1日で子どもがプログラミングできるようになる学研のプログラミング教室~その「テキスト」の秘密とは?-Gakken Tech Program
学研ブランドのプログラミング教室は2つあり、ひとつは、子どもが定期的に教室に通う『もののしくみ研究室』、もうひとつが『Gakken Tech Program(学研テックプログラム)』で、こちらはプログラミング学習を1日で行うイベント的なものです。
それぞれ、子どもが学ぶ上でメリットやデメリットがありますが、1日イベントの場合、気になるのが「プログラミング初体験の子どもが本当に1日で理解出来るの?」というところ。そんな保護者が知りたい情報を入手するために「Gakken Tech Program」の塾長 佐久裕昭さんを訪ね、インタビューをお願いしました。
塾長の佐久さんは「プログラミング」の専門家?
「昔、学研には情報処理技術者試験の対策雑誌があったんですよ。もともとその編集部にいました。その後はパソコン・IT関連の編集部で編集長をしまして、今はプログラミング教育事業の立ち上げを担当しています」と「Gakken Tech Program」で塾長を務める佐久裕昭さんは、プログラミング教育に携わるまでの経歴を教えてくれました。今でこそプログラミングの専門家のように思える佐久さんですが…。
「入社した頃、数字が自動で並んで出てくるエクセルの『オートフィル』のやり方も知らなかったんですよ。1,2,3っていちいち手入力していました。もともとITに詳しいわけではなかったんです…恥ずかしい話ですが」と笑っていました。
でもそれは、最初は知識がなくても、興味とやる気さえあれば何でも出来るようになるというメッセージなのでしょう。プログラミング教室に通う子はほとんどが「プログラミングを初めて習う子」。ITの知識がなかった佐久さんが塾長を務めるということは、わからない子の気持ちがわかる教室のようで安心できますね。

「Gakken Tech Program」は1日体験型のスクール
「Gakken Tech Program」では当初、無料のワークショップを多数開催し、保護者や子どもがプログラミングにどういう反応をするのか調べてみたそうです。そこから、「子どもは非常に楽しそうですし、保護者の方の反応も良かったので、本格的に始めてみよう」と2016年12月から有料のカリキュラムを実施するようになりました。「現在は1日かけてプログラミングを体験する『キャンプ』中心に活動しています。2017年の夏ぐらいから急激に開催回数が増えていますね」と、本格始動から約1年経ち、反響がしっかりと広がっている事を実感している様子です。
「身の回りのモノがAI化、IoT化していくこれからの社会で、プログラミングは欠かせない知識になるはずです。2020年の必修化という文科省の方針もあって、学研という教育の会社が、この新しい、未来を感じさせる教育テーマに取り組むのは必然的な流れでした。最初は、プログラミングを子どもに教えるってどうすればいいのかしらと思いましたね。ですが、とてもよい評判をいただいていて、首都圏の開催が中心にも関わらず東北からの参加者もいらっしゃるくらいです」と佐久さん。

1日で成果が出る「Gakken Tech Program」のテキスト
とは言え、保護者としては「1日体験イベント」でしっかり学習が身につくかどうかが気になるところですよね。その点を佐久さんに質問してみると「『Gakken Tech Program』で使用しているテキストが肝です。良いテキスト、すなわち学習のための優れた参考書は、必要な情報が整理された順番で登場し、読み進めるうちに自然と知識が頭に入ってくるものです。私たちにはそんなテキストを作るスキルがあると思っていますし、子どもが理解出来ないものを作ってはいけないという意識は強いですね。
子どもたちの学ぶプロセスが『なんとなく』では、最終的に何を教わったのか分からなくなってしまいます」と答えてくれました。1日で成果を上げる学習のポイントは、授業で使われているテキストにあるようです。

テキストの秘密は学研の歴史にある?
佐久さんに話を聞いていると、教育の会社、出版社としての心構えがしっかりあることがわかりました。「本は、世の中に出たらもう直せません。だから締め切りまで間違いがないか、わかりにくいところはないか、内容の確認をしていきます。プログラミングのテキストも同じように、出版しても恥ずかしくないところまで頑張って作っています。そうしないと学研がやっている意味がないよね、と。初めて学ぶ内容でも落ちこぼれずに、目標としたレベルまで全員が出来るようにしてあげたいと思っています。
そのために、テキスト、カリキュラム、教え方について、学研が持つ全てのノウハウを投入します。『テキストもいいですね』、『教え方もいいですね』、『雰囲気もいいですね』と言っていただけるようになりたいですね」
プログラミング教育のコンテンツとして魅力ある「Gakken Tech Program」を作りたいという佐久さんに、その難しさについても伺ってみました。
「子ども向けのプログラミング教育というテーマが今までなかったものなので、どこからはじめて、どれくらい解説すると、子どもがどれくらい理解出来るのか。そして、子どもはどれくらいの時間で理解して、どれくらいのレベルにまで達するのか、参考になる事例がありません。これが、難しいところです。自分たちで事例を積み重ねて、修正を繰り返して現在のテキストやカリキュラムにしましたが、改善の余地はまだまだあります」と、新しく出てきた分野ならではの悩みを教えてくれました。
そして「だからこそ、私たち学研の存在価値があるんですけどね」というクオリティアップに対するこだわりがとても印象的でした。
「プログラミング教育の視界不良」が課題
プログラミング教育には、視界不良なところがあると言う佐久さん。それは、子どもたちがこのプログラミング教育を通じて、どんな将来像が描けるようになるかということだそうです。「いろんな会社がプログラミング教育に参入し、全体が活性化するのは喜ばしいことです。ただ『今この子は、こういう勉強を、こういうステップで、こういうことのために行っているんですよ』と、保護者の方や子ども自身に説明できる共通の見取り図のようなものがありません。いや、あるにはあるのですが、まだ浸透していません。
閣議決定された『日本再興戦略2016』という資料に、『AI、IoT、ビックデータ、ロボットを活用する第4次産業革命時代を生き抜くためにプログラミング教育を必修化する』とあるのですが、このようなコンセプトをもっと広める必要があると思います。より実務的な側面で言えば、1年勉強して英検4級、もう半年勉強して英検3級のように、学習内容と評価の指標を整えることも必要です」と、これは、教える側だけでなく、保護者側も考えなければならない、プログラミング教育全体の課題だと感じました。

これからの「Gakken Tech Program」
最後にこれからの「Gakken Tech Program」の展望について話をしてくれました。「プログラミング教育の市場規模をもっと大きくしなければと思っています。あらゆる産業がIT化しているのに、ITに長けた人が足りない。もっと人を育てなければなりません。そのためには教育の場を広げる必要があります。日本の将来を考えると、広がらなかったではすまないはずなんですよ。
日本の子どもから驚くようなIT技術・サービスが生み出される、そんな未来を作る義務がプログラミング教育にはあるはずです。『Gakken Tech Program』でそのお手伝いができれば幸せですね。今、子どもたちの10年後の未来を輝かせるようなカリキュラムを用意していますので、楽しみにしてください」。学研がこれからのプログラミング教育でどのような流れを作っていくのか、期待できますね。

編集部コメント
文部科学省が2020年の必修化を掲げてからプログラミング教育がブームとなってきているのを強く感じますが、その流れに押されるだけではなく、子どもの将来に与える影響を考え、教育内容や環境をしっかりと整えていく意識が保護者にも必要です。「プログラミング教育は間違えだった。上手くいかなかったでは子どもに申し訳ない」という佐久さんの言葉に、子どもに対する大人の責任を痛感しました。そして「Gakken Tech Program」は、学研の70年間のノウハウや理念が試される事業でもあるように感じました。
※ 2017年12月28日に開催されたGakken Tech Programの授業の様子は、別レポートでお届けしますので、そちらもぜひ参考にしてください。
「Gakken Tech Program」プログラミングキャンプ レポート記事
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小学生・中学生を対象としたプログラミングスクール「Gakken Tech Program」。東京・五反田にある学研ビルや首都圏の大型書店などが会場となって開催されている、学研(学研プラス)のオリジナルテキストで本格的なプログラミングが学べるとあって人気を集めているプログラミングキャンプの様子をお伝えします。
2024/11/06 11:42
<公式ホームページ>
小・中学生のための学研のプログラミングスクール|Gakken Tech Program
http://gakken-tech.jp/camp/
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