4歳向け勉強法のおすすめは?
多くの4歳児にとって、まだ「勉強」ということ自体の意味は明確にはわからない状態でしょう。まずは、勉強の前段階となる3つの大事なポイントを紹介します。①鉛筆の持ち方
勉強をする前に、まず身につけたいのが正しい鉛筆の持ち方です。勉強だけでなくお絵かきでも使うほか、日常生活に必要な多くのことに関わるでしょう。「鉛筆持ち方矯正具」のオリジナルメーカー(有)エルプラスのオフィシャルサイトによると、正しい持ち方のポイントはまず、親指が軽く曲がって鉛筆にほぼ垂直に入ること。そして、人差し指が巻きつくように鉛筆に添うこと。手の平の側面と、中指・薬指・小指が鉛筆を支える台となります。
言葉で理解するのはなかなか難しく、4歳ではまず、スプーンとお箸を3本指で正しく使うことを意識すると良いと言われています。手の形は、鉛筆を持つ形と同じです。親の目が届く日常の食事から、鉛筆の正しい持ち方の基礎を身につけましょう。
②ひらがなの読み書き
京都ノートルダム女子大学心理学部の論文「絵本課題における表記知識・手続き的知識の発達」によると、4歳後半にひらがな46文字の読字数が約50%を超えると言われ、絵本における文字読みが4歳後半に約半数の子どもで可能になることも挙げられていますが、まだ約半数の子は読めない字も多く、正しく書ける子はさらに少ないとも言われています。焦る必要はなく、むしろ親の方が「早く覚えなければ」と焦ってドリルなどを押し付けると子どもが「勉強=無理やりやらされる嫌なこと」と認識してしまう可能性もあるため、注意が必要でしょう。
③数字の覚え方
4歳になると10までの数字の数え方は覚えている子が多くなりますが、その数が1〜10という順序で並んでいる数であることは認識していたとしても、1個が集まって10個になっているという、集合数の概念が理解できていない場合もあります。1番目、2番目などと順番を示すのが順序数、5個、7個などの集合体として量を示すのが集合数です。4歳ではまず数字を書いて勉強するよりも、ブロックなどの身近なおもちゃを使って、集合数の概念を固めると良いと言われています。目の前にあるブロックをいくつか減らしたり足したりすることで、足し算や引き算の概念も理解しやすくなるでしょう。
4歳から勉強を始めることも要検討?
4歳は読み書きだけでなく勉強の習慣づけなども意識し始める時期ですが、現実的には家庭だけで読み書きや数字の基礎を教えたり、勉強の習慣をつけさせることはなかなか難しいものです。子どもは親相手だと反発したり、甘えたり、親が教えるスキルを持っていないうえに、距離が近すぎて感情的にもなりがちです。そんな時にはプロが教えてくれる「習い事」を視野に入れましょう。4歳では「机に向かっての勉強」というより、知育やそろばん、STEM教育など、「非認知能力」を伸ばし、地頭を育てるものがおすすめです。
参考:幼児教育おすすめ
4歳から始められるおすすめの勉強系習い事7選
ここでは4歳におすすめの習い事を紹介します。参考:幼児向けタブレット学習おすすめ一覧
こどもちゃれんじ
0歳から年長まで、子どもに合わせた学びを得られる学習サービスです。全ての教材は専門家監修のもと、その時期・年齢にふさわしい教材が選定されています。「いつ、どのような事を教えたらよいのか分からない」「どのような学びから始めればよいか分からない」という家庭にとって、心強い味方となるでしょう。こどもちゃれんじが重視するのは、「自分で考え行動していく力」です。エデュトイ・映像・絵本・ワークといった多彩な教材で、子どもの好奇心や「やってみよう」の気持ちを刺激します。全ての教材は同じテーマで連動しており、学んだ内容がしっかり定着する仕組みです。
教材の使い方・解き方は、子どもたちに大人気の「しまじろう」がナビゲートしてくれます。大人が子どもに寄り添えないときも、しまじろうがお手本になってくれるので安心です。
スマイルゼミ
「スマイルゼミ」は、専用のタブレットで学習に取り組む通信教材です。
他のアプリがダウンロードされていないため、ついつい動画やゲームアプリを楽しんでしまうことはありません。
また、算数や国語の土台となるコンテンツを中心に様々な教材が集約されているため、網羅的に多様な学力基礎を固めることができるでしょう。なお、スマイルゼミ 幼児コースでは幼児の集中力が続く時間の目安として、15分もしくは3講座に取り組み終えると、自動的に「きょうのできた」に誘導してくれます。
過集中や長時間のタブレット利用を防止できる対策も施されているため、安心して利用できるでしょう。
幼児ポピー
小学校入学に向けて「ことば」や「もじ」、「かず」を楽しく学べる通信教育教材を扱っているのが「幼児ポピー」です。低価格でありながら、間違い探しやシール貼りなどを行うことで「ことば」「もじ」「かず」に親しみを持って、楽しく学べる教材を提供しています。成長期に合わせた学習に必要な教材だけを提供しているので、余計は付録はありません。
紙を切るなどの工作や声に出して言ってみるなどの内容もあるため、親子でコミュニケーションを取りながら「あまた・こころ・からだ」もバランスよく育てられるようになっています。無料のお試し見本も用意されているので、内容を見てから決めたい場合には活用してみましょう。
キッズアカデミー
知能を育むことを目的に、年齢ごとにさまざまなアクティビティが用意されている知育・幼児教室で代表的な教室に「キッズアカデミー」があります。
頭の良さを測る指標としてよく知られる「知能指数=IQ」の向上に注力しており、知能を構成する24の知能因子をバランスよく刺激するプログラムに週替わりで取り組むことで、自ら考えさせること、思考力と記憶力を高めることを目標としています。
キッズアカデミーでは、集中的思考因子が育ってくる4歳という年代を「論理の時代」と考え、図形や記号を使って立体や数の概念を理解したり、絵カードを使って、語彙や表現力を獲得しながら、判断力・倫理性を養います。
ラボ・パーティ
グローバル化が進む子どもたちの未来を見越して、早期教育の中でも親の注目度が高いのが英語教室や英会話です。ここでおすすめしたいのは、50年以上の歴史をもち、全国各地に教室がある人気のスクールである「ラボ・パーティ」。音と絵、身体を使って自己表現できる英語を育むコミュニケーション型の英語教室です。
特徴は、英語を「語学」としてだけでなく、音と絵、英語劇、国際交流などを通して複合的に学べる点です。
週に1回の教室は「パーティ」と呼ばれ、自宅で聞いてきたCDをベースに、仲間といっしょに劇活動を楽しみます。歌やダンスをはじめ、物語にそってみんなでごっこ遊びをしたり、工作やキャンプをしたり、楽しみながら英語でのコミュニケーションを身につけることができます。
対象:0歳〜高校生(教室により異なるため、事前にご確認ください)
費用:プレイルーム会員(3歳未満)月会費5830円/月、幼児会員(満3歳の4月〜小学校入学まで)7700円/月、正会員(小学生以上)8800円/月など
※詳しくは教室にお問い合わせください
CotoMirai(コトミライ)
小学生から必修化されたプログラミング教育。親世代にはなかったもののため、不安に思うママ・パパも多いでしょう。3歳から始められるプログラミングスクールもあり、「CotoMirai(コトミライ)」のように、小さな子でもおもちゃで遊びながらプログラミングに慣れることができる教室もあります。年少の子どもなら、親子で一緒にプログラミングトイに自由に触れて遊ぶ「プログラミングトイスポット」で遊んで慣れていき、年中からの「はじめの一歩コース」で、モニターを使わずにブロックやロボット、プログラミングトイを使用して、プログラミングの前段階となる論理的思考を身につけることができます。年中6カ月からは、子ども用プログラミング言語「Viscuit(ビスケット)」を使用し、タブレットでのプログラミングに挑戦するなど、少しずつ段階を経てプログラミングを習得していける仕組みがあります。
よみかきそろばんくらぶ
昔から習い事の定番としてある書き方・書道教室、字のきれいさだけでなく、正しい姿勢や、机に向かう習慣、礼儀作法を身につけられます。そろばん教室では、計算力はもちろんのこと、集中力や記憶力、競争力なども磨けることなどから、その価値が見直されています。オンライン専門のそろばん・よみかき教室の「よみかきそろばんくらぶ」は、家にいながら先生とリアルタイムでそろばんや読み書きを学べます。幼児クラスのそろばんのおけいこでは、3桁10珠の幼児用のそろばんからはじめ、書き方・読み方のおけいこでは、カタカナ、ひらがなの学習を進める上で、文字を読むおけいこも行います。自立をすることで学習効果が高まることから、先生とのコミュニケーションを通して「自分でできる」を育て、自立を促していきます。
4歳が楽しく勉強するためにママ・パパができる工夫や勉強アイデア例
プロが教える習い事のプログラムやカリキュラムは魅力的でも、曜日や時間の都合が合わなかったり、近くに教室がなかったりする場合もあります。そんな時のために「家庭だからこそできる」勉強の工夫やアイデアを紹介します。参考:4歳児のしつけはどうすべき?
かるた、なぞなぞ、ダジャレなど、言葉での遊びを取り入れる
厚生労働省の保育所保育指針解説によると、4歳はこれから文字に興味を持ち始める段階です。まだ「文字」と「言葉」の繋がりが意識できていないながら、言葉でのコミュニケーションは発達してくるため、なぞなぞやダジャレなどの言葉を使った遊びを取り入れ、言葉を使う楽しさに目を向けるのは良い方法でしょう。かるたも言葉と文字がダイレクトに繋がる遊びのため、文字への興味をよりかき立てられるかもしれません。おもちゃやカレンダーを使って数を数える
算数に特化した子ども向けの学習塾「RISU算数」によると、幼児期は計算そのものよりもまず基本的な数の概念を理解することが重要と言われています。日常会話の中で時計の話をしたり、お風呂から出るときに10数えたり、足し算引き算のヒントとなる仕掛けを取り入れ、問いかけをするように心がけましょう。例えば、ミニカーやぬいぐるみ、ケーキなどを並べて「これはいくつ?」と数えたり、それにいくつか加えたり減らしたりして「1つお片付けしたら残りはいくつ?」などと問いかける方法もあります。時計やカレンダーを、意識して見ながら読み上げたり、伝えたりすることも良いでしょう。
親も一緒に机に向かう時間を作る
学習習慣が全くない状態から「机に向かって一人で何かをする」のはなかなかハードルが高いため、まずは「親と一緒に机に向かう」ことから始めるのも一つの方法です。その際の内容は、学習ではなく、ぬりえやお絵かきなど子どもの好きな遊びで問題ないでしょう。子どもをただ見守るのではなく、隣で一緒に机に向かって勉強をすることで「何かを学ぶことは楽しいことだ」というメッセージを伝えることができるのではないでしょうか。
また、毎日時間を決めて机に向かう習慣を作るためには、どこでも操作ができてしまうタブレットなどよりも、紙と鉛筆を使うのが良い場合もあるでしょう。
4歳の子どもの勉強時間はどれくらいが目安?
名門小学校・幼稚園受験指導で半世紀以上の実績をもつ長時間託児「伸芽’Sクラブ」によると、子どもの集中力は「年齢+1分」が目安、4歳であれば5分集中できれば立派なものだと言われています。まずは1日5分など、短時間で机の前に座る習慣をつけましょう。まずはそこで好きな遊びをするところから、徐々に机に向かう時間を伸ばしていき、年長では15分ぐらい座って勉強をできるようになることを目指しましょう。
ただし、この5分や15分といった数字はあくまで目安でしかありません。時間の長さにこだわらず、子どもの意欲をみて柔軟に取り組んで見てください。
4歳の勉強できることやどこまでやればいいのかまとめ
4歳児への勉強の上手な教え方、4歳が通える習い事のジャンルや選び方などを紹介しました。どんなことも、月齢差・個人差がありますので、焦る必要はありません。無理強いをせず、子どもが勉強を楽しいと思えるように、やり方を工夫してみましょう。