GRIT(グリット)とは?やり抜く力「非認知能力」
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GRIT(グリット)とは、「最後までやり抜く力」を指す非認知能力です。心理学者アンジェラ・ダックワース氏の研究によって広く知られるようになり、IQや学歴よりも人生の成果と強く相関する能力として注目されています。
GRITが重要視される最大の理由は、生まれつきの才能ではなく、後天的に誰でも伸ばせるという点にあります。
この記事では、GRITの意味・定義から、なぜ今注目されているのか、家庭での伸ばし方、さらにGRITを育てやすい習い事まで、わかりやすく解説します。
GRITとは何か?「やり抜く力」の定義

GRITとは、「最後までやり抜く力」を意味する非認知能力です。心理学者で教育研究者のアンジェラ・ダックワース氏(ペンシルベニア大学教授)が提唱しました。
GRITは、以下4つの英単語の頭文字をとった造語です。
- Guts(度胸):困難なことに立ち向かう能力
- Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける力
- Initiative(自発性):自分で目標を見つける力
- Tenacity(執念):最後までやり遂げる力
これらを総合した「粘り強さ・情熱・継続力」がGRITの本質です。
GRITが注目される理由「才能よりも大切な能力」

GRITを提唱したアンジェラ・ダックワース氏は、心理学の研究者になる前に中学校で教師をしていました。
子どもたちに勉強を教えていて気づいたことは、IQだけが子どもの能力差を決めるものではないということでした。IQが低いとしてもGRITがあれば、良い成績を収められる可能性があります。逆に、IQが高くても成績が良いとは限らないと言います。
さらに彼女は、教育において重要なのは生徒や学習そのものを深く理解することだと気づき、研究者として、社会でどのような人が成功するのか、またその理由について探究しました。
研究から、成功している人々には共通して「GRIT(やり抜く力)」が備わっていることが明らかになりました。GRITは生まれつきの才能や環境によって決まるものではなく、誰もが成長の過程で高めていくことのできる能力なのです。
GRITを伸ばす方法について、ダックワース氏によると、*成長思考という方法が望ましく、困難はいつまでも続かないことがわかると努力をしやすくなるそうです。
GRITは何が良いの?話題になっている理由って?

成功している人の共通点がGRITだという研究結果と、生まれ持った才能ではなく後天的に伸ばすことが可能な能力である点が、最大の利点です。
人はよく、「あの人が成功しているのは才能があるからだ。自分には才能がないから無理だ」と決めつけてしまいがちです。しかし、その思考を捨て成長思考にすることで、「自分もできる。できなくても諦めないことが大切だ」と思えます。
GRITは、多くの成功者に共通して見られ、彼らの成功を支える鍵ともいえるでしょう。
たとえば、プロ野球のイチロー選手は、次のように著書で語っています。
「僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。毎日血の滲むような練習を繰り返してきたから、いまの僕があると思っています。僕は天才ではありません」
「夢を掴むことというのは一気には出来ません。小さなことを積み重ねることでいつの日か信じられないような力を出せるようになっていきます。」
現パナソニックの創業者である松下幸之助も「成功は小さな努力の積み重ねだ」と言いました。GRITが注目される背景には、「努力と継続の重要性」を証明し、再確認させてくれた点があります。
関連記事:ギフテッド教育とは?メリットデメリットをわかりやすく解説
GRITを身につけるメリットとは?

GRITが身につくと、子どもの生活のさまざまな場面で変化が現れてきます。
成績アップにつながる
GRITの高い子どもは、テストで失敗しても立ち止まりにくく、粘り強く学習を続けられる傾向があります。ダックワース氏の調査では、GRITスコアの高い学生ほど困難な局面でも諦めず、良い成績をとる傾向があることが示されています。
目標に向かって継続できる
社会に出てからも、思い通りにいかない場面や、長期間努力を続けなければならない場面は数多くあります。そのようなときに、自分で目標を設定し、途中で投げ出さずに行動を積み重ねられる力は、仕事や人生のさまざまな場面で支えになります。
人間力が高まる
GRITのような非認知能力は、「人間力」や「生きる力」とも呼ばれています。近年は、テストの点数やIQだけでなく、主体性・自己肯定感・協調性といった非認知能力が、将来の幸福感や充実した人生にも深く関係することが注目されています。
GRITはその中でも、「目標に向かって行動を続ける力」として、教育現場や企業から注目されています。
GRITを家庭で伸ばす4つの方法(ダックワース式)

ダックワース氏が自身の家庭で実践している方法を紹介します。シンプルですが、継続することで子どものやり抜く力は確実に育ちます。
1)家族全員(親も)ひとつは 「ハードなこと」 に挑戦する
親も含め家族全員が、「少しきついけど取り組める」ことに挑戦してみましょう。家族全員で挑戦することで、「自分だけじゃないんだ」と思えて1人でやるよりも続けることができます。
2)「ハードなこと」は自分で選ぶ
取り組むことは、親が決めるのではなく、最終的に本人が選びます。親や他人から言われてやるより、自分で決めたことのほうが責任感を持てるので、やり抜く力が高まります。特に「自分の好きなこと」にGRITを発揮しやすい傾向にあるので、「お子さんは何が好きなのか?」「どんなことが合っているのか」などを一緒に考えてみてください。
3)「ハードなこと」は変えてもいい
どうしても続けられないときは、変更してもかまいません。自分で決めたこととはいえ、ときには続かないこともあるでしょう。そんな時は、グダグダと継続するのではなく、見切りをつけて次にチャレンジする事も大切なことです。
ただし、条件は「区切りのいいところまでやり切ってから」です。中途半端に投げ出すのではなく、節目を迎えてから次に進む習慣が、やり抜く力を育てます。
4)高校生になったら、「ハードなこと」を2年間は続けてみる
「ハードなことへの挑戦」は、幼少期においては短期間でも構いません。年齢が上がるにつれて継続期間を伸ばしていきましょう。ダックワース氏のご家庭では「高校生になったら2年間続ける」と設定しています。ひとつの目安になりますね。とはいえ、それぞれのお子さんの性格に合わせて期間を設定してみるとよいでしょう。
それに伴って、努力や継続に対してしっかり褒め・評価してあげることも重要です。
GRITを伸ばすには「ただやるだけ」では意味がない

「石の上にも三年」という言葉がありますが、嫌だと思いながら我慢して続けるだけでは、GRITは育ちません。
GRITの4要素の中でも、「Initiative(自発性)」は特に重要です。やると決めたことに対して、ただこなすのではなく、「どうすれば上手くなれるか」「なぜうまくいかないのか」を常に考え、試行錯誤していく姿勢が必要です。
漫然とルーティンをこなすだけでは成長はありません。自発的に関わり、工夫し続けることがGRITの本質です。
GRITを育てやすい習い事は?

GRITは習い事を通じて育てることができます。大切なのは「すぐに結果が出ない」「継続することで上達する」という体験ができる活動を選ぶことです。
スポーツ系(武道・水泳・球技など)の習い事
スポーツは、練習と挫折・上達のサイクルを繰り返す中でGRITが自然と育まれます。特に武道(柔道・空手・剣道)は礼儀と自己鍛錬が一体であり、Tenacity(執念)やResilience(復元力)を高めやすい分野です。- 水泳:タイム短縮という明確な目標が自発性を育てる
- サッカー・バスケ:チームとの協調の中で責任感・粘り強さが育つ
- 武道全般:失敗・挫折と向き合い、立ち上がる経験を積み重ねる
スポーツの習い事について参考になる記事もあります↓
スポーツが子どもにもたらす教育的効果は?人気の習い事を紹介
音楽系(ピアノ・バイオリン・吹奏楽など)の習い事
音楽は、毎日の反復練習と「弾けた」という達成感のサイクルがGRITを育てます。特に幼少期から始めると、長期間にわたる継続習慣が身につきやすくなります。- ピアノ:自宅練習が前提のため、Initiative(自発性)が育ちやすい
- アンサンブル・吹奏楽:仲間との継続的な共同作業が粘り強さを強化する
学習・思考系(将棋・プログラミング・読書習慣など)の習い事
知的な課題に繰り返し取り組む活動も、GRITを育てる効果があります。- 将棋:負けを分析して次局に活かすResilience(復元力)が育つ
- プログラミング:試行錯誤でエラーを解決する体験が粘り強さを養う
- 習字・茶道:地道な反復稽古を通じてTenacity(執念)が自然に育つ
「コエテコ by GMO」は、プログラミング教室掲載数が国内No. 1ポータルサイトでもあり、 実際に利用されている風景や子ども達の声、講師へのインタビューなどを数多く行ってきました。 この記事では、実際に取材実績のある子ども向けおすすめプログラミングスクール12選をご紹介します。
2026/01/02
まとめ GRIT(やり抜く力)は誰でも伸ばせる非認知能力
GRITとは、度胸・復元力・自発性・執念の4要素からなる「やり抜く力」です。生まれつきの才能ではなく、後天的に育てられる非認知能力である点が最大の特徴です。もちろん最初からこなせてしまう天才気質な人間もまれにいますが、世界で活躍する人たちの中には「やり抜く力」の強さで、人々から称賛される方もたくさんいます。
また、考え方を変えてみれば、努力を継続できる人はそれこそが才能なのかもしれません。誰しも習得できる可能性はありますが、成功者は「誰にでも出来そうで出来ないことをできる」から成功しているのかもしれません。
学校においても社会においても、成功は才能ではなくGRIT(やり抜く力)によって左右されると聞くと、「自分にもまだ可能性があるのではないか」と励まされたような気持ちになれますよね。
ぜひ早い段階からGRITを取り入れ、お子さんが自発的に目標設定や努力をしていく力を身につけさせてはいかがでしょうか?
子どもたちはみんなどこかでつまずき、諦めそうになることもあると思いますが、親や先生が子どもの特性や性格を理解し上手に伸ばしてあげることで、社会に出ても役立つ力が育つのでぜひ実践してみて下さい。
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