このイベントは各種業務支援システムやICT機器、デジタル教材などが展示される最大級の展示会です。
会場内にはプログラミング教育やSTEM教育に特化した「みらいの学びゾーン 学びNEXT」が特設。「コエテコ」編集部も取材に行ってきました。
3D-CADが簡単に扱える「作ってみよう!」
2020年からのプログラミング必修に向け、様々な教材がズラリと並ぶ「学びNEXT」エリア。初めに目に留まるのはアバロンテクノロジーズの教育用3D-CAD「作ってみよう!」、プログラミング教育ツール「動かしてみよう!」です。様々な基本の形を取り揃えた「作ってみよう!」では、わずか1、2分の間に可愛らしいカップの立体データが完成。
3Dプリンターで出力すれば、瞬く間に本物のカップが完成してしまいます。その他、ネームプレートなどのアイテムも簡単に作成できるそう。
3Dの学習は図工だけでなく、算数の「立体の断面」「回転体」といった単元の学習にも効果的だということです。実際の学習指導案も同社のページ(http://avalontech.co.jp/shidou/)から無料で閲覧できます。
キュートからハードまで、ロボット教材いろいろ
ライター一番のお気に入りはヤベツジャパン「キューブロイド」。クラウドファンディングで誕生したこの製品は、なんといってもコロンとした形とキュートなカラーリングが魅力。モーターやLED、サウンドやセンサーの機能があるブロックとパーツ用ブロック、プレートを組み合わせて様々なものが作れます。
基本パーツがサイコロ型で統一されているため、子どもにも馴染みやすそう。コーディングはアプリから行えるそうです。
アーテック「Alilo(アリロ)」はパソコン不要で、パネルを並べたり、ボタンを押したりしてプログラミングのできる教材。
専用のアプリを使えば声で動かしたり、コントローラーで動かしたり、ビジュアル言語でプログラミングができるようです。
アーテック×学研「もののしくみ研究室」からは、アーテックブロックを使った各種ロボットの作品例が並びます。二足歩行するペンギン、もぞもぞ歩くいもむしロボット、本格的なフォークリフトなどが目を引きました。
「学びNEXT」にはヒューマンアカデミーロボット教室も出展。ロボットクリエイターの高橋 智隆先生や古田 貴之先生を監修に迎え、親しみやすいながらも本格的なロボット製作を学べるスクールです。
会場には恐竜型ロボットなど、ハイセンスな作品例が並びました。
NTTドコモからは、段ボールを素材としたロボット「embot」が出展。そのままでも充分かわいいですが、カラーペンやマスキングテープを使えばもっとポップな見た目になりそうです。
可愛らしい印象の教材が多くなっている中、いかにもロボット!というハードなテイストを売りにするのは日本ビジネスデータープロセシングセンターの「NDC-HN01」。
世界レベルの技術者育成を目指し、本格的なロボット制御を学ぶことができるそうです。
同じく、電子部品を「見せる」スタイルなのが株式会社ダイセン電子工業のロボット。部品が丸見えになっているため「これは何だろう?」と興味を持ちやすいのが特長です。
「学校で授業をすることもあるけど、『これがBluetoothやで〜』とか言うと子どもは驚くし、喜びますね」とのこと。全教研のプログラミング道場では、このロボットを使った授業を受けることができます。
各種センサーなど、キットいろいろ
アイディアが面白かったのは、優良教材株式会社の計測制御学習教材「Allmay(オールメイ)」。
具体例として展示されていたのは、植物に自動で水をやってくれる装置などでした。乾湿センサーや温度センサーを利用しているそうです。
プログラミングキットの中でひときわ多くの参加者が集まったのは、SONYの「MESH」。
各種機能のIoTブロックはカラフルかつスタイリッシュで、どれがどのような機能を持っているのか、パッと分かりやすいデザインになっています。
公式サイトには様々な活用例が紹介されており、ワンちゃんへの自動エサやり装置から赤ちゃんの寝返りチェッカーまで。子どもだけでなく、大人も一緒になって楽しめそうな教材です。
イベント全体を通して
カラフルな教材が一堂に会した「学びNEXT」。
驚いたのは、国内だけでなく海外のメーカーも多かったことでした。学びのスタイルも確実にグローバル化してきているということでしょう。
教材の対象年齢もどんどん下がり、未就学児から親しめるものが多くなっていた印象。各社が工夫を凝らしたハイクオリティな教材が揃っていました。
「我が家にも何かひとつ……」と思っていた方は、この記事を参考にぜひ一度検討してみてください。