【イベントレポート】全国小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム2025」決勝戦

【イベントレポート】全国小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム2025」決勝戦

2025年12月7日、全国小学生プログラミング大会「ゼロワングランドスラム2025」の決勝大会が、池袋・サンシャインシティ 噴水広場で開催されました。

WEB予選と関東・関西の2回戦を勝ち抜いた12名が、3人1組の4チームとなり、ロボット競技「スクランブルバトル」とゲーム開発競技「ゼログラハッカソン」の2種目に挑戦。

本記事では、競技内容や会場の様子、進出チームの特徴、今年の大会で印象的だったポイントを、現地での観戦と大会配信の内容にもとづいてご紹介します。観客の反応や競技の空気感など、現場で感じられたリアルな一面もお伝えします!

 ゼロワングランドスラム2025 公式サイトへ 

「ゼロワングランドスラム2025」12名の小学生プログラマーが集結

ゼロワングランドスラム2025の会場

WEB予選〜2回戦を経て選ばれた12名

「ゼロワングランドスラム」は、全国の小学生を対象としたプログラミング競技大会です。2025年大会もWEB予選からスタートし、その後、関東・関西の2会場で2回戦が行われました。

各ラウンドではScratchやロボットを使った競技が実施され、その結果として12名の小学生プログラマーが決勝大会に出場。決勝では、それまでの個人戦形式から一転し、3名1チームの団体戦となるのが特徴です。

選手それぞれのプログラミングスキルに加え「分担・協力・意思疎通」といったチーム競技ならではの力が試されていました。

池袋・サンシャインシティ 噴水広場での公開イベント

決勝の舞台となったのは、池袋・サンシャインシティ 噴水広場。吹き抜け構造の開放的な空間で、地下1階の噴水広場を囲むように、上階からも観客が競技の様子を観覧できる環境です。

家族連れや一般の買い物客も足を止めて見入る姿が見られ、プログラミング大会でありながら、公開イベントとしての賑わいも感じられました。

テレビ東京アナウンサーの齋藤 陽さん

実況の田口 尚平さん

大会は、司会を務めるテレビ東京アナウンサーの齋藤 陽さんと、実況の田口 尚平さんの掛け合いで進行しました。複数のカメラで競技エリアを映し、大型ビジョンにプログラム画面やロボットの動きを表示することで、会場のどこからでも選手たちのプレーを追いやすい構成に。

実況では、各チームの戦略やプログラミング上の工夫が丁寧に解説されていました。「今どんなことが起きているのか」がわかるので、プログラミングに詳しくなくても楽しめますし、学びにもつながります。

観客と一体になって盛り上がるライブ競技のような雰囲気が印象的でした!

ロボット競技「スクランブルバトル」はドキドキの展開に!

スクランブルバトルの様子

勝利条件とルール概要

スクランブルバトルは、自作ロボットをプログラミングで制御し、フィールド上に配置された得点ブロックを獲得して得点を競う競技。

フィールドには「サイドポケット」(4点)と「センターポケット」(10点、最大3個まで重ねられる)があり、そこにブロックを落とすことで得点を獲得します。

ロボットは自動運転で動作し、リスタート(やり直し)は最大4回まで可能ですが、1回ごとにマイナス4ポイントのペナルティが課されます。競技終了時に最も得点が高いチームが勝利となる仕組みです。

e-Craft額田一利氏が競技開発を行っており、競技中は楽しくわかりやすい解説で会場を盛り上げていました。

自作ロボットを制御してブロックを獲得

使用ロボ

使用できるロボットは、教育現場でも利用されている「アーテックロボ」「KOOV」「SPIKEプライム」などから選択でき、決勝では全チームがSPIKEプライム系のロボットを採用していました。

同じロボットキットを使いながらも、センサー配置や駆動方式などの設計はチームごとに異なります。ロボットの構造そのものが戦略の一部になっていた点も、この競技の見どころでした。

「無得点ブロック」の追加で戦略性がアップ!

今回の決勝では、「無得点ブロック(緑色)」が登場し、得点ブロックと混在するかたちでフィールド上に配置されていました。

これにより、単にブロックを落とすだけでなく、「どのブロックを狙うか」「どのルートで移動するか」「相手への影響をどう考えるか」といった判断が、これまで以上に重要に。

センターポケットは最大3個までブロックを重ねて入れられるため、終盤まで得点状況が変動するスリリングな展開になっていました。

 緊張が走る自動運転の攻防

スクランブルバトルの様子

競技が始まると、会場は一気にヒートアップ!

ロボットは、それぞれ工夫されたアームでブロックを掴んだり、押したりしながら、なんとかポケットにブロックを運ぼうとフィールド内をグルグルと動きます。

ところが、事前にいくら調整しても本番では想定外のことが起こります。ポケットのすぐ目の前でブロックを落としてしまったり、すでにブロックで埋まったポケットに向かってしまったりすることも。

有利になったチームが最終的にポケットに自らロボットを落とし、それ以上は相手に点を入れさせないような戦略的な動きをした瞬間、どよめきが起きました。

ロボットが狙い通りのルートを進み、ミッションを次々とクリアしていくと、会場からは大きな拍手と歓声が。逆に、ロボットがコースを外れた瞬間には、「あー」という落胆の声が一斉に上がります。

選手と観客が一体となって、ロボットの動きを見守る。成功への期待と失敗への不安が交錯する会場全体の熱気が、競技のスリルをいっそう高めていましたね!

安定した得点を重ねることを重視したチームや、リスタートを極力使わずに走り切ることをめざしたチームなど、各チームの方針の違いも興味深い点でした。

ゲーム開発競技「ゼログラハッカソン」チーム一丸となった熱い戦い

東日本代表「CosGrach(こずぐらっち)」

交代制で1つのゲームを完成させる

出場者の様子

ゲーム開発競技「ゼログラハッカソン」は、3名が交代しながら1本のゲームを開発するチーム戦。競技開始前には作戦タイムとして10分が設けられ、その間にチームで方針を相談し、使用するスプライト(キャラクター素材)が抽選で決定されます。

2025年の決勝では、「ペンギン」「骸骨」「ほうき」「惑星」の4種類のスプライトが用意され、くじ引きでチームごとに異なるスプライトが割り当てられました。

その後、1人目・2人目・3人目がそれぞれ10分ずつ開発を担当し、最後に全員で5分間の最終調整を行うという流れで、合計35分間でゲームを動く状態まで仕上げることが求められます。

CA Tech Kidsの松倉健悟氏が競技開発を担当し、Scratchを噛み砕いて解説。ハッカソンの進行が非常にわかりやすく伝わりました。

短時間で仕様理解から実装へ

交代制である以上、前のメンバーが書いたコードを素早く読み、どのようなロジックで動いているかを把握することが不可欠です。決勝では、変数名を揃えたり、コメントで意図を残したりと、次の選手が理解しやすくするための工夫が随所に見られました。

出場者の様子

チームによっては、紙に仕様や画面構成を書き出し、作戦タイムや待機時間を使って認識合わせを行う姿も。こうした取り組みは、実際の開発現場でも重視されるコミュニケーション方法です。

出場者の様子

ゼロワングランドスラム2025の会場

さまざまなプログラミング大会が開催されていますが、小学生向けでハッカソン(限られた時間でアイデアを形にする開発イベント)は珍しく、

「え?なに?ゲーム作ってるの?」
「小学生だって」
「すごいねぇ!」

通りすがりらしい人々がモニターを指さしながら、そんな会話を交わしていました。

参加選手たちが額を寄せ合うようにして作戦会議をする姿。自分のターンを終えた選手が思わずホッとした表情で次の選手にエールを贈る場面。まさに仲間と力を合わせる「ゼロワングランドスラム」ならではのシーンがたくさんありました!

決勝に進出した4チーム「結果はいかに!?」

ゼロワングランドスラム2025決勝戦の様子

東日本代表「プログラマスターズ」

東日本代表「プログラマスターズ」

メンバー
土屋 勇人さん(小学 5 年生)
中原 優和さん(小学 6 年生)
寺田 豊さん(小学 5 年生)

3名とも安定したスコアを残し、精度の高いプログラミングが持ち味のチームです。

ゼロワングランドスラム2025決勝戦の様子

ロボット競技では46点を獲得し、ゲーム開発では「惑星」のスプライトを使った惑星着陸ゲームを制作。ノーマルモードとハードモードを実装するまで完成度を高め、総合107ポイントで優勝を果たしました。

東日本代表「CosGrach(こずぐらっち)」

東日本代表「CosGrach(こずぐらっち)」

メンバー
佐藤 勘祐さん(小学 5 年生)
浜野 瑛太さん(小学 4 年生)
浅原 拓己さん(小学 6 年生)

チーム名 CosGrachは、「宇宙(コズミック)」(かっこいいから!)と「メガネ」(メンバー全員がメガネをかけているので)の頭文字を組み合わせたそう!

ゼロワングランドスラム2025決勝戦の様子

初出場メンバーを含みつつも息のあった3人の連携が特徴とされ、ゲーム開発では「ペンギン」を用い、「南極ウォーズ 地球温暖化編」というタイトルのゲームを制作していました。

西日本代表「プラボキッズ」

西日本代表「プラボキッズ」

メンバー
椎名 春樹さん(小学 6 年生)
大橋 岳朗さん(小学 6 年生)
芝田 正輝さん(小学 5 年生)

2回戦で高得点を記録した実力派チームとして紹介され、決勝でも安定したプレーを見せていました。

ゼロワングランドスラム2025決勝戦の様子

ゲーム開発では「骸骨」を使い、骨を組み立てるタイミングゲームを制作。成功・失敗を色の明るさで表現するといった視覚的な工夫が光り、総合105ポイントで準優勝となり、サイゲームス賞も受賞しました。

西日本代表「チーム700系」

西日本代表「チーム700系」

メンバー
寺畠 拓真さん(小学 6 年生)
松田 匡平さん(小学 4 年生)
松岡 歩燈さん(小学 5 年生)

チーム名は、メンバーの居住地を新幹線700系が結んでいることに由来すると紹介されていました。ロボット競技では安定した動作が評価され、ゲーム開発では「ほうき」のスプライトを使った魔女のシューティングゲームを制作し、73ポイントでゲーム開発競技1位を獲得しました。

ゼロワングランドスラム2025決勝戦の様子

最後の5分間でブレス攻撃の演出やアニメーションを加える追い込みを見せ、得点を伸ばした点も印象的でした。

大会で見えた、小学生たちのプログラミング力

ゼロワングランドスラム2025の会場

精密な動きを実現したロボット設計

今年の決勝では、ロボットの安定した動作、距離調整、ブロック獲得までのスピードなど、細かな調整が行き届いたプレーが多く見られました。

出場者の様子

自動走行のロボットは走行中に位置がずれてしまうことがあります。そのため、ロボットの背面にセンサーを搭載し、壁に当てることで位置を補正する工夫を取り入れているチームも。

ロボット競技で最高得点を得たプログラマスターズについて、審査員からは、「再現性の高さや重心の低さ、コンパクトな動きで場を荒らさない設計が印象的」といったコメントも。安定性と戦略性を両立させた設計のロボットが評価されていました。

引き継ぎを意識したコードの書き方

ゲーム開発競技においては、交代制にも関わらず、全チームが短時間でゲームの基本構造を整え、ロジックを継承していく様子が見られました。

出場者の様子

変数名やコメントを通じて「次の担当者が理解しやすいコードを書く」ことを意識しているチームも多く、審査員からは「実際の開発現場を思わせる連携」といったコメントも寄せられていました。

チーム戦で光る、協働する力

公開スペースで多くの観客に見守られながらも、選手たちは落ち着いて競技に取り組んでいました。作戦タイムでは紙に仕様を書き出して認識をそろえ、待機中にはモニタリングをしながら次の選手への引き継ぎ方法を考えるなど、チーム戦ならではの協働の姿が随所に。

審査員の一人であるMicrosoftの千代田まどかさんは、技術面だけでなく、チームメイトや相手チームへのリスペクトを示す姿勢にも触れつつ、子どもたちの人間的な成長も感じたという趣旨のコメントをしていました。

ゼロワングランドスラム2025 受賞結果

ゼロワングランドスラム2025の会場

総合優勝:プログラマスターズ
準優勝:プラボキッズ
サイゲームス賞:プラボキッズ
Cygames賞:プログラマスターズ 寺田豊さん(個人賞)

次世代プログラマーを育成する「ゼロワングランドスラム」

ゼロワングランドスラム決勝大会は、ロボット競技とゲーム開発競技を通じて、プログラミングの創造性や問題解決力、チームワークが発揮される場になっていました。

ルールと限られた時間という条件の中で、チームごとに異なるアプローチが生まれ、さまざまな「解」が観客の前で形になっていく様子を見ることができます。

また、実況解説を通じてプログラミングの面白さや奥深さに触れられる機会となっていました。

文部科学省や経済産業省、各教育委員会、協賛企業など、多様な組織がこの大会を支援しており、次世代の小学生プログラマーを応援する場としての役割も期待されています。

ちなみにWEB予選は期間中であれば何回でもエントリーできるそう。プログラミング大会はハードルが高いな……という子でも、チャレンジしやすい入口になっています。ぜひ、次の大会には挑戦してみてくださいね。

なお、大会の詳細やライブ配信のアーカイブは、公式サイトで公開されています。
 ゼロワングランドスラム公式サイト 

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