(イベントレポート)Japan Drone 2023|空飛ぶクルマ『HEXA』の展示も。ドローン業界の最新テクノロジーが集結!

Japan Drone 2023|空飛ぶクルマ『HEXA』の展示も。ドローン業界の最新テクノロジーが集結!
2023年6月26日〜28日の3日間に渡り、幕張メッセにて開催された日本最大級のドローン展示会「Japan Drone 2023」

イベントには、ドローンに関する製品やサービスなどを提供する企業・団体が集まり、最新テクノロジーを紹介するとともに業界の未来を展望しました。

今後ますます注目されるドローン業界。今回は、多くの参加者で盛り上がりをみせたイベント会場の様子をレポートします!

ジャパンドローン 2024 / Japan Drone 2024

日本で初めての本格的な民間ドローン専門展示会&コンファレンスの単独イベント、Japan Drone 2024。キーワードは「さあ、次の時代へ ON to the NEXT ERA」イベントの進行状況にしたがってトピックスを適時に表示します。

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ドローン業界の最新トレンドがわかる国内最大規模の展示会

「Japan Drone」は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が主催しているドローンに特化した国内最大規模の展示会です。

2016年に初めて開催され、今回で第8回目を迎えました。また、2022年12月の改正航空法施行後、初の開催でもあります。

同時開催された「次世代エアモビリティ EXPO 2023」も合わせて、3日間で合計19,000名の方が来場し、会場の熱気からドローン業界の成長と今後への期待が感じられました。

多くの来場者で賑わうJapan Drone 2023会場の様子

多くの来場者で賑わうJapan Drone 2023会場の様子

ベンチャーから大手企業まで!200を超える企業・団体が出展

今回Japan Drone 2023では、200を超える企業・団体が出展し、過去最大の規模になりました。多くの展示の中から、いくつかのブースについてご紹介します。

KDDIスマートドローン株式会社


KDDIスマートドローン株式会社は、全方位を認識して障害物を回避しながら飛行可能な自律飛行型ドローン「Skydio」を展示しました。

「Skydio」は、上部と下部についているカメラで空間情報を把握します。それにより、屋内でも安定した自律飛行が可能です。

KDDIスマートドローン株式会社 代表取締役社長 博野 雅文氏は「有人地帯(第三者上空)での補助者なし・目視外飛行(レベル4飛行)が解禁され、遠隔自律飛行への期待が高まっています。今回のJapan Droneに参加してみて、遠隔自律飛行ドローンは今後ますますニーズが広まっていくだろうと感じました」とコメントしました。

KDDIスマートドローン株式会社 代表取締役社長 博野 雅文氏


(取材)通信大手の強みを生かして「ドローンが飛んで当たり前」の世界をつくる!KDDIスマートドローン株式会社社長博野雅文氏

これまで日本のドローン産業は、スタートアップが市場の盛り上がりをけん引していました。そのような中にあって、近年モバイル通信大手企業の強みを生かして目覚ましい実績を挙げているのがKDDIスマートドローン株式会社です。 大手通信事業者だからこその役割やいま挑戦している事例について、同社代表取締役社長の博野雅文氏に伺いました。

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NTT コミュニケーションズ株式会社


NTTコミュニケーションズ株式会社では、屋外用のドローンポートを展示。これまでは屋内用だったドローンポートですが、こちらはIP56の防水に対応しているため、屋外でも使えます。

NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 5G&IoTサービス部門 ドローンサービス部門第二グループ 担当課長  田仲 秀行氏は「ドローンポートには充電機能もあるので、人を介在しなくても充電できることも大きな特徴です。これまで建設現場などで朝早く人が行って操作していたものを、人が行かなくても遠隔で飛行できるようになりました」とその有用性を話しました。

NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 5G&IoTサービス部門 ドローンサービス部門第二グループ 担当課長 田仲 秀行氏


(取材)NTTコミュニケーションズが目指す、仲間とともにつくりあげるドローンのプラットフォームとは?

NTTコミュニケーションズが目指す、仲間とともにつくりあげるドローンのプラットフォームについてお聞きしました。

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(取材)Skydio社の自律飛行技術とNTT Comがドローン業界を革新する!NTT Comのキーパーソンにうかがいました

NTTコミュニケーションズ株式会社は、自律型ドローンにおいて世界をけん引する米国ドローンメーカーのSkydio,inc(以下Skydio社)と資本・事業の両面で提携し、ドローン活用を推進しています。 国内最大手の通信事業者であるNTT Comはなぜ ...

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ブルーイノベーション株式会社


ブルーイノベーション株式会社では、ポートの稼働状況やドローンの運行情報などをリアルタイムに集約・管理するポート情報管理システム(Vertiport Information System、 以下 VIS)を紹介。

ブルーイノベーション株式会社 執行役員 CMO 山田宏一氏は「昨年のJapan Droneではドローン本体をメインで展示していましたが、今年はVISというソフトウェアをメインに展示しています。昨年とは異なる層の幅広いお客様に関心を持っていただきました」と話します。

ブルーイノベーション株式会社 執行役員 CMO 山田宏一氏


(取材)防災事業からドローンビジネスへ!ブルーイノベーション株式会社代表取締役社長熊田貴之氏

ドローン業界のパイオニア的存在であるブルーイノベーション株式会社。防災事業でのドローンの活用をきっかけに、現在は複数のドローンやロボットを連携させてさまざまな業務のDX化・オートメーション化を促進するなど、ドローンに関する多様な取り組みを進めています。 今回はブルーイノベーション社代表取締役社長の熊田貴之さんに、同社の活動内容や今後のドローン業界に求められるものについてお聞きしました。

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株式会社 ジャパン・インフラ・ウェイマーク


株式会社 ジャパン・インフラ・ウェイマークは、2023年6月にリリースしたばかりの新たなインフラメンテナンスソリューション「ugo +drone」を展示しました。

「ugo +drone」は巡視点検用のロボットとSkydio社製ドローンを組み合わせたもので、これにより単独で使用していたときより効率的なインフラメンテナンスが可能になります。

株式会社 ジャパン・インフラ・ウェイマーク 開発部 サービス開発担当 担当課長 岡田正義氏は「ロボットとドローンのそれぞれ良いところを合わせて各技術の欠点を補ったのが、ugo +droneです。お客様からは“これなら痒いところに手が届く”とのお声をいただいています」とJapan Droneでの反響を話しました。

株式会社 ジャパン・インフラ・ウェイマーク 開発部 サービス開発担当 担当課長 岡田正義氏

バウンダリ行政書士法人

ドローン認可申請に強みをもつバウンダリ行政書士法人のブースも、多くの人で賑わっていました。刻々と変化するドローン関連の法規制に対応できるプロフェッショナルの需要の高さが窺えます。

来場者には、代表を務める佐々木氏の似顔絵入りステッカーをプレゼント。佐々木氏は「これから新規にドローン事業を立ち上げたいという企業からのご相談が増えています。法規制を知らずにトラブルに巻き込まれることがないよう、少しでも疑問点があれば専門家にご相談ください」と話しました。

バウンダリ行政書士法人 代表 佐々木慎太郎氏


(取材)バウンダリ行政書士法人|申請代行数業界No.1に聞く、国家ライセンス対応ドローンスクールの開設方法

2022年12月より、ドローン操縦に対し国家ライセンス制度(無人航空機操縦者技能証明制度)が導入されました。今後はドローンスクールに「国家ライセンスの取得」を求める人が増えると予想され、スクール側としては必要な準備が気になるところでしょう。 ...

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(取材)ドローン購入〜飛行まで、必要な知識を専門家が解説!(協力:バウンダリ行政書士法人)

2022年6月機体登録制度改正、同年12月国家ライセンス制度の制定など、ドローンの交通ルールはまさにいま、突貫工事中です。機体登録、国家資格、飛行許可申請や事故発生時の対応など、細かいルールが制定されれば、それに対する罰則も増えていきます。ルールに違反すれば、懲役を含む刑事罰が科されることも。 今回はバウンダリ行政書士法人代表 ...

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“空飛ぶクルマ”への期待と、セキュリティ対策への関心の高まり


GMOインターネットグループのブースでは、空飛ぶクルマ「HEXA」の展示、ホワイトハッカーによるハッキンングデモンストレーションをおこないました!

空飛ぶクルマ「HEXA」シミュレーター体験

米LIFT社(LIFT AIRCRAFT INC.)が開発した1人乗りエアモビリティ、HEXA(ヘクサ)。2023年3月に大阪城公園での初めての実証実験で、GMOインターネット代表の熊谷氏がパイロットとして実際に操縦した機体が展示されました。

GMOインターネットの熊谷代表が操縦した米LIFT社のHEXA


HEXAは垂直離陸が可能なeVTOLであり、「空飛ぶクルマ」として将来的には手軽な空の移動手段として期待されています。多くのお客様が実際にHEXAのコックピットに乗り、次世代のモビリティを体感していただきました。

実際にHEXAに乗って操縦席を体験!


GMOグローバルサインホールディングス株式会社 CTO室 室長 浅野昌和氏は、「eVTOLの実機のインパクトもあって、お客様からはとても大きな反響をいただきました。昨年よりも多くの方に来場いただき、ドローン市場の盛り上がりを実感しています」とコメントしました。

GMOグローバルサインホールディングス株式会社 CTO室 室長 浅野昌和氏

ホワイトハッカーによるドローンハッキング

ドローンを利活用できるのも、セキュリティによる安心・安全があってのこと。今後ますますドローンが普及していく中で、ドローンのセキュリティ対策はとても重要な課題です。

このステージでは、国内外のハッキングコンテストで優勝や入賞の実績を持つ社員を多数抱えるGMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社のホワイトハッカーが、実際にドローンをハッキングするデモンストレーションを実施しました。

ドローンを分解し、脆弱性を解析する様子


会場では、ドローンの操縦を反転させてしまうハッキングや、映像を乗っ取るハッキングなどのデモンストレーションを実施し、安全の重要性を訴えました。

ハッキングで映像を抜き出された場合、機密情報が漏洩する可能性も…


悪意のあるハッキングをされ、もしドローンが下に落ちてしまった場合は、ドローンの機体費用だけでなく、下にいる人に危険が及んだり、重要な物を壊してしまう可能性もあります。

ドローンは今後、物流や人の移動にも活用が広がると考えられますが、安心・安全な利活用のために、セキュリティ対策をしっかり検討する重要性が強調されました。

ハッキングされたドローンの様子を見守る来場者の皆さん


GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社 高度解析部 高度解析課 課長 三村聡志氏は「多くの来場者の皆さんがドローンのセキュリティを気にされているのが伝わってきました。私たちのセキュリティの技術を用いてドローンの利活用を目指す皆さんを全力でサポートし、より良いドローンの未来を作っていきたいと思います」と語りました。

GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社 高度解析部 高度解析課 課長 三村聡志氏

急速に拡大するドローン市場。今後の発展に期待

以上、「Japan Drone 2023」の様子をレポートしました!

イベントではさまざまな企業・団体が多岐にわたる製品・サービスが紹介され、なかにはこんなユニークな展示もありました。

水面のゴミを集めてくれる、ジンベエザメの形をした水上ドローン


展示を通してドローン産業の今後に大きな可能性を感じた3日間でした。

ドローン産業の歴史はまだ数年しかなく、始まったばかりです。その可能性は無限大で、私たちの生活をさまざまな形で豊かにすることでしょう。ドローン業界の今後の発展がますます楽しみになりました。
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