家族の夕食時間を考えなければいけなかったり、クルマで送り迎えする手間があったり……。
そこにPTAの会合や仕事が絡むと、時間のやりくりが大変!
そんなときに役立つかも知れないのが家事代行サービスです。
一般的に知られる「掃除」や「調理」だけではなく、思いもかけないサービスをしている会社もあるようです。
今回は、お子さんの習い事にもいそがしい保護者のために役に立つ家事代行サービス、おすすめ業者や費用の目安までを紹介します。
家事代行サービスとは?
家事代行サービスとは、一般的には個人宅のなかで作業を行い、文字通り家事の代行・補助を行うビジネスをさします。「どこからどこまでが家事代行サービスか?」の区分と定義はあいまいで、引っ越し業者、ハウスクリーニング、ゴミ屋敷を整理する片付け代行サービスまでを含む場合もあります。
ただし、介護・介助業務、ベビーシッター、家庭教師業務など専門知識や経験、専門資格などが求められる業務に関しては家事代行サービスの対象外となります。
古くは「家政婦」と呼ばれ、月極契約や住み込みの形をとっていた仕事が、時間単位のショット契約になったものと考えればわかりやすいでしょう。
2016年には、家事代行サービスの品質を評価・公表し利用者の効率的、合理的な事業者選択にも役立つ制度として全国家事代行サービス協会による家事代行サービス認証制度も開始されました。
家庭のなかの人手不足を解消してくれる身近なサービスといえそうですね。
こんなユニークなサービスもある家事代行
家事の悩みは千差万別、「こんなサービスがあればいいのに」も十人十色。家事代行サービスの内容も広がってきました。ここでは、こんな作業やお手伝いまでしてくれる家事代行サービスのいくつかの例を紹介します。キッチンや室内の片付け
普段使っているキッチンや室内の片付けは、つい「ほかにどうしようもないから」と言って根本的な解決がしにくい場所です。あえて他人の目で見ると「こうすればうまくいく!」と解決策が見えてくるかもしれません。
自分の家の散らかったようすは見られたくなかったが、思い切って、キッチンや収納、書庫の整理を家事代行サービスにたのんでみたら、家のなかのスペースが広がり、よろこんでいる主婦・主夫の声もよく聞きます。
留守宅管理サービス
家族で海外旅行に行き、しばらく自宅に帰れないときに役立つサービスです。庭木に水をやる、郵便物を回収する、室内の換気を行う・・・など定期的に家庭を訪問して、帰宅後すぐに快適な生活が送れるように環境整備を行います。
子どもの見守り送迎サービス
できれば、子どもから目を離したくない、しかしどうしても出かけなくてはいけない用事がある、そんなときに役に立つのが、このサービスです。塾やプログラミング教室への送迎、間食や夕食の調理、病欠時の見守りなど、保護者の代わりはとてもできませんが、最低限の安全と不安解消できるはずです。
料理代行サービス
指定したメニューに従って、家族の食事を調理してくれるサービスです。あらかじめ打合せをして、味の濃いめ、薄め、調味料の指定など、細かい対応をしてくれる企業も多いようです。
買い物代行サービス
急な外出が必要になったとき、役に立つのがこれ。平日にはあまり外食はしたくないし、むしろ高くつく。
そこで買い物だけを依頼して、調理や味付けはいつもの主婦・主婦が行うスタイルです。
調理まで依頼するよりも時間短縮で価格も安くなるのが魅力です。
英語で家事代行
最近、一部の企業がスタートさせたのがこのサービスです。仕事内容は通常の調理や掃除、子どもの見守りなど。
しかしその間、子どもとのコミュニケーションはすべて英語で行います。
主にフィリピン出身のスタッフが行い、なかにはフィリピン政府公認の家事訓練を卒業し、各種研修を受講した国家戦略特区認定スタッフを派遣している企業もあります。
全国展開するおすすめ家事代行サービス企業5選
ニチイライフ|社会人教育で実績のあるニチイ学館グループが提供
介護・医療・教育・保育など15万人あまりに専門教育を行ってきたニチイ学館グループが提供する家事代行サービスです。家庭に派遣されるスタッフにも、ニチイ学館グループで専門知識を学んできた卒業生が数多くいて、技術レベルには定評があります。
ベアーズ|家庭から企業まで、また、英語で家事代行まで幅広い守備範囲
1999年創業と家政婦派遣で長い実績を持つ企業。家事代行サービスだけではなく、企業向けの清掃サービス福利厚生サービスなど幅広い業務を行ってきた企業です。
個人向けサービスにも、家事代行・家政婦、ハウスクリーニング、料理代行、キッズ・ベビーシッターなど幅広く、料金体系も単発から月極契約まで顧客のニーズに即した対応をしてくれます。
また最近話題の、英語で家事代行もラインアップしています。
ダスキンメリーメイド|お掃除はさすが!と評判
清掃用品のレンタル事業で有名なダスキンは、家事代行サービスにも長い実績のある企業です。メリーメイドとして知られる家事代行サービスは30年の実質を誇っています。
得意分野はやはりお掃除。
ダスキンの経験を生かしてピカピカしてくれると評判です。
そのほかの家事お手伝いサービスにも幅広く対応してくれます。
ミニメイド・サービス|ハイエンドをめざす老舗企業
1983年にサービスを開始した日本初の家事代行サービスがミニメイド・サービス。他社が価格競争に走るなかで、1時間4,795円~と強気の料金設定。
みずからを「富裕者向け」家事代行サービスと位置づけて、価格に恥じないワンランク上のサービスをめざしてきました。
「女医さん」や「お受験ママ」専用の特別プランを開発するなど、アイデア豊かな展開も行っています。
CaSy(カジー)|サービスをしぼって低価格を実現!
2014年サービス開始と後発ながら、着々とエリアを拡大してきたのがCaSy(カジー)です。人気の理由は「お掃除代行」「お料理代行」「ハウスクリーニング」の3分野にターゲットをしぼり、その範囲での専門性を発揮してきた実績にあります。
料金も1時間2,190円~とお得感ある設定となっています。
24時間365日、Webからかんたんに予約・キャンセル・変更ができるシステムも好評です。
料金の目安は?
家事代行サービスの料金は、基本的に1時間あたりで計算されます。1時間からOKの会社もありますが、多くは最低作業時間が定められています。
一時間あたりの料金は、2,000円~3,000円、最低作業時間は2時間か3時間からの会社が多いようです。
最低料金は1回(2時間)あたり4,000円ぐらいから、と考えればいいでしょう。
家事代行サービス、依頼のときに確認したい注意点
見積もりはしつこいぐらいに確認する
家事代行サービスを依頼するとき料金の確認は欠かせません。ここでは総額だけを確認するのではなく、一つ一つの項目に関して細かく確認してから「お願いします」と言いたいものです。
とくに「追加料金が発生する場合があるか」「それは、どんな場合か」をきちっと確認するのが大事です。
もし、この段階で「ごまかされている」と感じたら、断固として「では結構です」と断りましょう。
見積もりをしてもらった会社に依頼しなくてはいけない理由はまったくありません。
「なんとなく、合わない気がする」会社には依頼しないのが、お互いのためです。
注文はおおざっぱより「細かく」がベター
「相手もプロだから細かい注文はしない方がいいのではないか」と考えている人もいるかもしれません。でも、内容をきちんと打ち合わせずに「こんなはずじゃなかった」となってしまっては、お金を出した意味もなくなります。
料理代行を例にとれば、ばくぜんと「おいしいものを」ではなく、調味料や硬い柔らかい薄味濃い味まで細かく説明すれば、相手も仕事がやりやすいですよね。
他人に仕事を頼むのですから「わかっているはず」は禁物です。
損害保険に加入しているか?
とくに清掃サービスなどにおいては、家具などを破損するトラブルが起きがちです。そんな場合の対処方法はどうなっているかも確認が必要です。
「損害保険に入っているか」「全額補償されるのか」質問しておきたいところです。
キャンセル料はいつ発生する?
いったん依頼した家事サービスを突発的な事情でキャンセルしなくてはいけない場合もありますよね。この場合、キャンセル料がいつ発生するかも大切な確認事項です。
当日に近づくに従って、30%、50%、70%、全額とキャンセル料が増えていく場合が多いので要注意です!
電話対応もたいせつな情報!
はじめての会社に依頼するとき、最初の接点は電話になる場合が多いです。そのときには、電話対応がきちんとしているかもチェックしたいものです。
礼儀正しく応対しているか?ちゃんとサービスの説明をしてくれるか?
必要のないオプションサービスを強引にプッシュしてきたり、料金に関して明解にせず「とりあえず見積もりにうかがいたい」と訪問を急ぐ会社にも注意したいものですね。
対応地域もしっかりと確認
家事代行サービスの比較をする前に、まずはそれぞれのサービスが住んでいる地域に対応しているかどうかを確認しましょう。対応地域はサービスによってまちまちで、大手の家事代行サービスでも対応していない地域がある場合もあります。特に郊外などにお住まいの場合は、事前によく確認することにしましょう。どんなに気に入ったサービスであっても、対象外の地域に住んでいる場合は対応してもらうことができません。そのため、比較検討する際には真っ先に確認したい項目となります。
定期利用ができるかどうか
最初に家事代行サービスを利用する際は1回きりのスポット利用がおすすめですが、気に入った場合は定期的に利用したいという場合も出てくるでしょう。一般的に、月に何回というように定期利用を申し込んだ方が、1回あたりの利用金額は安くなっていく傾向にあります。そのため、定期利用はできるのかどうか、できるとすればどのくらいの頻度でどれくらいの料金なのか、スポット利用の時から確認しておくと良いでしょう。
まとめ|家に入ってもらうので慎重の上にも慎重に
子どもを習い事に通わせている家族はいそがしい。文字通り、ネコの手も借りたい保護者の方も多いでしょう。
そんな家庭に役に立つ(かもしれない)家事代行サービスを紹介しました。
たいせつなのは、きちんと調べて、内容を確認した上で依頼する姿勢。
家に入ってもらう仕事だけに、面倒でもゆっくり検討して「ここなら大丈夫!」と思える会社を選びたいものですね。