異業種転職は何歳まで可能？年代別の対策や成功のコツを紹介

異業種転職が可能なのは何歳まで？

一般に、異業種への転職は年齢が若いほど有利といわれています。異業種転職をスムーズに果たせるのは何歳までなのでしょうか？異業種転職の年齢や実情を見ていきましょう。 

年齢制限はないが若手が有利

 異業種転職について「○歳まで」とする具体的な制限や法律はありません。国が募集・採用における年齢制限を禁止していることもあり、何歳になっても異業種求人に応募することは可能です。

とはいえ異業種転職となると、求職者は「スキルや実績ゼロ」の状態で転職活動を行うこととなります。

「若い人の方が、新しい知識やスキルを習得しやすい」「教育コストをかけるなら、長く働いてもらえる若手がいい」「ポテンシャルを期待できる」と考える企業が多く、30代後半・40代よりも20代・30代前半が内定を獲得しやすい傾向です。 

重要なのはスキルや実績がマッチするかどうか

異業種転職では若手を求める企業が多い一方で、スキルや実績を重視する企業も少なくありません。現職のスキルや経験が異業種でも活かせる場合、異業種転職がスムーズに進む可能性はあります。
 
特に人材不足が常態化している業界は、異業種からの転職者の採用に積極的です。求人企業が求めるポジションとの相性がよければ、年齢は不問とされるでしょう。
 
ただし異業種への転職活動では、「自分のキャリアやスキルでいかに応募先企業に貢献できるか」を具体的にアピールする必要があります。転職戦略を適切かつ具体的に立てないと、書類審査や面接を通過するのは困難です。 

【年代別】異業種転職の傾向と対策

異業種転職では、年代によって求められるスキルや資質が異なります。スムーズな異業種転職を実現するためには「自分の年代ではどのようなことを求められているか」を適切に把握しておくことが必須です。
 
異業種転職の傾向と対策を、年代別にご紹介します。 

20代はポテンシャルをアピール

20代は経験やスキルが不問とされるケースが多く、ポテンシャルがアピールポイントとなります。第二新卒者や既卒者を「新卒枠」で採用する企業も増えており、年齢が若いほど異業種転職の選択肢は豊富です。
 
求人企業が20代に期待するポテンシャルとは、柔軟性や適応力、他企業の社風に染まっていない素直さなどを指すのが一般的。採用面接に臨むときは、これらをアピールできる具体的なエピソードを用意しておきましょう。
 
キャリアではなくポテンシャル重視で採用を行っている企業は、「企業の将来を担う人材」「これから活躍してくれる人材」を求めています。転職活動で自己アピールを行うときは、「企業利益に貢献できる資質」「企業の社風や理念への共感」をしっかりと伝えることが必要です。 

30代は関連スキルや実績が重要

30代は20代と比較してポテンシャル採用が少なくなります。30代の異業種転職では、「現職のスキルや実績を活かせるかどうか」を重視して転職先を探しましょう。異業種でも具体性のある実務経験を提示することで、採用担当者の目を惹きやすくなるはずです。
 
20代と同じ土俵で戦うと、どうしても30代は不利になります。30代が若い世代の候補者と差別化するためには、ポテンシャルではなく「今」にフォーカスし、優れていること・貢献できることを伝えるのがおすすめです。 

40代・50代は管理ポジションを目指す

40代・50代の求人は、管理職ポジションがほとんどです。異業種転職を目指す場合は、これまでのマネジメント経験やマネジメントスキルを活かせるポジションに応募しましょう。
 
マネジメント経験やスキルをアピールするときのポイントは、どのような状況でどのようなマネジメントを行ったのか、その結果としてどのように企業利益に貢献できたのかを適切に伝えることです。具体的なエピソードでアピールすることで、企業に「自分を採用すべき理由・メリット」を強く印象付けられます。
 
また一口に「マネジメント」といっても、メンバーの管理方法や重視するポイントは人によって異なります。「メンバーの自主性を尊重する」「徹底したルール遵守を求める」など、マネジメントスタイルのこだわりについても説明できると好印象です。  

異業種からの転職者が多い業界

Sansan株式会社によって公表された、同社が運営するキャリアプロフィール「Eight」内のユーザーのキャリア変遷について集計・分析した『キャリアトレンド2022』によると、転職先として多かった業種は下記表の通りとなりました。
 

引用：Sansan株式会社『キャリアトレンド2022』
 
これらの業界は、異業種からの転職者に対して間口を広く設けている他、前職の経験を活かせる業界でもあると言えるでしょう。

異業種転職におすすめの職種

続いて異業種転職におすすめの職種を紹介します。

異業種転職におすすめの職種の共通点としてどの業界でも必要な職種、もしくは業界を超えて求められるスキルを持つ職種が挙げられます。

営業

営業は、違う業界だったとしてもこれまで培ってきた営業スキルを活かせる可能性が十分に高く、転職しても経験者・即戦力として歓迎されるでしょう。

また前職とは違う業界だったとしても、前職で築いてきた人脈を活かせる機会や場面も多い点が特徴です。

人事

人材の採用を担う人事も多くの業界で欠かすことのできない職種です。
人事の経験があれば、別の業界・企業でもこれまでの人事経験を活かすことができるでしょう。

しかし人事経験があると言っても、転職先企業の業界や新卒・中途など採用のターゲットによって求められるスキルやノウハウは異なります。
転職の際は、自身の経験をフルに発揮できる企業を選びましょう。

エンジニア・プログラマー

急速なテクノロジーの発展に伴い、専門的なIT・Webスキルを持つ人材に注目が集まっています。
特に企業のDX化や自社でシステムを保有する企業も増え、エンジニア・プログラマーの需要は、IT・Web業界に留まらず、様々な業界から求められるようになりました。
 
エンジニア・プログラマーが異業種転職に臨む場合は、業界のトレンドをキャッチし、関連スキルを習得することが大切です。
さらに自分の興味や適性に合ったポジションを見つけることも必須と言えるでしょう。
未経験や初心者の方には、転職サポートがあるプログラミングスクールでの学習がおすすめです。
参考：エンジニア転職エージェント

コンサルタント

コンサルタントと一口に言っても、経営・戦略・会計・組織・人事・ITなど様々な業界があります。
たとえ違う業界に転職したとしても、これまで培ってきた論理的思考力や問題解決能力を発揮できるでしょう。
 
コンサルタントの場合、転職先の企業がどのような領域・分野のコンサルティングに長けているのか調査しましょう。
また「自分がどんな分野に興味があるのか」「これまでの経験をどの領域で活かせるのか」など、自身の経験を棚卸しながら転職先の業界を絞り込んでいきましょう。
参考：コンサル業界に強い転職エージェント

異業種転職に強いおすすめ転職エージェント

未経験の業種への転職を目指すなら、転職エージェントを活用するとスムーズに進みやすいでしょう。おすすめの転職エージェントを紹介します。

WorX

未経験の業種への転職を目指すならWorXがおすすめです。異業種への転職成功率の高いエージェントのサポートを受けながら、転職活動を進められます。

高い転職成功率の理由は充実したスキル支援とキャリア支援です。200時間の独自カリキュラムで学習し市場価値を高めた上で、専任パートナーのサポートを受けながら転職活動に臨めます。

独自カリキュラムによるスキル支援は初期費用0円、転職成功時の後払いのため、チャレンジしやすいのも魅力です。

マイビジョン

コンサルへの転職を目指しているなら、コンサル業界に特化しているマイビジョンが向いています。200社以上のコンサルファームとのコネクションがあり、国内にあるほぼ全てのコンサルファームへの紹介を受けられるのが特徴です。

異業種からコンサルへの転職事例も複数あります。例えば専門商社の営業職や、通信会社のシステムエンジニアからコンサルになったケースなどです。サポートを受けながら未経験でも転職を目指せるエージェントといえるでしょう。

異業種転職を成功させるためにすべきこと

異業種転職を成功させるポイントは、次の通りです。

前職と同じ職種に転職する

異業種転職を成功させるポイントの1つに、前職と同じ職種に転職することが挙げられます。
前職で培った職務経験や専門知識を活かすことができるため、即戦力になると期待され、転職活動もスムーズに進められるでしょう。
 
そして異業種への転職に臨む際は、新しい業界の特徴や求められるスキルを整理・理解し、自己PRや職務経歴書に前職での業績やスキルを具体的に示すことがポイントです。

転職先の業種について理解を深めておく

転職を検討している業種について理解を深めておくことは、異業種転職を成功させる上で必須と言えるでしょう。まずは、その業界で求められるスキルや知識を習得し、自身をブラッシュアップさせましょう。さらに自分がどのようなポジションで活躍できるかを見極めることも大切です。
また業界動向や市場規模などの情報を収集し、転職活動に役立てましょう。
 
さらに事前に業界についての理解を深めておくことにより「こんなはずじゃなかった」「これまで培った能力・経験があまり活かせない」なんて事態も防げるでしょう。

口コミなどで異業種転職後のイメージを描いておく

異業種転職後のイメージを描くためには、口コミやSNSなどで情報を収集し、転職後のイメージを描いておきましょう。

異業種転職の場合、「何から情報を集めたら良いか分からない」となってしまうこともあります。
そのような時は、転職エージェントやキャリアカウンセラーといった転職の専門家からアドバイスを受けることもおすすめです。
市場動向や企業情報に精通した専門家からであれば、異業種転職に必要な正しい情報を効率的に集められるでしょう。

異業種転職で上手にアピールする方法

異業種転職を成功させる上で、適切な自己アピールは必須です。押えておくべきアピールポイントについて、「異業種・同職種のケース」「異業種・異業種のケース」をそれぞれご紹介します。 

異業種・同職種のケース

「食品メーカーの営業から医療機器メーカーの営業へ」「建設会社の事務職からIT会社の事務職へ」……、異業種・同職種の転職では、前職の実績やスキルが通用するケースがほとんど。これまでのキャリアを棚卸しし、求人ポジションとのマッチ度をアピールしましょう。

異業種・同職種転職で強調すべきアピールポイントは以下のとおりです。
 

• 前職のスキルや実績を活かして、企業利益に貢献できること
• 異業種からの転職だからこそ新しい視点を持ち込めること
• 未知の業種にチャレンジする熱意と意欲

 
適切なアピールを行う上で重要なのは、徹底した自己分析と企業研究です。自分の強みと企業の求める資質・キャリアを結び付けることで、採用担当者に刺さる自己アピールを実現できます。 

異業種・異職種のケース

「アパレルの販売員から食品メーカーの営業職へ」「食品メーカーの営業からITエンジニアへ」……、異業種・異職種の転職では、前職のキャリアが通用しないことがあります。その業界では「ほぼ未経験者」となる場合は、ポータブルスキルをアピールするのがおすすめです。
 
ポータブルスキルとは、業種や職種を問わず活かせる資質・スキルを指します。「求人ポジションではどのような資質が求められるか」を分析し、自身の適性をアピールしましょう。
 
例えば販売員から営業職への転職を目指す場合は、コミュニケーションスキルや情報収集能力・傾聴力などがアピールポイントとなります。一方営業からエンジニアを目指す場合は、スケジュール管理能力・コミュニケーションスキルの高さを挙げると、マッチ度をアピールしやすくなるはずです。
 
キャリアを振り返っても「アピールポイントの深堀りが難しい」と感じる場合は、キャリアコンサルティングを受けたりストレングスファインダーを使用したりするのがおすすめ。ツールやプロの知見に頼ることで、アピールポイントを発見しやすくなるはずです。

異業種転職は何歳まで？まとめ

転職市場が活性化している昨今において、異業種転職はもはや珍しいものではなくなってきました。
異業種転職に踏み切ることによって、これまで培ってきた経験やスキルがさらに磨かれたり、ビジネスネットワークが広がり新たなキャリアを切り開くこともできるかもしれません。
 
異業種転職に臨む際は、自分の強みや適性を理解し、転職先の業界について十分に調査することが大切です。その上で、業界知識やスキルを習得し、自分の市場価値を高めましょう。
 
自身のスキルや経験を新しいフィールドで活かしたいと考えている人は、ぜひ異業種転職に挑戦し、新たな自身の可能性を切り拓いてみてください。