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しかし!
約束やルールを守らずに親子喧嘩になってしまうのも、これまたよくあるケース。そもそもルールを決めた時点で、実は親と子どもで「認識が違っていた」ことも少なくありません。
さらに多いのが、決めたルールがいつの間にか「守られなくなっている」、そして「親もなんだか、なし崩しに認めてしまっている」ケースです。どうしたら「スマホの使い方に関する親子ギャップとルールなし崩し問題」を解決できるのでしょうか?
スマホの使い方ルール「親子ギャップ」と「なし崩し」問題の解決法
スマホの使い方「親子ギャップ」を避けるためには- 約束ごとは「紙に書き出す」
- ルール決めは子どもの意見を取り入れる
- 「スマホは親が購入し管理する」ことを理解させる
スマホルールの「なし崩し」を避けるためには
- 例外をなるべく作らない
- 例外を行ったら翌日には元のルールに戻して親子で確認する
- 3ヶ月、6ヶ月など「確認と見直し」の日を設定し確認し合う
「スマホ・ネットの使い方ルール」親子で認識の違いがある!?
「うちは親子でスマホのルールについて最初にきちんと話したから大丈夫」そう思っていませんか?
まず、スマホルールにおける親子の「認識の差」から見ていきましょう。
引用:令和3年度青少年のインタネット利用環境実態調査/内閣府
スマホやインターネットの利用に関して、何らかのルールを定めているご家庭は多く、特に小学生では保護者の90%近くが「ルールを決めている」としています。ところが、子どもの回答ではルールがあるとしているのは77%で、この時点ですでに「親子ギャップ」が生じています。
さらに中学生、高校生と年齢が上がるにつれギャップの差が大きくなっていますね。
では、ルールが守られていない原因も見てみましょう。
引用:家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査報告書/東京都都民安全推進本部
この中で注目したいのが「親と子どもで決めたいルールが異なるから」「ルールが厳しすぎるから」という回答です。子ども自身がルールに納得していなければ、約束は破られる可能性がどうしても高くなります。
子どもの言いなりになる必要はありませんが、小学校低学年なら親が主導で、高学年になったら子どもの意見も聞いた上で互いに納得した「ルール」にする必要があります。
スマホの使い方ルール「こんな違いがあった」
周囲に聞いてみると、こんな話がありました。たとえば、小学校6年生の息子さんがいるKさんの場合。
「いろいろと約束をしたが、そのひとつが勉强中はスマホは使わないというルール。ある日、子供部屋に入ると、息子はベッドに寝っ転がってスマホをいじっているので『今から勉强するって言ってたじゃない!なんでスマホいじってるの!』と怒鳴ると、息子は『え?これ英単語アプリ~』と画面を見せてきました」息子さんいわく「塾の宿題やってて、ちょっと疲れたから休憩がわりにゲーム式の英単語学習アプリを使ってた」だから、彼にとっては、寝っ転がってスマホをいじっていたのではなく「机から離れて、軽く勉强中」なのです。
しぶしぶ納得はしたものの、Kさんからすると「スマホで遊び半分でやっている学習アプリは勉强時間としてカウントできない」わけです。
スマホをいじっているので注意をすると、いつも「アプリで勉强しているから」と返答する息子を「なかば信じてない」とKさん。うまく子どもにいなされているようで、Kさんのモヤモヤは消えません。
「スマホは親のもので、親が管理すべきもの」という話も最初にしたそうですが、ある日、Kさんの息子が顔を真赤にして「位置情報ばっか調べないでよ!スマホで監視するなんて虐待じゃん!」と訴えてきたので、Kさんはその言葉に唖然。
「虐待なんて言うもんだから、こっちもカッとしちゃって。スマホを持たせたのは、こういう時代に常に居場所が確認できる安全面の配慮もありました。だからよく下校時にチェックしていたのですが、寄り道したり家とは別の方向に歩いているのがわかりますから帰宅したら当然、注意をしました。それが嫌だったみたいです」「スマホは親のもの、親が管理する」と「スマホで親が監視している」はまるで違うことですが、互いに使い方に関して認識の違いがあったんですね。
子どもからすると「今日は帰り道にどうして逆の方向に行ったの」「ずいぶん遠回りしてきたけど誰と一緒だったの?」と聞かれることが監視下に置かれている感覚が強く、「ママはスマホを管理するって言ったんじゃん、でもスマホで僕を管理してんじゃん!」と反論されたそう。
そもそも「そんなルールなんてあったっけ?」と娘に言われたのは、Aさんです。
購入前には、
- LINE以外のSNSは禁止
- アプリは勝手にダウンロードしない
- 使用時間は1日90分以内
- 基本的に親との連絡用
どうやら娘さんは、スマホ欲しさに使用時間の制限だけが「ルール」として残り、その他のことは最初から頭に入っていなかったようです。
子どもにスマホを持たせるときに「家庭内契約書」を交わした話題も一時期盛り上がりましたが、ルールを明確化するのに手っ取り早い方法が「紙に書き出しておくこと」です。
紙に書き出す方法を実践しているMさんは「書いておけば、子どもからルール変更のお願いや、これはおかしいと指摘してくることもあるけど、そこでまた話し合いをすれば互いの勘違いや認識の違いがわかる」と話してくれました。とはいえ彼女は3人の子どもがおり、高校生の長女が中1でスマホを持った時にはルールを明確化しておかなかったために、しょっちゅう親子喧嘩になっていたのだとか。
スマホ没収も繰り返し、その都度、友だちと連絡が取れなくなると号泣したり、ひどく落ち込んだり、子どもの性格がどんどん激しくなるようで「これがスマホ依存症ってやつなのかも」と焦ったそうです。
「でも、今思うと悪循環だった。最初に子どもの要望を聞いて、互いに納得するルールにすればよかったし、例えば守れないようなら取り上げるのではなく、どういう約束にすれば守れるのかをもっと話し合えばよかった」長女の経験をもとに、下の子たちとはとことん話し合って、本人も納得したルールにしているそうです。
「互いに納得するまで話すことで、ちゃんと親子でルールを共有できる。それに子どもから使用時間を長くしてほしいと言われたら、いきなりダメと言うのではなく、そこでも話し合って、週末だけは時間を長くしてあげるとか希望をある程度は聞きながら、親子で妥協点を見つけているので、姉のときと比べればうまくいっているかな」そう話すMさんですが、最後に「スマホをもたせて、一度も揉めたことがない家のほうが珍しいよね」と苦笑いの表情を浮かべていました。まったく、そのとおり。わが家でもスマホを取り上げる、返してよ!の騒動が過去にありました……。
スマホのルール決めたのはいいが「なし崩し」問題
実はとても多いのが「スマホルールがなし崩し問題」です。なし崩しは、子どものせいだけでなく、親も「まぁいいか」でだんだんとスマホに対する注意が薄れてしまうところから始まります。
小5でスマホ持たせた時、21時から翌朝までは使用できないよう設定していました。
6年生の夏休みに旅行先で「夜、動画をみたい」「休みだから」ということで制限をといたのですが、帰宅後もまだ夏休み中だったため、なんとなくそのままで、気づいたら「1日中、自由に使っている」形になってしまいました。
この前、約束が違う、制限かけるからスマホを出してと言ったら、そこから大論争に。一度ルールを崩すと元に戻すのが大変です。「今日だけ特別よ」はやめた方がいいです!(Tさん/子ども・小4と中1)
購入前には家族で話し合い、10個以上の約束事をその場でして「守らなかったら取り上げるよ」と警告。最初のうちはきちんと守っていましたが、そのうち「寝る前にはスマホはリビングへ」も「明日の約束の連絡がくるから」と言われたり、音楽を聞きたいと言われたり、それくらいならいいかと許可しているうちに、次第にルールも形骸化してきてしまった。せっかくルールを作っても、親が適当になってしまえば当然ながら「ルールはあってないようなもの」になってしまいます。
4月から中学生になるので、SNSなどで事件に巻き込まれる可能性があることや、友達同士のトラブルのもとになりやすいことなど、改めて、子どもに注意を促して、新たな約束事を決めようと思っている(Fさん/子ども・小6)
あるママは「自分も夜中までスマホでネット見ていたり、子どもが話しかけてきたときに片手にスマホ持ったままで上の空だったりしたこともあった。課金みたいな問題ならともかく、時間の制限なんかはゆるくなっちゃうんだよね」とため息まじりに話していましたっけ。
スマホの使い方は親自身の問題でもあるようです。
スマホルールは定期的に子どもの意見を聞きながら見直そう!
スマホルールは、最初が肝心と言われます。確かに購入前にきっちりルールを明確にしておくのは大切です。
しかし、購入「前」は、子どもはとにかくスマホが欲しいのですから、基本的に「うんうん、わかった、必ず守るよ」などと言いがち。この時点ですでに「認識の差」が出ているんですね。
親はルールを決めた、守りなさいよと思うわけですが、子どもは「ふんふん」とうなずきつつ、もはや手にするスマホのことしか頭にない……ルールは「買ってもらうための条件」でしかないわけです。
スマホを購入してから、まず1ヶ月たってルールが守られているか話し合いましょう。半年、1年、一定の期間ごとに見直すのがポイントです。
もし、「スマホは夜8時まで」だけど、気づくと「8時半くらいまで使っている」状態になってきたら黄色信号です。そこで怒るだけでなく、「なぜ8時半まで使うのか」を聞いてみるといいかもしれません。
仲良しの友だちはもしかしたら8時から9時に寝るまでの間だけしかスマホが使えない決まりで、どうしてもその時間帯にLINEのやり取りをしたいということもあるでしょう。状況によっては「そうか、その子とLINEしたいのなら、8時半までに伸ばしてもいいよ。でも寝る直前までスマホを見ていると睡眠不足になるから、そこは守ろうね」と子どもの言い分に納得するところがあれば、多少の融通を利かせてあげるのも、ひとつの方法です。
何であれ、子どもなりの理由があるはずですから、そこを聞いてから判断することが大切です。
「仕切り直し」で子どもと向き合い続けることが大事
子育ては「仕切り直し」の連続です。
スマホに限らず、宿題をやる約束を守らないとか、門限など、とにかく子どもの成長と共に「約束」「決まり」は増える一方です。しかし、すべての約束をきちんと守れるものでしょうか?それよりも大事なのは「約束を守れなかったとき、どうするか?」です。
各家庭の方針があるでしょう。あるご家庭では、子どもが約束を破ったら「じゃあ、親も子どもとの約束を守りません。たとえディズニーに行く約束をしていても、ママも守りません!」というスタンスだそうで、個人的に(すごいなあ、そこまでできるなんて)とビックリしたことがあります。
「スマホなら没収、宿題をやらなかったら遊びに行かせない、それ相応の罰を決めている」という家も多くありました。
どれが正しいのかは、子どもの年齢や性格にもよるのでしょう。いずれにしても、成長過程において“わが家ルール”は増えていくものですし、約束が増えれば増えるほど、また「約束を守らない」シーンが増えるものです。
そんな時は「なぜ、約束が守られないのか」いったん仕切り直しで親子で向き合い、話し合い、子どもの意見も真剣に聞いた上で「次にはどうしたらよいか」を決めていくしかありません。
まったくブレずに子育てができるパーフェクトな親はそうはいません。親自身も、仕切り直しながら「うちでは今、これがベストな方法なんだ」と見つけていくこと。見つけようとして、一生懸命に子どもと向き合っていくことが、大事ではないでしょうか。