赤ちゃんにおすすめの習い事を選ぶ基準
赤ちゃんの脳は、生まれてすぐに発達を始めます。生後すぐに発達するのは、聴覚、触覚、嗅覚といった領域と言われています。また、脳が急激に発達する0歳から、さまざまな刺激を与えることで多くのことを吸収していくなかで、興味のあるものを触ったり、曲に合わせて体を動かしたり、好奇心が広がっていきます。その成長ぶりが目に見えてわかる時期でもあり、元気ですくすく育つよう、スキンシップを通じて可能性を引き出してあげることが、保護者にとっても赤ちゃんにとっても大切です。その手段として習い事をするのも良いでしょう。
この時期に習い事を選ぶときのポイントは主に3つあります。
①赤ちゃんの運動能力向上や発育に役立つか
赤ちゃんの時期の子育ては、知能面だけでなく、性格の基盤や心の発達にも影響すると言われています。子どもの能力は「生まれつき」決まっているのではなく、この期間に適切に関わることで伸ばしていくことができると考えられています。好奇心が旺盛で、思考がまだかたまっていない時期から習い事を始めることで、たくさんのことを吸収し、身につけていくことができます。赤ちゃんにとって外の世界は、見るもの触れるものすべてが生まれて初めてで新鮮な刺激がいっぱいです。自宅とは別の空間に行って様々な体験や遊びを経験することで、健やかな発育につながります。0~2歳頃は、運動能力・体力をつけるための土台を作る段階と言われています。習い事を始めるなら、赤ちゃんの体力や運動能力の基礎作りのために、親子で一緒にできる手遊び教室やベビースイミングなど、スキンシップが楽しめるものがいいでしょう。
②月謝
習い事をする上で気になるのは月謝です。金額的に通い続けられるかどうかは、重要なポイントです。ベネッセ教育総合研究所「学校外教育活動に関する調査2017」によると、幼児期の習い事の費用の平均は、月額6500円でした。習い事を始めても長く継続できずにやめてしまう理由には、金銭と時間の限界があります。教室を選ぶ際は、費用も一緒にチェックして、家計に負担をかけない範囲で始められるかどうかを考えてみましょう。入会費や教材費のほか、想定外の出費がある場合もあります。無理のない教室選びをするようにしましょう。
③ママ・パパのリフレッシュになるか
赤ちゃんのお世話や家事で忙しくしていると、どうしても家にいる時間が長くなり、息抜きができず、孤独を感じることもあります。習い事をすると外出の予定ができるため、毎日の生活に刺激が生まれ、気持ちにもハリが出ます。赤ちゃんの習い事は、親子一緒に参加できるものが多く、きちんと向き合う時間が親子のコミュニケーションにもつながります。
習い事を始めると、同年齢の子どもを持つママ・パパと知り合うきっかけにもなり、交流の輪が広がります。習い事の時間が、赤ちゃんとスキンシップをする時間にもなるほか、赤ちゃんの意識を様々なものに向けることができるため、ママ・パパの心に安らぎや癒しも生まれやすくなるでしょう。
どんな習い事だったら、親子一緒にリフレッシュができる機会になるかも重視したいポイントでしょう。
赤ちゃんにおすすめの習い事5選
今回は、月齢/年齢の目安も含めて赤ちゃんにおすすめの教室をジャンルごとに5つ紹介します。家族に合った教室を選びましょう。参考:幼児教育おすすめ
①知育
知育は、子どもの知能・知力を育てる教育のことです。イギリスの学者 ハーバート・スペンサーが提唱した幼児教育の考え方が基になっています。才能を引き出すだけでなく、子どもが自ら考える力を養い、思考力、判断力、記憶力、発想力、想像力などを育みます。・おすすめの月齢/年齢の目安
知育の習い事は、生まれたあとからほどなくしてスタート可能。個人差があり、0歳2カ月くらいが目安に。
・月謝
知育の習い事の月謝平均は、1万円前後。平均より月謝が高い教室は、レッスン回数が多く、ベビーマッサージやマザーリングなど、教室独自のノウハウを学べる時間を設けている場合あり。
・主なレッスン内容
教材を用いて左右の脳を刺激し潜在能力を伸ばすプログラムや、身体を動かすアクティビティ、お絵かき制作、親子で楽しめる育児法などさまざま。
・おすすめの教室「ベビーパーク」
「ベビーパーク」は、生後2カ月の赤ちゃんから、2歳11カ月までの子どもが対象の親子向け教室です。身体能力や知能、自己肯定感を育てるさまざまな語りかけや遊び方を提供してくれます。「人間の脳は3歳までに80%が完成する」と言われており、この期間に子どもの能力を引き出すことが知能や心の発達にも影響するそうです。
50分のレッスンは、好奇心旺盛な子どもたちを飽きさせない充実したカリキュラムになっています。身体を動かすアクティビティやお絵かき、指先の発達を促す遊びなどで探究心や豊かな感性、チャレンジ精神を育てます。
月齢2カ月~8カ月のクラスでは、赤ちゃんとの触れ合いが楽しめるべビーマッサージの時間も用意。毎回レッスン時には、育児相談の時間が設けられ、月齢に合わせた育児ノウハウを学ぶことができます。
②英語
2020年度の教育改革で小学校の英語教育は大きく変化し、開始年齢が早まっています。乳幼児期は周波数の異なる様々な国の言語を自然に聞き分けていると言われており、英語耳を発達させるには、最適な時期とも言えるでしょう。赤ちゃん対象の教室は、親子で英語で遊びながら楽しく学ぶことができます。・おすすめの月齢/年齢の目安
英語学習の始める目安は0歳から。0歳の赤ちゃんは、英語を意味のある言語ではなく音として聞き取り、この時期に英語の音のシャワーを浴びせると英語脳・英語耳ができあがってくると言われています。早いうちから英語感覚を養っておくと、英会話への抵抗感も少なくなるでしょう。
・月謝
6000円から8000円程度。
・主なレッスン内容
英語の歌やゲーム、ダンス、読み聞かせなど。
③リトミック
リトミックは、スイスの教育家 エミール・ジャック=ダルクローズによって開発された教育法です。音に合わせて手遊びしたり、身体を動かすことで音感やリズム感などの音楽的素養を養うほか、赤ちゃんの心の教育にも作用すると言われています。・おすすめの月齢/年齢の目安
教室によって対象年齢はさまざまですが、0歳からでもスタート可能。首がすわる時期から参加できる教室もあり。0歳児の場合、親子で一緒に音楽に慣れ親しんでいきます。
・月謝
1回あたり2000円〜3500円程度、月額6000円〜10000円程度が目安。
・主なレッスン内容
音楽に合わせて身体を動かしたり、歌を歌ったり、楽器や道具などを使ったレッスンなど。
④絵本読み聞かせ
生後3〜4カ月頃は、あやすと声を出して笑い、呼びかけると人の声に振り向くようになります。首がすわり始める子どももいます。この頃から音楽を聴かせたり、0歳児向けの絵本の読み聞かせを始めることで、感性を育む土台となることでしょう。読み聞かせ単独のレッスンというよりも、知育の一環として、読み聞かせを取り入れている教室は多く、親子のプライベートレッスンを開講している教室もあります。
・おすすめの月齢/年齢の目安
首がすわってくる生後3〜4カ月頃からが目安。赤ちゃんの発達によって個人差があります。
・月謝
5500円〜22000円程度(プライベートレッスン)。
・主なレッスン内容
読み聞かせ、読み聞かせからの創作など。
⑤スイミング
赤ちゃんから始められる習い事で人気のベビースイミング。ベビースイミングは、水慣れを目標にした親子で楽しく遊べるレッスンです。0歳児から水と触れ合いながら健康な発育を促します。幼稚園や小学校になって水遊びをする際、水を怖がる子どもがいますが、赤ちゃんの頃から少しずつ水に慣れ親しんでおくと、水への恐怖心が和らぎ、日常生活でも水を怖がらなくなり、水への抵抗感が薄れるでしょう。
・おすすめの月齢/年齢の目安
首がすわる4カ月〜6カ月頃から。
・月謝
5000円~10000円
・主なレッスン内容
水の中で身体を動かし、丈夫な身体を作ります。ベビースイミングは、親子で一緒に行います。
【月齢・年齢別】赤ちゃんにおすすめの習い事
ここでは、月齢・年齢別に赤ちゃんにおすすめの習い事を紹介します。0歳~1歳未満
0歳から通える習い事には、ベビースイミング、ベビーマッサージ、知育などがあります。おすすめ教室には、冒頭で紹介した「ベビーパーク」があります。
「ベビーパーク」は、生後2カ月から通える親子向け教室。子どもたちを飽きさせない400種類もの豊富なアクティビティで、豊かな感性、探究心、自己肯定感などを育てます。
月齢2カ月~8カ月のクラスでは、赤ちゃんとのスキンシップが楽しめるべビーマッサージや育児相談の時間が設けられています。
1歳
1歳は、ひとり歩きを始め、活発に動き回る時期のため、幼児教室、リトミックや体操など、体を動かす習い事が増えてきます。この時期におすすめしたい教室には「チャイルド・アイズ」と「どんちゃか幼児教室」があります。参考:1歳におすすめの習い事
・チャイルド・アイズ
「チャイルド・アイズ」は、2001年開校の、知能育成(知育)と受験対策を専門とする幼児教室です。「やる気スイッチグループ」が運営しています。関東地方を中心に、全国で135教室を展開し、1歳半から小学校6年生までが対象です。一方的な指導ではなく、子どもたちが「なぜそうなるの?」と自ら考えるように導き、知能や感性を伸ばします。
知能研究所・肥田正次郎氏が確立した「知研式知能理論」を軸に、概念・図形・記号に分かれる知能領域と、記憶や思考に分かれる知能活動を組み合わせて「24の知能因子」と定義し、それぞれの領域をバランスよく刺激し「脳の器」を広げていきます。
チャイルド・アイズで使われる教材は、約100種類。その中から、子どもの成長や年齢に合わせて学習していきます。子どもにとっては難しい教材というよりおもちゃの感覚で、楽しみながら考える力を育むことができます。
1歳半から参加できる「知能育成コース」では、連想遊びなどから思考する力をつけることができます。言葉の引き出しを増やすことで思考力や人間力を育み、子どもの〝脳の土台″を作ることを目標にしています。
・どんちゃか幼児教室
どんちゃか幼児教室は、生後6カ月から3歳まで対象の幼児教室です。東京・千葉エリア、神奈川エリア、関西エリアにあります。生きるために必要な「5つのチカラ」である「人前力(自己アピール力)」「競争心と思いやり」「思考力と理解力」「集中力」「勇気とガマン」を育んでいきます。
生後6カ月から通えるコースは「ぽこぽこコース」と「エンジェルコース」の2つ。「ぽこぽこコース」は週に1回、「聞く、見る、触る、嗅ぐ、味わう」といった基本的な体験を通して、人間としての「根っこ」を育て、自我形成を促します。毎月1テーマを取り上げ、知性や感性など様々な能力の芽を伸ばしていきます。教材は、空や海などイメージが自由に広がる布やラバーの安全素材を使ったオリジナルです。
「エンジェルコース」は、月に2回程度、7つのプログラム(ベビーサイン、マザーリーズ、カウンティング、ベビーマッサージ、うたあそび、ベビープレイタイム、リーディングタイム)を織り交ぜて授業を行います。教室では、ママ・パパに寄り添って先生が指導してくれます。子育ての相談も気軽にできる環境が整っています。
2才
2歳になると、運動系のほか、英語なども受講可能な教室が増えてきます。おすすめの教室には、「JJMIX」や「ラボ・パーティ」があります。参考:2歳におすすめの習い事
・JJMIX
「JJMIX」(ジェイジェイミックス)は、多種目スポーツスクールです。2歳から6歳までが対象の基礎運動能力を育むスクールです。「Jolly/陽気な・Joy/楽しさ・Jump/ジャンプ」をMIXした教室の名の通り、「走る・蹴る・跳ぶ・打つ・投げる」などさまざまな動きを総合的にミックスしたレッスンが特徴です。
2~6歳の間に子どもの神経系は著しく発達するといわれており、この時期に多様な動きを積極的に行うことで運動の基礎を身につけていきます。クラスは、2~6歳までの異年齢混合制。子ども同志で成長し合う環境になっています。体験できる競技は、サッカー、バスケットボール、野球などの球技、縄跳び、かけっこ、マット運動、空手まで多彩。いくつかの球技を次々に行うことで、幼児でも飽きずに取り組むことができます。
「認めて、褒めて、励まし、勇気づける」の指導方針のもと、技術力・指導力を備えたプロの指導員がアドバイスしてくれるため、子どもの好き・得意なものを発見できるのも魅力です。体を動かすことの楽しさを知るだけでなく、思いやり、忍耐力、協調性、勤勉性など社会で必要とされる「非認知能力」も養うことができます。
・ラボ・パーティ「ラボ・パーティ」は、創業50年以上の歴史ある英語スクールです。英語・日本語両方での朗読、BGM入りの名作絵本が英語教材として使われ、世界の物語を英語でじっくり味わうことができます。物語を通じて自己表現できる英語を育んでいきます。
ラボ・プレイルームは満3歳の3月までの子どもが対象で、親子で参加可能です。絵本の楽しみ方はもちろん、英語の手遊びを学ぶことができます。