赤ちゃん/子どものお絵描きはいつから?
何歳から絵を描き始めるかは、個人差がありますが、一般的には1歳半頃から「なぐり描き」が始まるといわれます。東京大学大学院教育学研究科の西崎実穂さんによる研究「乳幼児期における行為と『痕跡』」によると、乳幼児のお絵かきは、自分の体を使い、布をぐしゃぐしゃにして表面のテクスチャーを変えたり物を動かして配置を変えたりすることで、自分の行動の痕跡を確認する働きかけの一種だといわれています。
この「なぐりかき」から始まり、子どもは体を正確に動かすことを覚え、線や図形を組み合わせたり、位置関係の秩序を考えることができるようになるなど、様々な発達とともに表現能力としてのお絵描きは高度になっていくと考えられています。
赤ちゃん/子ども向け|初めてのお絵描きのやり方は?
子ども向け総合造形教室「図工ランド」の木村美幸さんは、今回の取材でお絵描きの始まりについて下記のように語りました。「絵を描くことは、手でものを汚すところから始まるとよくいわれます。最初は、りんごも、太陽も、お母さんの顔も、全部描いたものは丸になりますが、手や目を描き段々と顔になります」
最初は、点をいくつも描いたり、線を引いたりすることを繰り返す「なぐり描き」から始まります。その痕跡がだんだんと絵になっていく工程を、楽しみながら見守りましょう。
赤ちゃん/子どもの初めてのお絵描きの注意点
お絵描きに興味を持ち始める1歳前後は、まだ何でも口に入れてしまう時期でもあります。初めは、クレヨンや色鉛筆を口に入れないよう注意が必要です。また、色鉛筆など、先端が細いものは、目をつついてしまわないようにすることなどが大切です。指を動かすこと自体は、脳を活発化させるといわれるため、創造力や表現力を育むためにも安全に様々な体験ができるようサポートしてあげましょう。習い事教室でプロの力を借りるのもおすすめです。
赤ちゃん/子ども向けの「クレヨン」の選び方
3歳くらいまでは、おもちゃなどを口に入れてしまうことも多く、クレヨンも例外でありません。そのため、口に入れても問題ないクレヨンが販売されています。米ぬかから取れる米油やライスワックス、みつばちが巣をつくるときに分泌するミツロウ、野菜の色素を使用した商品など、安全性に配慮されたものを選ぶのもおすすめです。なかには、口に入れても吐き出すように、苦味成分を混ぜた商品もあります。
赤ちゃん/子ども向けのおすすめクレヨンの例
赤ちゃんが使うときに、安全性への配慮がなされたクレヨンを3つ紹介します。安心できるお絵描き道具を選びましょう。①みつばちクレヨン
山田養蜂場から発売されているクレヨンで、食品としても利用されるミツロウを40%配合。ほかにもパーム油、ウコンなど天然由来の成分を使用しており、世界一安全なクレヨンを目指して作られています。18色入りはメーカー小売希望価格が2200円です。
②おやさいクレヨン Standard
液体状の米油と固形のライスワックスをメーンに野菜パウダーで着色したクレヨンで、万が一、口に入れても安全な素材だけでできています。オンラインショップ mizuiro.incで購入可能。クレヨンにはきゃべつ、ねぎ、ながいも、ごぼうなど食べ物の名前がついており、10色入りでメーカー小売希望価格は2200円。
③おこめのクレヨン
ターナー色彩株式会社が販売している商品で、国産の米ぬかからとれる「米油」や「ライスワックス」をベースにつくられた16色のセットのクレヨンです。軽い触り心地で、さらさらと描ける点が特徴。欧州規格【EN71 Part3:2013】を取得し、厳しい安全基準を満たしています。メーカー小売希望価格は2530円。
お絵描きが好きな子どもにおすすめの習い事
お絵描きを通して身につく力には、創造力や判断力、実際に手を動かしながら課題を解決する力などさまざまな要素があるといわれています。幼児ポピー
シールを貼ったり、迷路を解いたりする問題は、子どもが楽しく取り組めるものばかり。親子でコミュニケーションを取りながら、遊び感覚でできます。達成感も得られるため子どもの自信にもつながる内容です。
学習アプリには、読み聞かせやダンス動画などもあるため、体を動かす遊びもできます。
スマイルゼミ
たくさんの内容から何に取り組むかは、タブレットが今日のミッションで教えてくれます。問題を読み上げて丸つけをする機能があるため、子どもが「やりたい!」と思ったときすぐに取り組むことが可能です。
鉛筆のような書き心地のタッチペンを使い、書く練習ができるのもスマイルゼミの特徴。三角形のタッチペンで身に付く正しい鉛筆の持ち方は、お絵描きをするときにも役立ちます。
こどもちゃれんじ
教材の中には、外出先でも取り組みやすい映像や、寝る前の読み聞かせに向いている絵本なども含まれています。1日の中で少しずつ活用することで、自然と学習が進む内容です。
絵画教室 ウィズダムアカデミー
絵画教室もその一つで、目白校、恵比寿校、自由が丘校などで受講可能。「楽しく絵を描くことで型や決まりにとらわれずに物事を多角的に見る力がつく」という方針のもと、自分の内側から湧き出る創造力を育てていきます。
レッスンで重視しているのは「発想力を豊かに伸ばすこと」。絵画の基本的な技法を伝えながら、子どもたちの発見やひらめきを大切にし、想像力をかき立てる指導が行われています。
「絵画表現に関心を持ち、楽しく取り組む」から始まり、「自分自身でテーマを決め、作品を完成させる」で終わるタイムスケジュールが組まれています。
ピクシー・ダスト・スタジオ
教室は東京都港区にあり、東京メトロの白金高輪駅から徒歩で5分ほどで通うことができます。
レッスンは、視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚、それぞれにフォーカスしたカリキュラムで構成。一般的な常識にとらわれず、子どもたちの発想やアイデアを否定せず、子どもたちと同じ目線を持つ指導法で、感性を育んでいきます。
対象年齢の一番下にあたる3歳から受けられるカリキュラムは「 Sound forest(聴覚)」で、この活動は自然音を聞き、聴覚から得た情報を想像力と創造力を用いて表現するオリジナルの聴育メソッドのもとで行われます。
カマレイ インターナショナルスクール アート&イート
対象は3歳から小学6年生。1クラス15名までの少人数のため、きめ細かな英語の環境に身を置くことができます。
英語では、つづりと音の関係を知るフォニックスでアルファベットの読み方を学習。同時に色鉛筆やクレヨン、粘土を使って、さまざまな作品に取り組む時間を通して、英語力と創造力が養われます。ショートコースは2時間、ロングコースは3時間と、アフタースクールとしては十分な時間設定となっています。
教室は南北線の本駒込駅、または千代田線の千駄木駅から徒歩7分の距離にあります。
絵画教室 アトリエCHICORA
子ども向けのレッスンは5~8名ほどの少人数制で行われ、1コマのレッスン時間は90分間。どの画材を使い、どんな画法で描きたいかは受講生が自分で決めます。自分で決められない場合は講師が提案してるので安心です。
また、「キャラクター設計」を学べるのも特徴で、ストーリーを作り、オリジナルのキャラクターをそこに登場させることで、創造性を育むことができます。
代表者の松本えつを先生は絵本作家の実績を持ち、女性専用のクリエイター学校「ウーマンクリエイターズカレッジ絵本の学校」の創設などにも携わりました。「絵本の学校」の卒業生がアトリエCHICORAの講師を務めることもあり、今後は「絵本の学校」の卒業展示会への参加も計画しているそうです。
⑤知育ラボ
「知育ラボ」は、未就学児から小学生向けの「知育」を中心としたスクールです。お絵かきや工作、絵本の読み聞かせ、美術館ツアー、テニスやかけっこなどから関心のあるものを選び、一人ひとりに合わせてカスタマイズしながら取り組んでいきます。レッスンは1回2時間で、原則マンツーマンのみ。0歳児から10歳ぐらいまでの子どもを対象としていて、子どもが小さいうちは保護者と一緒に、親から離れられるようになれば子どもだけで参加します。
アート作品づくりでは、レオナルド・ダ・ビンチの「モナ・リザ」を見ながら、スフマート画法というぼかす技法を使って自身で「モナ・リザ」をかきます。「ボディーペインティング」では、部屋中に白いボードを貼り、全身を使って絵をかきます。
一見すると楽しく遊んでいるだけに見えるレッスンのなか、子どもたちは五感を使って好きなことに没頭し、「大好き」と「個性」を育んでいます。
クラフト ウィズダムアカデミー
習い事付きの民間学童が運営するクラフト教室で、ラップの芯や、きらきら光るひもなど、身近なものを使って、「観る」「触れる」「イメージする」「作る」ことで、想像力、創作力を引き出し、豊かな感性や課題発見・解決力を養います。
どんな「遊び道具」を作るかイメージを膨らませ、何をどう使うか考えます。「これ、どうすればいいの?」という子どもの問いに、技術的なアイデアを出してサポートするのが講師の役割。あくまでも子どもたちの「ひらめき」を軸に授業が進められていきます。
まとめ
子どもがお絵描きに興味を持ち始めるのは1歳半前後。好きに色を塗ったり、簡単な丸を描いたりする「なぐり描き」から始めるのが一般的で、最初は米油やミツロウなどで作った口に入れても問題ない安全性の高いクレヨンを使うと良いでしょう。お絵描きは創造力、課題解決力、客観視する力、構成力を育む一面があるとされています。習い事では、自宅では汚れが気になってできないことなども思い切り試すことができるため、子どもが夢中になっている場合は、教室へ通うことも検討しましょう。