1歳~1歳半の子どもはどれくらい言葉を話す?
厚生労働省による「乳幼児身体発達調査(平成22年)」によれば、1歳0カ月~1カ月で57.6%、1歳5カ月~6カ月には89.1%の子どもが単語を口にするようになると報告されており、1歳~1歳半はちょうど言葉が出始めてくる時期といえます。
大人の話しかけたことに反応し、自分の欲求を表現する様子が見えるようになってくるといわれています。
言葉を「理解」する
1歳の子どもは、上手に話せずとも、保護者の言っていることを少しずつ理解できるようになってくるといわれています。あさかクリニック理事長の若江恵利子先生が監修した「たまひよ」の記事では、「『ないないしてね』とママやパパが言うとおもちゃを片づけるなど、簡単な言葉の意味がわかるようになります」と解説されています。
また、「プレジデント ウーマン」に掲載された細田千尋博士の記事によれば、子どもは親の真似をして言葉を覚えていくため、どのくらい親の口元や表情に注意をしながら相互にコミュニケーションをとっていたかも、言葉の発達に非常に重要な要素だといいます。「こんなことを話しても、まだわからないかな」と思わず、積極的に話しかけてあげると良いでしょう。
その際は、赤ちゃん向けに、ゆっくり、はっきり、抑揚をつけて、高めの声で話す「マザリーズ」と呼ばれる話し方が良い刺激になるといわれています。
少しずつ意味のある言葉を「話す」
1歳の子どもは、「あーうー」や「うまうま」といった喃語しか話せない子もいれば、「ママ」、「ワンワン」などの単語を話す子もいます。先に紹介した厚労省の資料「乳幼児身体発達調査(平成22年)」では、1歳0カ月~1カ月で約6割の子どもが単語を口にするようになると報告されており、多くの子どもは1歳の終わりごろになると2~3語の単語を使い出すなど、言語機能が発達していくといわれています。
少しずつ意味のある言葉を話し、自分の欲求を伝えようとしますので、しっかりと子どもの声に耳を傾けてあげましょう。
1歳~1歳半の子どもに親がすぐできる「言葉の教え方」
1歳~1歳半の赤ちゃんに言葉を教えたいときは、保護者からたくさん話しかけることが大切でしょう。ただし、語りかける言語の数や種類を多くしたほうが良いとする意見がある一方で、ただ聞き流すだけでは効果が見込めないという意見もあります。2013年に公開されたシカゴ大学の研究では、2歳6カ月時の「子どもに向けて発せられた言葉」が、3歳6カ月時の子どもの語彙数に影響しているという結果が示されました。
しかし、「子どもの周囲で話された言葉の数」に有意性は見られず、子どもに向かって語りかけることの重要性が強調されています。
おすすめは「絵本の読み聞かせ」
この時期の子どもは、話せる言葉は少なくても、ママやパパの話などを聞くことで、わかる言葉が増えていきます。子育て情報サイト「HugKum」に掲載された、JPIC読書アドバイザーの児玉ひろ美氏の記事によれば、1歳の子どもはわかる言葉が少しずつ増え、絵本で出会う言葉や絵にも興味を示すようになってきます。
このときも、普段よりやや高めのピッチで、ゆっくり、はっきり、大きく抑揚をつけて語りかける「マザリーズ」と呼ばれる話し方がよい刺激になるのではないでしょうか。赤ちゃんの同期的な反応を促し、親子の共感力を高め、信頼関係構築につながると考えられているため、意識して実践してみると良いかもしれません。
意味のある語りかけを増やす
どのように話しかけたかも重要視されています。例えば、「楽しかったね」「お花がきれいだね」「お散歩に行こうか」「痛かったね」など、これからする行動、今見ているもの、今感じていることなどを言葉にして声に出す「意味のある語りかけ」を増やすことを重要視する声もあります。子どもに意思表示のお手本を見せることができ、それらが自分を理解したり、自分を落ち着かせることにも繋がるという意見もあり、向き合って話すことが大切だといわれています。
言葉の発達を促すには、数や種類を多く聞かせるだけではなく、子どもと意味のある対話をたくさん持てるよう、意識して接することが大切でしょう。
1歳~1歳半の子どもの「言葉が出てくるのが遅い」時の対処法は?
1歳~1歳半は、子どもの成長の個人差が大きい時期。子育て情報サイト「kosodate LIFE(子育てライフ)」に掲載されている看護師監修の記事によれば、あごの機能が未発達な場合や、子どもが言葉を発する必要性を感じていないと言葉が出にくい場合があるといわれています。過度に神経質に考える必要はありませんが、不安を感じる場合は下記のような選択肢があるでしょう。1歳半の健診時に医師や保健師に相談
言語聴覚士の中川信子さんは、NHKの「すくすく子育て情報」のなかで、言葉の発達が心配なときに注意するポイントとして下記の3点をあげています。・耳は聞こえているか
・言われていることに注意が向くか
・指さしをして同じものに注意が向くか
言葉の発達が遅いと感じる場合には、いずれかの機能が未発達の可能性がありますが、これらを確認して問題なければ、話し出すのは時間の問題だと考えても良いでしょう。
それでも不安な場合は、1歳半の検診時に医師や保育士に相談しましょう。各区市町村の子育て支援センターでも相談を受け付けています。
環境を変えてみる
幼児教室大手「ベビーパーク」によれば、聴覚・知能・発声機能に問題がなくても、子どもに言葉を話したい気持ちがなければ、言葉の発達は起こらないといわれています。大人や年長の兄弟姉妹に囲まれた生活の中で不満がないと、なかなか言葉を発しない子どももいます。そんなときは、環境を変えてみるのもひとつの手。
言葉を話し始めるひとつのきっかけとして、「同年代の赤ちゃんと遊ばせる」方法が有効だという意見もあり、「習い事」などで家族以外の人と出会う、同年代の子と触れ合うことは、子どもにとって非日常的で刺激的な体験となります。
話したい、伝えたい、と思える相手が現れることで、言葉を話し始める可能性が高まるかもしれません。
1歳~1歳半の子どもにおすすめの習い事
子どもの言葉の発達において、「話したい」「伝えたい」と子どもが意欲を持つことは非常に重要です。また、親が積極的に子どもとコミュニケーションを取ることも大きなポイントといえます。その環境づくりとして利用できるのが「習い事」。親子で楽しく参加でき、言葉の発達にも役立つ1歳〜1歳半におすすめの習い事教室を紹介します。参考:幼児教育おすすめ
こどもちゃれんじ
出典:こどもちゃれんじこどもちゃれんじは、0歳から年長さんまで受講できる「幼児の学習法利用者数No.1」の習い事です。幼児において「子どもが一人で取り組めた」と思う学習法や、「成長を実感した」学習法No.1にも選ばれています。
年齢や発達に合った教材が揃っており、楽しみながらさまざまなことに挑戦できるのが魅力ポイント。ひとつのテーマでも多彩なアプローチでふれられるので、お子さまの「やってみたい」という思いを学びに変えられるでしょう。すきま時間にサクッと遊べる教材ばかりなので、仕事・育児・家事で忙しいご家庭でも、無理なく活用できます。
お子さまの頑張りをしまじろうが応援してくれるから、親が頑張り過ぎる必要もありません。しまじろうが挑戦し、成長する姿を見ることで、自然とお子さまも挑戦してみたくなるでしょう。
1ヶ月あたり2,460円~というリーズナブルな価格設定なので、気になる方は試しに始めてみてはいかがでしょうか。入退会金0円で、途中退会した場合は残額が返金されます。
幼児ポピー
出典:幼児ポピー小学生までに必要な学ぶ力を身に付けたいお子様におすすめなのは、幼児ポピーです。幼児ポピーは、イード・アワード2022通信教育幼児の部で顧客満足度 最優秀賞を受賞しています。
2023年よりテキストだけではなく、デジタル教材の「まなびのトビラ」やポピー公式アプリなどもリリースされています。月額1,425円(税込)の受講費で、低価格で楽しく学べる教材として多くのご家庭から支持を得ていることが特徴です。
「ことば」「もじ」「かず」に楽しみながら触れられる教材となっており、考える力や生きる力を育めます。無料お試し受講もできるため、気になる場合は公式サイトから申し込みたいですね。
ベビーパーク
出典:ベビーパークベビーパークは、『2020年ベビカムアワード 幼児教室総合ランキング1位』『2019年イード・アワード 幼児教室総合満足度1位』を獲得した全国展開型のベビー教室です。
ベビーパークの特徴は、「保護者が育児を学ぶ親子教室」であるということ。
子ども達の可能性を最大限に引き出すため、IQ140以上に育てるカリキュラムや教室での体験を通じて、保護者に育児ノウハウを伝えるというもの。育児を楽しみながら、子どもと保護者がお互いに成長していける環境を築くことを大切にしています。
さらにベビーパークでは、英語教育や3歳~6歳のお子さまに向けた知育教育も提供しています。お子さまの育ちやご家庭の教育方針に合わせて、様々な学びに取り組める点もベビーパークの魅力と言えるでしょう。
天神
出典:天神天神は、インターネット接続不要の本格タブレット教材です。
小学校入学までに必要な、知識・数量・言葉・記憶・思考の5系統59ジャンルの問題が10,000以上含まれており、幼児教育で重要なものを過不足なく学習できます。
そのため、得意や個性を伸ばしたり、発達の遅れをリカバーするために使用したりすることも可能です。
また教材は、モンテッソーリ教育の思想をもとに構成されているため、幼児教室と謙遜のない学びが期待できます。
多種多様な問題が豊富に含まれている点や、買取教材のため兄弟ごとに費用がかからない点を鑑みて、高い費用対効果を見込めるのであれば、購入の価値はあるでしょう。
チャイルド・アイズ
チャイルド・アイズは、「やる気スイッチグループ」が2001年に開校した、知能育成(知育)と受験対策を専門とする幼児教室。指導理念は、「考える楽しさ」を実感してもらうこと。子どもが心から楽しみながら考える力を育むことができるようなレッスンを提供しています。対象となるのは1歳半から小学校6年生まで。1歳半から参加できる「知能育成コース」は、五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)教育を通じて様々な刺激を子どもたちに与え、脳全体が等しく発達することを目指しており、楽しみながら学ぶことができます。
講師が「ほめて伸ばす」ことを大切に、一人ひとりの興味や関心に基づいた声かけをしてくれるのも特徴。子どもたちが「なぜそうなるの?」と自ら考えるように導いてくれるので、考える力、憶える力、創造力が飛躍的に伸びることが期待できます。
ラボ・パーティ
理化学研究所の研究成果によれば、日本語独特の母音を挿入して聞く「日本語耳」は生後14カ月から獲得されるといいます。「日本語耳」が形成される1歳頃までに英語の音にできるだけたくさんふれることで、英語の発音や聞き取りが自然にできる「英語耳」を育てやすいという意見もあります。創業50年以上の歴史がある「ラボ・パーティ」は、いわゆる英会話教室ではなく、世界の物語を英語でじっくり味わう活動を通して、英語で自己表現できるようになることに主眼を置いたスクール。「豊かな母語・生きた英語」に加え、「コミュニケーション力」や「社会力」を育むことを目指しています。
1歳~1歳半の子どもが参加できるのは、3歳未満を対象とした「プレイルーム」。親子で楽しむコースで、英語だけでなく日本語も使いながら、子守唄や絵本、スキンシップを通して親子関係を築いていきます。親子で楽しめる英語の手遊びや絵本の楽しみ方も学べるので、子どもと過ごす時間がより楽しくなるはずです。
知育ラボ
子ども一人ひとりの興味関心に合わせ、内容を自在にカスタムメイドしてくれる「知育ラボ」はその名の通り、未就学児から小学生向けの「知育」を中心としたスクールです。年間約300イベントを開催しており、1歳~1歳半が参加できるのは、「フラッシュ読み講座」、「0歳からの知育コンサート」など。フラッシュ読みとは、絵本のすべての字をじっくり読むのではなく、1ページ1~2秒くらいで次々とめくる感じで読んであげる読書法で、子どもの集中力がぐんと増すのが特徴。「フラッシュ読み講座」ではフラッシュ読みの説明と、実際にその方法を習得することができます。
そのほかにも、2歳から参加できる「全身でペイント! FREELY☆」などユニークなプログラムが数多く用意されている「知育ラボ」。「あれやっちゃダメ」というネガティブワードを一切使わない指導のもと、開放的に学ぶことができ、家庭ではなかなかできない体験をたっぷり提供してくれるのが魅力です。
1歳〜1歳半の子どもの言葉まとめ
1歳~1歳半の子どもの言葉の発達に関して不安になる場面もあるものですが、個人差が大きいため過度に心配する必要はないでしょう。ただし、大人が積極的に関わることの重要性は様々な研究結果などでも示されています。子どもの行動や気持ちに合わせながら、たくさん話しかけ、子どもの「話したい」「伝えたい」という意欲を育てていくことで、どんどん言葉が発達していくことでしょう。その手段の一つとして、習い事も子どもの言葉の発達に役立ちます。幼児向けタブレット学習で楽しく学習することもいいでしょう。