ニートからの就職は可能！メリットや現状脱出のためのプロセスを紹介

ニートから就職するメリット    

ニートになった理由は、人によって異なります。「絶対に就職すべき」とは断言できませんが、ニートから就職するメリットが大きいのは事実です。ニートから就職するとどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

自己肯定感が増す    

ニートから就職すれば、社会の一員となります。社会に貢献できている・社会に居場所ができたなどを実感することにより、自己肯定感を高めることが可能です。

厚生労働省のアンケート調査によると、ニート状態にある人の約8割が「仕事をしていないという後ろめたさがある」と回答していることが分かりました。就職することにより、精神的な負担から解放されるのは大きなメリットです。

参考：厚生労働省：ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究

安定した収入を得られる    

正社員として就職すれば、毎月の給与を得られます。収入が安定すれば生活も安定し、衣食住に困りません。ライフステージの変化や老後への準備・蓄えができることで、気持ち的にも余裕が生まれます。

また正社員なら、福利厚生が充実していたりボーナスが出たりするのも大きな魅力。「自分でお金を稼いでいる」という実感が持てれば、日々の生活に充足感も生まれます。
参考：ニートから正社員

社会人として信用度が高まる    

企業の社員になると、社会的な信用度が高まります。クレジットを組んだりカードを作ったりするときも、審査に通りやすくなるでしょう。

社会人としての信用度を測られるシーンは、日常で意外に多いもの。「家を借りる」「自動車を購入する」「好きな人と結婚する」……、このようなシーンでは、ニートから就職しておいてよかったと思えるはずです。

将来に希望が持てる    

ニートから就職すれば、やりがいを感じる仕事に出会える可能性があります。スキルを上げて経験を積めば、理想のキャリアに進んだり、年収を大幅にアップさせたりが可能です。

将来のキャリアについて明確なビジョンができるのは、ニートから就職するからこそのメリットといえます。

先に紹介した厚生労働省のアンケート調査では、ニート状態にある人の多くが「将来に希望が持てない」と感じていることが分かりました。打ち込むものがない・社会的に所属できる場所がない状態では、将来への希望を見いだすのは難しいのが実情です。

思い切ってニート状態から脱出することで、「これからの自分」に期待を持てるようになります。

ニートからの就職は可能！現状脱出のための成功プロセス

「ニートから就職したい」と思ったら、なるべく早めに行動に移しましょう。とはいえニート状態からいきなり就活を始めるのはハードルが高すぎるかもしれません。徐々に準備を整えて、本格的な就活に移行するのがおすすめです。

ここからは、多くの支援機関で推奨されているニート状態脱出のためのプロセスをご紹介します。
参考：厚生労働省：ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究

今の自分と向き合う

一口に「ニート」といっても、引きこもり年数や状態は人それぞれです。まずはニートになってしまった原因や現状と真摯に向き合ってみましょう。
ニートに至った原因や理由を自分自身で明確化することで、これからの自分との向き合い方が見えてきます。

また「なぜ働かなかったのか」は、採用面接で必ず聞かれる質問です。働きたくなくなった理由を言語化しておくことは、就活のときにも役立ちます。

規則正しい生活を送る・体力をつける

ニート状態が長い人は、生活が不規則になりがちです。昼夜逆転している場合は、朝型の生活に戻しましょう。ニートから就職すれば、毎日定時に仕事に通わなければなりません。決まった時間に起きて寝る習慣をつけることは、非常に重要です。

また就活したり実際に働いたりするためには、体力が求められます。普段ほとんど部屋から出ていない人は、体力が落ちているかもしれません。仕事を続けるための基礎体力がつくよう、トレーニングやウォーキングを始めるのがおすすめです。

人とのコミュニケーションに慣れる・声を出してみる

先の厚生労働省のアンケート調査の結果では、ニート状態にある人の約6割が「人と話すのが不得意」と答えています。

就活時はもちろん、実際に就職できた後も周囲の人とのコミュニケーションは必須です。家族や友人と積極的に話をしたり、支援機関のアドバイザーとやり取りしたりしてみましょう。

また人とほとんど話さずに生活してきた人は、声の出し方や話し方についてもトレーニングが必要です。自分で発声練習をしてみたり、動画や本などで正しい話し方を確認してみたりすることをおすすめします。

就労体験にチャレンジしてみる    

ニートから就職に成功しても、不安を抱えたままでは早期離職してしまうリスクがあります。社会活動から遠ざかっていたニートの人は、就労体験で労働のカンを取り戻したり「自分でもできる」という成功体験を積み上げたりすることが必要です。

就労体験を受けられる支援機関としては、「地域若者サポートステーション」があります。内容は地域によって異なりますが、研修後1～2週間程度、特定の職場で働くことが可能です。

実際に就労体験した人は「就労体験は雇用契約を結ぶプレッシャーがないこと、仕事や周囲の人に慣れるまでゆっくり進められることなどにより、自分のペースでステップアップできた。」と語っています。
参考：厚生労働省：ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究
参考：就労体験の必要性と効果｜佐倉市生活困窮者自立支援事業共同事業体

ニートからの就職におすすめのエージェント4選

ここでは、無職やニートにおすすめの就職エージェントを紹介します。

Re就活エージェント

Re就活エージェントは、第二新卒・既卒・フリーターへの支援に特化した転職エージェントです。
20代専門転職サイト「Re就活」、就活サイト「あさがくナビ」など学生や若年層の就職活動・転職活動支援を主軸事業に展開している株式会社学情が提供しているサービスだけあり、社会人経験のないニートであっても持ち前のノウハウを活かした転職支援を提供してくれるでしょう。

また、Re就活エージェントに在籍するキャリアアドバイザーは約8割が第二新卒や既卒就職経験者。20代から新しいキャリアを切り拓こうを挑戦する若者の心情を理解できるため、同じ目線に立ったアドバイスや支援も期待できるでしょう。

なお、面接対策は応募企業ごとに実施。
自信をもって面接ができるようになるまで全力でサポートしてくれるため、面接では自身の強みや長所をしっかりアピールできるでしょう。

ハタラクティブ

ハタラクティブは、フリーターやニートなど就業経験のない人への就職支援に強みを持つ転職エージェントです。
取り扱い求人の8割以上は未経験歓迎の求人のため、実績や経験が乏しくても問題ありません。転職活動に取り組む前には適職診断を受けられるため、自分に合った長く働ける職種を知ることもできるでしょう。

また、ハタラクティブは応募先企業ごと1社ずつ選考対策を実施してくれます。
「いつも面接選考で落ちてしまう」「どのような対策をするべきか分からない」場合でも、1つずつ丁寧にアドバイスやサポートを受けられるため、最短距離で内定獲得を目指せるでしょう。

なかなか内定を獲得できないと悩む人は、ぜひ利用を検討してみてください。

WorX

WorXは、未経験からの異業種転職をサポートするキャリア支援サービスです。
スキル習得から転職支援まで一貫したサポートが特徴であり、中でも今後の成長を期待できる業界に属する企業への転職を目指すことができます。

転職活動に臨むにあたっては、まず必要なスキルを身につけるところからスタート。
1人ひとりの適性に合わせて、次の3種のコースから身につけたいスキルのコースを選択します。

• ノーコードエンジニアコース
• ITコンサルコース
• ソリューションセールスコース

約200時間の独自カリキュラムを受講した後、専任のキャリアパートナーと共に転職活動に取り組みます。紹介を受けられる企業は、急成長中のSaaSから、東証プライム上場企業まで様々。将来長くキャリアを築いていけるIT業界への就職を希望する人は、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

ウズキャリ

ウズキャリは、第二新卒や既卒、フリーター、ニートなど、20代求職者をメインに転職サポートを提供する転職エージェントです。
就業経験がないニートや前職を短期間で辞職したニートでも、手厚い転職支援と強みを活かせる求人選定によって、活躍できる企業への就業が叶うでしょう。

また、ウズキャリでは、厳しい自社基準を設けており、ブラック企業に該当するような企業の徹底排除に努めています。労働環境や教育体制などを細かくチェックし、基準に通過した企業の求人だけを紹介してくれるため、安心して就職できる企業ばかり。
さらに内定獲得に向けては、1回の選考につき約1時間、一人ひとりの弱点に合わせたオーダーメイド型の面接対策を実施。

ウズキャリであれば、中長期的に活躍できるホワイト企業への就職を実現できることでしょう。

ニートから就職したい人が使える就職支援機関・サービス

ニートから就職したいと考える人は、公的支援機関や就職サポートサービスの利用がおすすめです。ここからは、ニートの人が利用すべき就職支援機関や就職サービスをご紹介します。
参考：ニート・引きこもり向け就職支援サービス

わかものハローワーク・わかもの支援コーナー

わかものハローワーク・わかもの支援コーナーは、正社員を目指す若者（おおむね35歳未満）を対象とする公的就職支援機関です。わかものハローワークは全国に21カ所、わかもの支援コーナーは全都道府県に設置されています。

わかものハローワーク・わかもの支援コーナーでは、担当者制による職業相談や職業訓練等を受けることが可能。就職活動に役立つセミナーなども実施されており、ニートから就職する上で必要なビジネスマナーや書類作成方法などを学べます。

地域若者サポートステーション

地域若者サポートステーション（通称サポステ）は、15～49歳までの未就職者を対象とした厚生労働省の就職支援サービスです。全国177カ所に設置されており、ニート状態にある人は「働く力」を引き出すためのサポートを受けられます。

地域若者サポートステーションでは、先述した就労体験のほか、コミュニケーション講座・ビジネスマナー講座・合宿型の集中訓練プログラムなどの利用が可能です。就職支援はもちろん就職後のサポートも受けられるため、ニートから就職・定着まで伴走してもらえます。

就職・転職エージェント

就職・転職エージェントは、民間企業が提供する就職・転職支援サービスです。サービスに登録するとユーザー1人ひとりに担当者が付き、マンツーマンで就活をサポートしてくれます。

サービス内容は企業によって異なりますが、「キャリア面談」「書類添削」「面接対策」「交渉代行」が一般的です。ニート状態の人は、未経験者の就職・転職サポートに特化したサービスを選択するときめ細かなサポートを受けられるでしょう。

過去に就業経験があってそれなりに周囲とコミュニケーションを取れる人は、就職・転職エージェントを利用するとニートからの就職がスムーズです。
参考：フリーター就職エージェント

ニートから就職しやすい業界・職種

脱・ニート目指すなら、求人の多い業界・経験やスキル不問の業界・職種を選ぶのがおすすめです。ニートから就職しやすい業界・職種について、詳しくご紹介します。 

福祉・介護

福祉・介護業界は、日常生活に支援が必要な人に対してさまざまなサービスを提供している業界です。「社会に貢献している」という充足感を得やすく、働きがいのある仕事といえます。

福祉・介護業界が入職しやすいといわれるのは、人手不足が深刻化しているためです。福祉・介護施設の求人は多く、経験やスキル不問のものが少なくありません。やる気をきちんとアピールできれば、職歴にブランクのあるニートの人も入職しやすいといえるでしょう。
 
福祉・介護職は教育体制が整っている企業・施設が多い上、キャリアアップ支援も充実しています。頑張って働いて資格を取得すれば、ニートからでもキャリアアップ・年収アップの道が開けます。
 
なお2024年4月から、介護関係の職に就く場合は、認知症介護基礎研修の受講が必須となりました。自治体による違いもありますが、研修はeラーニングで行われるので、事前に受講しておきましょう。 
参考：介護士におすすめの転職エージェント

IT業界

IT業界も人材不足が常態化しており、入職しやすいといわれる業界の1つです。
 
産業界全体のDXが進む昨今、IT技術を利用したサービスは確実に増えています。IT業界の市場規模が拡大する一方で、専門人材の数は十分とはいえません。基礎的なITスキルを身につければ、経験・実績不問の求人にリーチできる可能性があります。
 
IT業界は職種が豊富な上、リモートワークを選択できる企業も豊富です。ニートからでも働きやすいといえますが、基礎的なプログラミングスキルが求められます。プログラミング知識のない人は、独学やスクールでプログラミングの基礎を学んでから就活するのがおすすめです。 

営業

企業の顔ともいえる営業は、業界を問わず常に求人のある職種です。未経験可・ブランク可の求人が多い上、研修制度も整っています。やる気重視の求人に出会えれば、ニートからでもスムーズに入職できます。
 
営業の仕事は、企業のサービスや製品を売り込むこと。顧客とのやり取りや説明・交渉などが必要となるシーンが多く、どうしてもコミュニケーション能力が重視されます。ニート歴のある人の中には、「コミュニケーション能力がないから無理……」と尻込みしてしまう人もいるかもしれません。
 
しかしコミュニケーション能力は、努力によって鍛えられる能力です。人との関わりを増やしたりコミュニケーションの取り方を意識したりすることで、誰とでも円滑にやり取りできるようになります。
 
入職への不安が大きい人は、研修制度が充実している企業の求人を探しましょう。
参考：営業職転職におすすめのエージェント

運搬・包装

運搬・包装とは、積卸作業や引越作業、ピッキング作業、バックヤード業務などに関わる仕事です。スキルや経験が不問とされるケースが多く、職歴のブランクがあっても入職しやすいといえます。
 
運搬・包装の仕事は手順が決まっていて、仕事を覚えるのは難しくありません。引越作業以外は顧客と直接関わることも少なく、気楽に働けるのが魅力です。
 
ただしいずれの仕事も体を使うため、体力が求められます。仕事内容をしっかりと確認し、「ハード過ぎないか」「きちんとこなせるか」を判断してください。 

清掃

清掃の仕事には、ビルや施設の清掃・ホテル・旅館などの客室清掃があります。作業には丁寧さや正確性が求められますが、仕事を覚えるのは難しくありません。慣れてしまえば、1人でもスムーズに仕事をこなせるようになるでしょう。
 
清掃員の求人は比較的多く、学歴・職歴・年齢不問のものがほとんどです。働き方もさまざまあり、短時間や夜間の仕事も見つかります。研修制度が整っている会社も多く、掃除の仕方が分からない人も心配はいりません。
 
ただし清掃の仕事も、基本的には体力仕事です。入職前に、しっかりと体力を付けておきましょう。 

建設

建設業界は選択できる職種が多く、求人は豊富です。インフラ整備・施設建設などの需要は常にあり、業界は非常に安定しています。未経験だったりブランクがあったりする人でも入職しやすい業界といえるでしょう。
 
建設業界の中でも、土木作業員や塗装工・鉄筋工などは、現場でのOJTでスキルを身につけていくのが一般的です。入職したばかりのうちはできない・分からないが当たり前なので、ゆっくりスキルや知識を身につけられます。
 
街並みやインフラを作り上げていく仕事は社会貢献につながるため、やりがいを持って働けるのが魅力です。自分がたずさわった建築物や道路が完成すれば、大きな達成感も味わえます。 
参考：建設・建築転職におすすめのエージェント

サービス

サービス業は、顧客を相手にする仕事全般です。販売員や店舗スタッフ、ホテルのフロント、駐車場管理や遊戯施設スタッフ、歯科助手やレンタルショップ店員……、選択できる職種はさまざまあります。
 
サービス業は「人」が相手の仕事ではありますが、マニュアルが決まっている仕事・積極的な顧客対応が不要な仕事も少なくありません。例えばホテルのフロントや駐車場管理・遊戯施設スタッフなといった仕事なら、顧客から話し掛けられない限り顧客対応は不要です。
 
サービス業界も人手不足に陥っている企業が多く、未経験可・経験不問の求人は豊富にあります。シフト制・二部制などを取っている企業も多いので、自分に合った働き方を見つけましょう。 
参考：接客業に強い転職エージェント

事務

企業の事務作業全般を行うのが、事務職です。業務内容は受付事務・営業事務・一般事務・経理事務などによって異なりますが、基本的にはルーティンワーク。社内のDXが進んでいる企業なら、「仕事は入力業務だけ」というケースもあるかもしれません。
 
事務職はデスクワークであるため、体力がない人でも働けます。土日祝日休み・残業なしというホワイトな労働環境であるケースも多く、ワークライフバランスを実現しやすいのが魅力です。
 
ただし事務職は人気が高く、求人には多くの応募が集まる傾向があります。事務職員として働きたい場合は、Officeスキルを証明できる「MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）」や「日商PC検定:」「秘書検定」などの資格を取得するのがおすすめです。
参考：事務職に強い転職エージェント

ニートから就職まとめ

若年層の雇用を希望する企業は多く、ニート状態が続いている人でも十分に就職は可能です。「ニートから就職したい」という希望があるのなら、なるべく早めに就職支援機関に足を運びましょう。

ニートから就職すれば、社会人として安定的な生活を送れる・将来に希望が持てるなど、メリットがさまざまあります。ニート状態から脱出を目指すなら、ぜひ勇気を出して最初の1歩を踏み出してみてください。