GRIT(グリット)とは?やり抜く力「非認知能力」
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能力とは大きく2つに分けられます。学力テストなどで測ることのできる認知能力(IQ)と数字で測ることの難しい非認知能力(EQ)と呼ばれる能力です。
近年、注目されているのが後者の非認知能力です。人間力や生きる力と呼ばれることもあります。
非認知能力とは、認知能力以外の問題解決能力や協調性、自律性などの資質のことを指します。
その非認知能力に分類され、今注目を集めているのがGRIT(グリット)です。
GRITの意味は?
GRITとは、下記4つの頭文字をとった造語であり、「最後までやり抜く力」と言う意味で使われています。- Guts(度胸):困難なことに立ち向かう能力
- Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける力
- Initiative(自発性):自分で目標を見つける力
- Tenacity(執念):最後までやり遂げる力
GRITを提唱したのが、ペンシルベニア大学教授のアンジェラダックワース氏です。彼女は、心理学の研究者になる前に中学校で教師をしていました。
子どもたちに勉強を教えていて気づいたことは、IQだけが子どもの優劣を決めるものではないと言うことでした。
IQが低いとしてもGRITがあれば、優秀な成績が習得できます。逆に、IQが高くても成績が良いとは限らないと言います。
さらに彼女は、教育で必要なのは生徒や学習についてよく理解することだと気付き、研究者となり社会においてどんな人が成功し、それは何故なのかを研究しました。
その結果、成功している人の共通点はGRITを持っているという点でした。
GRITは生まれつきの才能や環境によって身につくのではなく、誰しもが後天的に伸ばすことのできる能力なのです。
GRITを伸ばす方法は科学的にわかっていませんが、ダックワース氏によると、*成長思考という方法が望ましく、困難はいつまでも続かないと言うことがわかると努力をしやすくなるそうです。
GRITは何が良いの?話題になっている理由って?
成功している人の共通点がGRITだという研究結果と、生まれ持った才能ではなく後天的に伸ばすことが可能な能力である点が、最大の利点です。人はよく、「あの人が成功しているのは才能があるからだ。自分には才能がないから無理だ。」と決めつけてしまいがちですが、その思考を捨て成長思考にすることで、「自分もできる。出来なくても諦めないことが大切だ」と思えます。
GRITは、多くの成功を収めている経営者やスポーツ選手などにも共通する能力であり、その成功者たちが納得する能力なのです。
例えば、プロ野球のイチロー選手は、
「僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。毎日血の滲むような練習を繰り返してきたから、いまの僕があると思っています。僕は天才ではありません」
「夢を掴むことというのは一気には出来ません。小さなことを積み重ねることでいつの日か信じられないような力を出せるようになっていきます。」
など努力に関する名言やことわざはいくつかありますよね。
現パナソニックの創業者である松下幸之助も「成功は小さな努力の積み重ねだ」と言いますし、GRITが話題になった理由は、皆がはっきりとはしないが重要だと考えている努力や継続について研究を重ね、科学的根拠を提示し、改めて重要性を提唱することにより人々が納得する機会が増えてきているからです。
関連記事:ギフテッド教育とは?メリットデメリットをわかりやすく解説
家庭でも!GRITを伸ばす方法とは?
ぜひウチの子にも、やり抜く力を身に着けさせたい!と思うママやパパも少なくないはず!実際にダックワース氏の家庭でも行っているというカンタンにできる4つの方法をご紹介します!
1)家族全員(親も)ひとつは “ハードなこと” に挑戦する
なんでもいいので、取り組めそうだけどちょっとつらいかもな事に、お子さんだけでなく家族でチャレンジしてみましょう。家族全員で挑戦することで、「自分だけじゃないんだ」と思えて1人でやるよりも断然続けることができます。
2)“ハードなこと” は自分で選ぶ
"ハードなこと"を決めるときは、相談するのはいいですが、最終的には必ず本人が決めましょう。親や他人から言われてやるより、自分で決めたことのほうが責任感を持てるので、やり抜く力がアップすると言われています。
特に「自分の好きな事」にGRITを発揮しやすい傾向にあるので、お子さんが何が好きなのか?どんな事が合っているのかなど一緒に考えてみてください。
3)“ハードなこと” は変えてもいい
自分で決めたこととはいえ、ときには続かないと思う事もあります。そんな時は、グダグダと継続するのではなく、見切りを付けて次にチャレンジする事も大切な事です。
そんな時のために、"ハードなこと"を変更してもいいルールを作りましょう。
ただし変更する際には、今やっている”ハードなこと”を「区切りのいい時までは続ける」ことを条件にし、今やっていることを中途半端になげだすのではなく、しっかりとやり抜いてから変更させてあげてください。
4)高校生になったら、“ハードなこと” を2年間は続けなければならない
幼少期はなかなか長く続けることが難しい場合もあります。なので、ある程度大人になってきたら続ける年数を長めに設定してみましょう。ダックワース氏のご家庭では「高校生になったら2年間続ける」と設定していますが、それぞれのお子さんの性格に合わせて期間を設定してみるとよいでしょう。
それに伴って、続けたことに対してきっちり褒めて評価してあげることによってどんどんやり抜く力を育てる事が可能になっていきます。
GRITを伸ばすには「ただやるだけ」では意味がない
「石の上にも三年」ということわざがあります。何事も三年はやってみなさいと言われることも多いですが、これは本当でしょうか。もし「嫌だけど我慢して続けるか……」と思っているのであれば、それはあまり意味がないかもしれません。GRITの中でも、「Initiative(自発性)」が大事とされています。嫌なことや苦手なことであっても、一度やると決めたら、自発的に関わっていくことが求められます。ただ我慢するだけではなく、どうやったら嫌ではなくなるのか、どうやったら苦手ではなくなるのか、そういった試行錯誤を行っていく必要があるのです。
我慢しているだけだと、ただ漫然のルーティンをこなすだけとなってしまい、最終的に我慢しただけで何も身につかなかったという事態になりかねません。やることを決めたら、それに対してどのように関わっていくのかを常に考えられるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?もちろん最初からこなせてしまう根っからの”天才”気質な人間もまれにいますが、世界で活躍する人たちの中には「やり抜く力」の強さで、人々から称賛される方もたくさんいます。
また、考え方を変えてみれば、努力を継続できる人はそれこそが才能なのかもしれません。
誰しも習得できる可能性はありますが、成功者は誰にでも出来そうで出来ないことをできるから成功しているのかもしれませんよね。
学校においても社会においても、成功は才能ではなくGRIT(やり抜く力)によって左右されると聞くと、「自分にもまだ可能性があるのではないか」と励まされたような気持ちになれますよね。
ぜひ早い段階からGRITを取り入れ、お子さんが自発的に目標設定や努力をしていく力を身に着けさせてはいかがでしょうか?
子どもたちはみんなどこかでつまずき、諦めそうになることもあると思いますが、親や先生が子どもの特性や性格を理解し上手に伸ばしてあげることで、社会にでても役立つ力が育つのでぜひ実践してみて下さい。
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