どう考える?子どものスマホセキュリティ|間違いのないセキュリティ設定とは?

どう考える?子どものスマホセキュリティ|間違いのないセキュリティ設定とは?
子どもがスマホを持つ年齢は年々低年齢化しているといわれます。

ゲームだけではなく学習ツールとしても使えるようになり、SNSを通じたコミュニケーションが友人関係で大事になるなど保護者としてもダメと言いにくい環境になってきています。

文部科学省が2017年に行った調査結果では、小学生のうち4年生以上の55.5%が携帯・スマホを所有または利用し、2010年度の20.9%から急増。中学生も2010年度は49.3%、2017年度は66.7%となっています。
(参考:小中学生の携帯・スマホ普及率6~7割、原則禁止見直し

しかし、携帯・スマホにはさまざまな危険やリスクがあるのも事実です。

保護者としても、安全で有意義なスマホ生活を指導していきたいですよね。

ここでは、保護者ができる子どものためのセキュリティ対策について紹介します。

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子どものスマホリスクとは?

そもそも、子どものスマホ利用にはどのようなリスクがあるのでしょうか。

見知らぬ人からの誘惑

「子どもにSNSを経験させるのは、繁華街で夜遊びをさせるのと同じ」とする意見があります。

残念ですが、LINEやTwitter、FacebookなどSNSには悪意を持って近づいてくる人物がいるのも事実です。

基本的にSNSは、アメリカの法令に従って13歳未満は登録できない規約になっているものが多いです。

しかし、実際は年齢を偽って登録するのもむずかしくはありません。

家庭内でよく話し合って利用ルールを決めたり、携帯キャリア各社が提供しているフィルタリング機能を使うと良いでしょう。

ゲームなどの課金コンテンツ

保護者世代のゲーム、スーパーファミコンやプレイステーションでは、ゲームのソフト料金は数千円からときには1万円以上の高額でしたが、それ以上のお金は必要ありませんでした。

しかし、現在のゲームの多くはダウンロード時には無料ですが、あの手この手でアプリ内課金を誘いかけてきます。

とくに、ゲームが盛り上がり「なかなか乗りこえられない壁にぶつかった」ときに課金を求められるケースが多く、大人でもつい熱くなって多額の課金を受け入れてしまいがちです。

スマホが保護者のクレジットカードとリンクしている場合には、とくに大きな出費となるリスクががあります。

スマホを手から放せない状態に

電車に乗っていると、大人でもスマホから一瞬も目が離せない人を見かけます。

LINEなどで1日中メッセージをやりとりしたり、ゲームに没頭している人も。

また、メールやメッセージが来たら、即対応!との先入観に縛られて、夜寝るときも手放せず、真夜中に来たメッセージにベッドのなかから返信する人も多いと聞きます。

小中学生がこの状態になったら、睡眠不足により健康被害や学業へ影響がでアノウ性があります。

1日の使用の時間制限をする。夜は電源を落とすなどのルールづくりが必要でしょう。

保護者が心掛けたい子どものスマホ設定とは?

子ども用のスマホを購入するとき、さまざまな約束をするのもたいせつですが、設定によってある程度の危険性は回避できます。ここでは、子ども用のスマホのおすすめ設定を紹介します。

iPhoneの場合|スクリーンタイムで設定可能

iOS12以降のiPhoneでは、コンテンツとプライバシーの制限機能は「スクリーンタイム」で設定できます。

「設定」→「スクリーンタイム」と開くとつぎの画面が出ます。ここで、利用制限に関するの機能を設定してください。


休止時間|この時間内はアプリ禁止!

「設定」→「スクリーンタイム」→「休止時間」→「休止時間」オンと選択すると下の画面が開きます。


「画面を見ない時間」を設定できます。休止時間中は「常に許可」画面で許可したアプリと電話だけが使用可能です。

真夜中や学習時間の使用はこの項目で制限できます。

App使用時間の制限|アプリごとに使える時間を設定できる!

「設定」→「スクリーンタイム」→ 「App使用時間の制限」→「制限の追加」と選択すると、下の画面が開きジャンル→アプリ名と選択すると、アプリごとの1日の使用時間が制限できます。







制限時間に達すると、下の画面が出て、これ以上は使用できなくなります。

「ゲーム全部を禁止する気はないけれど、時間は制限したい」場合に有効です。

細かい設定は「コンテンツとプロバイダーの制限」で

「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」で細かい設置が可能になります。

とくに注意したいのは、下の2点。

iTunesおよびApp Storeでの購入をすべて「許可しない」を選択すると、保護者が有害と考えるアプリのインストールや課金を防げます。

位置情報サービスは、なんらかのアクシデントで、子どもの場所がわからなくなったときに便利です。

小・中学校の間は万一にそなえて「位置情報サービス」をオンにしておいたほうがいいでしょう。

パスコードを設定して、変更不可の状態にすれば完了!

「設定」→「スクリーンタイム」→「パスコードを設定」4桁の数字を登録すれば、パスコードを入力しないと、スクリーンタイムの設定変更ができなくなります。




これだけの設定で、子どもが一晩中スマホを操作していたり、SNSで見知らぬ人と会話する状況をかなりの部分避けられるでしょう。

Androidの場合|『Googleファミリーリンク』で万全!

Googleファミリーリンク「家族の健全なデジタルライフをサポート」を目的とする無料アプリで、AndroidOSの携帯からダウンロードできます。

機能としてあるのは
  • 子どもの利用状況の確認
  • アプリを管理
  • 子どもにおすすめのアプリ
  • 利用時間の制限」
  • デバイスをロック(遠隔操作で、端末を使用できないようにできる。*食事時間や家族とすごす時間などに設定すると便利です)
  • 子どもの位置情報の確認
など。

iPhoneのスクリーンタイムとほぼ同等の機能が、さまざまなリスクから子どもを守ってくれます。

ただし、iPhone/Androidいずれも、スマホの設定だけで、子どもをパーフェクトに守るのは不可能でしょう。

とはいえ、できる対策は一つずつコツコツやっていけば、大きな問題を防げるはずです。

通信会社のフィルタリングも使おう

携帯電話の通信会社でもフィルタリングサービスが提供されています。携帯電話の販売店は、18歳未満の子どもが携帯電話を使用する場合はフィルタリングサービスを提供することが義務付けられています。端末を購入したり回線を契約したりする際に、販売店で確認するのがおすすめです。

iPhoneの場合は、ドコモでは上述したスクリーンタイムで設定を行なうことになります。ソフトバンクやauの場合は「あんしんフィルター」「あんしんアクセス」と別のアプリをインストールして設定する方法が紹介されています。

設定項目はやや多いですが、順を追って設定していけば難しいものではありません。お子さんの身を危険にさらす前に設定するようにしましょう。

フィルタリングの方法につきましては、以下もご覧ください。

子どものスマホにフィルタリング、方法は? | ドコモ・au・ソフトバンク・ワイモバイル

近年、スマホを通じて犯罪に巻き込まれる子どもが増えています。 今や小学生でスマホを持っている子も少なくありません。 今回の記事では、スマホを通じて起きる犯罪のリスクをふまえ、スマホのフィルタリングについてわかりやすく説明します。

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スマホに関して子どもとしたい約束は?

スマホの危険から、子どもを守るのは保護者にとっては義務といえます。

その一方で、何もかもダメダメと禁止するのも、逆に親子の関係を悪くするかもしれません。

ときには時間をとってスマホについて話し合えば、むしろよりよい親子のコミュニケーションをつくるきっかけにできるはずです。

以下に、スマホに関する子どもとのコミュニケーションの注意点をまとめてみました。

ゲームに関しては禁止はしないで時間と数を制限する

「子どもがゲームばっかりして」保護者にとっては永遠の悩みかもしれません。

しかし、一方でゲームは子どもたちにとっては、友だちとの共通の話題をつくる貴重な機会でもあります。

アプリのダウンロードも一切認めないよりも「アプリ1つだけならいい。でも課金はダメだよ。あと時間制限をするからね」と約束するのはどうでしょう。

できれば、保護者も同じゲームを試してみたら、子どもとのコミュニケーションのパイプづくりに役立つかもしれません。

ARゲームを使うときには交通安全について会話を持つ

子どもたちに人気のスマホゲームに「ポケモンGO」や「ドラゴンクエストウォーク」などのARゲームもあります。

ARとはAugmented Reality(拡張現実)の略でGPSの位置情報を使いながら、街に出てポケモンやモンスター狩りができる種類のゲームです。

家のじっとしているよりはマシかもしれませんが、あまり夢中になって遊んでいると道路に飛び出して交通事故の原因になるケースもあります。

子どもが「ポケモンGOをやりたい!」と言ったときには、これを機会に交通安全上の約束をするのがいいでしょう。

できれば、お子さんといっしょに街に出て、ARゲームをプレイしながら「こういう場所には気をつけて」とアドバイスするのもいいですね。

SNSは小学生のうちはNG!

Twitter、Facebook、TikTokなどのSNSは、開発国のアメリカの法律に従って13歳未満アカウントを作成できないルールになっています。*

また、LINEも利用推奨年齢は12歳以上となっています。

しかし、先にも述べたように、ウソの年齢を登録すると使用できてしまう場合もあります。

アプリを勝手にダウンロードできない設定にすれば防げますが、それでは子どもの不満がたまってしまうのが心配です。

スマホ購入時に、SNSを使っていけないルールを説明し、納得させた上でスマホの使用を認めていくのが適切だと思われます。

* 保護者の同意があれば登録できるものもあります

話した内容は書き留めておく

アプリの設定で、子どもの危険はある程度防げるでしょう。

でも本当は「アプリで制限しなくても、子どもが危険を知り、じぶんから避けていく」のが理想です。

スマホの利用を、子どもの社会意識向上のよい機会とするためにも、家庭独自のルールをつくり、書き留めておく(できれば壁に貼る!)のがいいかもしれません。

たとえば:
1.使用時間は1日○時間まで
2.夜○時以降は使用しない
3.ゲームの課金は絶対ダメ
4.ARゲームは交通安全に気をつける
5.SNSは中学校に入ってから

一方的に保護者の意見を押しつけるのではなく、子どもの希望も少しずつ聞きながらルールをつくれば、よりよい親子関係の構築にも役立つはずです。おためしください。

まとめ|スマホの危険も踏まえつつ、社会への窓口と認めよう

さまざまなスマホの危険が叫ばれて久しくなります。

その一方で、習い事や塾の送り迎えなどに便利なスマホは「保護者としても持たせたい」一面もあります。

このジレンマを乗り越える最良の方法は「子どもが人間的に成長して危険なアプリやサービスには近づかない」判断力ある大人への成長かもしれません。

禁止禁止で対応して、とりあえず安全を保つより、時間をとっていっしょにスマホの使い方について話し合ってみましょう。

この機会をとおして、子どもが社会的に視野を広げて成長できれば、保護者にとってもなによりもおトクな結果になるはずですよね。

制限もたいせつ、でも、会話もたいせつ、それがいちばんのスマホ対策ではないでしょうか。

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