単語力やフレーズを増やすことはできるでしょう。しかし、それをコミュニケーションの場で実用できなければ意味がありません。
教材を見せたり、英語学習のCDやDVDを流したりするだけではなく、英語で挨拶をするなど、日々の生活や会話に取り入れられるものは積極的に取り入れましょう。
幼児英語学習に便利なツールはこれ
子どもが飽きずに長く英語学習を続けるために、さまざまなツールを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
定期的に新しい学習方法を取り入れることで、子どものモチベーションも保たれ、楽しく英語を学習できるようになります。
ここではおすすめの英語学習ツールをピックアップしてご紹介しますので、参考にしてください。
英語を使ったゲーム
子どもが楽しみながら英語を学習するのに強い味方となってくれるのが、英語を使ったゲームです。最近では、英語を使うカードゲームや、ゲームを楽しみながら英語を覚えるアプリなど、さまざまな種類のものが販売されています。その中から、子どもが一番楽しめそうなゲームを選んで親子で楽しみましょう。
子どもとオリジナルのゲームを開発するのも良いかもしれません。英語のゲームは親子のコミュニケーションにもおすすめです。
英語の歌
幼児期の子どもは、歌ったり踊ったりすることが好きなので、英語学習に歌を取り入れることもおすすめです。英語の歌を口ずさんだり、リズムに合わせて身体を動かしたりすることで、子どもたちは「英語は楽しい」と思えるようになるでしょう。
英語の歌を繰り返しまねることで、アクセントやリズム、発音も磨かれたりするようになります。さらに、英語のフレーズを覚えたり、英語の意味を理解できたりする効果も期待できるでしょう。
英語の動画やDVD
YouTubeでは、幼児向け英語学習の動画がたくさん配信されています。それらを繰り返し見ることで、子どもたちは楽しみながら英語に触れることができます。また、子どもたちに人気のキャラクターが登場する英語のDVDや、知育のDVDも販売されているので、子どもが気に入りそうな内容のDVDを見せてあげるのも良いでしょう。
動画やDVDは、英単語やフレーズが映像と連動されるので、子どもたちも意味を覚えやすいというメリットがあります。
英語のおもちゃ
子どもが楽しく英語を学ぶためには、遊びの中に英語を取り入れるのがおすすめです。家庭で気軽に楽しく英語に触れるために英語のおもちゃを活用するのも良いでしょう。英語のおもちゃを選ぶときは、用途が限られているものではなく、さまざまな遊び方ができるものを選ぶようにします。工夫次第で遊び方に変化をつけられるおもちゃのほうが、子どもの想像力もかきたてられるので、長い間楽しむことができるでしょう。
幼児英語に対応している教材5選
子どもに英語を習わせたいけれど、毎週教室に通うのは難しい……という方におすすめなのが、英語教材です。
自宅で気軽に学習でき、親子で一緒に取り組める英語教材は、遊び感覚で楽しく英語を学ぶことができます。ここでは、数ある幼児向け教材の中から、幼児英語に対応しているものを5つご紹介しましょう。
こどもちゃれんじEnglish
子どもに人気のキャラクター、しまじろうと一緒に英語を学べるのが、「こどもちゃれんじEnglish」です。対象年齢は1~6歳まで、年齢に合わせて2か月に一度自宅に教材が届きます。教材は本とDVD、おもちゃのセットになっているのが特徴です。DVDでまず英語をインプット、おもちゃで実際に英語を使い、さらに本で英語を定着させ「使える英語」を身につけます。
受講費は、1~3歳までは1回あたり3637円(税込み)から、「こどもちゃれんじ」の会員なら、会員特別価格で2933円(同)からです。
4~6歳の受講費は1回あたり4180円(同)からですが、「こどもちゃれんじ」会員は税込3,476円からの特別価格で受講することができます。
Worldwide Kids
ベネッセが展開している乳幼児から小学生向けのハイレベルな英語教材が、「Worldwide Kids」です。stageは全部で7つ、マタニティ、0歳向けの「stage0」ではDVDや音の鳴る絵本、ごっこ遊びができるお人形などが届き、身近に英語があることが当たり前の世界を構築していきます。
1歳以上は「stage1」からスタートです。音楽CDや音声タッチペン付き絵本で単語力を伸ばし、「stage2」に進むと身体を動かしながら動作動詞を取得します。このように、ステップに合わせてテーマを設定し、英語体験が豊かになる教材が届くのが、この教材の特徴です。
マタニティ、0歳向けのstage0から始める場合、受講費は月々4500円(税込み)から、1歳以上向けの「stage1」から始める場合の受講費は3900円(同)からとなります。
にほんご・えいご なまえずかん
幼児向けの英語学習教材として人気なのが「にほんご・えいご なまえずかん」です。新装版はパッケージと表紙が一新、さらに従来版よりも価格が下がりました。絵本に書かれているマークをタッチすれば、日本語と英語、両方の音声が流れます。項目は全部で24個、単語数は531個収録されているほか、歌やクイズもついているので楽しく言葉を学べるのが特徴です。年齢に合わせた楽しみ方ができるので、末永く使うことができます。
対象年齢は0~6歳まで、本体価格は3700円(税込み)です。家庭の幼児向け英語学習として使用できるのはもちろん、プレゼントにしても喜ばれるでしょう。
CD付き英語カード あいさつと話しことば編(くもん)
日常の挨拶や話しことばなど、子どもたちが暮らしの中ですぐに使用できる46個の会話表現が収録されたカードです。カードの表には「会話の表現のイメージを表すイラスト」と「英語の挨拶言葉」が掲載されています。裏側には挨拶言葉のみが掲載されているので、ゲーム感覚でフレーズを覚えることができるでしょう。
付属のCDにはお手本となる発音や英語の歌が収録されているので、無理なく英語の発音に親しむことができます。英語への関心を育むとともに、英語で書かれた文字を読むことの興味づくりのきっかけともなる教材といえるでしょう。定価は1650円(税込み)です。
CatChat for BABIES 0才からの聞き流し英語
日本語環境で育つ子どものために、英語が持つ「言葉のメロディ」を集中的に取り上げているDVDです。実験音声学に基づき、視覚及び聴覚の両方で脳を刺激していきます。DVDでは日本語環境で育つと苦手になりやすい英語の発音や親子で一緒に遊べる手遊びや指遊び、マザーグースのアニメなど、楽しく英語が学べる内容です。
内容は言葉のメロディや会話、発音、音楽、そしてボディランゲージの英語学習カリキュラムに沿って構成されています。たとえ子どもが鑑賞していなくても、音声を流しているだけで耳から英語がどんどん入るので、自然に英語を身につけることができるでしょう。対象年齢は0~2歳、価格は2500円(税抜き)です。
まとめ
幼児期からの英語学習は、その後の英語の勉強をスムーズに行うために非常に有意義なものです。しかし、学習方法を吟味して子どもが楽しく英語を学べるように工夫をしたほうが良いでしょう。